@TRAVELLERの世界
この章では、プレイヤーのロールの参考になる典型的なTRAVELLERたちの生活や、日常を解説してゆきます。 もちろんここに紹介する以外の日常もあれば、生活もあるのですが、この章を読むことで、TRAVELLER世界の常識が感覚的に理解できると思います。 |
TRAVELLERの宇宙生活。 TRAVELLERの宇宙空間での生活・・・・と言っても、真空中で宇宙服を着て、というものではない。 大きく分けて、TRAVELLERで宇宙旅行をする場合の生活は、2つに分類できる。 ではもう一つの普通の船旅をする場合はどうか? |
自由貿易船ドンキホーテ号のパイロットで、一応船長ということになっているマルコ・ロイドは、出発に際して、パイロット席に付き、機関室からの報告を待っていた。 メインモニターにウィンドウが開き、機関士ジャニアスの顔が映った。 「パワープラント点火終了。ノーマルドライブ点火に入ってよいかの?」 マルコは了解すると、エネルギーゲージに目をやる。 パワープラントで生産されたエネルギーが、ノーマルドライブに注入されて行く様が表示されている。 一応予定通り進んでいるようだ。 船のエンジン関係は、大規模な設備の割にナイーブで、ちょっとした事ですぐ問題が発生する。 この前の出航の時には、ノーマルドライブが言うことを聞かず、点火が20分も遅れて客が騒ぎ出して大変だった。 「ノーマルドライブ点火終了」 機関士の報告にゲージに目をやると、確かにドライブがアイドル状態で点火されていた。 耳をすますと、パワープラントからの静かで重い低音に加えて、ドライブがアイドル状態であることを示す可聴域ぎりぎりの高音も聞こえてきていた。 これからはマルコの仕事である。 視界が星空で埋め尽くされた頃、ブリッジ左の航法パネルにロボットサンチョがつき、目的地へのジャンプに必要な航法計算を始めていた。 |
ここに登場したロボットのサンチョは、帝国でも高性能な部類に入る万能ロボットである。 本来なら彼ら貧乏な貿易商人に買える代物ではないが、ある仕事をこなしたことで、メガコーポレーションの関係者から譲りうけたのだ。 「慎重派の」という書き方がされているが、これはあくまでマルコの感想である。 人工知能に慎重派もめんどくさがりも無い。 高性能なロボットは感情があるように勘違いしやすい。しかしTRAVELLER世界の住人は、ロボットに感情が無いのは当たり前のこととして知っている。 それはプレイヤーキャラクターも同様の筈である。この辺の微妙なロールプレイは、うまくいくと未来のテクノロジーを表現すると共に会話の面 白さも増すだろう。 |
今回はスチュワードのクルスから、連絡がない。多分何とかうまくやっているのだろう。 惑星の100倍点に着いた。 ジャンプに入ってしまえば、パイロットの仕事は機器のチェックくらいである。 |
約1週間のジャンプ期間中は、船の操作もほとんど必要なく、旅客のいない自由貿易船では乗員に自由な時間が余るほど出来る。 この時間をどう使うかで、プレイヤーキャラクターの個性も出てくる筈。 場合によっては、ファストドラッグという代謝と神経機能を60分の1に下げる薬を飲む場合もある。これを飲めば、キャラクターにとっての1週間のジャンプ期間は、約3時間で終了する。 多くの場合、ぎりぎりの人数で運営している自由貿易船は、いろいろな作業をクルーで手分けして行っている。 参考までに化夢宇留仁が今までTRAVELLERをやってきて、遭遇したジャンプ中の事件をいくつか紹介する。 乗員が一人ずつ殺されてゆく・・・・・・ 船内カジノで客が暴動・・・・・・ 妙なサイボーグ貴族・・・・・・ |
ジャンプが終わると、船は目的の惑星の直径の100倍の位置にジャンプアウトする(航法計算が合っていれば)。 宙港に到着したら、船客をおろし、積み荷を届け先の代理人に引き渡す。 |