機動戦士Zガンダム
ホビージャパンから出ていたシリーズ。
シリーズと言っても2冊しか出ていないが(汗)。
グリーン・ノアの決断
ホビージャパン/昭和60年12月25日初版
拓唯著
パラグラフ数 373
Zガンダムの第1〜2話を再現した作品。
読者は主人公であるカミーユ・ビダンとなって、反地球連邦組織エゥーゴによるガンダムMk2の強奪事件に巻き込まれてゆく。
ルールは単純で、3種類の能力値があるが、その内のFP(カミーユの格闘戦能力)は、最初に決定さえされず、ストーリーが進むにつれて読者の選択によって決定される。
これはよくある性格診断のようなノリで、読者によってカミーユの性質も影響されるのは面
白い。
MP(カミーユのモビルスーツ捜査能力)は最初にサイコロを1こ振って0から2の範囲に決定される。
戦闘自体は2D6にそのポイントを合計した結果により、その先のパラグラフが変更されるだけで、ポイントよりも賽の目の方が遙かに影響が大きい。
最後の1つの偏向値は、カミーユが連邦軍またはティターンズにどれだけ反感を抱いているかという能力値で、+1(やや反感を持っている)から始まって、物語上でカミーユが見たり体験したことで増減し、最終的な自分の身の置き所を決定するときには読者の判断ではなく、この偏向値によって自動的に決定される。
これも性格診断みたいだが、身勝手なカミーユの正確が表されていて面白い。
本作はゲームブックと言うよりパラグラフ小説の要素が強く、エンディングにたどり着くのに苦労はしない。
事件に巻き込まれるときにどのような行動をとっていたかと、上記の偏向値でそれが変化してゆく様を楽しむという感じ。
イラストも豊富で、パラレルワールド感が楽しい。
だからTVと同じように行動していれば、ほぼTVと同じエンディングにたどり着くのは当然である。
久しぶりにやってみた。
ところで本作は誤植や内容の間違いが多く、そのままではほとんどゲームにならない。
多分タクテクスかRPGマガジンに載っていたのだろう、化夢宇留仁の持っている本は間違いを手書きで修正されていたので、見つかる限りそれをここにも明記しておく。
ちなみに化夢宇留仁の持っているのは初版で、以降の版では修正されているかもしれない。
正誤表
8 文中の、きみの基礎FPは2です。の前に「未決定なら」を追加。
33 2なら273へ。→2なら368へ。
69 7以上なら331へ。→7以上なら311へ。
91 370へ。→289へ。
130 227へ。→252へ。 252へ。→227へ。
160 「全部で脱出しろ。→「全速で脱出しろ。
168 MPを決めてください。→FPを決めてください。
191 MPを決めてください。→FPを決めてください。
237 全文を削除以下の文に差し替え。
「ビームをかろうじて避けたものの、きみは赤いモビルスーツにはがいじめにされてしまった。「放せ!」きみはバーニアをいっぱいにふかした。
MPを決めてください。 9以下なら、58へ。10以上なら、148へ。
249 81へ。→339へ。 366へ。→202へ。
251 227へ。→277へ。
253 159へ。→263へ。
257 269へ。→370へ。
259 308へ。→113へ。 300へ。→308へ。
344 344の番号が無いので、345の上のパラグラフの最初に344と追記。
更に行き先も無いので、344のパラグラフの最後に277へ。を追加。
345 141へ。→41へ。
NEXT
BACK