銀河ヒッチハイクガイド

映画/ガース・ジェニングス監督
2005年アメリカ、イギリス

入手方法/DVD発売中

　地球は銀河ハイウェイのバイパス工事の予定地だった。あっけなく爆破される地球。
実は宇宙人だった親友フォードに助けられた、うだつの上がらないイギリス人アーサーは、アテもない銀河の旅に出ることに・・・。

　昔の翻訳SFらしい突き放した脚本が心地よい。
雰囲気はポップかつインテリジェンスな感じで、これまた翻訳SFっぽくていい。
ただ繋がり方や掛け合いにたどたどしいところも散見され、ノリきれなかったのは少し残念だった。

　官僚的に偏った異星人というのは、どこかの世界を思い起こさせる（笑）。

　雰囲気的には近いところもあるが、物語としてはあまりにも異なりすぎ。

デス・レース2000年

映画/ポール・バーデル監督
1975年アメリカ

入手方法/DVD発売中

　西暦2000年（未来）、今年も3日間でアメリカを横断する大レースが開催される。
このレースの最大の特徴は、スピードだけではなく、走行中にひき殺した人間の数と、その種類（女子供、老人が高得点！）も勝敗に大きく影響することだった。
このレースを2年連続で優勝しているフランケンシュタインは、今年もつぎはぎだらけの身体でレースに出場。
一方この残酷なレースを邪悪な政府の象徴とみなすレジスタンスが、密かに活動を開始していた・・・。

　これぞ映画！
やっぱりロジャー・コーマン（製作）はすごい！
知らない世界、知らない物語、知らないモラルが、まったくもったいぶること無しに、 こうもストレートに描かれた作品はなかなか無いだろう。
設定がどうのと考える暇さえ与えない演出は、まさに職人芸。
商業映画はこうありたい。

　そのままトラベラー的なところは・・・・無いかも（汗）。

　PCがフランケンの立場になるシナリオは面白そう。

APPLESEED

映画/荒牧伸志監督
2004年日本

入手方法/DVD発売中

　世界中を巻き込んだ戦争により、地表のほとんどは廃墟と化していた。
そんな荒廃した世界の中に、最後の理想郷オリュンポスがあった。
オリュンポスは人口の50％がバイオロイドであり、人間との共存が試みられている都市だった。
そこに女戦士デュナンが捕獲され、かつての恋人ブレアレオスと出会うが・・・。

　CGIの映像は奇妙なバランス感覚で構築されていて、興味深い。
背景は通常のCGI、キャラクターはトゥーンシェードというスタイルだが、そのバランスがとれているのかとれていないのか、なんとも微妙なのだ。
しかしそれが変に目を離せない映像という結果になっているので、まあ成功と言えるのではなかろうか。
　気になったところもある。
それは「おじいちゃんたち」のヒゲの表現で、あんなマンガみたいなヒゲのじいさんに深刻なことを言われても困る。
次回作では改善してほしい。
　物語に関しては、まあまあの一言。
悪くないけどよくもない。まあまあ（笑）。
　演出はキャラクターの表情の乏しさも手伝って、イマイチ。

　反重力が実用化されている世界。サイボーグやらバイオロイドやらが多いのは雰囲気が異なる。
そう言えばこの世界の宇宙開発はどうなっているのか？

　大きく世界設定に関わる物語なので、そのままというのは難しいか。

スターウォーズ
エピソード3シスの復讐

映画/ジョージ・ルーカス監督
2005年アメリカ

入手方法/DVD発売中

　全面戦争に突入した共和国と分離主義者。
そんな中、パルパティーン議員が誘拐され、オビ=ワンとアナキンの二人は救出に向かう。
待っていたのはドゥークー伯爵だった・・・。

　新3部作では文句なく最高の出来。
しかし本シリーズは通常の映画と同じように比較することは出来ない。
なぜなら前3部作の過去の出来事であるという前提が、視聴者である化夢宇留仁の過去の記憶ともリンクして、勝手に楽しんでしまう部分が大きいからである。
その過去と未来のリンクの最終結束点を描いているのだから、条件的には最高で、面白くないわけがないのである。
そう思うともっと面白くなってしかるべきでもある。
　しょうもないコメディー要素が排されたのもよかった。
流石にこの展開でコメディーは辛いと悟ったのだろうが、実は今までもコメディーは辛かったのだと気付いてほしかったが、ルーカスには無理か（笑）。
　エピソード1、2で納得のいかなかった展開のいくつかが解消されているのは嬉しかった。
ただしそれで今まで以上にヨーダがバカとしか思えなくなってしまったのは寂しいところ。
要するにジェダイ壊滅はあんたのせいなんじゃあ（汗）？？
　映像はまさに圧巻。

　トラベラー世界の最も派手な映像化として楽しむことが出来る。

　物語は参考に出来るところはほとんど無い。してもチープになるだけ。

アリーナ

映画/ピーター・マヌージアン監督
1989年アメリカ

入手方法/中古DVD、またはビデオ

　巨大な宇宙ステーションで、異種族格闘戦が繰り広げられていた。
地球人の戦士は50年現れていなかったが、レストランでアルバイトをしていた青年がアリーナの戦士をノックアウトしたことで・・・・・。。

　要するにSF版ロッキー。ただしキャラクターや物語はよりシンプルになっており、見所と言えば、多種多様なエイリアンが登場するところということに。
ただし当時の技術では奇態なエイリアンを自由に動かすのは（ストップモーションを使わなければ）無理で、ジャケットに大きく載っているクリーチャー「スロース」など魅力的なデザインだが、長い足は折り畳まれたままで立ち上がるシーンが無いのは実に残念。
そして色々出てくる怪物じみたエイリアンだが、結局上記スロースを上回るものがいないのも残念。チャンピオンの「ホーン」など、昔の戦隊ものの怪人にしか見えないし（汗）。
　もう一つ残念なのは主人公の青年を拐かす美女。
彼女は美人なのだがその役に見合う魅力が全然無いので、そんなのに惚れる主人公がバカとしか思えない。
こういうところの配役は慎重にやってほしいところである。

　こんな場所があってもおかしくないと思う。
宇宙船のチケットが高そうなのもそれっぽい。

　こんなシナリオも面白いかも。格闘戦のルールを強化しないといけないかもしれないが。

スターウォーズ
エピソード4 新たなる希望

映画/ジョージ・ルーカス監督
2004年アメリカ

入手方法/DVD発売中

　銀河は邪悪な帝国に支配されていた。
そんな中、反乱軍は帝国軍の最終兵器の設計図入手に成功する。しかし帝国軍の攻撃により、設計図はロボットにたくされた・・・。

　デジタルリマスター＆新たなシーンを追加したバージョン。

　元々かったるくてあまり好きでは無かったエピソード4だが、エピソード3を観たばかりだと、流石に楽しめる。
特にオビワンの心情を思うと・・・（汗）

　まあこれもトラベラーの元になっているのは間違いない。

　なにしろチープな物語なので、シナリオの参考にはなりにくいか。
重要なデータをロボットにたくすというのは使える。

新旭日の艦隊（全22巻）

コミック/原作荒巻義雄・作画飯島祐輔
1998年8月20日〜2006年2月26日中央公論新社　　　
（1000＋税）円/巻

入手方法/店頭にて

悪の第三帝国を叩き潰せ!!　血沸き肉踊る問答無用の勧善懲悪架空戦史

　乗りの軽さとは裏腹に、結構ポイントをおさえた設定、演出がよい。ただ、転生者って必要あるのか？

　トラベラーとはまったく関係ないです。レールガンなどの未来兵器にしてもトラベラーで使うには中途半端。

　17,18巻あたりは、潜入先で・・・みたいなストーリーに使える。

スターウォーズ
エピソード5 帝国の逆襲

映画/アービン・カーシュナー監督
2004年アメリカ

入手方法/DVD発売中

　デス・スターを破壊されたにも関わらず、帝国の攻撃は熾烈を極め、反乱軍は秘密基地の移転を余儀なくされた。
しかし辺境の氷の惑星ホスに建設された新秘密基地にも、帝国の無人探査ロボットが・・・。

　デジタルリマスター＆新たなシーンを追加したバージョン。

　シリーズ唯一展開とかドラマとか言える流れを感じられる作品。おそらく監督の手腕だろう。
久しぶりに見直してみると、マペットのヨーダがやはりいい。比べてみるとエピソード1〜3のCGヨーダは見るに耐えず。

　孤立しつつも統治が安定している採掘都市など、それっぽい。
しかしドラマ性が高まった分、らしさは薄まったか。

　反乱軍が大きな位置を占めているので、反映しにくいところも。メガトラベラーならそのまま使える部分も？

スターウォーズ
エピソード6 ジェダイの帰還

映画/アービン・カーシュナー監督
2004年アメリカ

入手方法/DVD発売中

　タトゥイーンはジャバ・ザ・ハットの宮殿に続々と集まってきたのは、おなじみのメンバー。ハン・ソロを救出に来たのだ。
しかしソロのカーボン凍結を解除したまではよかったが、逆に捕まってしまい・・・。

　デジタルリマスター＆新たなシーンを追加したバージョン。
タイトルは公開当時は「ジェダイの復讐」だったが、エピソード1〜3からの繋がりと、新たなバージョンということも考慮して、DVD版のものを採用した。

　エピソード1〜3を観た後だと、流石にベイダーの苦悩が伝わってきて泣けるものが。
最後にルークを助けた理由もやっと納得できた。
そりゃああんな流れで死んだと思っていた息子に会ったら殺せないわ。

　それにしてもエピソード7〜8はどんな物語を考えてたんだ？

　まさにダースベーダー物語完結編なので、利用しにくいか。

われはロボット

小説/アイザック・アシモフ
2004年8月15日早川書房/￥724+税

入手方法/店頭にて

　あまりに有名なアシモフのロボット3原則　その3原則を基幹にした短編集

　私としては面白いのですが、論理パズルが苦手な方にはちょっと・・・

　トラベラーではありませんし、宇宙観も古典SFなので、あまり参考にはなりません。しかし、ロボットの描写は参考になります。ロボットのプレイヤーをするなら、必読です。

　キャラクターの設定が特異すぎてなかなか難しいでしょう。ロボット神経症を扱うのなら大変参考になります。