プロジェクトF 挑戦者達 (山中様より頂いた農民列伝) 元陸軍兵士 アブナー・アトキンズ先任曹長 8BA736 30歳 陸軍3期 PH×3、MCUF×3、従軍記章×5、最高の技能〈ライフル銃手−3〉 子沢山の貧乏家庭に生まれ育ったアブナー・アトキンズ氏は、立身出世を目指して陸軍に入隊します。しかし何度も危ない目にあったにも関わらず、下士 官のままで30歳を迎えました。この年齢になってしまうと、士官学校への推薦も受けにくくなってきます。 色々と悩んだ末、彼は退役を決意。故郷に戻る気分にもなれなかったので、その足で移民募集事務所を訪ねました。 Step.1 アトキンズ氏の退職一時金は5,000crでした(サイコロの目が「1」だったので、〈ギャンブル〉技能が無ければ、2,000crしか貰えないところです)。貯金の額 は、勤務年数12年×(敏捷度A+ライフル技能3=13個)分の1D6×耐久力A×20crより、66,240crでした。給料が安かったのか、彼の金遣いが荒かった のか、あまり貯め込んでいませんね。彼の両親は彼が陸軍に勤務している間に相次いで亡くなりましたが、実家の財産はそのほとんどを兄(長男)が相続 しています。家を出た弟は、ほとんど何も貰えません。彼を含めて、兄弟の人数は8人です。 本来ならば、身分度6より6D6=27。これに「0」を4つ付けて、270,000crの8分の1、33,750crが貰える筈でしたが、レフリーの意地悪で100分の1、2, 700crまで減額されました。貯金があるので、資産額は73,940crになります。 アブナー・アトキンズ氏は、スピンワードメインの農業世界レック(D9957AA−6)への移民を希望しました。レックは現在「労働力不足(出目10)」で「嫁/婿 不足(出目12)」です。 移民受け入れの可否 アブナー・アトキンズ氏は、極めて健康な身体を持っておりましたが(筋力8+、敏捷力8+、耐久力8+でDM+3)、学校や陸軍での教育が不充分(教 育度6−でDM−4)。元軍人という経歴(DM+1)があっても、認可は難しいところでした(難易度〈難〉で、DMなし)。 しかし、レックは現在「労働力不足」の問題を抱えております。また「嫁/婿不足」でもありますので、美男の独身者である彼は+5のDMを得られます(両 親に感謝しましょう)。人口コードが7ですから−1のDMを受けますが、最終的なDMは+4です(「移民協定」や「親戚」はありませんでした)。 受け入れてもらえる可能性は7+で、サイコロの目が「9」。めでたく、移民を認可されたようです。 「美男」でなければ成功率は10+しかありませんから、危ういところでした。いや、駄目ならば他の世界を目指せば良いのですけれどね。 無償の資金援助は無し(労働力不足なので11+、出目は「8」)。 公的資金の貸付は「労働力不足」なので限度額が半分の50,000crまで、返済期限は25年。 農地の分与も無し(労働力不足なので11+、出目は「7」)。 住宅支援は有り(5+で「7」)。 農業機械も無し。 武器の支給(10+)は有りませんでしたが、 重火器が支給されました(テックレベル7なので機関銃か? 11+で出目「11」)。 頼れる先輩も見つかりました(4+、出目は「6」)。同じ農場の先輩でしょう。 農業学校もありました(9+で「10」)が、その間の無収入が苦しいので、先輩に教えてもらいます。 Step.2 受け入れ態勢の『現実』 強制的な貸付は無し。 押し付け女房/婿では、「2」が出てしまいました。えーと、どうしましょう。 彼に土地を貸してくれた地主(マクダフ氏:後述)にそういう趣味があって、愛人契約を強いられたことにしておきましょうか。 Step.3.1 新天地へ到着 入植地候補 No.1 レックは、人口コードが「7」です。水界度は「5」。 規模のサイコロは「2」、DMなしで「2」、一軒家です。 人口構成のサイコロは「10」、DM−4で「6」、移民と地元民の混在です。 雰囲気のサイコロは「10」、DM+6なので「16」、大歓迎です。 田舎度のサイコロは「7」、人口密集地は1,000kmの彼方です。 地形のサイコロは「12」、DM−1で「11」の平野。 環境のサイコロは「7」、DM−1で「6」の林。 水源のサイコロは「5」、DMなしで「5」の小川。 肥沃度のサイコロは「8」、DM−1で「7」の普通。 交通のサイコロは「8」、DM−3で「5」の不便。 未開拓の平野の只中にある新興入植地(あるいは放棄された入植地)のようです。 物好きな数家族がまばらに入植しただけで、何のインフラも整備されていません。 気候は「1」の熱帯です。 入植地候補 No.1 一軒家 混在 大歓迎 田舎度1,000km 平野 林 小川 普通 不便 熱帯 入植地候補 No.2 300人 地元民多数 無関心 田舎度 600km 平野 林 なし 普通 普通 亜熱帯 入植候補地 No.3 8千人 混在 無関心 田舎度4,700km 平野 森 川 肥沃 便利 亜熱帯 アブナー・アトキンズ氏は、候補地No.3「マクダフ・フィールド」を選び、入植しました。 Step.3.2 土地の取得 アトキンズ氏は鉄道に乗って、終点のマクダフ・ステーションに到着しました。三日三晩、鉄道に揺られてきましたが、マクダフ氏に招待された農業移民と いうことで、交通費も無料です。(この辺りで、その裏を疑っておくべきでしたが。) マクダフ・ステーションの駅前には、人口8千人の栄えた町がある・・・筈でしたが、なぜか寂れた、小さな町しか存在しません。軍で獲得した〈偵察〉技能 を用いてみたところ、この町には600〜800人しか住んでいないと推測できます。残り7千人以上の住民は、郊外に居住しているのでしょうか。 ちょっと不思議に感じましたが、アトキンズ氏はそれほど気にしません。 アトキンズ氏の場合、住宅支援があるので「単身者用の集合住宅」に住むことができます。 建物の維持費として、毎月40crを支払うことになりました。 180haの土地が売りに出されていますが、その価格は「田舎」の1sqm当たり5crです。 農業世界なので「−0.2」、田舎度500km以上なので「−0.3」、肥沃で「+0.5」。 規模9より「−0.04」、水界度5より「−0.1」、人口7より「−0.1」、合計「−0.24」。 川沿いの土地も購入可能(10+で「10」)でしたが、土地の価格が4倍に跳ね上がりますので、諦めました。 1sqm当たり3.8crですから、1ha当たり38,000crになります。 彼の資産に(73,940cr)に公的資金の50,000crを合わせても、3haの土地しか買えません。 レックの平均耕地面積は175haという大規模なものでした。 わずか3haの土地ではとても採算が取れません。 彼が自作農になることは、不可能なようです。 そこへ、救いの神(?)が現われました。 その入植地の大地主、マクダフさんが180haすべての土地を買い占め、格安料金でアトキンズ氏に貸してくれたのです。「渡りに船」とばかりにアトキンズ氏 はその話に飛びつき、契約書にサインをしてしまいました。その契約に、文書化されていない条項があることも知らず・・・。 土地の費用は、(38,000cr×180ha=)6,840,000cr。 180haの農地を手に入れるため、およそ7MCr弱の初期投資が必要でした。 マクダフさんが地主として土地を貸すだけなら最低でも年間70万MCr、できれば100万Crのリターンが欲しいところです。ブローカーを副業で行なっている地 主ですから、小作料を現金で貰うより、穀物で貰った方が嬉しいかも知れませんね。 小作料が妥当かどうか、という考察です。 封建的小作人となる場合、アトキンズ氏は時給cr10〜15で働く労働者ということになりますので、あまり面白くありません。彼の場合、自作農との相違点は 「土地を借りること」だけであり、機材や経費は自己負担だということにします。 そうすると、レックの固定資産税は土地価格の2%ですから、年額136,800cr(の半分)に加え、収穫物の40%を地主(マクダフさん)に召し上げられることに しましょう。アトキンズ氏のようなプロレタリアートにとっては、破格の好条件ですね(多分)。 レフリー用情報: この180haの畑、実はすべてマクダフ氏の持ち物です。 以前の小作人が辞めてしまったため、新しい小作人を探していたところでした。 「小作人募集」ではなかなか成り手が見つからないため、農地を売りに出すことで、農業移民を呼び込んでいるのです。 農地の値段が高ければ、やってきた移民は土地を買えず、小作人になるしか道はありません。もしも移民が農地を買い取っても、多額の現金収入が入る のでマクダフ氏は困りません。そして、今回もアトキンズ氏という小作人が網に飛び込んできました。ここまでは、マクダフ氏の思惑通りに進んでいるようで す。 180haの農地に小麦を植えるとします。その場合、アトキンズ氏1人で耕作するならば、最低でも中型トラクター、小型散布機、コンバイン、各1台が必要で しょう。彼にそれらの農業機械を買う資産はありませんから、ローンになります。あるいは、すべてをリースで賄う方が安くつくかも知れません(これも計算/ 比較してみました)。 サブソイラーは「ローン不可」と明記されていますが、コスト計算のためですので特例にしてください(汗)。 Step.4 小麦を育てよう 入植地は「亜熱帯」で「肥沃」です。実はあまり、農業に適した環境ではなかったのですが、人口コード7のレックにおいて、都合の良すぎる土地は、すでに 他の入植者に抑えられてしまっているのです。 小麦の収穫倍率は「×30」で、収量は「3ton/ha」でした。 土地の肥沃度が「肥沃」ですから、双方が「×1.2倍」になって、収穫倍率「×36」、収量「3.6ton/ha」です。 必要な農業機械は、トラクターとそのオプション3種、プラウ、シードトリラー、サブソイラー。 コンバイン(収穫複合機)+麦用アタッチメント。 あれば便利なものとして、小型散布機がありました。 中型トラクター(100,000cr:4点)、必要なオプション3種も中サイズになります。 プラウ(10,000cr)、シードドリラー(30,000cr)、サブソイラー(10,000cr:1点)。 コンバイン(200,000cr:8点)、小麦用アタッチメント(20,000cr:1点)。 小型散布機(5,000cr:1点)で、合計375,000cr(ローンの場合は15%の56,250cr)。 農業支援で受け取るトラクターなどの農業機械は、以前の小作人が使っていたものを譲り受けることとなりました(6点分)。無料支援ですから、その場合、 ローンは付いてきませんが、Step3.3には「支援の農業機械は常に新品である」とも書かれておりません。ですから、こういうパターンもありだと思います。 などと書きつつ、維持費の計算が面倒なので、寿命は半分以上を残している状態だとしておきましょう。 計算を簡単にするため、最初に「作柄」を決めてしまいます。 2D6の目は「6」ですから、「普通」です。 病気が2回、追加で発生しました。 発見判定には、成功したものとしておきます。 最大収量を得るため、農地1ha当たり0.100tonの小麦を蒔きます。 180haの農地ですから、18.000トン(=4,500cr)。 農薬/肥料 「並」 1ha当たり5cr×180ha×6回=5,400cr。 2回の追加散布がありますから、+1,800cr。 田舎度が4,700kmという僻地ですから、鉄道があっても上記(種/農薬/肥料)の価格は「3.35倍」になってしまいました。 合計で33,165cr。 追加散布の農薬代は、6,030crです。 灌漑費用 10ha当たり50crで、900cr。 機械の維持費(ローンの場合) 中型トラクター 100,000cr×90時間/100時間×1.3%×3回= 3,510cr プラウ/シードドリラー/サブソイラー 50,000cr×0.1%= 50cr コンバイン 220,000cr×90時間/100時間×1.3%×1回= 2,574cr。 小型散布機 5,000cr×120時間/100時間×1.3%×6回= 468cr。 追加散布2回分 = 156cr。 合計 6,758cr。 ローンの支払い分56,250crを加えると、機械の経費は63,008crになりました。 レックのテックレベルは6ですから、6点分の支援を受けることも可能です。 その場合、高価なトラクター(中)とサブソイラー、小型散布機(合計6点)をもらっておくべきでしょう。 この場合、ローン購入が115,000cr減りますので、支払いも年39,000crに減少します。 機械のレンタル代(中型リースの場合) 中型トラクター(プラウ/シードドリラー) 10時間当たり1,050cr×90/10時間×2回=18,900cr(新品購入価格の18.3%、維持費を引いて 20,380cr)。 (サブソイラー) 950cr×90/10時間×1回= 8,550cr。 コンバイン 1,500cr×90/10時間×1回=13,500cr(新品購入価格の6.1%、維持費を引いて10, 926cr)。 ブーム式散布機(中) 800cr×20/10時間×6回= 9,600cr(新品購入価格の196%、維持費を引いて12, 176cr)。 追加散布2回分 = 3,200cr。 機材輸送費11回分 400km以遠、鉄道有り、1回300cr×11回= 3,300cr。 合計 57,050cr。 これだけ規模の大きな経営をしていると、ローンもリースも、実質的な支払額が変わらなくなるようです。 現金一括購入ならば、明らかに「お徳」でしょうね。 色々と試行錯誤した結果、180haの小麦を栽培する場合は、中型のトラクターと小型散布機を農業支援で安く購入。 コンバインだけをレンタルすれば、経費がもっとも安く済む、という結論が出ました。その場合の経費は、ローン支払いも含めて23,984crです。 経費をすべて合わせて、61,560crになりました(編注: いつも支援があるとは限らないことに注意してください) 収穫 作柄は「普通」。 農薬/肥料の散布回数が8回で、「−2」。 2D6の目で「4」が出たので、収量は5%の減少です。 18.000ton×36倍×0.95=615.6ton。 小麦の買い取り価格は、2D6で「7」が出ました。 田舎度が1,000km超えなのでDM−5より、トン当たり125cr。 おまけに農業世界なので、「−20%」されます。 トン当たり100crでした。 615.6トンの小麦を売却して、61,560cr。 経費が61,560crなので、収支はぴったり、プラスマイナスゼロです。 アトキンズ氏の生活費が出てきませんでした。 貯金を取り崩さなければなりません。 よく考えてみると収穫物の4割を地主に召し上げられますし、土地の税金(の半分=68,400cr)も払わなければなりませんね。 小麦売却の収入は、残りの6割(61,560cr×0.6=)36,936cr。 土地の税金(の半分=68,400cr)を支払うと、−31,464cr。 アトキンズ氏の生活費が半年分(身分度6×125cr×6ヶ月=)4,500crと、住居費(毎月40cr×6ヶ月=)240cr。 合わせて、−36,204cr。 完全な赤字です。 貯金残高が、73,940crから37,736crに半減しました。 Step.3.2 土地の取得 再び 小作人がいやになったアトキンズ氏は、夜逃げしました。そして新たな新天地(笑)を目指します。そして流れ着いたのは 入植地候補 No.1 一軒家 混在 大歓迎 田舎度1,000km 平野 林 小川 普通 不便 熱帯 アトキンズ氏の場合、今回も住宅支援があるので「一軒家」ですが、住宅が用意されています。放棄された「入植者の住宅」に住むことができました。建物 の維持費として、毎年2,000crが必要です。自家発電のガソリン代や、水道(井戸)代など、一軒家は色々と物入りですので。 ここでは90haの土地が売られていました(あるいは、放棄された農地が待っていました)。 基本価格は「田舎」の1sqm当たり5cr。 農業世界なので「−0.2」、田舎度500km以上なので1D6より「−0.5」。 「一軒家」より「−1」、惑星のUPPより「−0.24」。 合計「−1.94」です。 基本の+1を加えても「−0.94」ですので、1つランクダウン。 「0.06」の「荒涼地:0.5cr」になったので、1sqm当たりの価格は0.03crです。 1ha当たり300cr、90ha全部を買っても27,000crにしかなりません。 候補地No.3の、1ha当たり38,000crとは大違いです。 遅まきながら、広い農地を手に入れたいのであれば、何よりも「一軒屋」が狙い目だと判明しました。これだけ、価格修正値が違いますから。 価格の修正 「一軒家」 −1.00 「人口10人未満」 −0.75 「人口100人未満」 −0.50 灌漑設備(90haなので2セット)も付いていたことにします(編注: 農機具支援のある世界ですから、ついていたことにしなくても大丈夫です)。 とにかく、前回の失敗で「1ha当たり1万クレジットを超える農地」に手を出してはいけないということが良く分かりました。固定資産税だけでも、農地から得ら れる収入を食われてしまいます。この入植地の場合、土地代は1ha当たり300クレジット(税金は6クレジット)です。これならば何とかなる筈です。 この入植地でアトキンズ氏は米の二期作を始めました。熱帯ですから、作付けから4ヶ月ほどで収穫できるでしょう。 細かい記述は繰り返しになるので省略しますが、今度の入植地は「熱帯」で肥沃度が「普通」です。 収穫倍率が50倍で、1ha当たりの収量が4トン。 90haすべてで米を栽培してしまいます。 農業支援5点を利用して、トラクター(中)本体と小型散布機は無料で入手。 残額は65,000crですから、ローンの支払いは9,750crになります。 コンバイン(200,000cr:8点)+米用アタッチメント(20,000cr:1点)はレンタルです。 計算を簡単にするため、今回も最初に「作柄」を決めてしまいました。 2D6の目は「7」で「普通」です。 病気が1回だけ追加発生しました。 収穫倍率が50倍で、収量の最大値が1ha当たり4トンですから、90haの見込み収量は360トン、種子は7.2トンが必要です。今回も苗を買ってし まいました。種子0.10トン相当が40crということですので、72倍の2,880cr。 今回は田舎度が1,000kmです。交通が「不便」でも鉄道が近くを走っていますので、価格は(1+1,000/2,000=)1.5倍になり、4,320crでし た。 農薬/肥料 「並」 1ha当たり5cr×90ha×(6回+追加1回)×田舎度修正1.5倍=4,725cr。 農薬/肥料 「並」 1ha当たり5cr×90ha×(6回+追加1回)×田舎度修正2倍=6,300cr。 灌漑費用 米は小麦の2倍が掛かります。 10ha当たり100crで、900cr。 機械の維持費(農業支援を受けて、コンバインをレンタル) 中型トラクター 100,000cr×45時間/100時間×1.3%×2回= 1,170cr プラウ/プランター 35,000cr×0.1%= 35cr コンバイン(+米用アタッチメント) 1,500cr×50時間/10時間+運送費400cr= 7,900cr。 レンタル。 小型散布機 5,000cr×60時間/100時間×1.3%×7回= 273cr。 合計 9,378cr。 ローンの支払い分9,750crを加えると、米栽培の経費は29,073crになりました。 収穫 作柄は「普通」。 農薬/肥料の散布回数が7回で、「−2」。 2D6の目で「4」が出たので、収量は5%の減少です。 収量360ton×0.95=342.0ton。 米の買い取り価格は、2D6で「7」が出ました。田舎度が1,000kmちょうどなので−2、トン当たり200cr。おまけに農業世界なので「−20%」 されます。トン当たり160crでした。 342.0トンの米を売却して、54,720cr。経費29,073crを差し引いて、25,647crの黒字です。生活費を払っても、まだ余裕ができました。 小作料を取られない点も大きなメリットですし、固定資産税は土地代の2%ですから、年間でもわずか540cr。アトキンズ氏は、最初からここへ 来るべきだったのでしょう。 二期目の収穫 同じ作物の栽培ですから、経費や手間は一切変わりません。その代わり、二期作目の修正「収量判定で−25」が利いてきます。使用している農薬や化学 肥料も、マイナス修正が溜まってきました。 作柄は「普通」だと想定します。農薬/肥料の散布回数が7回追加されて、累積14回は「−4」。さらに、二期作で「−25」が加わりました。 2D6の目で「7」が出たので、収量は58%の減少です。えーと、収量は42%になりますから、360ton×0.42=151.2ton。 米の買い取り価格は、同じ1トン当たり160crだとしておくと、24,192crの収入です。経費が19,323cr(ローン分が減りました)ですから、4,869crしか手取り がありません。実に意外なことですが、二期作は赤字になる可能性が高いようです。 (編注: 別に意外ではありません。高知県などでは、二期目の収穫が一期目の半分程度で、労力に見合う収穫が無かったためにほろびました。単位面積当 たりの収量増加と、省力化された手法のため、現代では沖縄以外でも二期作が行われつつありますが、それでも一期目の半分程度の収穫です。沖縄では 二期作が盛んに行われ、石垣島では一部で三期作まで行われています。これらの地域では、一期目の二期目の収穫量の差は-20%程度なのですが、もと もともの一期目の収穫量が本土の500kg/10a程度に対して350kg/10a程度でしかありません。タイ、ベトナムなどの二期作が盛んに行われている熱帯地域 は、二期目の収量減は少ないながらも、もともとの単位面積収量が低く、かつ機械化も進んでいないため不効率ながら経費そのものが安いために二期作 がペイするのでしょう) 扶養家族の増加 稲作を始めて間もなく、アトキンズ氏は「入植者用住宅」の敷地内で、複数の不法侵入者を発見しました。15〜18歳という若い少女ばかりの集団8人です。 逃走しようとした彼女らは、あっさりとアトキンズ氏に捕獲されました。前日から食糧や衣類の盗難が頻発してたこともあり、アトキンズ氏が様々なトラップを 仕掛けていたためです。 捕獲した少女達から話を聞いてみると、彼女らは皆、此処から1,000km離れた首都の出身でした。親が破産したため(非合法の)人身売買組織に「買い取 られ」、若い女性の少ない地方へと連れて行かれるところだったのです。彼女らを乗せた護送トラックが交通事故を起こしたため、運良く逃げ出すことはでき ましたが、再び捕まってしまった場合、何処でどういう仕事に就かされるのか、美少女揃いの8人ですから想像は容易です。(編注: ちなみに、マングース版 ではこの種の女性の奴隷は2000-3000Cr程度の値段でしかありません) アトキンズ氏自身もレックへ来てからの半年間、似たような境遇にありました。彼女らに同情したい点は多々ありますが、アトキンズ氏は「立場の弱い」移民 です。常識で考えるならば、警察などの公的機関か、あるいは当の犯罪組織に連絡を取り、彼女達を引き取ってもらうべきでしょう。(編注:苦労した後で気 持ちはわかりますが、アトキンズ氏は自らの意思でこの星に来て、自らの意思で小作人になったということをお忘れなく…。と言っても、生活苦が嫌でテロ行 為に走る移民一世なんて、マジでいますが) そこへ現われたのが、犯罪組織の一団でした。事故を起こした護送トラックの生存者達で、強引に少女達を連れ帰ろうとします。それを黙認しようかと誘惑 に駆られていたアトキンズ氏ですが、その犯罪者達が「口封じ」のため、彼を殺そうとしていることに気付きました。現役陸軍兵士だった頃の腕は鈍っていま せん。自分を殺そうとした犯罪者達の1人からSMGを奪い取ったアトキンズ氏は、数瞬で彼らを全滅させてしまいます。 もちろん少女達は無事に救出しましたが、ここまで事態を悪化させてしまった以上、彼女達を匿う以外に選択肢はなくなりました。 今更、彼女たちを放り出す訳にもいきませんから。彼女達を養うため、アトキンズ氏は自分の生活レベルを「身分度3」相当まで落とすことにしました。その 場合、同様な生活レベルになった少女達は「身分度2」相当ですが、8人も居ますから大変です。 アトキンズ氏の生活費、身分度3の場合、125cr×身分度3×12ヶ月 = 4,500cr。 少女8人分の生活費、 身分度2扱い、 125cr×身分度2×12ヶ月×8人=24,000cr。 かなり慎ましい生活ですが、犯罪組織で働かされることを考えれば、まだ幸せでしょう。 労働時間の集計 アトキンズ氏の年間労働日数を求めてみました。米の二期作を毎年繰り返していると想定しましたので、少しカレンダーがずれています。 1月〜2月は、あまり仕事がありません。 3月 圃場を整地して耕し、排水溝を設置(トラクターとプラウ)5日 土作り(散布機で肥料を撒く) 6日 合計11日 4月 田植え(トラクターとプランター) 5日 堆肥と除草剤散布(散布機2回) 12日 合計17日 5月 中干し 施肥(散布機) 5日 追加の農薬散布(散布機) 5日 合計10日 6月 施肥2回(散布機2回) 10日 合計10日 7月 収穫の5日前から水抜き。 収穫(コンバイン) 5日 肥料を散布して整地(散布機+トラクターとプラウ)。 11日 二期目の田植え(トラクターとプランター) 5日 合計21日 8月 堆肥と除草剤散布(散布機2回) 12日 合計12日 9月 中干し 施肥(散布機) 5日 追加の農薬散布(散布機) 5日 合計10日 10月 施肥2回(散布機2回) 10日 合計10日 11月 収穫の5日前から水抜き。 収穫(コンバイン) 5日 合計 5日 12月 仕事なし 年間の労働日数合計は、106日。つまり、残りの259日は仕事がなくて休日になっています。休み過ぎですね。ということで、別の作物を作る ことにしました。 茶園造成への第一歩 アトキンズ氏は、紅茶が大好きです。しかし、レックの紅茶はどうにも好みに合いません。故郷で飲みなれていたものとは、どうにも味が違うのです。品種が 違うのでしょうか。稲作を初めて安定収入の見込みも立ちましたが、一気に扶養家族が増えました。水田からの収入だけでは、将来が不安です。労働力だ けは数倍に増えましたから、もう少し、現金収入を期待できる副業を始めるべきでしょう。そこで、故郷から紅茶の苗を輸入し、水田の隣へ植えることにしま した。 まず、水田に隣接する「未開拓の林」を30haほど買い取りました。計算式は前述の通りで、1ha当たり300crの安値で買えます。 30haですから、全部で9,000cr。 今回も安く手に入れることは出来ました。しかし、林の樹木を伐採/整地するためには、多くの経費が必要です(1ha当たり50,000crなので、 30haは1,500,000cr)。見積もり金額の大きさに目を回したアトキンズ氏は、斧と鍬を使って、自分1人の手で開拓を試みます。 とは言うものの、仮に余暇をすべて(250日×毎日8時間)費やしたとしても、6,000sqm分の開拓しか終わりません。6,000sqm=0.6haですか ら、購入した30haの2%です。このペースでは、30haの開拓が終了するまで50年が必要になりました。やっていられませんね。 「焼畑」の許可を申請しましたが、レックの治安レベルは10です。サイコロの目で「6」が出て、却下されてしまいました。 しかしアトキンズ氏はくじけません。レックの高い治安レベルは、同時に「贈賄の成功率が高い」ことも意味しているのです。 という訳で、アトキンズ氏は「焼畑の特別許可」を得ることができました(10,000crの出費)。30haの林を焼き払い、その後はアトキンズ氏+少 女8人(作業効率を半減して4人分とみなす)で、片付け/整地を行います。焼畑による効率10倍と、労働人数が5倍に増えたことで、50年掛 かる開拓作業が1年で終わりました。灌漑設備(地表灌漑、小川+井戸の併用)も設置済みです(32,000cr)。来年からは、ここへ茶樹を植え ることができるでしょう。 ちなみに、アトキンズ氏の手持ち資金は、1年目の終了時でわずか4,364crです。土地を担保にして銀行から金を借りないと、運転資金が足り ません(涙)。 アトキンズ氏の2年目 まず、茶樹の苗を植えなければなりません。 茶樹の苗が9,000cr(=1ha当たり150cr×30ha×田舎度2倍)です。苗を植える労働は、アトキンズ氏本人と少女達が行ないました。すでに開拓作業が終 わっていますので、アトキンズ氏は250日、少女達は360日の労働が可能です。草むしりと同程度(1人1日当たり0.15ha)の植え付け作業が可能だと想定 して、9人の労働で23日が費やされました。この後は、堆肥や農薬散布、除草作業などが待っている筈ですが、貧乏なアトキンズ氏は肥料や農薬を買うこ とが出来ません。ですので、化学肥料と農薬無しの「無農薬紅茶」を目指します(苦笑)。 灌漑費用は30ha分で毎年192cr。 合計で、9,192crが掛かりました。 米の二期作は、前年と同様です。90haの水田で684トン(342トン×2回)の収穫を得て、収入は55,014crでした。 今年は新しい農地の入手も、新規開拓も無しです。しかし、アトキンズ氏や少女達の労働日数にはまだ余裕があります。そこでアトキンズ氏は少女達が自 分の身を守れるよう、基礎的な格闘術や、武器の扱いを教えることにしました。彼は下士官時代、教官任務に就いたこともあります。新兵の教育には熟練し ていました。この訓練が、後で非常に役立つことになります。 山賊の撃退 ある日、隣(といっても50km以上離れています)の入植地(人口20人)が山賊に襲われました。不意討ちされたことに加え、戦闘に不慣れな大人しかいなか ったため、山賊達は略奪に成功。奪った食料や物資、人質(子供)を連れて逃走しました。 その知らせを無線で聞いたアトキンズ氏は、山賊の逃走経路がアトキンズ氏の入植地近くを通ることに気付きます。(田舎ですので、車が走れるような道 は、限られた道路しかありません)アトキンズ氏は倉庫から軽機関銃を引っ張り出し、少女達にライフルやSMG(以前、犯罪組織から奪ったもの)を持たせ、 待ち伏せを仕掛けました。 予想通り、山賊は待ち伏せ地点へ差し掛かり、短くも激しい銃撃戦の結果、山賊は壊滅します。 人質(隣の入植地の子供達)は無事に解放され、隣の入植地の住人には感謝されましたが(人徳ポイント+50?)、 その代わり、アトキンズ氏が少女達8人を匿っていることがばれてしまいました(人徳ポイント−25)。 警察が調査に訪れましたが、少女達本人の意思確認と、アトキンズ氏が山賊を撃退し、そのことを近隣の入植者が感謝している(人徳ポイントがプラス25 残っている)ことなどから「不問」とされました。 税金の徴収 今年は、生活費などを差し引いた全体で、11,782crの黒字になりました。8人の少女達(16〜19歳)は血縁/姻戚関係こそないものの、アトキンズ氏と生 計を一にする扶養家族と見なされますので、生活費は控除枠。25%の所得税(2,946cr)が徴収されましたので、アトキンズ氏の貯金残高は、13,201crに なります。 アトキンズ氏の3年目 米の二期作は、前年と同様です。90haの水田で684トン(342トン×2回)の収穫を得て、収入は55,014crでした。 茶園は、たまに草むしりをしたり、剪定をする程度でほとんどほったらかしです。灌漑費用だけ、192crが掛かりました。 今年も30haの未開拓地を購入しました。色々と「経費」は掛かりましたが、今回も「焼畑の特別許可」を得ています。アトキンズ氏と少女8人の労働で片付 けも終わりましたが、灌漑設備を作る資金がありません。これで終わりです。 今年は、生活費などを差し引いた全体で、1,218crの赤字になりました。所得税を払えません。また近隣の入植地が山賊に襲われました。しかし残念なが ら、アトキンズ氏の入植地を避けて逃走したため、山賊を捕捉することには失敗します(人徳ポイント−5)。アトキンズ氏は、機動力を欲するようになりまし た。 アトキンズ氏の4年目 米の二期作は、前年と同様です。90haの水田で684トン(342トン×2回)の収穫を得て、収入は55,014crでした。 茶園は、たまに草むしりをしたり、剪定をする程度でほとんどほったらかしです。灌漑費用だけ、192crが掛かりました。 小型トラック(輸送能力1トン)を購入しました。維持費として400crを支払っています。 これのおかげで、アトキンズ氏達は周辺の入植地を、より効果的に防衛できるようになります。普段から、周辺入植地のパトロールを無償で積極的に行なっ ていることに加え、実際に山賊の一団を捕縛したため、人徳ポイントが+15アップしました 今年は、生活費などを差し引いた全体で、4,382crの黒字になりました。25%の所得税(1,096cr)が徴収されましたので、アトキンズ氏の貯金 残高は、15,269crになります。まだまだ、借金の返済はできません。 アトキンズ氏の5年目 米の二期作は、前年と同様です。90haの水田で684トン(342トン×2回)の収穫を得て、収入は55,014crでした。 茶園は、ついに「茶摘み」が可能なレベルになりました。 紅茶用の茶樹は、1ha当たりで6トンの生茶葉を生産できます。無肥料/無農薬栽培を行なっていますので、生産量は半減して年間3トンですが、30haの 紅茶園ですので、年間90トンです。 一方、人が手摘みをする場合、収穫量は1日に15kgでした。 300日間(週6日労働×50週間)で4,500kg(=4.50トン)。 1人の労働者が、1.5haの茶園を担当できることになります。 ですから30haの紅茶園には、30ha/1.5ha=20人の労働者が必要になりました。 ちなみに、合理化で必ず引き合いに出される茶鋏の使用は「紅茶の品質が劣化する」ため、使用しません。 アトキンズ氏は、全体の管理(事務)や稲作にも時間を割かねばなりませんから、茶園で働けるのは少女達8人だけです。どうしても12人分の労働力が足り ません。そこでアトキンズ氏は、外星系から若い労働力を集めることにしました(編注:この星の住人はキツイ仕事はしないのです)。今回の募集はアトキンズ 氏の経験から、12〜18歳の女児に限定しています。子供(未成年)だけの移民は基本的に認められませんが、それなりの経済力を得たアトキンズ氏が養 い親になりますので、今回は問題にはなりません。もちろん、一般的な家庭が子供だけを移民に送り出すことはほとんど有り得ませんから、彼女達を手放し た家庭は子供を養っていられないほど困窮していたか、あるいは、彼女達の多くが孤児だったのでしょう。彼女らの生活場所として、新しいプレハブ家屋 (100sqm、70,000cr、維持費は税込みで2,000cr)を1つ購入しました。 ちなみに、生茶葉の加工工場の処理能力を計算してみましょう。 年間90トンの収穫量は、1週間当たりに直すと1.8トンになり、1日0.3トン(=300kg)の能力を持った加工工場が必要です。 毎日8時間の稼動だとすれば、8時間で0.3トンの加工能力。 4時間当たり0.15トンですから、工場の建設費用は5,250cr(=35,000×0.15)。 維持費は年間で、1,022.5cr(=1,000cr+90×0.25cr)が必要です。 もっとも気になる収入ですが、90トンの生茶葉は、加工/乾燥させると、22.5トンの紅茶に変わりました。紅茶の平均価格が1トン当たり1, 800crですから、40,500crの売上げ。 必要な経費は、まず、灌漑費用が192cr。加工工場の維持費が1,022.5cr。 合計で1,215crです。差し引き、39,285crの大儲け、と言いたいところですが、手摘み労働者の人件費が入っていません。 前述の通り、手摘み労働者の必要人数は20人。彼女らに月給1,000crを支払うとするならば、年間240,000cr(1,000cr×12ヶ月×20人)の人件費が必要と なります。他の経費を見るまでもなく、赤字が確定しました(便宜上、家族扱いの8人にも給料を支払うと想定)。つまり、手摘み労働者にまともな給料を払 ってしまっては、紅茶産業が成り立たないのです。 では反対に、売上げの内30,000crを人件費に充てるとした場合はどうでしょうか。上記の8分の1の金額になりますから、手摘み労働者の月給は125crに なりました。住居の維持費を雇用主(アトキンズ氏)が負担していますから、一応、身分度1相当の収入になるでしょう。一応、紅茶園の経営は黒字になりま したが、土地の価格、種苗の購入費用、住居費の負担などを考えると、全体では赤字です。 まぁ、こんなものでしょう。実際の労働時間(2,400時間=300日×8時間)に対して、時給10crなどという大金は払えません。これだけ人件費を節約しても、 30haの紅茶園からは年間3,285crの利益しか得られないのです。 いっそのこと、人件費を6,000crまで抑えてしまいましょう。1ヵ月の給料を10分の1(25cr)まで減らせば、かなり楽にはなりますが。人件費6,000cr+住居 費4,000crということで、利益が29,285crまで増えるでしょう。 ちなみに月給25crというのは、21世紀初頭のインドにおける、手摘み労働者の実際の給料(2,500ルピーをドルに換算)です。かくして、アトキンズ氏は茶園 農場主として成功しました。しかし、労働者の待遇が悪すぎます。 > これでは売られない事、労働時間が短いこと以外は奴隷同然です。 > 南北戦争直前の平均的な南部の奴隷でも、単純に労働条件だけみれば、労働時間を除いてこんなもんです。 松永様からは、このような御指摘を頂いてしまいました。 私も同じように思いますので、フェアトレード価格というものを使い、人件費を再計算してみましょう。 茶摘み労働者1人に付き、月給1,000crを支払うことにしました(身分度4に相当)。その場合、労働者が20人ですので、月給1,000cr×20人 ×12ヶ月=年間240,000crの人件費が必要です。当初の見込み人件費が年間30,000crですから、210,000crが不足します。足りない分は 「フェアトレード製品」を銘打って、価格に転嫁させて頂きました。 生産される紅茶が、年間で22.5トンで、生産者価格がトン当たり1,800crです。これに人件費を上乗せすると、生産者価格はトン当たり12,600crに高騰しま した。本来の価格の7倍です。125gの缶1個の消費者価格が15〜20crでしたので、フェアトレード製品の場合、1缶が105〜140crということですが、奴隷制 度や搾取労働に反対する多くの市民は、喜んで買ってくれることでしょう。(編注: 完全手摘みで有機栽培の高品質のお茶ですから、フェアトレード以外にも セールスポイントはあり、ひどく妥当な価格だと思いますが? また11,200Crと言う金額は、1Cr=1ドルとして、主要な紅茶生産国でもある南アフリカ共和国 の一人当たりGDPに対する茶葉1tの価格の比=30%程度を、そのまま先進国のGDP=40,000Cr近辺に当てはめたにほぼ等しい金額であり、極めて妥当な 価格と言えます)。 税金の徴収 アトキンズ氏の茶園は、今年、11,100crの黒字です。25%の所得税(2,777cr)が徴収されましたので、アトキンズ氏の貯金残高は、23, 601crになりました。ちなみに、月給1,000crを支払う都合上、アトキンズ氏や娘達の生活レベルは、身分度4相当に上げています。 アトキンズ氏の6〜14年目は、くどくなるので省略。 アトキンズ氏の15年目 アトキンズ茶農園は、その茶園面積を120haまで拡大しました。年間当たり90トンの良質な「手摘み/無農薬」の紅茶「アトキンズ・ティー」を販売していま す。 茶園の手摘み労働者達の大半は、12〜18歳の少女達です。彼女達は孤児であったり、あるいは、破産した両親から引き取ったりした子供達であり、その まま放っておいたら、犯罪組織の餌食になることが明らかな境遇にありました。アトキンズ氏は、彼女達に仕事と生活の場を与えることで、彼女達を犯罪の 魔手から守っているのです。(編注:アトキンズ氏が違うのは重々承知ですが、コロンビアのコカイン業者や「左翼」ゲリラ、アフリカの「反政府」勢力等も同じよ うなことをおっしゃっています) ちなみに、アトキンズ氏の茶農園には教師と看護師が1人ずつ常駐しています(人件費は氏の負担)。 15歳未満の子供達は午前中(半日)だけを労働に費やし、午後(半日)は授業を受けられるようになりました。半日しか働かないので、仕事量は半分(1日 7.5kg)になりますので、人数も2倍必要です。その点は給料を半分(月給500cr)にすることで埋め合わせていますが、住居費と教育費は無料ですので十分 に良い待遇でしょう。15歳以上の子供達は1日(8時間)の労働が待っていますが、やる気のある子供には夜間授業も行なっています。さらにやる気のある 子供には(18歳になった時点で)首都の大学受験に挑戦させ、下宿代と授業料も負担するようになりました。ただ、実際に大学へ行ける子供は、4年に1人 くらいしかいませんが。もちろん、医療も無料ですし、看護師が普段から衛生/健康状態に気を配っています。 住居は、プレハブ式の住宅(100sqm×8棟)です。80人ちょっとがこの建物に住んでいる訳ですが、身分度4扱いならば、これで十分です。 15歳未満が半日しか働かないことから、労働者の人数が足りないと思うかもしれませんが、茶園で3年以上を過ごしているベテランが大勢います。 彼女達は「通常の3倍のスピード」で茶摘みを行なえますから、その穴埋めには十分です。ちなみに、アトキンズ茶園は「出来高制の給料」を採用しました。 「3倍のスピード」で茶摘みを行なえば、3倍の給料が貰えるのです(最大で月給3,000cr)。「3倍のスピード」を達成したベテランには、角付きの赤い帽子が 支給されているとか。 成功した(それなりに利益を上げている)茶農園であり、女子供ばかりしか住んでいないことから、数年に一度の頻度で、山賊や犯罪組織に襲撃を受けてい ますが、彼らは常に1個小隊(40人)規模の自衛団に撃退されています。アトキンズ氏は「自分で身を守るためだ」と言って、15歳以上の手摘み労働者に軍 事訓練を施しているのです。 アトキンズ氏はすでに46歳です。入植時に助けた少女達も、すでに30歳前後。この中の誰か1人を結婚して、家庭を持っていることにしてしまいましょう。 彼らの生活レベルは、身分度8です。身分度3の貧乏生活を覚えていますから、無駄遣いはしないでしょうね。 「アトキンズ・ティー」の売上げは、1,134,000crの大金になりますが、その大半(85%)は手摘み労働者の人件費に消えてしまいました。残ったわずかな収益 から、労働者の住居費や教育・医療費が負担され、オーナーであるアトキンズ氏の生活費が捻出されているのです。まったくもって、まっとうな紅茶園の経 営は儲かりません。(編注: ここに実社会と通じる大きな問題が潜んでいます。アトキンズ氏の善意はともかくとして、結局のところは貧困を固定化させてお り、技術革新や社会の革新、例えばいちいち返り討ちなんてことはせずにギャング団を根絶するといった根本的解決に至るところに資金が回せていないの です。また、紅茶より利益の大きい農業もあるのです) 15年目の黒字額は、9,774crでした。この中から、税金2,444crが支払われます。昔の借金、684,000crもすでに返済が終わりましたが、アトキンズ氏の貯 金は全然増えません。 ぐっとすっ飛ばして30年目 アトキンズ茶農園は、その茶園面積を300haに増やしました。その10%に当たる30haは茶樹植え替えのため、茶摘みを行なえない幼木園になっていますで すが、「アトキンズ・ティー」の生産量は、年間200トン以上になります。水田の面積も300haに増えており、その他の作物を育てる畑が60ha確保してありま すので、この茶農園で働く労働者やその家族は、餓える心配だけはせずに済むようです。 18歳を過ぎて手摘み労働から卒業した娘達の一部は、近隣の農家へ嫁いだり、あるいは、茶農園から少し(5〜15km)離れた場所に開墾済みの土地をア トキンズ氏から譲渡され、独立した複数の農園を営んでいます。彼女らの暮らす農園がちょっと頑丈な造りをしており、深い堀や高い塀に囲まれ、背の高い 物見塔が立っていて、アトキンズ茶農園周辺の要所を抑えるように配置されているのは、治安が悪かった昔のことを忘れられないからです。決して、外郭防 衛線を構成している訳ではありません。 相変わらず、茶園の手摘み労働者達の大半は12〜18歳の少女達で、その人数は100人前後。18歳を過ぎてからも愛着のある茶農園から出て行かず、茶 園で働き続ける少女の数も20人前後になりました。彼女達の多くは、アトキンズ茶農園の男性労働者と結婚しており、茶農園内に建てられた社宅で新しい 家族と共に暮らしています(家族も含めて50人前後)。もちろん、身分度4で専業主婦になることはできません。結婚した彼女達も働かねばなりませんから、 茶農園には託児所が設置されました。保育料は(アトキンズ氏の負担で)無料です。そこでは茶園労働者の子供に加え、12歳未満の子供(孤児24人を含 みます)を60人ほど預かっています(将来の茶摘み労働者候補)。という訳で、茶農園だけでも居住人口は200名を超えました。外郭の独立農園を合わせ れば500人程度。自警団の規模は、最大で2個中隊(現役1個+後備1個)になります。周辺の入植地(この地方全体で人口数千人)にもアトキンズ氏の影 響力は非常に強く及んでいます(山賊から守ってもらったとか、破産しかけた時に運転資金を貸してもらったとか、妻が茶農園の出身だとか)。ですから、ア トキンズ氏を自治体の首長に推薦しようという動きもあるようですね。 アトキンズ氏はすでに61歳です。政治家になるには、良い頃合かも知れません(それができるかどうかはともかく)。傍目には、困窮している家族から娘を買 い取り、教育の機会も与えず、幼い少女達を茶園で酷使しているようにしか見えないでしょう(笑)。 (編注: そうは見えませんが、いっぱしの武装勢力の親玉に見えます) 元海賊 ベニー・バクスター伍長 CB8653 26歳 海賊2期 最高の技能〈SMG−2〉〈格闘−2〉 とある農業世界に生まれ育ったベニー・バクスター氏は、18歳になると同時に家を飛び出しました。汗水垂らして働いてもほとんど得るもののない生活 に、嫌気が差していたからです。宇宙港に辿り着くと幸いなことに、乗組員の募集を行なっていた自由貿易船を見つけました。彼は早速、売込みを掛け、そ の船でスチュワードの仕事を獲得しましたが、その自由貿易船の正体は海賊船だったのです(良くある話ですが)。 彼は非常に体格の良い若者だったので、暴力沙汰に向いていました。しかし頭はそれほど切れる方でもありません。下士官にはなることが出来たもの の、昇進は遅れました。何時の間にか同期が出世しており、自分に命令をするようになったことが耐えられなくなった彼は、その元同期(現在は上司)と本 気の殴り合いをして、相手を撲殺してしまいます。海賊の間でもそれなりの規律は維持されなければなりません。どう見ても非は彼にありましたから、彼は ほとんど無一文で海賊船を放り出されました。 その星は、海賊船が根拠地のひとつとして利用している世界です。彼が上司を殴り殺したことはあっという間に知れ渡ってしまいました。当然ながら、誰もそ んな危険人物を雇ってくれようとはしません。人気の無い公園で途方に暮れていたバクスター氏は、通りかかった親切な老人のアドバイスを受け、移民局 のドアを叩きます。 Step.1 バクスター氏の退職一時金は「0cr」でした。 貯金の額は、勤続年数8年×(筋力C+〈格闘−2〉=14個)分の1D6×社会身分度3×20crより、19,680crです。 意外と、堅実に貯金をしていたようですね。あるいは、身に付けていた装飾品(金のアクセサリーなど)を売り払った結果かも知れませんが。彼 が海賊になった時点で実家との縁は切れていますから、実家からの援助も期待できません。この2万cr弱の金額が、彼の手持ち資産の全てで す。 松永様よりの指摘 > 肉体労働なので、最後の項は社会身分度ではなく耐久度です。 > 正しくは、勤続年数8年×(筋力C+〈格闘−2〉=14個)分の1D6×耐久度8×20cr ですから、 > バクスター氏の貯金は、52,480Crです。ああ、もしかして分け前をごまかされていたのでしょうか? そりや、ブチ切れて仲間も殺しますよね。 失礼しました。私の勘違いです。ですが、これはこのまま「間違いのサンプル」として残しておきましょう。皆様は間違えのないように気をつけてください。 ベニー・バクスター氏も、スピンワードメインの農業世界レック(D9957AA−6)への移民を希望しました。レックは現在「労働力不足(出目10)」で「嫁/婿不 足(出目12)」です(前述、アトキンズ氏のケースと同じ)。 移民受け入れの可否 ベニー・バクスター氏は、必要以上に健康な身体を持っています(筋力8+、敏捷力8+、耐久力8+でDM+3)。しかし、彼も教育度6−なのでDM−4を 受けました。社会身分度が低い(5−)なので、DM−1。おまけに職歴を隠さなければならなかったものですから、DM−4(素性を怪しまれている訳です)。 資産額は2万cr弱なので、DM−1。ここまでの合計は−7になりました。なかなか、移民申請を受け入れてくれる世界は無さそうです。 実際、レックは「労働力不足」「嫁/婿不足」の問題を抱えていましたが、人口コード7なので−1。「労働力不足」で資産不足のDM−1を解消、「嫁/婿 不足」のDMはわずか+2(彼は美男という概念から正反対の立場にあります)。合わせても−6のDMが残りました。 審査結果を待つまでもなく、門前払いです。その他、リジャイナ、ダイナム、ダイナムン、ヨーリ、ワイポック、いくつかの世界で移民申請を出しましたが、ひ とつも許可が得られません。 私見: 元悪党、海賊のDM−5は厳しいですね。経歴を明らかにしていたら−10ですから、どうあっても不可能レベルです(これはこれで面白いですが)。 移民が許可されず、仕事も見つからず、貯金を食い潰すだけの日々を送るバクスター氏は、人気の無い公園で再び親切な老人に出会いました。カーカと いう低人口/非水海洋世界が「過疎」の問題を抱えており、盛大に移民を募集しているというのです。子供を連れている移民者は、特に『大歓迎』されると のこと。老人は重大情報を教えてくれたようなのですが、バクスター氏には意味が分かりません。首を傾げるだけのバクスター氏に呆れたのか、老人は彼を 近くの孤児院へ連れて行きました。良く分かっていないバクスター氏は、そこで10代前半の姉妹と養子縁組をさせられてしまいます(資産をほとんど持たな い無職者が養子縁組を出来るとは思えませんが、移民ということで老人が色々と手配してくれたようです)。 翌日、彼女達を伴って移民局を訪れ、カーカへの移民申請を出すと、これまでの門前払いが嘘のように申請が受理されました。 補足: 人身売買をしているつもりはありませんが、このような小細工でもしないと、彼のような前科者は移民できません。これが駄目ならば、不法移民をするしか ないかと思いつめていたところでしたので。 カーカ(CAA5345−8)との間では、移民協定(11+でサイコロが「11」)が結ばれています(DM+4)。 この世界の人口レベルは3。マイナスのDMはありません。扶養家族が突如2人に増えたので、資産額は3分の1に減額されます。19,680cr÷ 3=6,560cr。1人当たりの資産額が1万cr未満なのでDM−5を受けてしまうところですが、「労働力不足(9+で10)」の世界ですから、で資 産不足のDMが打ち消されました。「人材不足(7+で8)」は影響しませんが、「嫁/婿不足(5+で8)」なのでDM+2。最後に「過疎(6+で 6)」の世界へ子供2人を連れて行きますから、DM+4です。 合計のDMは+4。 難易度〈難〉のDM+4で、サイコロが「7」を出しました。 ぎりぎりですが、認可です。この世界しか、彼を受け入れてくれる世界はありません。彼と娘達は「渡航費補助」を受け、二等寝台で新天地「カ ーカ」を目指します。 ところが、二等寝台からの覚醒判定を行なったところ、姉の覚醒判定で「2」が出てしまいました。なんということっ!CTならば即死確定ですが、幸いなこと に、これはMTです。再度、事故判定を行なうと失敗の度合いは「小」で済みました。2Dの致傷で敏捷力が「−2」されますが、5週間ほどで全治します。有 り難いことに、医療処置は必要ないようですね。うーむ、耐久力が低くても、子供でも妊婦でも、事故判定は変わらないようですよ。おかしいな。何かしら不 利になると思っていたのですが、MTの場合は医者の技能レベルと教育度しか影響しないようです。 Step.2 受け入れ態勢 無償の資金援助は無し(労働力不足なので11+、出目は「3」)。 公的資金の貸付は「労働力不足」なので限度額が半分の50,000crまで、返済期限は25年。 農地の分与も無し(労働力不足なので11+、出目は「6」)。 住宅支援は有り(5+で「7」)。 農業機械も無し(11+で「4」)。 武器の支給(10+で「11」)が有りました。 重火器は無し。 頼れる先輩も見つかりました(4+、出目は「12」)。 流石に農業学校はありませんでしたが。 悪い条件ですが、強制的な貸付が有りました(11+で「12」)、金額は70,000crです。毎年3,500crの金利を払わないといけないようです。 押し付け女房/婿は無しだったのでちょっと安心ですが、早く誰かと結婚してくれ、という圧力は掛かりそうです(「嫁/婿不足」の世界ですから)。 農作物を売りに行く度、何かしらの会合(お見合い)に誘われることが確実。 子作りプレッシャーが掛かりました(8+で「8」)。専門技術の提供も有り(4+で「10」)です。 彼の場合、持っている技能が戦闘系に偏っていますから、肉体労働しかないでしょう。年間30日程度、無償の土木作業や建設作業に駆り出されることにな りました。 彼の貯金が2万弱、公的資金の貸付が5万、強制的な貸付が7万なので、14万程の資金が使えます。ある程度の農地を手に入れることも可能でしょう か。 Step.3.1 新天地へ到着 入植地候補 No.1 カーカは、人口コードが「3」で、水界度は「5」。 規模のサイコロは「7」、DM−4で「3」、一軒家です。 人口構成のサイコロは「3」、DM−4で「−1」、移民のみです。 雰囲気のサイコロは「10」、DM−4なので「6」、無関心です。 彼は経歴がきな臭いので(海賊であることを隠していますので)、やはり怪しまれているようです。 田舎度のサイコロは「5」、人口密集地は80kmの距離にあります。 地形のサイコロは「12」、DM−1で「11」の平野。 環境のサイコロは「7」、DM−1で「6」の林。 水源のサイコロは「5」、DMなしで「5」の小川。 肥沃度のサイコロは「8」、DM−1で「7」の普通。 交通のサイコロは1D6で「3」、無いも同然(06/28に修正)。 気候は「3」の温帯です。 入植地候補 No.1 一軒家 移民のみ 無関心 田舎度 80km 平野 森 川 普通 無いも同然 温帯 入植地候補 No.2 一軒家 移民のみ 偏屈/排他的 田舎度140km 海岸平野 森 湖水 肥満 廃止寸前 温帯 入植候補地 No.3 4人 移民のみ 排他的 田舎度310km 海岸平野 草原 川 やや痩せ 隠れ里 温帯 ベニー・バクスター氏は、候補地No.1への入植を決めました。人口ゼロの一軒家ですが、人付き合いを好まない(過去がばれることを恐れている)バクスタ ー氏にはぴったりです。というか、排他的な入植地には住みたくありません。 生活物資の入手や農産物の売却先として、80km先の首都(宇宙港)を活用できるでしょう。首都といっても、人口は千人に満たない規模です。惑星の全 人口が1千人と書かれていますね。 交通は「無いも同然」ですが、首都(宇宙港)と鉱山を連絡するバス(トラック)が、入植地のすぐ脇を走っていますから、首都への往復には、そのバス(トラ ック)を利用させてもらえると思います。3日に1便(天候によって運休)ですが、それで十分でしょう。カーカの交通機関は「全く無い」か「わずかでもある」か のどちらかなのです。 Step.3.2 土地の取得 バクスター氏の場合、住宅支援がありましたので、入植地での住居に頭を悩ませる必要はありません。床面積100sqm程のプレハブ家屋がす でに建てられています。以前、この土地を耕していた農民が残していったものでしょう。 建物は、高台の森林内に建てられています。すでに建てられているので建設費は不要ですが、その建設費はおよそ70,000cr。その維持費 は、年間で2,100cr(3%)になりました。宅地面積は2.5倍ですが、農地とまとめて計算します。 100sqmなので、坪数に直すと30坪(ですよね?)。バクスター氏の寝室、姉妹の寝室、食堂と台所、トイレと浴室、農機具倉庫などを十分に 確保できるでしょう。 農地の空き面積は、160ha(2D6=「8」、世界の規模がA)でした。人口コードが「3」、田舎度が80kmなので、まぎれもない「田舎」です。 1sqm当たりの価格は5cr。 異種大気の居住可能域外ですから「荒涼地」になりますね。1sqm当たり、0.5crまで下がりました。修正要素はほとんどありませんが、一軒 家なので「−1」。規模Aより「−0.05」、水界度5より「−0.1」、人口3より「−0.3」、基本の「1」を加えても「−0.45」です。 さらに1ランク引き下げられて「荒廃」扱いになりました。修正の1を加えて「0.55」、1sqm当たり、0.0275crです。二束三文の土地になりまし た。 あるいは、異種大気の居住可能域外であっても、農業には利用可能な土地なのですから、「荒涼地」ではなく、「−0.5の田舎」として扱うべ きかも知れません。その場合、一軒家の「−1」、UPPの「−0.45」、基本の「1」の合計が「−0.95」です。1ランク引き下げて「0.05の荒 涼地」。1sqm当たりの単価は、0.025crです。偶然でしょうが、上記の数字よりも安くなりました。 端数が出ると面倒なので、1sqm当たり0.025crの価格を採用すると、10,000sqm(=1ha)当たり250cr。160ha全部を買っても4万クレジット にしかなりませんでした。税金は「宅地」と同じ%だと考えて、年間200cr。予算が余ってきたので、トラックを買えるかも知れません。耕せるかどうか は、これから考えます。 宅地の価格は別計算。放棄された耕作地なので、宅地も「−0.5の田舎」として扱います。交通が「無いも同然」で「−0.6」。UWPによる修 正は同上で「−0.45」、基本の「1」を加えて「−0.55」倍。1ランク下げて「荒涼地」、修正の「1」を加えて「0.45」倍。1sqm当たり0. 225crになりました。250sqmの宅地が必要なので、56cr。固定資産税は年間0.6crになりました(激安です)。 平均耕地面積は、3D6の目が「10」でしたから、その10倍で「100ha」。しかし、低人口(-25%)の非水海洋世界(-50%)ですので、75%も減じ られてしまいます。カーカの平均耕地は、25haになりました。バクスター氏の先輩達は、多くが小規模農家のようです(居るのか?)。 私見: ふと思ったのですが、Step.2の「頼れる先輩」は、低人口世界でも見つかるのでしょうか? カーカの人口が約1千人。40haの小麦畑で100トン(全人口の 摂取カロリーの半分)を生産できる訳ですから、先輩が3人もいれば、75ha(=平均25ha×3人)で188トンの小麦を生産可能です。 つまり、カーカ全体でも 3人の農夫しかいない、ということになりませんか?牧畜などを行なっていれば、2倍の6人くらいに増えてもおかしくありませんが。一応、背景としては、こ れまで農業に従事していた老人が引退した。そして跡継ぎがいないため、80haの広大な優良農地が売りに出された、と想定しています。それにしても低人 口世界の場合、農業人口(の絶対値)が少なすぎますね。まぁ、頼れる先輩(元の持ち主の老人)が、80km先の首都で子供/孫と一緒に暮らしていると考 えれば良いかな? Step.3.3 農機具と耕作可能面積の計算 とりあえず、Step.4を見て、小麦(のようなもの)を栽培すると想定しました。冬はジャガイモ(のようなもの)と大豆(のようなもの)を育てます。 最低限の必要分と考えて、トラクターは小型のもの、オプション5種もそれに見合った小サイズを購入します。 小型トラクター(10,000cr:1点)、プラウ(5,000cr)、シードトリラー(10,000cr)、サブソイラー(10,000cr:1点)。 カルティベーター(3,500cr)、ポテトハーベスター(35,000cr)。 コンバイン(200,000cr:8点)、小麦用と大豆用のアタッチメント(20,000cr×2:1点×2)。 小型散布機(5,000cr:1点)。 テックレベル8なので、農業機械の反重力化は有りません。 上記に、物資輸送用のトラック(輸送能力2トン:20,000cr)も追加します。 農業機械すべてを、10年のローンで購入します。あるいは、先輩農民の所有していた農業機械の中古を、ローン付きで引き取ったことにしても 良いでしょう。合計して、338,500cr。1年当たりの支払いは15%ですので、50,775crになりました。 カーカのテックレベルは8ですから、8点分の農機具支援を受けられる筈ですが、何となく、人口1千人のカーカでそんな(経済的)余裕があるのだろうか、と 不安になってきました。なので、このような設定に変更してみた訳です。 灌漑設備はあらかじめ農地に付属しており、水源が川(取水量制限なし)ですので、問題ありません。農地面積が160haですから、設備は4セ ット。最も簡単な地表灌漑ですが、4セットの総価格は100,000crになります。20年の寿命を迎えた時、設備の更新が大変ですね。 土地の購入に40,000cr、農業機械の購入に50,775crを費やしました。手持ち資金の残りは、48,905cr。住宅の維持費、土地の税金などで、 年間2,901crが必要になります。強制的な貸付の金利3,500crも忘れてはいけませんが。 バクスター氏が1日12時間のペースで14日間、小型トラクターを運転するとした場合、小型トラクターの作業率0.3ha×12時間×14日間=50. 4ha。160haを耕すために必要な時間は534時間ですから、どうみても足りません。予想外のアクシデントも発生するでしょうから、小麦の作付け は4分の1、40haに留めておくべきでしょう。中型トラクターを購入すれば160haすべてを耕作できますが、その収穫物をすべて売り捌けるのか 疑問です。 Step.4.1 『食文化と食糧政策』を真面目に考察してみました。 計算を終えた後に考察しているものですから、ところどころチグハグな点もありますが、御容赦ください。 バクスター氏が「小麦(のようなもの)」を栽培すると決めたからには、この惑星、カーカの主食は「小麦」なのでしょう。今更、ここまで作った設定(計算)を変 更するのは大変なので、そう決めました。 折角ですから『生産割り当て』があることにしてしまいましょう。2D6で9+が出ればそうなる訳ですから、36分の10(=27.8%)の確率です。 そもそも、この農地は「引退する」老農夫が耕していた訳で、跡を継ぐバクスター氏が主食の小麦を作らなければ、カーカの食糧事情が一気に 悪化してしまいます。という訳で、サイコロを振るまでも無く『生産割り当て』を課すことにしました。 割り当て面積のサイコロは、偶然にも都合良く「5」が出ました。 5×5%=25%。 そう、全農地160haの4分の1、40haで小麦を生産すれば良いということなのです。という訳で、下記の計算(Step.4.2 小麦の栽培)は変更し ません(笑)。 Table.18で決まる国内市場の大きさは人口コード3×10haなので、30haの消費市場しかない筈です。しかし、この農場への割り当ては、消費市場の規模を 上回る40ha。この広大な耕地面積が物語っている通り、この農場への依存度が大きい(割り当てが大きい)ということなのでしょう。別の計算では、カーカの 食糧(穀物)生産の50%をこの農場で行なっているという数字が出ていたのですが、そんな大事な農場を、星系外から来たばかりの素性のはっきりしない 移民に任せて良かったのでしょうか。まぁ、働き手が居ないのですから仕方有りませんね。一時期の極東島国を連想させてくれます(今でもそうかも?)。 Step.4.1.1 小麦(のようなもの)を栽培する バクスター氏の農地は「温帯」に位置しており、肥沃度は「普通」でした。 収穫倍率は「×30」、収穫量は「3」ton/ha、だとします。 生産割り当てが40haですから、素直に40haの作付けを行なうことにしましょう。 肥沃度「普通」 ×1 / ×1 合計 ×30 / 3ton/ha 1ha当たり3.000トンの収穫量を得るためには、0.100tonの種を蒔かなければなりません。 40ha全体では4トンの種を蒔き、120トンの収穫を得られることになります。 必要な肥料は1ha当たり150kgなので6,000kgになります。 もしも化学肥料/農薬なし、を選択した場合は、 肥料/農薬なし ×0.3 / ×0.5 肥沃度「普通」 ×1 / ×1、より 合計 ×9 / 1.875ton/ha まで下がります。 40haの農地全体で70トンの収穫量となり、必要な種の分量は8.333ton。収入は半減ですね。肥料/農薬代の節約よりも、減収額の方が大き い筈ですが。普通に考えれば、肥料と農薬を用いるべきでしょう。 さぁ、小麦(のようなもの)を育てよう。 ベニー・バクスター氏と娘達はトラック(2トンサイズ)を運転して、80km離れた首都まで出かけました。恐らく、日帰りは無理ですね。当座の食糧や衣類(身 分度1〜3なのですが、結構かかります)と、小麦の種を仕入れます。 必要な種子は、5トン(=1,250cr)。 農薬/肥料については、ちょっとした実験を試みてみます。40haの農地を4分割して10haずつ、与える農薬/肥料を変えてみるというのです (恐らく、姉の発案でしょう)。最後の10haは、無謀にも「無農薬/無肥料」ですが。素晴らしい考えだと感動したバクスター氏は、言われるまま に異なる農薬と肥料を少量ずつ購入しました。(個人的な趣味で、「下」という分類を「並」と書かせていただいております。) 農薬 3回 上(15cr/ha)× 10ha × 3回 = 450cr 中(10cr/ha)× 10ha × 3回 = 300cr 並( 5cr/ha)× 10ha × 3回 = 150cr 無( 0cr/ha)× 10ha × 0回 = 0cr 合計 900cr 肥料 4回 上(15cr/ha)× 10ha × 4回 = 600cr 中(10cr/ha)× 10ha × 4回 = 400cr 並( 5cr/ha)× 10ha × 4回 = 200cr 無( 0cr/ha)× 10ha × 0回 = 0cr 合計 1,200cr 機械の経費 小型トラクターが、サブソイラー、プラウ、シードトリラーを1回ずつ使用し、計3回の利用になりました。40haの耕地を耕す時間は134時間です。 維持費は燃料代と修理費のみで1.3%でした。 小型トラクター 10,000cr×134時間/100時間×1.3%×3回= 522.6cr 3種のオプション 合計25,000cr×0.1% = 25.0cr 散布機は、農薬と肥料を合わせて7回の利用になります。10haは無農薬/無肥料なので、用いる面積は30ha。1時間で1.5haを処理できます から、30haに散布するためには、20時間(3日間)の作業で十分です。姉妹のどちらかが1日4時間の運転をしても5日間で大丈夫でしょう。 そうすれば、お父さんはトラクターの運転に専念できます。小麦の種を蒔く11月だけは、そうしないと間に合いません。年7回で140時間。 散布機 5,000cr×20時間/100時間×1.3%×7回= 91.0cr コンバイン(+小麦オプション)は1時間で2haの収穫が可能です。40haの農地ですから、年間でもわずか20時間(3日間)しか稼動していませ ん。とてももったいないのですが、人口レベル3のカーカに、農業機械のリース会社は存在しないのです。 コンバイン 220,000cr×20時間/100時間×1.3%×1回= 572.0cr トラクターの作業能率がボトルネックになっており、これ以上の面積を作付けできません。もう1台、小型のトラクターを購入すべきだったのかも知れません (誰が運転するのか謎ですが)。散布機とコンバインの作業能率には十分な余裕がありますので、トラクターの能力(1時間当たり小0.3ha、中2ha、大5ha) と数が、作付面積の上限を決めることになります。もちろん、前述の通りカーカの人口はとても少ないので、これ以上の作付けを行なっても国内で売り捌くこ とは出来ませんが。 地表灌漑なので、設置費用は25,000crです(農地に付いてきました)。10ha当たりの灌漑費用は0.2%なので、50cr。小麦の作付面積が40ha ですから、4倍で200crになります。 とりあえず、種子代、農薬/肥料代、機械の維持費、灌漑費用の合計は4,511crです(端数切り上げ)。バクスター一家の生活費は、衣食住の 住が別計算されていますので、残り半分。お父さんの身分度が3、姉が(14歳なので−1されて)2、妹が(10歳なので−2されて)1として計算 しました。 月々750cr×12ヶ月=9,000crが掛かっています。合わせて、13,511crですね。 さぁ、収穫だ。 実りの春を迎えました。「全体の作柄」は「5」が出たので「普通」です。まぁ、無難なところでしょう。病気と害虫の発生については、其々の畑毎にサイコロ を振ります。病害の発見が難易度〈難〉ということですので、バクスター氏1人では無理です。せめて週に1回の頻度で「頼れる先輩」に見に来てもらわなけ ればなりません(頼り過ぎでしょうが、最初の1年くらいは)。まぁ、バクスター家のような特殊な環境(一軒家、知力ボーナス無し、技能無し)でもなければ、 簡単に成功しそうです。 収穫量の判定は、4分割した畑毎にサイコロを振りました。 畑A 10ha 農薬/肥料は「上」。 病気が2回、発生しました。 追加で「上」の農薬を2回散布します。 農薬代が300cr、散布機の稼動コストが8.7cr追加されました。 サイコロの目は「5」、DM−0.35(=0)、2%の収量減少です(編注 今は失敗-1につき2%の減収ですが、この時はまだ-1で-1%でした。 以下同じ)。 1.000ton×30倍×98%=29.400ton。 種子代250cr、農薬/肥料代「上」1,050+300cr、機械コスト279.9+30.3+8.7=318.9cr。 1,918.9crのコストで、収量29.400トンを得られたことになります。 つまり1トン当たり65.3crのコストでした。 畑B 10ha 農薬/肥料は「中」。 害虫が1回、発生しました。 追加で「中」の農薬を1回散布します。 農薬代が100cr、散布機の稼動コストが4.3cr追加。 サイコロの目は「9」、DM−0.7(=1)、1%の収量増加です。 1.000ton×30倍×101%=30.300ton。 種子代250cr、農薬/肥料代「中」700+100cr、機械コスト279.9+30.3+4.3=314.5cr。 1,364.5crのコストで、収量30.300トンを得られたことになります。 つまり1トン当たり45.0crのコストでした。 畑C 10ha 農薬/肥料は「並」。 病気が2回、発生しました。 追加で「並」の農薬を2回散布します。 農薬代が100cr、散布機の稼動コストが8.7cr追加されました。 サイコロの目は「7」、DM−1.75(=2)、2%の収量減少です。 1.000ton×30倍×98%=29.400ton。 種子代250cr、農薬/肥料代「並」350+100cr、機械コスト279.9+30.3+8.7=318.9cr。 1,018.9crのコストで、収量29.400トンを得られたことになります。 つまり1トン当たり34.7crのコストでした。 予想通り、このパターンが最も安価なようです(しかし、その後の副作用が心配)。 畑D 10ha 無農薬/無肥料。 無農薬にも関わらす、病気も害虫も発生しませんでした(運が良いのか、悪いのか)。 しかもサイコロの目は「12」、DMなし、5%の収量増加です。 1.000ton×9倍×105%=9.450ton。 種子代250cr、機械コスト279.9cr、合計529.9crのコスト。 1トン当たり56.1crのコストで生産できたことになります。 農薬や肥料を使わない場合よりも、かえって割高になりました。 合計98.55tonの小麦を収穫できました。姉の計算に拠れば、農薬と肥料は「並」を用いるべきだ、という結論が出ています。 さて、この小麦を80km離れた首都まで運んで、売り捌きます。 小麦の価格は、基本が150crです。「非工業世界」「非水海洋世界」ですから、+40%。さらに、平均耕地面積が(ぎりぎり)25ha以下ですか ら、3倍。合わせて4.2倍です。 サイコロの目は「9」。 作柄は普通で、ど田舎でも隠れ里でもないので、DMなし。160crの4.2倍で、1トン当たり672crです(驚きの高収入!)。 98.00トンの小麦(半端な0.55トンは、自家消費/流通分)ですから、65,856crの収入を得られました。生活費(これが大きい)と、種や肥料、機械の維持費 などを差し引いても、48,823crが残ります。強制的な貸付の金利が3,500cr。返済に4万クレジットを振り向けられますね。借金額が12万ですから、このま ま順調にいけば3年間で返済が終わります(収支が良すぎる?)。 今回、気になったことはバクスター氏(お父さん)の労働時間です。小麦カレンダーを見て、考えてみましょう。私は小麦の栽培経験も知識も無いので、バ クスター氏の労働をカレンダーに当てはめていきます。 まず、10月下旬はトラクター(+サブソイラー)で深耕。作業時間は134時間なので、毎日10時間×14日間でちょうど終わります。種の準備だとか、用水 路、排水溝の点検補修なども並行して行なっているということにします。手が足りなければ、姉(14歳)に数時間、トラクターの運転を代わってもらいます。 (農家ではごく普通のことでしょう。「農地は私有地だから、無免許運転で捕まらない」そうです。私も経験あり)。 次、11月上旬はトラクター(+プラウ)で耕す作業。これも134時間なので、2週間働き詰めですね。 11月下旬は、トラクター(+シードドリラー)で種蒔き。 並行して、散布機が肥料を撒き(散布機)、種蒔きの後に除草剤を撒きます。 バクスター氏は、相 変わらずトラクターの(134時間の運転)で忙しいため、 肥料/薬剤散布は娘達2人の共同作業です。 20時間の作業ですから、毎日3時間弱の作業で も、7日間で終了するのです。 タイミングとしては、問題ありません。きちんと、トラクターが種を蒔く前に肥料を散布しますし、種蒔き後の除草剤もきちんとできるでしょう。 12月から翌年の2月は、ほとんど作業がありません。「麦踏み」を適当にして、肥料と農薬の散布が1回ずつあるだけです。 バクスター氏が他所で働いて いるとしても、この3ヶ月間に畑では4日間しか働いていません。問題ありです。 3月から5月の間にも、肥料と農薬の散布があります。 病害虫による追加の農薬散布もこの時期に起きているでしょう。 散布は、1日10時間の労働をす れば2日で済みます。 散布回数が4回×2日=8日間の労働。今回も3ヶ月の間に8日しか働いていませんね。 6月の収穫はコンバインを使用。これも3日間で十分です。 結論。 10月下旬から11月一杯までの1ヵ月半(だけ)はフルに働いていますが、12月から5月までの6ヶ月間における労働日数は、わずか12日。 6月の収穫でも3日しか働いていません。ものすごく時間がもったいないです。 裏作(6月〜10月)として、じゃがいも(のようなもの)を作ります。 Step.4-2 じゃがいも(のようなもの)を栽培する。 じゃがいもを栽培する場合、まず何よりも『販路の確保』が重要です。国内消費にしろ輸出にしろ、販売ルートを確保しなければ、じゃがいもを作っても売れ ません。つまり、販路の確保無しでは作れないのです。そして、販路の確保は2D6で10+が必要です(カーカの人口はわずか1千人)。とりあえず、プレイ の都合上から販路の確保には成功したことにしておきましょう。 栽培面積は5haです。ポテトハーベスターの能力が低いので、涙を呑んで、作付け面積をさらに削りました(最初は10〜40haの作付けを予定していまし た)。悲しいことに、収穫能力は1時間当たり0.025haしかないのです。 5ha/0.025=200hours。 5haの作付けであっても、収穫のためには1日10時間の運転を20日間連続で続けなければなりません。小型トラクター+ポテトハーベスターの場合、5haの 植え付けが限界ですね。もしも収穫の途中でトラクターが故障したら、どうするのでしょう。 中型トラクターの場合は最大で10ha、大型トラクターでも20haになります(採算が取れるのか?)。いやまぁ、植え付けのタイミングを3〜4週間ずらせば大 丈夫なのですが(農薬/肥料散布はそれほど手間を取らないので)、その代わり最適なタイミングからずれてしまうので、収量が減ってしまうのです。 「温帯」で、肥沃度「普通」ですから、収穫倍率は「×20」、収穫量は「40」ton/ha、です。 1ha当たり40トンの収穫量を得るためには、2.0tonの種芋を植えなければなりません。 5ha全体では10トンの種を蒔き、200トンの収穫を得られることになります(見込み)。 ベニー・バクスター氏は、種芋を購入しました。種芋を分割すれば、収穫倍率を4倍に増やすことも可能ですが、2.50tonの種芋を丁寧に切り分 けられる自信がありません。分割を諦めて、10トンの種芋を購入します(配達してもらいましょう)。 種芋10トン(=20,000cr)。 手持ち資金が一気に減少しました。 相変わらず、高いですね。というか、生産コストの過半を種芋の購入費が占めています(編注:テラでも、過半とは言わずとも経費の1/3くらいが タネ芋代なのが普通です) 農薬と肥料は、10haすべてに「並」を利用します(一番、安上がり)。追加分の農薬散布(害虫3回、病害1回)も加えてしまいましょう。 農薬 並( 5cr/ha)× 5ha × 6回 = 150cr 肥料 並( 5cr/ha)× 5ha × 1回 = 25cr 合計 175cr 機械の経費 小型トラクターが、プラウ、シードトリラー、カルティベータを1回ずつ使用し、計3回の利用になりました。5haの耕地を耕す時間は34時間です。 維持費は燃料代と修理費のみで1.3%でした。 小型トラクター 10,000cr×17時間/100時間×1.3%×3回= 66.3cr 追加オプション2種 合計 3,500cr×0.1% = 3.5cr 小型トラクター+ポテトハーベスターによる収穫だけは別計算です(1時間当たり0.025haの能率なので)。5haの耕地を耕す時間は200時間で す(20日間)。 小型トラクター 10,000cr×200時間/100時間×1.3%×1回= 260.0cr ポテトハーベスター 合計35,000cr×0.1% = 35.0cr 散布機は、追加分も合わせて7回の利用になります。 散布機 5,000cr×3.4時間/100時間×1.3%×7回= 15.5cr 種子代、農薬/肥料代、機械の維持費合計は20,556cr(端数切り上げ)です。生活費はすでに支払い済みですので、出費は上記のみ。 「全体の作柄」は「9」が出たので「豊作」です。 畑 40ha 農薬/肥料は「並」。 害虫が3回、病害が1回も発生しました。 追加で「並」の農薬を4回散布します。 収穫成功判定のサイコロは「3」、DM−3、3%の収量減少です。10ton×20倍×97%=194.0ton。 種芋、農薬/肥料、機械のコストは20,556crで、収量194トンを得られたことになります。 つまり、トン当たり106.0crのコストでした。激安です。 などと喜んでいたところ、冷蔵設備付きのサイロがないため、2D6×2%を破棄しなければならないことが判明しました。サイコロの目は「6」で、12%(= 23.28トン)が腐ってしまいます。収量194トンは、×88%で170.7トンに減少(勿体無い話ですが、ジャガイモはそれでも儲かります)。 価格決定のサイコロは「7」、基本価格は150+(2D6-6)x2crですから、トン当たり152crです。世界分類と平均耕地面積より、4.2倍の638crで 売れました。 170.7トンを売ると、108,906cr。 コストが20,556crですから、88,350crの儲け。バクスター家は一気に大金持ちです。 裏作、その2 大豆(のようなもの)を作ります。 「温帯」の収穫倍率は「×20」で、収穫量は「3」ton/ha、です。 ジャガイモを植えた残りの耕作地が35haですが、計算が面倒なので、30ha分の大豆を蒔きます。 30haで90トンの収穫を得るためには、4.5トンの種が必要になりました。 大豆の種4.5トン(=4,500cr)。 農薬と肥料は、30haすべてに「並」を利用。 追加分の農薬散布(害虫1回、病害3回)も含めます。 農薬/肥料 並( 5cr/ha)× 30ha × 9回 = 1,350cr 機械の経費 小型トラクターが、プラウ、サブソイラー、シードドリラー、カルティベータ2回を使用し、計5回の利用。 30haの耕地を耕す時間は100時間です。 小型トラクター 10,000cr×100時間/100時間×1.3%×5回= 650.0cr 散布機は、追加分も合わせて9回の利用になります。 散布機 5,000cr×20時間/100時間×1.3%×9回= 117.0cr 今回は大豆収穫のためにコンバインも使用します。 維持費については、30haの大豆畑を15時間で処理できますので、 コンバイン 220,000cr×15時間/100時間×1.3%×1回= 429.0cr 種子代、農薬/肥料代、機械の維持費合計は7,046crです。 「全体の作柄」は「8」が出たので「普通」です。 畑 30ha 農薬/肥料は「並」。 害虫が1回、病害が3回も発生しました。 追加で「並」の農薬を4回散布します(すでに加算済み)。 収穫成功判定のサイコロは「6」、97%の収量減少です。 4.5ton×20倍×97%=87.3ton。 農薬/肥料、機械のコスト7,046crで、収量87.3トンを得られたことになります。 トン当たり115.07crのコストでした。 ジャガイモの激安コストと比べると、少し安心できますね。 価格決定のサイコロは「4」、基本価格は240+(2D6-6)x5crですから、トン当たり230crです。 世界分類と平均耕地面積より、4.2倍の966crで売れました。 87.3トンを売れますから、収入は84,332cr。 コストが7,046crで、手取りは77,286crです。 再び、労働時間の計算です。今回は裏作(その1とその2)を加えて考えてみましょう。 ただし、大豆(+ジャガイモ)の栽培後に小麦を植えるという順番にしましたので、大豆のカレンダーを1ヵ月早めました。(カーカの大豆モドキは、そういう成 長タイミングなのです。(編注:この時はこれで良かったのですが、これをやり出すとキリが無いので、現行ルールでは、全シーズン対応の品種があるジャガ イモ以外は禁止です) バクスター一家が入植した時期は、10月の上旬だったことにします(これは最初に決めることですね。すみません)。農地に到着すると、いきなり小麦の作 付け準備が待っていました。 10月。 下旬はトラクター(+サブソイラー)で深耕、14日間。 11月。 上旬はトラクター(+プラウ)で耕す作業、14日間。 下旬は、トラクター(+シードドリラー)で種蒔き、14日間。並行して、散布機が肥料を撒き(散布機)、 種蒔きの後に除草剤を撒きます。こちらは娘達の担当で、毎日3時間×7日間×2回です。 12月から翌年の2月は、ほとんど作業がありません。「麦踏み」を適当にして、肥料と農薬の散布が1回ずつあるだけです。 3月。 小麦畑で農薬の散布が1回、2日間。 4月。 小麦畑で農薬と肥料の散布を1回ずつ、4日間。ジャガイモのため、散布機での肥料散布が1日、トラクター(+プラウ)が4日、トラクター(+シードドリラ ー)が4日。小麦と合わせて13日間の農作業になりました。今、初めて気付いたことですが、ジャガイモの植え付けが10日以内ってのは厳しいですね。 40haの畑にジャガイモを植えることは不可能だったと判明しました(笑)。小型トラクターの場合、30haが限界です。 5月。 小麦畑で農薬の散布が1回、2日間。 ジャガイモの中耕。トラクター+カルティベーターで4日間。大豆でトラクターが2回(サブソイラーとプラウ)で20日間。合わせて26日間。結構、忙しいで す。 6月 小麦の収穫はコンバインを使用。これも3日間で十分です。ジャガイモの農薬散布が2回。2日間。大豆の種蒔き(トラクター)が10日間、除草剤散布で2 日間。下旬に大豆の中耕、トラクターで10日間。 全部で27日間の労働ですから、今月も忙しくなりました。 7月。 ジャガイモの追肥が1回。農薬散布が4回ですので、合わせて5日間。上旬に大豆の中耕、トラクターで10日間。下旬に大豆の農薬散布、2日間。 全体で17日間。 8月。 ジャガイモの収穫。トラクター(+ポテトハーベスター)で20日間。大豆の農薬散布2回+追加2回、8日間。 全体で28日間。 9月。 大豆に追加の農薬散布が2回あったことにします、4日間。 10月。 上旬に、コンバインで大豆を収穫、2日間。この後すぐに、小麦のための作業に移ります。小麦畑の深耕が14日間。 11月。 以下、繰り返し。 整理します。小麦が主体なので、カレンダーは10月から始まっていますが、雰囲気は掴めました。 10月 14日 小麦畑の準備 11月 28日+娘14日間(1日3時間の散布機操作) 小麦の種蒔き 12月〜2月 閑農期 3ヶ月で8日 3月 2日 4月 13日 ジャガイモの植え付け 5月 26日 6月 27日 小麦の収穫+大豆の種蒔き 7月 17日 8月 28日 ジャガイモの収穫 9月 4日 10月 16日 小麦畑の準備+大豆の収穫 12月〜3月と、9月の5ヶ月間がとても暇です。勤労奉仕はこの時期に行なうべきですね。10月、4月、7月はまぁ手頃なところですので、農場の整備などに 手を掛けられるでしょう。11月、5月、6月、8月はフル稼働です。手間の掛かる牧畜をやっている暇が無いような気がしてきました。やるとしたら、120haの 休耕地に放牧ですかね。肉が硬くなりますが、一般的にはその方が好まれるようですし。 最後に、収支関係をまとめます。 バクスター氏の個人資産 19,680cr 公的資金援助の貸付(無利子/返済期限25年) 50,000cr 強制的な貸付(年利5%) 70,000cr 農地の購入費用 160ha −40,000cr 農業機械の購入 −50,775cr(ローンの支払い) 住宅の維持費、土地の税金など − 2,901cr バクスター家の生活費(合計身分度6) − 9,000cr 強制的な貸付の金利 − 3,500cr 小麦の収入(10〜6月)65,856cr−14,033cr= +51,823cr ジャガイモ(4〜8月)108,906cr−20,556cr= +88,350cr 大豆の収入(6〜10月)84,332cr− 7,046cr= +77,286cr 残高 250,963cr 最初の1年間だけで、借金120,000crをきっちりと返済できます。それでも残高が130,963cr! バクスター氏は、首都の銀行窓口で、入国時に借りた「公的援助資金50,000cr」と「強制的な貸付70,000cr」の返済手続きを行います。120, 000crと、その利子3,500crを支払うことで、バクスター氏の借金は無くなりました。 ところが、そこへ現われたのが税務署の役人です。所得税の集金に来た訳ですね。8年間の海賊稼業しか経験しておらず、一度も税金を払っ たことのないバクスター氏は冷や汗をかきますが、バクスター家の経理を預かっていた姉娘のとりなしで、事なきを得ました。 バクスター氏の得た利益は、すべての経費を差し引いた後でも、まだ120,635crが残っていました。これに30%の税率(利益100,000cr超え、 200,000cr以下の税率)を掛けて、36,191crが徴収されます。ここでバクスター氏が農場を法人として経営していれば、法人税の25%で済む筈 でしたが、バクスター氏はもちろん、姉娘もそんな方法があるとは思いも寄りません。税務署の役人が「節税の方法」を教えてくれる筈もありま せんし。 という訳で、バクスター氏の貯金残高は、104,125crになりました。 「バクスター農場」の2年目 バクスター氏は、農場生活の2年目を去年と同じような作付けで過ごそうと思いました。ところが今年の『生産割り当て』は、小麦の作付面積が2.5倍の 100haに増えています。驚くバクスター氏に対して、『割り当て』の説明に訪れた政府職員は、こう説明しました。 「カーカの将来を担ってくれる若い後継者が現われたことに安心して、他の3つの農場の経営者も引退できるようになったのです。 今年から、カーカの食糧 (主食)生産は貴方に一任されました。カーカ市民1千人が餓えずに暮らせるかどうかは、貴方の双肩にかかっているのです。できる限りの応援はさせて頂 きますが、頑張ってください。」 どうやら「バクスター農場」の以前の持ち主と同じように、他3つの農場も後継者の居ない老人が経営していたようです。バクスター氏が移民してきて1年 間、食糧生産を無事成功させた様子を見て、安心したから引退できたということですが、農業を始めてからまだ1年の若者(しかも外星からの新参者)に、1 千人分の食糧生産を委ねて良いものでしょうか。 Step.3.3 農業機械の買い直し 作付面積の倍増で問題になることは、何よりもまず、小型トラクターの処理能力です。小型トラクターの耕作能力は毎時0.3ha。 1日10時間×15日間の作業を行なっても、45haの小麦畑しか栽培できません。 引退した農場から2台の小型トラクター(中古ですが、フル・オプションと数年間の残りローン付き)が届けられましたが、トラクターの運転ができるのはバク スター氏1人だけですから、2台以上の小型トラクターは意味がないでしょう。カーカは「労働力不足+人材不足」ですので、トラクター運転のアルバイトすら 雇えないと分かりました。幸い、小麦栽培が始まるまでにはまだ数ヶ月の余裕があります。バクスター氏は止む無く、中型トラクターの購入を決意しました。 去年使っていた小型トラクターは、ローンの負担を減らすために売却します。オプション5種も、中型トラクターに合わせた中サイズを再購入。 中型トラクター(100,000cr)、プラウ(10,000cr)、シードトリラー(30,000cr)、サブソイラー(10,000cr)。 カルティベーター(7,000cr)、ポテトハーベスター(70,000cr)。 合計で227,000crですから、一括購入は無理でしょう。 コンバインと小型散布機の処理能力は足りていますので、そのままです。物資輸送用の2トントラックも使い続けましょう。 合計493,000crになりました。 10年返済のローンを組んで、毎年73,800crを払うことになります。2万クレジットちょっとの負担が増えました。作付面積が増えた分、これだけ の負担をカバーできれば良いのですが。 まずは、『生産割り当て』が課されている小麦80haです。 必要な種子は、2倍の8トン(=2,000cr)。 農薬/肥料は前年の実験通り、40haの畑すべてで「並」を使います。前年とは違う畑で小麦栽培を行なっていますから、土地の疲弊や農薬の 副作用を心配する必要はありません。農薬/肥料の「並」( 5cr/ha)× 80ha × (3+4)回 =2,800cr。 機械の維持費は、トラクターが小型から中型にランクアップしたことで、少し変わりました。中型トラクターの処理能力は毎時2haですから、80ha を耕すには40時間で足ります(小型トラクターが40haを耕す場合は134時間)。維持費は1,610crでした。コストは小型トラクターの3倍に増えま したが、作業時間は3分の1です。 散布機の作業時間は、単純に倍増で53.3時間×7回(+2回)の利用。バクスター氏がトラクターを運転する時間は激減しましたから、散布機を 娘達が運転する必要もありません。追加の2回分を合わせ、9回の運転で維持費は312crでした。 コンバインの稼働時間は2倍(40時間=5日間)に増えて、維持費も倍増の1,144cr。すべての合計で、3,066crになりました。 80haの灌漑費用は400crでした。 全体の作柄は「並」。病気と害虫が1回ずつ発生し、「並」の農薬を2回散布します(農薬代800crと散布機コスト69.3crが追加されましたが、加 算済み)。栽培の成功度は96%でしたから、収量は230.4トンになりました。 さて、この小麦を首都まで運んで売却した訳ですが、今年は小麦の買い取り価格が半分以下、280crまで下落していました。この原因は、平均 以下の耕作地(20ha以下)しか持っていなかった小規模農家3軒が廃業したためです。「バクスター農場」は圧倒的な大規模農場であるため、 カーカ全体の平均耕地面積も3倍の80haに増加してしまいました。つまり、価格修正値は「平均耕地面積25ha以下の3倍」ではなく、「同 100ha未満の1.25倍」となったのです。貿易による分類、「非水海洋世界」と「非工業世界」の+40%はそのままですが。230.4トンの小麦を1ト ン当たり280crのカーカ新価格で売却すると、55,446crの利益が得られますが、農業機械の増加したローン73,800crを支払うと、18,354crの 赤字になりました。赤字分の補填と生活費を稼ぐため、裏作で頑張らないといけません。 補足: カーカ政府はこれまで、主食の小麦生産を安定確保するため、生産者から高く(672crで)買い取り、消費者には安く(150crで)売る政策を採ってきまし た。1トン当たり522cr(年間200トンで10万クレジット以上)の赤字が生じていた訳です。カーカ政府はその問題を、農業の集約/合理化で解決することに成 功しました。生産者価格と消費者価格の間には、まだ160crの差額が存在しますが、230トンの小麦全体では36,800cr。従来の3分の1まで財政負担を圧 縮できたのです。これはカーカ政府の財政危機を救う為の方策であって、決して、新参者の農業移民を虐めている訳ではないと思います(笑)。 裏作(6月〜10月)その1 じゃがいも(のようなもの)です。 カーカには、じゃがいもを作れる農家がバクスター氏以外におりません。そのため『販路の確保』は、自動的に成功したことにします。 中型トラクターとポテトハーベスターを購入しましたので「去年の2倍、面積10haでも大丈夫だぞ」と打診してみたのですが、買い手からは「5ha分しか要らな い」という返事がありました。まぁ、消費者人口が1千人ですから、そんなものでしょう。 今年も栽培面積は5haです。 バクスター氏は、種芋10トン(=20,000cr)を購入しました。 農薬と肥料(合わせて4回)は、5haすべてに「並」を利用します。追加分の農薬散布(害虫1回、病害1回)も加えてしまいましょう。農薬/肥料 「並」が6回で、150cr。 中型トラクターの利用で作業時間は大幅に短縮されましたが、経費は1,488crで4倍以上に増えました。 収穫について、「全体の作柄」は「普通」。害虫が1回、病気も1回発生しましたが、これはすでに加算済み。成功判定は±0、100%ちょうどの 収量になりました。200トンの収穫ですが、相変わらず冷蔵設備付きのサイロがないので、16%(=32トン)が腐ってしまいます。 残り168トンを売ろうとしたところ、例の政策によって買い取り価格が266crに下がっていました。経費の44,688crを差し引くと、手取り額は23, 051crにしかなりません。ローンの支払いは済みましたが、今度はバクスター一家の生活費に困ってしまいます。去年のぼろ儲け(手取り88, 350cr)が懐かしいですね。 裏作(6月〜10月)その2 大豆(のようなもの)を作ります。今年も、30ha分の大豆を蒔きます。 大豆の種4.5トン(=4,500cr)を購入。農薬/肥料は「並」が7回(5回+追加2回)で、1,050cr。機械の維持費は、1,495cr。 「全体の作柄」は「普通」です。害虫が1回、病気も1回発生しましたが、これはすでに加算済み。成功判定は−1で、98%の収量(=88.2トン) になりました。買い取り価格は例によって、402crに低下していましたが、88.2トンを売却。経費7,045crを差し引いて、手取り額は28,411crで す。これでようやく、一家の生活費が捻出できました。 ちょっとリッチに、身分度を+1してしまいましょう。バクスター氏の身分度は「4」、姉娘が「3」、妹娘が「2」になります。一家全体の生活費は、125cr×合計 身分度9×12ヶ月で13,500crに増えました。 再び、労働時間の計算です。小麦が主体なので、今回もカレンダーは10月から始まっていますが。 10月 7日(16日) 小麦畑の準備+大豆の収穫 11月 22日(28日) 小麦の種蒔き 12月〜3月 閑農期 4ヶ月で24日(10日) 4月 13日(13日) ジャガイモの植え付け 5月 11日(26日) 6月 13日(27日) 小麦の収穫+大豆の種蒔き 7月 7日(17日) 8月 13日(28日) ジャガイモの収穫 9月 2日(4日) 年間労働日数は112日でした(去年は169日です)。中型トラクターを導入したおかげで、労働時間は大きく短縮されました。 最後に、収支関係をまとめます。 バクスター氏の個人資産(繰越残高) 104,125cr 農業機械の購入 −73,800cr(ローンの支払い) 住宅の維持費、土地の税金など − 2,901cr バクスター家の生活費(合計身分度9) −13,500cr 小麦の収入(10〜6月)64,512cr− 9,066cr = +55,446cr ジャガイモ(4〜8月)44,688cr−21,638cr = +23,051cr 大豆の収入(6〜10月)35,456cr− 7,045cr = +28,411cr 今年の利益は17,307crでした。 9,000cr超え、20,000cr以下の範囲にありますので、所得税は5%です。 所得税(黒字分17,307crの5%) = − 865cr 残高 120,567cr おまけ 娘達の副業 2人の娘は家事と勉学の傍ら、わずかでも家計を助けたいと思っています。11月の初旬、小麦の種と肥料を仕入れに出かけた時、『何でも好きなものを買 いなさい』と『初めての小遣い』を渡された娘達は、何を考えたのか、10羽のヒヨコ(ブロイラー種)を買ってきました。さて、育った鶏は苦しい家計を助けること ができるのでしょうか。 縁日か何かで買ってきたとしか思えないヒヨコ10羽ですが、1羽は40gですので、10羽は400g(0.4cr)でした。本当に『お小遣い』で買えてしまいますね。 しかし、騙されてはいけません。ヒヨコはしっかりと餌を食べるのです。給餌量は、1羽当たりで毎日0.12kg。出荷が可能な50〜60日まで、0. 12kg×10羽×50〜60日=60〜72kgも必要になりました。その餌代はトン当たり300crですから、18〜21.6cr(ヒヨコ代の45〜54倍)。 娘達が鶏を捌けず、生きたまま売ろうとするならば、10羽の売値は、50日(2,200g)の時点で22cr、60日(2,700g)の時点で27crになりま す。ヒヨコ代、餌代を差し引くと、手元には3.6〜5.0crしか残りません。60日間、しっかり育てて大きくした方が、利益は大きいと判明しました が、やはり『小遣い』で買えるものは、『小遣い』にしかならないようです。もし農家出身のバクスター氏(鶏捌きの経験あり)に捌いてもらっても、 あまり値段は変わりません。 サイコロ運によっては、かえって安くなる可能性が高いです(重量0.7倍×価格1.3倍=売値が0.91倍)。 2ヶ月後の翌年1月、バクスター氏が勤労奉仕に出るのと一緒に首都まで出掛け、大きく育ったブロイラーを売り払った娘達は、次なる小遣い稼 ぎのプランとして、採卵種のヒヨコ10羽を買ってきました。そう、今度は卵を売って儲けるのです。 今回もヒヨコ代は0.4crでした。しかし人口1千人のカーカでは、専門の育雛業者が存在しませんから、オス/メスの区別されていません。という訳で、上記 10羽のヒヨコは、オス5羽/メス5羽だったということにします。 オス5羽は、30日目(300g)の時点で(オス/メスの区別ができるようになりましたので)、食肉用に売り払います。餌代だけでもすでに5.4crになっています が、上記5羽の売値はわずか1.5cr。3.9crの赤字です。採卵用種を食肉用に育てることの無意味さを実感できますね。さらに大きく育てるため、60日目 (800g)まで待っても良いのですが、その場合、餌代が10.8crで売値が4.0cr。赤字幅が6.8crに拡大するだけでした。 残りのメス5羽は5ヶ月経って(6月になって)、ようやく卵を産み始めます。150日間の餌代は、累計27cr。 大雛期の5羽は、ぽつぽつ(毎日50%の確率で)卵を産むようになりました。平均で1日2個半です。150〜210日の2ヵ月間、餌代は10.8crが掛かりま した。産んだ卵の重量は、2ヶ月で9.47kg(=36kg/3.8)。2ヶ月で150個の卵を産んでいる筈ですので、1個の平均重量は63gということになります。9.47kg の卵を売り払って、9.4crの収入を得られます(1.4crの赤字)。 産卵ピーク期になると、毎日4個半(確率90%)の卵を産むようです。 210〜550日までの11ヶ月の餌代は、61.2cr。産んだ卵の重量は、11ヶ月で107.4kg(=204/1.9)。11ヶ月で1,530個の卵を産んでいますから、1個の平 均重量は70g。107.4kgの卵を売り払うと、107.4crの収入が得られます(この11ヶ月では46.2crの黒字)。 (編注:以下、「正解」が連なっていたので検閲削除(笑)。おまけに、ジャガイモ長者に5羽の雌鶏ごときは全く不要ではないかと…) Step.3の選択ルール、押し付女房/婿表を利用して、2人の養女設定を考えてみます。 姉(マリエル)14歳 UPP:472822 年齢は確定、「かなり年下」の14歳。 性格1は「7」の「普通」、性格2は「8」の「可愛い」。 能力は「11」の「機械が苦手」。 特徴1は「5」の「可愛い顔」、特徴2も「5」で「長身」。 女の子としても力は弱く(筋力4)、あまり器用でもありません(敏捷力7)、おまけに持久力にも欠けます(耐久力2)。孤児院での栄養状態が悪かったた め、身長は伸びたものの、ガリガリの痩せっぽちだと解釈しました。屋外での畑作業を長時間続けることは難しいようです。その代わり、頭は良い(知力8) ですから、病弱な文学少女というポジションに置きましょう。 「遠慮がち」であるとか「押しに弱い」「自己主張が苦手」という性格にしました。 お父さん(ベニー・バクスター氏)よりも賢いので、経理と家計簿は彼女の担当になります。 妹(ケイト) 10歳 UPP:344611 年齢は確定、「とても年下」の10歳。 性格1は「8」の「勤勉」、性格2は「9」の「ツンデレ」。 能力は「3」の「頑健」。 特徴1は「6」の「知的な顔」、特徴2は「4」で「モデル体形」。 まだ10歳なので、UPPのサイコロは身分度以外1D6で決定しました。 筋力は姉と同じくらい強く(筋力3)、器用さは平均的(敏捷力4)、体力もあります(耐久力4)。 「頑健」ということですので、今後の成長に期待しましょう。 頭もかなり良いようです(知力6)。すでに、お父さんと同レベル。 顔も「知的」ですので、外見通りなのですね。 10歳で「モデル体形」と言われてもピンと来ませんが、将来はそうなる予定だということです。 2人とも、孤児院では年少の子供の世話をしたり、勤労奉仕に駆り出されていたので、ほとんど教育は与えられていません。バクスター氏の養女になった 時点で、彼女たちの身分度はバクスター氏と同じ「3」になりました。 18歳未満は「−1」、14歳未満は「−2」(ヤング・トラベラーより)。 退役偵察局員 ダリウス・ポートマン 元星域局長 598FFB 46歳 大学、医科大学卒業 偵察局5期 〈医学−4〉〈接触−5〉〈ロボット工学−5〉 ライラナーの一般家庭(身分度7)に生まれたダリウス・ポートマン氏は、大学、医科大学で高度な教育を受けた後、帝国偵察局に入局しました。その後、 いくつかの冒険を経てとんとん拍子に出世。最終的には、星域全体を統括する星域局長という地位を3年勤めた後、円満退職します。身分度B(ナイト爵)は 『星域局長』という地位を勤め上げた御褒美なのでしょう。しかし仕事中、自分を狙ったテロによって最愛の家族(妻と娘)を失ってしまいました。管理職の仕 事に疲れたポートマン氏は、田舎で土いじりをしてのんびり暮らしたいと移民を決意。ひとり、移民募集事務所のドアを叩きます。 Step.1 一念発起 ポートマン氏の退職一時金は150,000crでした(彼は〈ギャンブル〉技能の持ち主でもあります)。貯金の額は、勤務年数20年×(知力F+接触技能5=20 個)分の1D6×社会身分度B×20crより、20D6=77、20×77×11×20=338,800crでした。成り上がり者ですが(だからこそ?)、結構、溜め込んでいま す。親の遺産や餞別(cr320,000)もありましたが、はっきり言って彼の親族(兄弟や甥姪)よりも彼の方がずっと裕福です。医科大学に通わせてもらった恩 もあります。彼は親族からの餞別を受け取りませんでした(どちらかというと、出世頭である彼が援助すべき立場です)。資産合計額は、退職一時金と合わ せて、488,800crになりました。 ダリウス・ポートマン氏は、スピンワードメインの農業世界、テュレデッド(C465540−9)への移民を希望しました。ライラナーから3パーセクの距離にあり、 頻度は少ないのですがJ3の直行便も運行しています。農業移民と言いつつ趣味から離れられないポートマン氏は、ライラナーの近くからも離れられませ ん。テュレデッドは現在、何の問題も抱えていませんでした。 移民受け入れの可否 ダリウス・ポートマン氏は46歳を迎えましたが、筋力を除いては若者にも負けない体力を誇っています(敏捷力8+、耐久力8+でDM+2)。 農業移民には勿体無いほどの高度な教育も受けています(知力A+、教育度A+、大学と医科大学を卒業で、DM+8)。 辺境では非常に影響力の強い偵察局の出身ですし(DM+1)、 使い勝手の良い技能〈接触−5〉の技能も備えています(非戦闘系の技能レベル3以上でDM+1)。 資産額は488,800crですから、20万クレジット以上でDM+2。 個人DMは+14になりました。よほど変わった世界でなければ、無条件で申請が受け入れられそうです。 プラスDMは合わせて14のままですから、文句なしに、テュレデッドへの移民申請が受け入れられます。 受け入れ態勢 彼ほどの資産を持っていれば不要だと思いますが、無償の資金援助が貰えました(6+、出目は「8」)。援助額は80,000crですので、旅費の 埋め合わせには十二分でしょう。公的資金の貸付は限度額が100,000cr。無利子の10年返済ですから、これも借りておきます。 農地の分与はありませんでした(なくて当たり前ですが)。住宅支援がありました(5+で、出目が「9」)。 農業機械も無し。武器の支給も重火器も無し。 頼れる先輩も見つかりました(4+、出目は「8」)。 しかしポートマン氏の性格だと、人に尋ねるよりもライブラリデータかロボットの知識に頼りそうです。 Step.2 新天地への旅立ち ダリウス・ポートマン氏は、「特等チケット」1枚を使ってテュレデッドへ移動します。旅費として10,000crが掛かりますが、毎年8,000crの年金も貰えますか ら、それほど気にもなる出費ではありません(金持ちだ)。 嫌な受け入れ条件の判定です。 強制的な貸付(11+で、出目が「12」)が行なわれました。金額は故意か偶然か、無償援助と同額の80,000cr。毎年4,000crの金利を支払わ なければなりませんが。 Step.3 新天地へご到着 テュレデッドに到着したポートマン氏は、入植地候補を記載した、3つのファイルを提示されました。 入植地候補 No.1 テュレデッドは、人口コードが「5」です。入植地の規模DMは「−2」になりました。 規模のサイコロは「4」、DM−2で「2」、一軒家です。頼りになる「先輩」入植者は、50km以上離れた、別の一軒家に住んでいるのでしょう。 人口構成のサイコロは「7」、DM−5で「2」、移民のみです。近所の「先輩」は、誰も移民ばかりだと分かりました。 雰囲気のサイコロは「6」、DM+8なので「14」。熱烈大歓迎ですが、歓迎パーティーには50km先まで出かけないと……。 田舎度のサイコロは「5」、1D100のサイコロを振ると「20」でした。一軒家ですが、20km先に都市があるようです。 地形のサイコロは「7」、DM+1で「8」の丘陵。環境のサイコロは「8」、DM+1で「9」の森。水源のサイコロは「7」、丘陵でDM−1を受け 「6」の川。 肥沃度のサイコロは「12」、DM+1で「13」の肥満レベル。交通のサイコロは「3」、DM−3で「隠れ里」。 強引な解釈。 人口密集地のすぐ近く(20km)に、肥沃な土地があると思っていたら、実は断崖絶壁の上に位置しているようです。エアラフトなど反重力機器を 用いなければ、辿り着くことは出来ません。テックレベル9のテュレデッドでは、そのような航空機は宇宙港か首都近郊で無ければ、見ることも できないでしょう。断崖を迂回すれば、50kmで隣の一軒家まで辿り着けますが、道路が無いので当然「歩き」になります。水源の「川」は、その 断崖で落差100メートルの滝となっていると解釈しました。その下流で、人口密集地の水源にもなっている訳です。収穫物の輸送も大変でしょう ね。 気候は「3」の温帯です。 入植地候補 No.1 一軒家 移民のみ 大歓迎 田舎度 20km 丘陵 森 川 肥満 隠れ里 温帯 空き農地56ha 入植地候補 No.2 8人 移民多数 普通 田舎度810km 丘陵 草原 小川 やや痩せ 普通 温帯 72ha 入植候補地 No.3 30人 移民のみ 大歓迎 田舎度 6km 盆地 湿地 海 激痩せ 隠れ里 温帯 40ha 入植地候補 No.1 に入植したポートマン氏、近郊農業を始める。 Step.3.1 土地の取得 テュレデッドの平均耕地面積は125haで、かなり大規模です。人口密集地からこれほど近いところにある農地がどうして持ち主無しで放ってお かれたのか謎ですが、肥沃(肥満)な土地は維持管理(雑草処理)に手間が掛かりますので、これまで買い手がいなかったのでしょう。 そしてダリウス・ポートマン氏は、物好きにも候補地No.1を選択しました。落差100メートルの断崖には、自費で『モノラック』を建設します(投 資額の想定は20,000cr)。輸送量はわずかですが、彼が住む生活物資の分だけならば何とかなるでしょう。断崖の下までは、すでに他の移民 の農地や道路が到達していますから、この断崖さえ突破すれば良いのです。 当座の住居として、プレハブ家屋が提供されました。資材はモノラックで運び上げられましたが、重機や建設機材が無い為、ポートマン氏本人+農耕ロボ ットの手によって組み立てられます。 プレハブは150sqmの2階建てで、フロア面積は75sqmだとします。建設費が105,000crなので、維持費は「一軒家」なので4%の4,200cr。 必要な敷地は2倍で、150sqmの宅地が必要。 田舎度は20km以下ですから「郊外」です。 農業世界なので「−0.2」、一軒家なので「−1」。 規模4で「+0.05」、水界度5で「−0.1」、人口5で「−0.2」、合計「−1.45」。 基本の「1」を加えてもマイナスなので、1ランク下げて「0.55の田舎」になりました。 1sqm当たりの土地単価は、2.75cr。 56haの土地が売りに出されていましたが、10haしか買いません(買えません)。1ha当たり27,500crですので、10haは275,000crです。 丘陵地ですから、傾斜の判定も必要になりました。サイコロは「12」が出て、農地の20%(2ha)が『傾斜角1度』の緩斜面です。家畜も飼いたいので、牧草 地としての利用を予定しておきましょう。残り8haは、野菜などの近郊農業に挑戦です。試算してみましたが、米(のようなもの)栽培では大赤字でした。地 価の高い都市近郊で、穀物栽培を試みることが無謀だったのです。ポートマン氏は、未開墾の森にも熱い視線を注いでいます。ポートマン氏は農耕ロボット 6台をテュレデッドへ持ち込む予定ですので、ロボットの手で開墾を行なう場合(人力が1日10時間15sqm)、人間15人分の計算で1日225sqmになります。 5haの森林をロボットだけで開墾するには、222日間が必要だと判明しました。およそ7〜8ヶ月ですね。 実際問題として、5haの森林開拓に必要な労働時間は33,333時間です。 毎日10時間の労働で、3,333人・日。 ロボットの労働効率2.5で割ると、1,333ロボ・日。 ロボット4台を投入すれば、333日(=11ヶ月)で完了する訳です。 ポートマン氏は、農作業で過剰になったロボットを開拓作業に投入することにしました。 あるいは「焼畑」を行なうのであれば、コストは10分の1に激減します。同じ労働力を投入する場合、同じ日数で50haの森を開墾可能。(編注: このような開 拓をロボットで行うには、「農耕」ではなく「惑星改造」プログラムが必要であると思われます。プログラムの書き換えと場合によっては装備の換装が必要で しょう) Step.3.2 農機具の購入 TL15で再設計された重農耕ロボット6台を一括購入します。(主部=従部ネットワークが大好きな)私の趣味に基づき、主部2台、従部4台のセットにしま したから、6台で114,200crにしかなりません。テュレデッドのテックレベルは9ですから、ロボットの利用は行なわれていない筈ですが、ライラナーで生まれ 育ったポートマン氏には、ロボット無しの生活の方が有り得ません。早速、ライラナーから輸入したのです(あるいは、自分と一緒の便で運んできたのでしょ う)。幸い、彼は〈ロボット工学−5〉の持ち主ですから、定期整備や修理作業は自分で行なえます。人件費が掛からないので、定期整備代は半分です・・・ としたいところですが、部品を輸入しなければなりませんので、部品代は2倍。結局、定期整備の費用は従来と同等としました。(編注:輸入品ならば購入価 格も高くしてください) 農業支援に関して、テュレデッドのテックレベルは9ですから、9ポイント分の援助を得られます。すぐに農地を拡大する予定ですので、トラクターは中型を 申請しました。 中型トラクター(100,000cr:4点)、プラウ(10,000cr)、シードドリラー(30,000cr)、サブソイラー(10,000cr:1点)、カルティベーター(7, 000cr)、上記を1セットで、合計47,000crと5点。 小型散布機(5,000cr:1点)。 ユーティリティ・トラクター(20,000cr)も購入しましょう。残り3点については、使いようがないので放棄します(もったいないですが)。灌漑設備 は水源が「川」ですから、地表灌漑で問題ありません。50haまでの灌漑能力を持った設備一式が25,000crです。初期資産738,800crから、モ ノラック20,000cr、土地代275,000cr、ロボット代114,200cr、農業機械67,000crを差し引くと、182,108crが残りました。 Step.4.1.1 野菜(のようなもの)を栽培する ポートマン氏の農地は「温帯」に位置しており、肥沃度は「肥満」でした。 野菜類はサイコロによってパラメータの変動が激しいのですが、便 宜上、計算を簡単にするため、収穫倍率は「×35倍」、収量は「105ton」、生育期間が「6ヶ月」のものを想定します。この野菜を2回栽培するこ とにしましょう。 ポートマン氏は、土壌に住む益虫の生態や害虫の駆除には詳しいのですが、〈農耕〉自体を良く知らないため1人の労働者を雇うことにしまし た。農夫クレメンツは、〈農耕−4〉技能を持つベテランです。野菜栽培と、来年以降に予定しているトウモロコシ栽培は、彼の主導で行なわれま す。 肥料は6回、農薬散布は4回が必要になりました。5ヶ月や7ヶ月の野菜の場合は、四捨五入にするのが妥当でしょう。収量が105tonですか ら、1ha当たり3tonの種子が必要です。二毛作なので、2倍の6ton。8haの耕地なので、合わせて48tonの種子(300cr×480=144,000cr) を購入しました。近郊なので、輸送費の加算はありません。肥料と農薬は、ポートマン氏の主義(趣味)で「上」を使用。クレメンツは「並」で十分 だと主張しましたが、今回はオーナーの意見が通ります。 合計10回で、 上(15cr/ha)× 8ha × 10回 = 1,200cr。 追加分は4回としておきます。 上(15cr/ha)× 8ha × 4回 = 480cr。 さて困ったことに、ポートマン氏の農地は、肥沃度が「肥満」です。放っておけば、もさもさと雑草が生えてきます。頻繁に除草作業をしなけれ ばなりませんから、クレメンツ氏は毒性の弱い「高級除草剤」を利用しました。野菜類の場合、除草剤の散布回数は明記されていませんが、人 力による草むしりの頻度から考えて、2週間に1回の頻度だとします。 という訳で、野菜の生育期間(6ヶ月)の内に10回ほど、除草剤を散布します。 野菜の二毛作を行なっていますので、通年では20回になりました。 高級除草剤 300cr/ha × 8ha × 20回 = 48,000cr。 とんでもない出費です。しかし「非選択的除草剤+除草剤耐性種子」の出費(種子の価格が倍増で、+144,400cr)よりは安く付くのです。 (編注: この時は遺伝子改変種子の値段を高く設定していました。また、こういう場合の問題はコストの高低ではありません。除草剤の大量使用による悪影 響が無くなる事が重要です) 機械の経費 ロボット8台(購入価格973,460cr)の定期整備代が、9,735crです。稼働時間を年間で4,000時間と考えて、維持費が19,469cr。さらに、購 入価格の5%に当たるローン(48,673cr)も支払っていかなければなりません。合わせて、77,877crになりました。 中型トラクターを耕転と種蒔きに使用。二毛作なので合わせて4回。8haの耕地を処理する時間は4時間です。維持費は燃料代と修理費のみ で1.3%でした。 中型トラクター 100,000cr×4時間/100時間×1.3%×4回 = 208cr オプション(プラウ、シードドリラー) 合計40,000cr×0.1% = 40cr(編注:現行ルールでは廃止しています) 小型散布機は14回の利用。 1時間で1.5haを処理できますから、8haに散布するためには5.3時間。 さらに、高級除草剤を20回も散布しますので、その分の経費も掛かります。 小型散布機 5,000cr×5.3時間/100時間×1.3%×14回 = 49cr 高級除草剤20回分 20回 = 69cr ユーティリィ・トラクターの稼働時間は、とりあえず100時間としました。 20,000cr×100時間/100時間×1.3% = 260cr 灌漑費用は10ha当たり設備費の0.2%なので、25,000×0.002×8/10ha = 40cr。 種子、農薬/肥料、(ロボットを除いた)機械の維持費、灌漑費用の合計は194,346crです。 労働者クレメンツ氏の給料は、今年は仕事量が少ないので24,000crにしておきます。ポートマン氏の生活費は、身分度Bですから16,500crに なりました。強制貸付の金利、4,000crも払わなければなりませんね。 収穫 年に2回の収穫があります。1回目の作柄は「豊作」、2回目は「不作」でした。1回目のサイコロは「12」、クレメンツの〈農耕−4〉を利用して DM+4、肥料の影響は「−0.35」、豊作のため+5。成功値は11+ですが、難なく成功し、+10を成功を得ました。 野菜の場合、成功の効果が半減されますので、収量は5%の増加に留まります。 105ton×8ha×105%=882ton。 基本価格は、300×(100/105)=285.7cr。 882ton×285.7cr=252,000crの売上げ。 2回目のサイコロは「2」、DMは−2なので、−13の失敗。野菜の場合、失敗の効果が倍増されますので、収量は26%の減少(編注:現行の ルールではこれは-52%の失敗となります。大失敗ですね)。 105ton×8ha×74%=621.6ton。 621.6ton×285.7cr=177,600crの売上げ。 編注: 現行ルールを適用した場合、105t x 8ha x 48% = 403.2t 403.2t x 285.7 = 115194.2Cr 1回目と2回目を合わせて、429,600crの収入。必要経費が198,090cr、生活費が16,500crですから、1年間で215,010crの利益が得られます(利益率 50%)。野菜を半値で売っても、ぎりぎりで採算が取れるでしょう。初期投資(土地代+農業機械+ロボット)の475,200crを回収するには、この調子で2年強 が必要だと判明しました。(編注: すみません。所得税と固定資産税も払って下さい。金額は法人税の場合25%で53,752.5Cr、所得税扱いなら40%で86, 004Crです。もっとも、以下の建設費その他で利益はありませんから、本年は免除です) 農地の残りが2haありますが、ここもきちんと活用します。まず、牛用の小畜舎(床面積500sqm、40,000cr、牛50頭まで:維持費800cr)を建 設。とりあえず、50頭分の堆肥置き場(20kg/day×365日×50頭×安全率2倍=730ton)と、浄化槽(10l/day×50×安全率2倍=1.0kl)も 設置します。 75トンの堆肥置き場が(必要面積250sqm)1,875cr。処理能力1.000klの浄化槽は、25,000cr(維持費が年間500cr)。放牧用の柵が、牧草 地2ha(正確には、1.925ha)分で800m(=2,400cr、維持費2.4cr)。そして、離乳したばかりの小牛(乳牛種のメス3ヶ月:体重90kg= 162cr)を10頭(1,620cr)買って来ました。 放牧地の手配が間に合わないため、最初の1年だけは「畜舎飼い」で我慢です(子牛の健康を考えると、本当はいけません)。狭い、1.925ha の斜面(傾斜1度)で最低限の運動をすることだけは出来るでしょうが。あるいは、開墾が終わった直後の農地で運動させましょう。最初の数日 は焦げ臭いかも知れませんが、雨が降れば綺麗になります(そう期待します)。柵をさらに3ha分買い足しました(1,200m=3,600cr、維持費3. 6cr)。 牧草が1.925ha×90ton(肥沃度「肥満」)=173.25tonだけ手に入りますが、乳牛は1日10kg(粗飼料4kg 濃厚飼料3kg 配合飼料3kg)を 食べます。10頭の子牛が360日(面倒なので365日ではなく、360日で計算しました)で食べる飼料は、粗飼料14,400kg、濃厚飼料10, 800kg、配合飼料10,800kgです。・・・飼料代がもったいないですね。折角ですから、種付けまでの1年間は「牧草だけ」で済ませましょう。(編 注:普通は牧草だけで充分であり、濃厚飼料や配合飼料は肥育段階で考えることです) グラスフェッドの場合、1日に16kgの粗飼料を食べます。10頭の子牛が360日で食べる粗飼料は、合わせて57,600kg。牧草173.25tonは、 粗飼料69.3tonに相当。ぎりぎりですが、足りています。 入植直後の時点では貴重な牧草地なので、子牛に荒らされないように、ロボット(フローラ)に草刈をさせておきましょう。という訳で、子牛の運 動場は焼け跡に確定。集中放牧に必要な草地は、子牛10頭で5haです。「焼畑」の後、1ヵ月程度で使える(片づけが終わっている)筈ですが、 実際はどうなのでしょうね。牧草の種などを撒かないと、すぐには草も生えないでしょうし(肥沃度が肥満だから大丈夫かな?)。 畜舎の維持費、獣医師代などを合わせて、1,806cr。畜舎などの初期投資が、74,495cr掛かっています。 計算して気付きましたが、意外なことに、粗飼料も購入すると高く付きます。ご注意ください。(編注: 現実ワールドでも、濃厚飼料の方が粗飼料よりも若干 価格が安いことがありますし、栄養価の問題で濃厚飼料は半分程度の給餌量ですみます。しかし、粗飼料を与えないと健康に重大な悪影響があります) Step.6 森林の開拓 広い農地を安価に獲得するため、隣接する森林の開拓に挑みます。 未開拓の森林地帯は、「荒涼地:0.5cr」扱い。 農業世界なので「−0.2」、一軒家で「−1」。 規模4で「+0.05」、水界度5で「−0.1」、人口5で「−0.2」、合計「−1.45」。 基本の「1」を加えてもマイナスなので、1ランク下げて「0.55の荒廃」になりました。 1sqm当たりの土地単価は、0.0275cr。 ポートマン氏は50haを購入しました(=13,750cr)。 ポートマン氏はさっそく「焼畑」を行ないます。テュレデッドの治安レベルは「0」なので、周囲の住民の賛意さえ得られれば、問題ありません。そして一軒 家には、50km以内に他の住民が存在しないのです。 重農耕ロボット6台による、およそ11ヶ月の作業で「焼畑」の後始末も終了。灌漑設備の設置(センターピポット)に77,250crが掛かりましたが、それでも 91,000crしか使っていません。開墾済みの農地10ha(灌漑設備付き)に275,000crを支払ったことから考えると、激安です。ちなみに、傾斜度は開拓済み農 地の購入と同じく、農地の20%(10ha)が『傾斜角1度』の緩斜面ということにしておきます。ポートマン氏の預金残高は、278,427crまで減少しました。全体 を見ると『明らかな赤字』ですから、税金を払えません(編注: 固定資産税は赤字でも支払ってもらいます)。 入植2年目 8haの野菜畑は、昨年と同じように栽培しています。収入は昨年と同じで、235,254crの利益が得られたと想定。野菜畑からの収入がありま すので、安心して酪農への投資を続けられます。(編注:野菜畑と同時並行で進められるほど、酪農は甘いもんではありません。現実世界では、決して 一人で試さないでください) まずはサイロの建設。 最大で50頭の乳牛を育てる可能性がありますから、濃厚飼料(トウモロコシ)の保管もそれなりの量になります。搾乳中の乳牛は、なんと1日 40kg、粗飼料20kg、濃厚飼料15kg、配合飼料5kgを食べるのです。人間の感覚からは食べ過ぎでしょうし、これだけ食べさせて牛乳は元が取 れるのかと、とても不安を覚えますが。 1年間で1頭当たり4,680kgですか(搾乳期間300日+非搾乳期60日の計算)。最大で50頭の乳牛を抱える可能性があるので、50倍して 234,000kg。眩暈がします。234トンものサイロは一度に用意できません(金がありません)から、とりあえず60トンの容量で建てておきましょ う。搾乳期の乳牛10頭×10ヶ月分と、非搾乳期の乳牛10頭×2ヶ月分の濃厚飼料を蓄えることができます。面積が30sqmと240,000crが必要 になりました。 牧草の栽培 粗飼料の消費が、1年間10頭で14.4トン(50頭の場合72トン)。牧草の場合は消費量が2.5倍になるので、36.0トン(50頭の場合180.0ト ン)。土地の肥沃度が「肥満」ですから、1ha当たりの草の量は90トン。牧草地の必要面積は、50頭を飼っていても2ha程度で済むようです。 などと思っていたら大間違い。搾乳中の乳牛は1日20kgもの粗飼料を食べます食べ過ぎでないのか?。(編注: これは極めて普通の数値であり、 逆にこれだけ食わせないと乳牛は元が取れません)。50頭の乳牛は、合わせて1日1トンを食べますので、年間315tonの粗飼料を食べることが判 明しました。牧草に直すと、787.5tonです。1ha当たり90tonの牧草が取れますから、肥沃度が「肥満」でも9ha。「普通」ならば26haが必要だ と判明しました。とりあえず、初期に購入した農地を牧草地として割り当てていれば、当分は大丈夫でしょう。放牧地には、新たに開墾した農地 の斜面、10haを充てます。 放牧用の柵が10ha分で4,000m(=12,000cr、維持費12cr)。 集約放牧を行なう場合、2頭/haという密度ですから、春〜秋の9ヶ月間、牧草地を変えなくても済みます。1頭当たりの割り当ては、1haの半 分で45トン、粗飼料に直せば18トン相当です。入植2年目の時点では乳牛が10頭しかいませんから、とりあえず5haの牧草地でも足りました。 適当なタイミングで「ロールベーラー(中):30,000cr」を用い、冬の間に与える牧草を刈り取っておきます。乳牛10頭分×3ヶ月ということで、 19ロール(9.5トン)も作れば十分です。年間経費は、10年払いのローンと維持費を合わせて、4,725crです。 トウモロコシ(濃厚飼料)の栽培 濃厚飼料の年間消費量は、乳牛10頭で10.8ton。気候が温帯で、最適条件の栽培を行なえるとしたら、1ha当たり9.5tonの収量。およそ1haの栽培で足 りてしまいます。だと思っていたのですが、搾乳期の乳牛は10頭で46.8tonのトウモロコシを食べました。およそ5ha分です。50頭に増えたら、234tonで 25ha分に相当。「余った分は売れば良い」ということで、40ha分の作付けを行なってしまいましょう。とりあえず、今年はまだ牛乳を出しませんので、食べる 量は少ないのですが。 収量を計算しやすいように、1ha当たり9トンで計算してみます。収穫倍率を300倍にすると、必要な種子の量は1.2トン(=収量360トン 9トン ×40ha)/収穫倍率300倍)。購入費用は1,200crになります。 肥料と農薬は相変わらず、ポートマン氏の趣味で「上」を使用。 合計5回で、 上(15cr/ha)× 40ha × 5回 = 3,000cr。 追加分は3回とします。 +1,800cr。 野菜の時にも触れましたが、ポートマン氏の農地は、肥沃度が「肥満」です。雑草退治のため、今回は「非選択的除草剤+除草剤耐性種子」 を選択しました。 非選択的除草剤 10cr/ha × 40ha × 1回 = 400cr。 通常タイプの除草剤が不要 −600cr。 除草剤耐性種子 1形質追加によるコスト増 = 1,000cr。 実に安価です。野菜栽培と異なって、収穫倍率が高いことがコスト安の理由なのでしょう。 トラクターの利用が3回。 40haの耕地を処理する時間は20時間(わずか2日)です。 中型トラクター 100,000cr×20時間/100時間×1.3%×4回 = 104cr オプションのコストも野菜栽培で計算済みです。 小型散布機は8回の利用。 1時間で1.5haを処理できますから、40haに散布するためには27時間。 小型散布機 5,000cr×27時間/100時間×1.3%×8回 = 140cr 収穫の際には、トウモロコシ用のオプション付きコンバインを借りてきます。 40haの耕地を処理する時間は、中型トラクターと同じく20時間。 コンバイン 1,500cr×20時間/10時間 = 3,000cr 輸送代金(田舎度20km) 120cr 灌漑費用は10ha当たり設備費の0.2%なので、77,250×0.002×50/10ha = 772.5cr。ついでに、牧草地(放牧地)の分も加えておきまし た。幸いなことに、トウモロコシの発芽に関して、マルチは不要です。種子、農薬/肥料、機械の維持費、灌漑費用の合計は10,737cr。 全体の作柄は「普通」でした。サイコロの結果、100%の収量が得られます。 種子1.2トン×収穫倍率300倍×100%=360トン。 サイロ一杯(60トン)のトウモロコシを保管して、残りのトウモロコシ(300トン)を売り捌きます。 価格は、トン当たり120cr×300トン=36,000cr。 売却益だけでも、トウモロコシ栽培は黒字になりました。実際はポートマン氏の生活費やロボットの維持費が含まれていませんが。将来、50頭の乳牛を飼 うようになっても、必要量(234トン)の2倍くらい作付けをして、売却益を得るようにすべきなのでしょう。 乳牛(10頭)の経費 乳牛10頭(15ヶ月目に突入)に、種付けを行ないます。種付け料は、300cr。10ヵ月後に子牛が生まれますが、初乳だけ与えて母牛から引き 離します。代わりに与える人工乳は、毎日1kgでkg当たり0.3crですから、10頭×3ヶ月で270crになりました。粗飼料14.6トンは牧草地で自 給。トウモロコシの実りが秋ですから、9ヶ月分は濃厚飼料を購入する必要があります。10.8tonの9ヶ月分で、972cr。配合飼料も10.8tonで3, 240cr。合計、4,212crです。種付け料、畜舎の維持費、放牧柵の維持費、獣医師代などを合わせて、2,352cr。入植2年目の秋(冬?)には、 10頭の子牛が生まれました。性別のコントロールが可能なテックレベルですから、10頭すべてがメスだということにしておきます。 初期投資は、サイロの120,000crや追加の放牧柵を加えて、酪農分野だけでも320,495cr。維持費が1年目の1,806cr+2年目の11,559cr= 13,365cr。 そして再び、森林の開拓を行ないます。50haを購入して、「焼畑」を行ない、ロボット4台×11ヶ月の「開拓」で作業終了(合計100ha)。灌漑設備の設置 (センターピポット)も合わせて、91,000cr。傾斜度は今回も同様とします。乳牛からの収益は、まだ一切ありません(泣)。新規開拓の費用もあって、貯金残 高は137,860crまで減少。今年も『赤字経営』です。 入植3年目 8haの野菜畑は、一昨年、昨年と同様。収入は235,254crの利益が得られたと想定します。トウモロコシ畑は80haに拡大。 経費として22,150cr掛かりましたが、720トンの収穫を得ました。母牛10頭がトウモロコシ(濃厚飼料)46.8トンを消費します。 離乳後の子牛10頭には、草しか食べさせません(トウモロコシなんてもったいない!)。編注:逆です。値段的に言うと、草を食わせる方がもったいないので す。トウモロコシは草の半分の量で大丈夫です。ただ濃厚飼料ばかり与えていると、消化器系に障害を起こしてまともに育たないでしょう。と言うか、牛は本 来、食べさせられるまでもなく草だけ食べる生き物であり、現実に「食べさせる」の表現が当たるのは濃厚飼料と配合飼料です。 新たなサイロの分(60トン)も取っておくと、今回の残りは613.2トン(=720−46.8-60)になりました。これを売却。経費を差し引いた収入は、51,434cr。酪農 の赤字を大きく補ってくれそうです。 同サイズのサイロ(60トン)を追加で建設。建設費は今回も240,000cr。電動搾乳機を1台購入しました(5,000cr)。母牛10頭から、毎日50分を掛けて、 400リットル(1頭当たり40リットル)を搾乳できます。牛乳輸送缶は、1頭当たり20リットル缶が6本必要(3日でローテーションする)と考えました。母牛が10 頭ですから、牛乳缶は60本を購入します(=12,000cr)。 乳牛(20頭)の経費 子牛を離乳した母牛10頭(27ヶ月)に、再び種付けを行ないます。種付け料は、300cr。今度も10ヵ月後に子牛が生まれます。 子牛も含めて、20頭の牛がいます(飼料の消費量は2倍!)。 母牛が10頭。 搾乳中の300日間は、粗飼料20kg、濃厚飼料15kg、配合飼料5kgですから、粗飼料60ton、濃厚飼料45ton、配合飼料15ton。 牛乳を最大値の40リットル搾り取りたいので、毎日6.666kgに変更(年間20ton)。 非搾乳期の60日間は、粗飼料2.4ton、濃厚飼料1.8ton、配合飼料1.8tonです。 合計で、粗飼料62.4ton、濃厚飼料46.8ton、配合飼料21.8tonになりました。 子牛10頭には、最初の3ヶ月を除いて、今回も草しか食べさせません。3ヶ月×10頭分の人工乳が270crで、その後は粗飼料が57.6tonで す。 粗飼料、母牛と子牛を合わせて120.0tonは、牧草地で自給。牧草に直すと300ton分ですので、3.4ha分になります(ロールベーラーの経費 が5,385cr)。 濃厚飼料(トウモロコシ)46.8tonも自給。配合飼料は21.8tonですから、トン当たり300crなので、6,540cr。 種付け料、畜舎の維持費、獣医師代などを合わせて、7,088cr。入植3年目の秋には、再び10頭の子牛が生まれました。今回も10頭のメスで あり、合わせて30頭にまで増えました。(編注: ルール上、畜舎飼いでは25頭/人が限界ですが、放牧も取り入れているので大丈夫) 初期投資は、3年目で470,695cr。維持費の合計は、3年目で32,408cr。 肝心の収益ですが、ようやく牛乳の売却が出来るようになりました。10頭の母牛から300日間、毎日400リットルの牛乳を搾り取って、120kl (=42,000cr)。今年度に限ればわずかに黒字になったようですが、初期投資が余りにも大きいので、簡単には回収できません。 そして再び、森林の開拓を行ないます。50haを購入して、「焼畑」を行ない、ロボット4台×11ヶ月の「開拓」で作業終了(合計150ha)。灌漑設備の設置 (センターピポット)も合わせて、91,000cr。傾斜度は今回も同様とします。 預金残高はわずかに増加しました。黒字額が153,515crになったのです。しかし、法人税として25%(=38,379cr)が徴収されますので、実際の増加は 115,136crに減じました。何だか悔しいですが、仕方ありません。預金残高は、3年目の終了時点で252,9952crです。乳牛の年齢と頭数は、母牛(3歳超) 10頭、若い雌牛(14ヶ月)10頭、子牛(2ヶ月)10頭です。 入植4年目 8haの野菜畑は昨年と同様。収入は235,254crの利益が得られたと想定します。トウモロコシ畑は、3倍の面積120haで作付けを行ないます。経費は33, 166crで、収量1,080トンを得られました。母牛10頭+若い牝牛10頭が、1年間でトウモロコシ(濃厚飼料)57.6トンを消費します。収量が1,080トンですから、 新たなサイロの補充分60トンと消費分57.6トンを除き、962.4トンを売却して収入は115,488crです。2年目に建設したサイロを、同サイズ(60トン)で追加(合 計120トン)。建設費は今回も240,000cr。 乳牛(30頭)の経費 子牛を離乳した母牛10頭(3歳超)と育った牝牛10頭(14ヶ月)に、種付けを行ないます。種付け料は、600cr。今度も10ヵ月後に子牛が生まれます。3ヶ 月×20頭分の人工乳が540cr。子牛も含めて、30頭の牛がいます(飼料の消費量は3倍!)。母牛10頭は、粗飼料62.4ton、濃厚飼料46.8ton、配合飼料 21.8tonを消費。妊娠中の若い雌牛10頭は、粗飼料14.4ton、濃厚飼料10.8ton、配合飼料10.8tonを消費。子牛10頭はグラスフェッドで、粗飼料57.6ton、 30頭の合計で、粗飼料134.4ton、濃厚飼料57.6ton、配合飼料32.6tonになりました。 粗飼料134.4トンは牧草地で自給(ロールベーラーの経費が5,480cr)。濃厚飼料(トウモロコシ)57.6トンも自給。配合飼料は、32.6トンで、9,780cr。種付け 料、畜舎の維持費、獣医師代などを合わせて、7,900cr。入植4年目の秋には、今度は20頭の子牛が生まれました。今回もメスばかりです。合わせて50頭 に増えました。初期投資は変わらず、722,695cr。維持費の合計は、4年目で56,108cr。 牛乳の売却は、昨年(3年目)と同じで120kl(=42,000cr)。牧場の維持費も飼料代も賄えません。野菜栽培の収入がなかったら、とっくに破産していたこ とでしょう。牧場経営を始められる皆さんは、別の収入源を確保してから、牧場を始めてください。 森林の開拓は今年で4度目。91,000crの経費で、傾斜度は今回も同様。今年からは、子牛が20頭もまとめて産まれることになりましたので、従来通りの 人手、ポートマン氏とクレメンツ氏の2人では手が足りなくなってきます。乳牛(+子牛)の世話係として、もう1人雇うことにしましょう。 そこへ都合良く、ポートマン氏のところへ「飼っているペットの怪我を相談に来た」若い娘(18)がいました。ポートマン氏は開業こそしていませんが、経験豊 富な獣医です。快く治療を引き受けますが、治療費自体は無料でも、ペットの治療に用いる薬品代だけは貰わないといけません。小遣い程度の治療費しか 払えない娘に対し、彼は「ペットの治療費を稼ぐため、うちでアルバイトをしないか」と持ちかけます。彼女は高校卒業と同時に、ポートマン牧場の畜舎で働く ことになりました。ついでに、トウモロコシ畑の規模が拡大してきたので、クレメンツ氏の給料を増額します。2人合わせて、年間48,000crを支払っていること にしました(当然、娘の給料は平均よりも低め)。 預金残高は173,742crに減少。再び、赤字に転落です。というか、酪農部門への投資額が尋常ではありませんね。乳牛の年齢と頭数は、母牛(4歳超) 10頭、若い母牛(26ヶ月)10頭、子牛(14ヶ月)10頭、子牛(2ヶ月)20頭の合計50頭です。入植時に購入した母牛は、まだ3回しか出産していません。まだ 後2回は頑張ってもらいましょうか。ぼちぼち、畜舎を増築しないといけない頃合なのですが。 入植5年目 8haの野菜畑は昨年と同様。収入は235,254crの利益が得られたと想定します。 トウモロコシ畑は今回、160haの作付け。そろそろ連作障害の心配が出てきましたが、とりあえずは無視。経費は44,181crで、収量1,440トンを確保。母牛 20頭+若い牝牛10頭が、1年間でトウモロコシ(濃厚飼料)104.4トンを消費します。収量が1,440トンですから、新たなサイロの補充分60トンと消費分104.4 トンを除き、1,275.6トンを売却して収入は108,891crです。2年目と4年目に建設したサイロを、同サイズ(60トン)で追加(合計180トン分の容量)。建設費は 今回も240,000cr。 最初の小畜舎が手狭になってきましたので、もうひとつ、同じサイズのものを増設しました。酪農用の乳牛専用畜舎を建てるほどの余裕はまだありません (泣)。堆肥置き場や浄化槽などを付けて、68,675crの出費です。 乳牛(50頭)の経費 子牛を離乳した母牛20頭(4歳超と2歳超が10頭ずつ)、育った牝牛10頭(14ヶ月)に、種付けを行ないます。種付け料は、900cr。今度も10ヵ月後に子牛 が生まれます。3ヶ月×30頭分の人工乳が810cr。 子牛も含めて、50頭の牛がいます。母牛20頭は、粗飼料124.8ton、濃厚飼料93.6ton、配合飼料43.6tonを消費。妊娠中の若い雌牛10頭は、粗飼料14. 4ton、濃厚飼料10.8ton、配合飼料10.8tonを消費。子牛20頭はグラスフェッドで、粗飼料115.2ton。30頭の合計で、粗飼料254.4ton、濃厚飼料104. 55ton、配合飼料54.4tonになりました。 粗飼料256.2トンは牧草地で自給(ロールベーラーの経費が6,235cr)。牧草地は7ha強が必要ですが、一応足りています(どんどん拡張していますの で)。 濃厚飼料(トウモロコシ)104.55トンも自給。配合飼料は54.4トンで、16,320cr。 種付け料、畜舎の維持費、獣医師代などを合わせて、10,752cr。 入植5年目の秋には、今度は30頭の子牛が生まれました。今回もメスばかりですが、いい加減、乳牛の増加ペースが速すぎますので、内10頭は3ヶ月で 売却します。という訳で、全体の乳牛数は70頭。 初期投資は、1,053,570cr。維持費の合計は、5年目で90,225cr。 牛乳の売却益は、昨年(4年目)の2倍、240kl(=84,000cr)に増えました。3ヶ月の子牛10頭を売却して、1,620crの売上げ。 森林の開拓は今年で5度目(合計250ha)。91,000crの経費で、傾斜度は今回も同様。 預金残高は75,385cr。牛の数が増えてきたので、畜舎やサイロを増設しなければならないための出費が痛いのです。新たな農地の獲得は、経営基盤安 定のために不可欠な投資ですから・・・(汗)。 乳牛の年齢と頭数は、母牛(5歳超)10頭、母牛(3歳超)10頭、若い母牛(26ヶ月)10頭、子牛(14ヶ月)20頭、子牛(2ヶ月)20頭の合計70 頭。 入植6年目 8haの野菜畑は毎年同様。収入は235,254crの利益が得られたと想定します。 トウモロコシ畑は今回も160haの作付けを行ないます。1年目に開拓した農地は、すでに4回も連続で(2年目〜5年目)トウモロコシを栽培しています。今 年は休耕地に指定しました。経費は44,181crで、収量1,440トン。母牛20頭+若い牝牛10頭が、1年間でトウモロコシ(濃厚飼料)162.0トンを消費します。 収量が1,440トンですから、新たなサイロの補充分60トンと消費分162.0トンを除き、1,217.7トンを売却して収入は101,943crでした。2、4、5年目に建設した サイロを、同サイズ(60トン)で追加(合計240トン分の容量)。建設費は今回も240,000cr。これで、50頭の乳牛に必要な濃厚飼料 (トウモロコシ)を保管できます。 乳牛(70頭)の経費 子牛を離乳した母牛30頭(5歳超と3歳超、2歳超が10頭ずつ)、育った牝牛20頭(14ヶ月)に、種付けを行ないます。種付け料は、50頭分で1,500cr。今 度も10ヵ月後に子牛が生まれます。3ヶ月×50頭分の人工乳が1,350cr。 子牛も含めて、70頭の牛がいます。母牛30頭は、粗飼料187.2ton、濃厚飼料140.4ton、配合飼料65.4tonを消費。妊娠中の若い雌牛20頭は、粗飼料28. 8ton、濃厚飼料21.6ton、配合飼料21.6tonを消費。子牛20頭はグラスフェッドで、粗飼料115.2ton。70頭の合計で、粗飼料331.2ton、濃厚飼料162.0ton、 配合飼料87.0tonになりました。 粗飼料331.2トンは牧草地で自給(ロールベーラーの経費が6,715cr)。牧草地は10ha弱が必要ですが、十分に足りています(休耕地が40haもありますか ら)。濃厚飼料(トウモロコシ)162.0トンも自給。配合飼料は87.0トンで、26,100cr。 種付け料、畜舎の維持費、獣医師代などを合わせて、12,544cr。 入植6年目の秋には、50頭の子牛が生まれました。内30頭は3ヶ月で売却します。さらに年度末には、年老いた母牛10頭も売却。という訳で、全体の乳牛 数は80頭。 初期投資は、1,317,570cr。維持費の合計は、6年目で136,934cr。 牛乳の売却益は、当初の3倍、360kl(=126,000cr)に増えました。入植時に購入した年老いた母牛10頭は、来年以降、乳を出さなくなるの で、出産後に肉牛として売却。体重600kgと想定して、12,600crの売上げ。3ヶ月の子牛10頭を売却して、1,620crの売上げ。 再び、人手が足りなくなってきました。2年前(前回)と同じような計略を使って、再び若い娘(今働いている娘の後輩?)を雇います。被雇用 者が3人に増えたので、人件費も年間72,000crに増えました。 森林の開拓は今年で6度目(合計300ha)。91,000crの経費で、傾斜度は今回も同様。預金残高は58,204cr。 乳牛の年齢と頭数は、母牛(4歳超)10頭、母牛(3歳超)10頭、若い母牛(26ヶ月)20頭、子牛(14ヶ月)20頭、子牛(2ヶ月)20頭の合計80 頭。 入植7年目 8haの野菜畑は毎年同様。収入は235,254crの利益が得られたと想定します。 トウモロコシ畑は今回から200haの作付け。中型トラクター+コンバイン+労働者1人の作業では、この規模が限界でしょう。全体で240haの平坦な耕作地 を用意してありますが、休耕地に40haを割り当てるため、作付け面積は200haになる訳です。経費は42,581crで、収量1,800トン。 母牛40頭+若い牝牛20頭が、1年間でトウモロコシ(濃厚飼料)209.1トンを消費します。収量1,800トンから消費分の209.1トンを差し引き、1,590.9トンを売 却。136,485crの収入を得ました。 乳牛(80頭)の経費 子牛を離乳した母牛40頭(4歳超と3歳超が10頭ずつ、2歳超が20頭)、育った牝牛20頭(14ヶ月)に、種付けを行ないます。種付け料は、60頭分で1, 800cr。今度も10ヵ月後に子牛が生まれます。3ヶ月×60頭分の人工乳が1,620cr。子牛も含めて、80頭の牛がいます。内訳は母牛40頭、妊娠中の若い 雌牛20頭、子牛20頭です。合計で、粗飼料393.6ton、濃厚飼料208.8ton、配合飼料108.8tonになりました。 粗飼料393.6トンは牧草地(11.0ha)で自給(ロールベーラーの経費が7,235cr)。濃厚飼料(トウモロコシ)208.8トンも自給。配合飼料は108.8トンで、32, 640cr。 種付け料、畜舎の維持費、獣医師代などを合わせて、13,356cr。 入植7年目の秋には、60頭の子牛が生まれました。内40頭は3ヶ月で売却します。現在の乳牛数は100頭ですので、来年はまた、新たな畜舎の建設が 必要になるでしょう。 初期投資は、1,341,570cr。維持費の合計は、7年目で191,785cr。 牛乳の売却益は、当初の4倍、480kl(=168,000cr)に増えました。3ヶ月の子牛40頭を売却して、6,480crの売上げ。 森林の開拓は、もう行ないません。300haの農地(240haのトウモロコシ畑と60haの牧草地)を得たので、十分だとします。 今年は久しぶりに黒字(+363,506cr)になりました。しかし、当然の如く法人税の徴収(90,876cr)が行なわれましたので、貯金残高は、 330,833crになります。今年から開拓をして居ませんし、サイロの建設を行なわなかったことが大きな黒字要因でしょう。しかし、また直ぐに畜 舎とサイロの増設が必要になります。 乳牛の年齢と頭数は、母牛(5歳超)10頭、母牛(4歳超)10頭、母牛(3歳超)20頭、若い母牛(26ヶ月)20頭、子牛(14ヶ月)20頭、子牛(2ヶ月)20頭の 合計100頭。 入植8年目〜11年目 いい加減、同じことを書くのに飽きてきたので、省略します(笑)。この間に「酪農用畜舎(収容能力200頭+搾乳設備付き)」を建設。サイロを さらに増設して、保管能力は540トンになりました。おまけに、ポートマン氏の邸宅(420sqm、総建築費800,000cr)を建てることもできました。 これでようやく、貴族らしい生活ができます。 入植12年目 ポートマン牧場は、広さ310haの農地と、酪農用畜舎(200頭+搾乳設備付き)1つ、小畜舎2つを抱えています。 農地の20%(62ha)は傾斜地(傾斜1度)であり、主に放牧地や畜舎の敷地として利用されています。平坦な農地(248ha)は、飼料用のトウモロコシ畑 200ha、野菜畑8haとして利用されており、残りの40haはローテーションを組んで休耕地(牧草地)になっています。 酪農用畜舎には、常に140頭の牛が飼われています。内訳は、1歳未満の子牛20頭、1歳超の初産前の牛20頭、(2歳〜5歳超の)搾乳中の牛100頭に なりました。これらの管理は、雇われている労働者5人によって行なわれています。牛乳や子牛を売却することで、毎年300,000crの収入が得られます。畜 舎やサイロの投資を回収するためには、およそ10年が掛かるでしょう。今までの黒字分を差し引くと、入植20年目で回収が終わります(ポートマン氏はその 時、66歳になっています!)。 トウモロコシ畑200haと野菜畑8haも、労働者1人と重農耕ロボット6台が、中トラクター1台、コンバイン1台、ブーム式散布機(中)を用いて、栽培を担当し ています。野菜畑の収入は、毎年235,000cr。トウモロコシの収入は、収穫物の3分の1が牛の飼料に充てられていますが、毎年78,000crの収入を得られ ます。上記の収入は、経費を差し引いた金額。 税金は、法人税を毎年120,000〜150,000cr程度支払っているようです。 という訳で、ポートマン氏はテュレデッドに立派な農場/牧場を作り上げることが出来ました。それなりの雇用機会も提供していますので、社会から反感を 買うこともないでしょう(多分)。 山中
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