ネバーランド

 創元推理文庫の林友彦氏のゲームブックシリーズ。
はっきりとシリーズとされているわけではないようだが、世界は同一らしい。


ネバーランドのリンゴ
林友彦
創元推理文庫/1986年7月4日初版
パラグラフ数 1000(汗)

項目数1000を誇る国産ゲームブックの中でも有数の超大作。
読者はブーカ(猫妖精)の勇者ティルトとなり、盗まれたガラスが丘のリンゴを探す旅に出る。
この作品はコンピュータのアドベンチャーゲームを本の形で再現するというのがテーマの1つでもあるので、それに応じた特徴がある。
最もそれが顕著なのが、多くのコンピュータゲームと同じく、主人公が死んでも3人まではゲームオーバーにならないという点である。
これには好みがあると思うので一概には言えないが、なかなか面白いアプローチだと思う。
ちなみに本書が出たばかりの頃に購入した化夢宇留仁は、この部分が気にくわなくてすぐにプレイをやめてしまったのだが(汗)。
また項目数1000だが、その多くは双方向方の迷宮に費やされている。しかもその迷路パラグラフが単に道の分岐の方向のみが書かれたものが多く、それをさまようのはまさに地獄なのは有名である(笑)。

 久しぶりにやってみた印象では、確かにダンジョンは地獄以外のなにものでもない(笑)が、雰囲気がよくて予想以上に楽しめた。
命が3つあるシステムも、たたみかけるように死んだりすると思わず笑いがこみ上げてきたりと、意外な面白さを発揮。
やはり長いだけの作品ではないようだ。
※20070624追記

とりあえずやってみた。

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