ドーン・オブ・ザ・デッド

 @2c氏が遊びに来たついでにDVDを持ってきたので鑑賞させていただいた。
 外で遊んでいた少女が戻ってきたと思ったらすでにゾンビになっており、父親を噛み殺す。少女をなんとか撃ち殺した母親だが、今度は父親が襲いかかってきて窓から逃げ出し、車に乗ってそのまま逃走。
主人公アナを追いかけてくる旦那ゾンビ。これが恐ろしく動きが速く、走って車に追いつきそうな勢い。しかし他に獲物を見つけてそっちに走っていってしまう(笑)。
 街にはすでにゾンビが走り回り、各所で火事も発生して大混乱に陥っていた。
アナは警官や妊婦やその旦那などと合流し、ショッピングモールへ逃げ込む。
しかしそこにもゾンビの大群が迫っていた・・・。
 ちうわけでストーリーらしき物は無きに等しい。
要するにエレベーターが開いたらゾンビがゾロゾロ出てくる「ゾンビ」のリメイクなのだが、内容はいわゆる現代風に変えてあり、ほとんど別物と言っていい。
特にゾンビが全力疾走してくるのは今風と言えるだろう。
 テンポもまさに今風で、ショッピングモールに着いてから合流するキャラクター達や、離れたビルに一人だけ生き残った男とのホワイトボードを使った意志疎通など、 それなりに興味深く、面白いイベントが並べてあって退屈しない。
 化夢宇留仁は大笑いしながら観れて実に楽しめたのだが、よく考えると全然怖くなかった。
やはり速いゾンビというのはスリルは出ても恐怖にはつながらないのである。
 あと気になったのがコマの間引き。
現実感を出すためかよく分からないのだが、アクションシーンでフィルムのコマ間引き処理がされており、これのせいで暗いところでのゾンビの動きがわけが分からなかった。
特に効果的というわけでも無かったし、あれはしない方がよかったと思う。
 しかしとにかく印象的なシーンは多かったし、楽しめたのは事実なので、ケーブルで録画するなり安くDVDを買うなりしてまた観たいと思わせる作品だった。

20050918


キューティーハニー

 ケーブルでやったので観た。
最初に思ったのは、劇場に見に行かなくてよかったということだった(笑)。
これを2000円近く払って観てしまうと結構痛い。
 しかしまったく面白くなかったわけではない。
サトエリのそれこそマンガのようなスタイルと、可愛いのかそうでないのか分からない顔と、微妙にエロい衣装や動作は見飽きないし、秋夏子も可愛い。
パンサークローの面々もなかなか変な役者を揃えていて面白い。
それ以外は・・・・・・・・(汗)。
 なんかまとまらないので箇条書きしてみる。
 ハニメーションは全然駄目。目指しているものは分かるけど、同じ手法でもっと効果的に作れたはず。手抜きとしか思えなかった。
 パンサークローの衣装(?)が最近のテレビ戦隊ものや仮面ライダーにもかなわないお粗末な出来で、ノレない。
わざと力をぬいている演出というのは分かるのだが、ここはぬくべきではなかったと思う。
それ以外にも全体的に手抜き感が強く、下手な自主映画のようだった。
どこか一箇所でも最高に力を入れた箇所を見せつけてくれれば、他も許せたと思うのだが。
 サトエリの声が野太い。
多分発声法を知らないからだろうが、これはハニーのイメージに合わない。普段の声もそうなら問題ないのだが、アクションシーンになると突然野太くなるので、役者として必死な感じが伝わってきてしまってどうも居心地が悪い。
 「愛」が中途半端。
これはある意味アンチテーゼなのかもしれないが、そうだとすると「愛」が足らない。
もっと最初から「愛」全開で、なにもかもを「愛」で押しまくるくらいでないとどっちつかずになってしまう。そしてなっている。
またはまったく「愛」に触れず、最後の最後に「愛」で解決してしまうというのを強調するのも手かな。
もし「愛」を本気で描いているのだとしたら、根本的に見せ方を間違っている。多分そうではないと思うのだが。
 その他全体的に中途半端感が拭えない。
どうせならサトエリのファッションショー的な部分にもっと時間を使って、本編は適当にすればよかったと思う。

20050929


クレヨンしんちゃん
嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦

 テレビでやってたのを観た。前々から観たかったのだ。
しかしオープニング前の夢のシーンを丸ごと見逃してしまった(汗)。
 戦国時代の綺麗なお姫様の夢を見たクレしん一家。やがてしんちゃんが庭に埋まっていた自分からの手紙を見つけ、タイムスリップして戦国時代へ。
そこで春日の国の大事件に立ち会うことになる・・・。

 素直な脚本に丁寧な演出、そして見事な時代考証が相まって、昔ながらのいい日本映画の香りを漂わせる素晴らしい作品になっている。
 中でも目立つのは目を見張る時代考証と殺陣の素晴らしさだろう。
集団での合戦シーン、実力差のあるチャンバラ、単騎での決戦など、その辺の時代劇が裸足で逃げ出す完成度。
むしろこの作品が資料になるくらいである。
合戦シーンの細かい描写も行き届いていて、その場の空気を感じることが出来るようなきめ細やかさ。
 またメインストーリーであるお姫様と家来の武士の恋物語も控えめながらツボを突いた演出で、いやがおうにも盛り上がる。
 そしてなにより素晴らしいのは、これだけやっといてお子様でも楽しめる作品に仕上がっているというところである(流石にしんちゃんの活躍シーンは少な目になっているが)。
化夢宇留仁の小さい頃は、子供向けのアニメ映画を楽しんで観て、その後何年たっても印象が残っている作品がゴロゴロしていたものだが、この作品もそんな位置にあるような気がする。
お子様はぜひ大きくなってからも見直して楽しんでもらいたいものだ。

20051001


天使のたまご

 巨木の上の卵の中には大きなヒナが眠っている。
太陽らしき物体が海に沈み、卵を抱えた少女は夜の街をさまよう。そこに一人の男が現れ、卵の中身はなにかと訪ねる・・・。

 観たのは多分高校の時以来。
普通の映画を小説だとするなら、詩にあたるような作品で、主にドラマツルギーを評価しながら観ている化夢宇留仁にはなんとも感想の書きようがないのだが、ちょっと試してみるか。

 こういう作品は内容自体よりもそれを納得させるだけの雰囲気や画を作るのが重要だと思うが、その点では当時考えられる最高のスタッフを揃えているだけあってなかなかの完成度になっている。
今ならCGで表現すると思えるところではデッサンの狂いが目立つが、かえって味になっていると見られなくもないし。
単に画の面白さという点では影のみの存在のシーラカンスの表現が際立っている。
 展開としては象徴的な事象が淡々と描かれるという感じなので、場合によっては眠くなるのだが、男と少女が会話を交わし、陸を見つけられなかった箱舟の話が出てくると俄然盛り上がる。
そこで身を乗り出すのだが、その後はラストシーンになだれ込んでしまうのだった(笑)。

20051002


Jam Films

 昔流行ったオムニバス映画の現代風邦画。ケーブルでやっていて、その予告編がスケベっぽい雰囲気だったので観た(笑)。
日本映画のオムニバスと言えばしょうもないのが常識のように考えていて、この作品もそうだろうと思って見始めたのだが・・・
今までオムニバス映画というのは何本も観てきたが、完全にテーマを固定した作品(例えばストーリーテラー)を覗けば今までで最高と言っていい内容で大満足だった。
勿論作品毎に差はあって出来の悪いものも混じっていたが、7本中5本がHITという好打率は過去に例がない。
とりあえず順番に感想を書いてみる。

the messenger―弔いは夜の果てで―
監督:北村龍平
 不吉なオーラをまとった女が人気のない夜のビルにたたずむ。彼女はメッセンジャーと呼ばれていた・・・。
  オープニングを飾る作品だが、画面はそれなりに凝っているが脚本がお粗末で、よくある自主映画の延長線にすぎない内容。この内容を語るのなら「GS美神」を読んだ方がいい。
化夢宇留仁は下手したらこの作品でビデオの再生を止めそうになった。危ないところだった(汗)。
この監督「あずみ」は面白かったのだが、どうやら短編には向かないらしい。

けん玉
監督:篠原哲雄
 タマネギを買ってきた甲斐性なしの男は、途中で誰かに追いかけられている女にぶつかられ、その時荷物を取り違えてしまう。取り違えた紙袋の中にはけん玉が入っていた。
男はそのけん玉の中に妙な地図を見つけ、それをたどってゆく内にオーストラリアへの旅行券に行き当たる。
家に帰った男はハンバーグを作るために肉をみじん切りにしていた彼女に怒られ、またタマネギを買いに行くが・・・。
 山崎まさよしと篠原涼子のとぼけた演技が心地よく、脚本、演出、美術、音楽全てが一体となってちょっと不思議だけどほのぼのとした世界に連れて行かれる。
短編映画で誘導メッセージのアイデアを使うのは化夢宇留仁も高校の頃にやっていたので、その辺もポイント高し(笑)。

コールドスリープ
監督:飯田譲治
 男がコールドスリープから目覚めたら、そこは古い学校だった。
気の狂った人しかいないのかと思ったらたった一人まともな女医がおり、彼女はここは地球から20光年離れた星だと告げる・・・。
 惜しい作品。筒井康隆の登場とか、なかなかツボを心得たところもあるのだが、ラストのオチがもう少し弱い。
しかし短編としてはどこかロシアの作品を見ているような変な雰囲気とか、普通に楽しめたのでHITの範疇。

Pandora―Hong Kong Leg―
監督:望月六郎
 水虫という悩みと秘密を抱えた女が、中国4000年の歴史に支えられた秘密の治療法を試すことに。
その治療は後ろめたさと共に快感を彼女に与えるのだった・・・。
 演出はもう一歩だが、脚本が素晴らしいので充分に楽しめた。 キーワードの使い方と感情表現が巧みで、質のいい短編小説を読んでいる気分になった。

HIJIKI
監督:堤 幸彦
 男一人と女三人が天井の低い部屋にいて、ひじきの煮付けを食べている。そこに催涙弾が撃ち込まれ、男が女達を人質に取っていることが分かる。
しかしそれは通常の籠城状態とは異なっていた・・・。
 TRICKが有名な監督だが、持ち味を生かし切れていない。
空回り感が強く、オチも肩をすくめたくなる。どこか懐かしい雰囲気の日本家庭で、ひじきが美味しく食べられる風景など、世界を広げる描写がもっとあれば楽しめたかもしれない。

JUSTICE
監督:行定勲
 高校の英語の授業らしい風景。外国人の教師がポツダム宣言を音読している。
生徒達は様々な嗜好にいそしんでいる。その中の一人は校庭の女子生徒達がハードル走を行っているのを眺め、ブルマの位置を直す回数を数えていた・・・。
 化夢宇留仁が宣伝で一部映像を観て、この作品を見ようと決心するきっかけになった作品(笑)。
もうとにかくブルマな感じで、こういう見せ方をされると作品の内容がどうとか細かいことは気にならなくなる(笑)。

ARITA
監督:岩井俊二
 彼女が字や絵を書いた紙には必ず現れるARITA。
彼女はそれが当たり前だと思っていたが、やがてそれが彼女だけのことだと知り、ARITAとはなんなのか興味を抱くようになる・・・。
 傑作。 岩井俊二は好きでも嫌いでも無かったのだが、この作品を観てもしかして天才かもしれないと思った。
とにかくアイデアが素晴らしく、これは最終的な映像の出来不出来とは関係ない純粋な創作という点でずば抜けている。
またキャストの使い方も見事で、そこでおまえが出てくるか!?というサプライズを楽しませてもらった。
まさに短編ならではの傑作だと思う。

 ちうわけで非常に打率の高い内容で面白かった。
しかし淡々としたテンポの作品ばかりなので、一気に観るとしんどいかもしれない。

2005.10.6


チャーリーとチョコレート工場

 貧乏な少年チャーリーは、世界中で5人だけが手にすることが出来るゴールドチケットを手に入れ、あこがれのチョコレート工場に招待される。
チョコレート工場の天才チョコレート発明家ウィリー・ウォンカは見るからに変人で、また工場内部も想像を絶するものだった・・・。

  彼女の友達が大絶賛していたので、観てきた。
面白かった。
ウンパ・ルンパが歌い出したところでは化夢宇留仁も彼女も気が狂いそうになっていたが(笑)、流れが分かってくると次を期待して待つようになった。
やはり繰り返しというのは一度はまると抜けられない面白さがある。
 実は原作本は何年も前に買っていたのに読んでなかったので、帰ってパラパラと観てみたらほとんどそのままだった。
ウィリー・ウォンカのキャラクターが異なるのと、彼の出生の秘密が明かされているところが主な変更点だが、この二つともよかった。ウォンカの父親も意外な配役で楽しめた。
原作好きの人は邪魔に思った人も多いらしいが、何も知らずに観る分にはあった方が世界に入りやすかったと思う。
 また様々な映画のパロディが出てくるが、これは少し浮いていたように思うので、無くてもよかったような気がする。

 通して考えると、ティム・バートンの大好きな力業で童話の世界を見せきるタイプの作品で、そう言う意味では目新しさはないが、積み重ねてきた経験もあってか今まででも最高の完成度を誇っていると思う。
この調子で続編の「ガラスのエレベーター宇宙にとびだす」も映画化してほしいところだ。

2005.10.12


スクール・オブ・ロック

 わがままでどうしようもない駄目男がバンドのメンバーに見放され、家賃が払えず居候している教師をしている幼なじみの家からも追い出されそうになる。
そこに幼なじみへの仕事の電話があり、留守なのをいいことに幼なじみになりすまして学校へ。
そこは名門の学校で厳しい規律が売りだったが、彼は教室の生徒が楽器が使えることに気付き、強引に自分のバンドを作り上げてしまう・・・。

  劇場にも見に行ったのだが、スターチャンネルでやっていたのでまた観てしまった。
いや〜〜〜何度観ても面白い!
とにかくジャック・ブラックの変態さは筆舌に尽くしがたく、彼の存在が他の音楽コメディ映画と一線を画すポイントになっているのは間違いない。
一体全体どうやったらあんな動きが出来るのだろうか。生き物として不自然である(笑)。
 勿論その他の部分もそつなく出来ており、生徒達もみな可愛いし、校長先生も実にキュート。無論音もいい。
酒を飲みながら大ボリュームで楽しみたい映画である。

2005.10.14


ファンタスティポ

 アルマジロ社はアルマジロウォーターというミネラルウォーターの爆発的ヒットにより、知らない者のいない大企業に発展。
社長の息子はトラジとハイジという仲のよい兄弟だったが、社長が自伝執筆のために引退することになり、トラジが社長、ハイジが専務に就任してから少々歯車が狂い出す。
それぞれが自分の今の立場に疑問を抱き、一度はドロップアウトしそうになるのだが、やがて立ち直ってお互いの想いを込めた曲「ファンタスティポ」を作るのだった・・・・。
と、ストーリーを書くと真面目な内容のようだが、実は奇異なノリとセンスで構築された一見悪夢のようなバカ作品である。
 化夢宇留仁は最初あたかも「チャーリーとチョコレート工場」に迫るかのような発狂した展開に魅了されたが、兄弟の調子が狂ってくるにつれてドラマ(?)のテンポもスローになり、珍しく早起きしたこともあって眠くなってしまった。
しかしなかなか面白かったのは確かである。
ただ観る側がどういうスタイルで受け取ればいいのかがはっきりせず、その分で損をしているところが多い作品だと思う。だからだいたいの内容を分かった上で2回目を観たら1回目よりも楽しめるだろう。
とりあえずペットのトムはお尻がキュートで可愛いぞ(笑)。

2005.10.19


ティム・バートンの
コープスブライド

 19世紀ヨーロッパ。
会ったこともない相手と政略結婚をすることになったビクターとビクトリアは不安だったが、会ってしまえばお互い一目惚れ。逆に結婚式が楽しみになるのだが、ビクターは儀式の手順をうまく覚えられず、1人で練習中に森の中に迷い込み、知らない間に死んだ女性と結婚の儀式を行ってしまい・・・。

 始まった直後からその画面の美しさに圧倒されてしまう。
物語はしっとりとしたもので、ナイトメアー・ビフォー・クリスマスに比べると悪ノリ感は控えめだが充分面白かった。
筋の通らないようなところも散見されるが、そういうところを突っ込む作品ではないので問題なし。
また現実世界は彩度を極限まで抑えたモノトーン風で、死人の世界は色とりどりで派手派手。キャラクターも現実世界は陰鬱で死人の世界はにぎやかでいい奴ばかりというのが面白い。
曲もどれも素晴らしかった。

 ところで本作は人形アニメなのだが、動きが非常になめらかで、口パクもセリフに完全に合っていた(字幕版で観たのだ)。
動きに関しては各コマをデジタル処理でモーションブラーをつけていたのだろうが、口パクの見事さはどうやったのだろう?その部分だけCGを合成したのだろうか。
とにかく画面の精密さは筆舌に尽くせないものがあった。


惑星大怪獣ネガドン

 昭和百年!
テラフォーミング中の火星から物資を運んできた宇宙船の積み荷には怪獣が。
大混乱になる東京。
 事故によって娘を死なせてしまい、研究を放棄していた老科学者が、昔完成させていた試作巨大ロボットに乗って立ち向かう!

 フルCGの25分短編映画。日本映画専門チャンネルで放送していたのを観た。
 ストーリーは至って単純で、上記説明がほとんどその全てなのだが、そのディテールたるや素晴らしいの一言である。
何が素晴らしいってこの映画が目指しているものが、リアルなSF作品ではなくて、昔の和製SF映画をリアルに再現するということが徹底されているところだろう。
宇宙船は巨大感ではなく、あくまでミニチュアらしく、宇宙空間も真っ青で昔の映画のそれを忠実に再現しているのだ。
巨大ロボットの武器は勿論ドリルである!
更に昭和百年という設定を施すことで、ノルスタジックなディテールとハイテク描写を見事に融合しているのも素晴らしい。
最後の戦闘シーンにはマジで感動してしまった(笑)。

 ところで上記昭和百年という設定だが、コンピュータの表記なども日本語が多く、現実の昭和が終わった頃よりも全体的なディテールが古くさいこともあって、第2次世界大戦で日本が勝った世界なのかと思っていた。
しかし巨大ロボットを起動するところで「PASSWORD」という表記が出てくる。
この映画で唯一「あれ?」と思ったところだった。


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