Step. 1 計画の立案 ホテル事業においては集客が命である。従って、低人口で宇宙港が貧弱な世界での事業が困難であることは子供にでも わかることである。Step.1ではホテルのランクと定員を決定するが、市場となる世界の人口が少なく、宇宙港のレベルが低 ければ、高級な大ホテルは成り立たないことは予め注意しておく。 Step.1.1 客室数の設定と延べ床面積の算出 先ずはどの世界に建設するか決定しなければならない。UWPコードを調べる。 次に、ホテルの大まかなランクを決定する。下の表は、ホテルが提供するサービスのレベルを社会身分度によってランク付けした ものを示している。
の身分度を選別するまでのものではない。従って、社会身分度2の海賊でも、マナーさえ守り、かつ警察に追われていなければ超 高級ホテルに宿泊することは可能である。また、ここで決定したランクはあくまで初期設計の段階のもので、実際の運営にまで関与 するものではなく、step4以降で変更可能である。 ホテルの大まかなランクを決定すれば、次に設計段階に入る。ホテル本体は、実際に旅客が宿泊する客室部分、レストラン、ロ ビー、貸しホールや会議室などの共用部分、エレベーター、機械室、倉庫、リネン室、事務室などの管理部分、そして強度を保つ ための壁や柱、廊下や階段、設計上の制約(例えば高級ホテルは景色の良い側に客室を並べねばならない)等による空き面積の 四つに分けられる。 Table.2と3を参考に、まず客室の数と大きさを決定し、客室に割り当てる面積を決定すること。 Table.2
北米での客室面積: シングル/ツイン/スタンダード=30/40/50 sqm Table.3 ホテルのランクによる平均的な構造
そして、客室部分以外の面積は、客室部分の総面積に対する比率で決定され、ホテルのランクによって以下の表の範囲の比率に なる(Table.4を参照)。最低でも設計段階でのホテルのランクに相当する比率を選択しなければならない(例えば、「普通」ホテルで 「高級」ホテルなみの配分は可能だが、「高級」ホテルが「普通」の比率を選択することは出来ない)。 Table.4 客室部分の面積に対する他の部分の比率
うでなければ建物の階層(これは地上、地下両方を含む)で延べ床面積を割った数字が、一階あたりの面積であると同時に建物の 建築面積となる。建物は何階建てにしても良いが、建築面積がいちばん小さい客室一室の面積の二倍より大きくなくてはならな い。また、地下にも当然建設できるが、地下三層以上になると、Step.3において建設費が増加する。 また、宇宙空間その他、特殊な場所に建設する場合は、容積も必要になってくる。その場合は延べ床面積に3.5から4をかけた 数字が建物の容積となる。 例1) 安宿 スターマンズ・イン 安宿スターマンズ・インは、旅館業法によって定められた検査を受けるため、図面の提出が命じられました。安宿の中でもかなりキているランクであり、客室部 分は、50平方メートルの大部屋が三つからなり、それぞれ、4sqmに一つの割合でベッドと物居れ(と言っても、ベッドの下に押し込むだけ)が設置されています。客 室部分の面積は150sqm(定員は11人x3=33人)。これに対して、7.5sqm(150 x 5%)の空き面積(狭い廊下です)と、7.5sqmの管理部分(帳場)があります。共用部分 なんて気の利いたものはありません(ある意味、相部屋なので客室そのものが共用です)。延べ床面積は165.5sqmです。建物は平屋なので、建築面積も165. 5sqmです。 例2) ビジネスホテル つづれ屋 伝統あるビジネスホテルチェーンの若き社長57エモン氏は、新規出店の指揮を執っています。建築家でもある彼は、ダイトカイ星(A897996-E 高人、工業)におけ る、10階建てで、客室数200のホテルの図面を描きあげました。 客室: 200室 全て15m2のシングルルーム(定員200) 合計面積: 200x15= 3000 sqm 共有部分:15% 450 sqm 管理部分:10% 300 sqm 空き面積: 7.5% 225 sqm (57エモン氏は出来れば5%にしたかったのですが、みみっちい構造になるので止しました) 延べ床面積は3,975 sqm (3000+225+300+450 sqm)。10階建てなので、3975/10=397.5、よって建築面積は397.5sqmです。 例3) バドイの野望 地下資源で潤う惑星バドイ(B6606AA-9 砂漠 非工)。地下資源に頼る経済に不安を抱き、観光客の呼び込みを計画、豪華なリゾートホテルを建設することにし ました。50階建ての高層ビルに、客室数1000を超える超高級ホテルです。 客室は、 ツインルーム 40sqm x 300室 定員600 計12000sqm スタンダード 50sqm x 700室 定員2800 計21000sqm スィートルーム 300sqm x 40室 定員160 計12000sqm よって、客室部分の面積の合計は45,000sqmです。 共用部分は超高級に相応しく、35%を割り当て。よって、45000 x 0.35=15,750 sqm 管理部分はつつましく、超高級ぎりぎりの25%。 45000 x 0.25=11,250 sqm。 最後に空き面積も思い切って35%。15,750sqmとなりました(ムダに広い廊下や 階段です)。 これら延べ床面積は合計87750sqm(45000+15750+15750+11250)。50階建てなので、建築面積は1,755sqm(87750/50)です。 Step.1.2 付属施設の設計 次に付属施設の設計を行う。付属施設は屋内駐車場を除いて、共用部分の床面積を割り当てるもので、共用部分から客室面 積の5%分を除いた面積がこの目的に使用できる(残りはロビーなどの最低限必要なオープンスペースである)。本ルールで取り扱 う付属施設は以下の6種類と屋内駐車場である。 Tanble. 5 付属施設の種類
例1)ビジネスホテル つづれ屋 ダイトカイ星館 現行の計画では、延べ床面積は3,975sqm、共用部分の面積は450平方メートル、建築面積は397.5平方メートルです。さて、共用部分には客室面積の15%を 割り当てていましたから、客室面積の5%を除いた分(つまり共用部分の2/3)、300sqmが付属施設に割り当てることが出来ます。57エモン氏は、ビジネスホ テルの常として食事サービスが無いことも考慮し、定員50名のレストランを設置することにしました。ビジネスホテルのため、定員一人あたりの面積は2sqm、よっ てレストランの面積は100sqm(2 x 50)です。次に、ビジネスホテルとして必須だろうと、貸し会議室としてホールに200sqmを割り当てました。内訳は、100sqm の大会議室が一つと、50sqmの小会議室が二つです。これで合計は300sqm。割り当て可能な面積は使い切りました。 次に屋内駐車場を設置するかどうか、57エモン氏は検討に入りました。ダイトカイ星館に設置可能な駐車場の面積は397.5sqm、13台が駐車できるスペースで す。これを設置した場合、建物は地下一階、地上10階となり、延べ床面積も、 3975sqm+397.5sqm=4372.5sqm に増加します。 例2) バドイの野望 バドイ星ホテルの共有部分の面積は15,750 sqm(35%割り当て)で、既定の客室面積5%を除いた部分(全体の6/7)、13,500sqmが付属施設に割り当て可能 です。まずは、定員300人の高級レストラン(300*5=1,500sqm)、定員1000名の高級なカジノ(1000*10=10,000sqm)、そして砂漠惑星の民の憧れの象徴とし て、残り面積を総動員(13500-1500-10000=2000 sqm)して、高級な屋内プール(定員100人)の屋内プールを設置しました。ここまで計算する必要はありません が、プールの水のある部分は1000平方メートル。50メートルのプールも十分です(ただし、高級ホテルにまで来て競泳をやる人は居ないので、円形かひょうたん型 のプールです)。 次にStep.2 用地の確保へと進む
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