ハッピー・フライト
2004年アメリカ/ブルーノ・バレット監督

 田舎娘が国際線のスチュワーデスを目指し、恋の狭間に迷うラブコメディー。
それ以外なにも説明することがない(汗)。
もちろんグィネス・パルトロウ目当てで観たのだが、本当に上記以外の内容が無いのがある意味見事。
とりあえずグィネスは可愛いし、マイク・マイヤーズは変だし、それなりに楽しかった。
上昇志向をストレートに表現するという意味では気持ちよく見れていいのだが、それに伴う苦労が全然描かれていないので、少々物足りないところも。
せめて授業を受けるシーン以外でも勉強を頑張っている描写は欲しかった。あのままでは元から天才だったように見える。
 ひねりの無さは他に類を見ないほどで、そこがかえってこの作品の特長となっているように思う。
化夢宇留仁もパリやロンドンには行ってみたい(汗)。

20070430


 バタリアン2
1987年アメリカ/ ケン・ウィーダーホーン 監督

 陸軍の秘密兵器、「死体を復活させるガスとその大元のタール状ゾンビ」は破棄されたはずだったが、わずかに残った厳重なドラム缶が輸送中に紛失。
それを見つけたのは少年達だった。
やがて悪ガキがその封を開けてしまい、再びバタリアンの恐怖が町を包む・・・。

 権利関係やら邦題の関係やらで、ややこしいことになりがちなゾンビ映画。
とりあえず前作「THE RETURN OF THE LIVING DEAD」が「ゾンビ」の正式な続編ということになっているらしい。誰もそんなこと無視しているが(笑)。
そしてそのややこしい続編のこれまた正式な続編が本作「THE RETURN OF THE LIVING DEAD PART II」であり、内容的にも前作を踏襲しているが、もちろんロメロのゾンビとは内容的にはまったく関係ない(笑)。
 で、バタリアンだが、実は前作は化夢宇留仁の大好きな作品であり、ノリのいいコメディホラーとして大いに楽しめた。
この続編を観たのは十数年ぶりだが、前に観たときと同じくダメダメなのであった(笑)。
 まずは音楽が悪い。
前作も本作に負けないくらいのしょうもない内容なのだが、テーマ曲がとにかく出来が良くて、それだけで10点満点で+2点くらい評価を高めていたのだ。
それが無くなってしまったばかりか、代わりに香港映画みたいなショボすぎる音楽がかかっては、手のつけようがない。
 勿論内容も悪い(笑)。
ゾンビが墓場から出てくるところのべたべたなギャグ(咳き込んでみたり、眼鏡をかけてみたり、他のゾンビに踏まれたり)はまあまあ楽しいのだが、その後がひすらかったるい展開で、ホラーにしたいのかギャグにしたいのかもはっきりせず、結局山場と言えるシーンがないままに終幕。
更に主要キャストの半数以上が演技が酷すぎで、それも普通以上の技量を持った監督だったらフォローが効くところなのだが、監督もこれまたボンクラときているので、どうしようもない。
とにかくヌル〜〜〜〜いバカ映画に仕上がっているのだが、中途半端に金が掛かっているのでヌルさに浸ることも出来ない。
ほんとにどうしようもないな。
でも化夢宇留仁はちょっと好きだったりするので、これまた困ったものである(笑)。
軍のジープを奪ったゾンビ達が楽しそうにドライブしているシーンは好き(笑)。

20070528


 ナイト・ウォッチ
2004年ロシア/ティムール・ベクマンベトフ監督

 太古の昔から、人間の中には異種と呼ばれる存在が生まれていた。
異種達は強力な超能力を持ち、光と闇に別れて戦い続けてきたが、両者の間には力のバランスがとれていた。
だが、大いなる能力を持った異種が生まれるとき、そのバランスは崩れようとしていた。
ある日、闇の勢力を監視する者「ナイト・ウォッチ」であるアントンは、違法な人間狩りを行うバンパイアを確保する任務を受けるが、途中不吉な女の存在に気付き・・・。

 と、いうわけでDVDが安かったので買ってみたナイト・ウォッチだが、これが実に面白かった。
上記の説明からすれば、どこが面白いのか分からないと思うが、一言で言えばスタイリッシュでロシアな妖獣都市(笑)?
とにかく面白かったのだ(笑)
冒頭の光と闇の説明の件では、あまりのステロな設定にゲンナリしたのだが、次のシーンで主人公アントンが妊娠している彼女を取り戻すために、お腹の子供を呪い殺してもらおうとする展開で「おお?」と小さくツボを突かれる。
その後の向かいに住んでいるのが闇の眷属だったり、バンパイアとの戦いの描写だったり、フクロウの置物だったり、不幸な竜巻だったり、本道がどれだか分からなかったり、結局冒頭から全て本道だったと分かったり、とにかくプロットが面白く、演出もしびれるし、ロシア語は耳に心地よいし(笑)。
本道はありがちな展開でもあるが、そこに持っていくまでの分岐は素晴らしいサービスぶりで、出来のいいゲームブックをやっている気分。
本道以外でも、人のよさそうなデイ・ウォッチとか、お向かいさんの今後とか(笑)、熊さんと虎さんのカップルとか(笑)、気になるキャラクターも多い。
結局大満足で見終わったのだが、これ3部作の第1部なのね。
確かにあとに続く終わり方だが、本作は本作できちんと完成しているのもいい。
突き放した感じの演出なので、こういう映画を見慣れない人はわけが分からなくなる可能性もあるが、そんな映画が大ヒットしたというロシアが好きになった(笑)。
とにかく最近のアメリカ映画のダラダラした3部作とかとは一線を画した内容で、ほんとに面白いエンターティメント作だった。
今ならDVDが1000円以下で手に入るので、見逃さないように!
ああ、アフェリエイトが無いのがもどかしい(笑)。
でも例によってネットとかで見ると評判は悪い(笑)。

20070528


 ニルヴァーナ
1996年フランス、イタリア/ガブリエレ・サルヴァトレス 監督

 2050年。オコサマ・スター社の売れっ子ゲームデザイナーであるジミーは、発売目前の新作ゲーム「ニルヴァーナ」の主人公がウィルスによって意志を持ってしまったことを知る。
信頼していた彼女に去られて自暴自棄になっていたジミーは、ゲームキャラクターの願いを聞き入れ、ニルヴァーナを消去することを決意するが、その為には会社の強固なコンピュータに侵入する必要があった・・・。

 ゲームの主人公が太ったイタリア人のおやじという時点で、この映画が面白いのは保証されたようなものだった(笑)。
ぬるい映画を撮らせたら右に出る者のないフランスとイタリアの合作なので、アメリカ映画にない心地よい空気感は文句無し。
その上製作年からすればまさに先進的と言える映像を作りだしており、最初から最後まで見飽きない。
ストーリー的には意外なほどサイバーパンクの王道だったが、この映画の場合ストーリーはあまり需要ではないような気がする。
とにかくぬるい空気と、変に味のあるキャラクター、それに(押井守が多大な影響を受けてそうな)映像世界に浸ればいい気持ちになれる。
そんなドラッグみたいな映画だった。
今度はテレビサイズではなくて、DVDで観たいな。音はビデオの割には凝った録音がされていて臨場感があったし。
惜しむらくは少々観るのが遅かったと言うこと。
少なくとももう5年速く観たかった。
まあ自分のせいなんだけど(笑)。

20070603


 カランコロン漂泊記
ゲゲゲの先生大いに語る
水木しげる/小学館文庫2000年9月1日初版

 水木しげるの体験に基づいたエッセイ&コミック。
幼少の頃の印象に残っていることや、戦時中の体験、戦後の生活など。
「昭和史」のピックアップ的なところもあるが、まったく知らないエピソードもたくさんあって、やっぱり楽しい。
なにがすごいって、やはり水木しげる本人がすごい。
常人には不可能なクレバーすぎる視点と、ほとんどシガラミを感じない人間関係は、やろうとしても出来ることではない。
例えば戦中に仲間を見捨てて逃げたエピソードなど、普通描けない。
昔から一貫した常識に捕らわれない思考を続けているからこそ、当時はそう行動できたし、今でもそれを描くことが出来るのだ。
もうたいがいな歳だが、明らかに妖怪化が進んでいる大先生は、毎日が楽しく、胃も丈夫で朝昼晩とたらふく食べる上に、おやつの冷麺も欠かしていないらしい。
やっぱり常人とは桁違いで、最近大御所がバタバタと無くなっているが、水木しげるは全然死にそうな気配がないのは、すごいというか、当然というか・・・(笑)
解説の京極夏彦もひたすら偉大な師匠を褒め称えているが、まったく当然である(笑)。

20070605


 シン・シティ
2005年アメリカ/フランク・ミラー&ロバート・ロドリゲス&クエンティン・タランティーノ監督

 今や飛ぶ鳥を落としまくって踏みにじってからコンガリ焼いて食ってる勢いの、フランク・ミラー原作&監督で、3つの時間が前後するエピソードで語られる、雰囲気満点のクライム・アクション。

 とりあえずは画面のらしさが実にいい感じで、モノクロに近いのだが地味にならず、センス良くまとめられているのが素晴らしい。
 物語はどれもありきたりとも言え、同時に新鮮とも言える絶妙なバランス。
 キャラクターはどいつもこいつも起ちまくりで、一切台詞の無い重要キャラが多いのも楽しい。
エロエロ度、猟奇度も予想していたよりも遙かに高かったのもポイント高し。

 で、結局のところ、化夢宇留仁のハートを直撃したのは、やはりと言うか、メチャメチャエロ可愛いジェシカ・アルバだった(笑)。
もうあの顔であの身体であの動きは反則すぎ!
興味なかった「ファンタスティック・フォー」DVD買いたくなった(笑)。

20070611


 ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]
2005年アメリカ/ティム・ストーリー監督

 太古の昔に地球をかすった宇宙嵐。人類の発祥はそれが原因であるという仮説を立て、再接近しようとしている宇宙嵐のデータを修得しようとする科学者リード・リチャーズは、資金難の中、旧知の仲だが、権力欲の強いビクターに資金援助を要請する。
ビクターの所有する宇宙ステーションで、宇宙嵐観測の準備をするが、なぜか宇宙嵐は予想を遙かに上回るスピードで接近し、彼らは特殊な宇宙線を浴びた・・・。

 ちうわけで買ってしまった(笑)。
とりあえず作品としては、お気楽スーパーヒーローものとして、それなりによく出来ていて、最後まで退屈することはなかった。
気になったのは2005年公開とは思えないCGIの荒さが一つ。
つい最近カンフー・ハッスルを観て、そのCGIの素晴らしさに感動したのだが(まあこっちはライブのすごさも加味されているわけだが)、こっちのCGIはほんとに最低限の作りという感じで、お金や時間よりも、情熱が足りていないようなイメージを受けた。
まあそれでも最低限の完成度ではあるので、こき下ろすほどではないのだが。
もう一つ気になったのは、お目当てだったジェシカ・アルバの撮り方。
これはシン・シティに遠く及ばない。
彼女はもっとエロ可愛く撮れる筈なのに(笑)!
まあお子様も対象に入っているスーパーヒーロー作品なのだから、限界はあるだろうけど、まだまだ工夫は出来たはず。
この辺は監督に小一時間は説教したいところである。
 お人好しの科学者、勝ち気なねーちゃん、気のいい力持ち、パッパラパーのねーちゃんの弟というメンバー構成はとてもいい(笑)。

20070909


トランスフォーマー
2007年アメリカ/マイケル・ベイ監督

 女の子にもてるため、なんとか車を手に入れようと、探検家だった祖父の遺品までオークションに出しているサムだったが、なんとか親父の許可をもらい、中古のカマロを手に入れる。
一方中東カタールでは、謎の襲撃によって米軍基地が壊滅していた・・・。

 先週観てきた。もうまさに最終上映という感じで、ボロい映画館での鑑賞(笑)。
しかし面白かった。
予想通り駄目なところはとことんダメだが、期待していた部分も裏切らない内容。
 とりあえず実写の爆発などにCGを合成するという手法は、うまくいっている。
通常ならCGを使うところ(車や戦車が爆発で飛んできたり)をあえて実写で撮っているので、どこからどこまでがCGかの判別がつかず、リアリティを増しているのだ。
 また実は元のアニメに忠実に作っているというのも好感が持てる。
画像を見てもらえば分かるが、最新のテクノロジーとセンスで作られているのは確かなのだが、そのフォルムは当時のアニメーションそのままなのだ。
物語やキャラクターも実はアニメに忠実で、日本の宣伝内容とは大きく食い違う。
画像は上海旅行時に撮ったポスターだが、内容の表現という意味ではこちらの方が明らかに正しい。
 駄目なところは相変わらずダメダメで、キャラクターの存在理由はいい加減だし、その感情の変化にいたる過程を描くのが下手くそで、唐突すぎる。
しかしまあ、上記の通り、これは予想通り(笑)。

 ちうわけでまあまあ面白かった。
ヒロインも色っぽかったし(そればっか/笑)。

20071027


 007/カジノ・ロワイヤル
2006年アメリカ・イギリス/マーティン・キャンベル監督

 2人の暗殺任務をこなし、00ナンバーに昇格したボンドは、最初の任務で他国の大使館に侵入して銃撃戦を繰り広げ、Mに叱責される。
しかし若きボンドはやる気に燃えており、独自に情報を入手、爆弾テロ犯、そしてその資金源をつきとめるのだった・・・。

  DVDで観た。
最初に見掛けた時には酔っぱらっていてわけが分からず、途中から見出す始末だったが(汗)、今日はちゃんと観た。
それで感想だが・・・・・・・・・いや〜、面白かった♪
まさに理想的007映画と言える内容で、 心配されていた主役の不細工さ(笑)も、全然気にならず、むしろ俳優の顔から想像されるキャラクターの性格では歴代ボンドの中でも最高かも。
基本的には原作に沿った内容のようだが、携帯の使い方など、うまく現代にシフトしており、その辺の脚本の出来は文句無し。
ボンドガールのツンデレさも今風か(笑)?
 唯一気になったのは、「本音の出る癖」の件。
果たしてあそこまでのレベルで、ああもあからさまな癖を残した人物が参加できるだろうか???
 それはさておき、本作がシリーズ通してもベスト5に入る出来だったのは確か。
次回作も楽しみである。
それにしても、ボンド映画で本気でハラハラドキドキしたのって、初めてかもしれない(笑)。

20071203


 バンデットQ
TIME BANDITS
1981年イギリス/テリー・ギリアム監督

 両親と距離を感じている少年ケビンは、ある夜寝室に現れた奇妙な姿の小人達と共に、時空を越えた旅に出ることに。
行き先はナポレオンの時代、シャーウッドの森、古代ミケーネ時代のギリシア、タイタニック号、そして・・・

 もう何年も前に深夜放送でやったのを録画したビデオを持っている。
幸いなことに全長版。本作は劇場公開時は酷い編集で話題になったのだ。

 テリー・ギリアムの作品には言いたいことがたくさんある人が多いだろうし、すでに語り尽くされているだろうから、ここで細かいことは言わない。
とりあえず実に楽しいよく出来た作品である。
 それにしてもギリアム作品の特撮のすごさはいったい何事なんだろうか?
制作年1981年でこの映像は驚くばかり。現在のCGIバリバリの画面よりも、想像力豊かでリアリティのある画面を造り上げているのは、やはりギリアム自身の想像力の成せる技だろう。

20080120


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