2012年8月19日
第20回月例ボドゲ会

 記念すべき20回目のボドゲ会は、3日前と同じくAKI氏宅で開催された。
しかし連絡のミスがあり、参加メンバーは化夢宇留仁、AKI氏、cerberus氏の3名となった。


 cerberus氏の到着が少し遅れたので、先にAKI氏と「ドミニオン」をプレイすることにした。
AKI氏が買ったばかりの「基本カードセット」のカードを使用してみる。
サプライは「岐路」「交易路」「海賊船」「ゴーレム」「島」「辺境伯」「幽霊船」「バザー」「前哨地」「品評会」
 なかなかえげつないアタックの多いサプライである。おまけにアクションブーストが「岐路」「バザー」と豊富にそろい、「前哨地」まであるとあっては荒れるのは間違いない。
 化夢宇留仁は「海賊船」と「交易路」のダブル仮想コイン作戦で行くことにした。
2人で「海賊船」は辛いが、「交易路」は+4は間違いないし、「バザー」と併せられれば「属州」など簡単に購入できるはず。
できれば「ゴーレム」も絡めたい。
 AKI氏の方は「前哨地」「海賊船」で攻めてくる。
「前哨地」の2回手番はやられると非常にうっとおしい(笑)。


 最初の手札。
「基本カードセット」のカードは全てデザインがリニューアルされている。
前まで財宝は金額毎に絵柄を変えてほしいと思っていたが、慣れとは恐ろしいもので、絵柄が変わったら返って混乱した(笑)。
画像には写っていないが、「呪い」カードが可愛い(笑)。

 結果は化夢宇留仁のダブル仮想コインが見事にはまり、終盤は毎ターン「属州」を購入。
 結果 化夢宇留仁55、AKI33
やはりこれだけアタックが強力なものが並ぶと、まともに手札で財宝を集めるのは難しいので、仮想コインを軸にするのは鉄板のサプライだったと思う。

勝ち点 1回目 合計
化夢宇留仁 2 38
AKI 0 8

  プレイ数 1位 2位 3位 4位 勝点合計 勝率 負数 負率
化夢宇留仁 16 11 4 1 0 36 68% 1 6%
cerberus 15 5 4 6 0 17 33% 3 20%
AKI 16 3 8 3 2 8 18% 4 25%
ポル 3 1 2 0 0 2 33% 1 33%
HUK 4 1 1 2 0 1 25% 2 50%
MUK 4 1 1 2 0 1 25% 2 50%
VALIS 5 1 1 0 3 -1 20% 3 60%
MIK 11 0 2 5 2 -9 0% 6 54%


 ところで、この日は人数少なめ女の子無しということだったので、おっさん向けの濃いめのゲームをメインに持ってきていた。
その筆頭と思われたのがこの「エルグランデ」である。
ずいぶん前に購入していたのだが、全然プレイする機会が無かったので、今日こそは!ということで真っ先にプレイ。


 ゲーム開始状態。
青が化夢宇留仁で、茶色がcerberus氏、赤がAKI氏である。
そびえ立つタワーとこけしみたいな王様が目立っている。
 「エルグランデ」は中世のスペインでの権力争いを描いたゲームで、これから熾烈な陣取りが繰り広げられるのだ。
ちなみに今回はショートゲームでプレイした。

 各プレイヤーに配られるパワーカード。
画像は赤プレイヤー用。
全部で13枚あり、1から13の数字が書かれている。
ターンの開始時には、各自がこの中から1枚のカードを選んで出すのだが、同時ではなく順番に出し、その際同じ数字のカードを出してはならない。
 数字の高いプレイヤーから行動するのだが、それ以外にもパワーカードにはストックから補充できる兵士の数が描かれている。
例えば1なら6人、13なら0人ということである。
基本的にパワーが高い方が後のアクションカード選択で有利なのだが、兵士がいないとどうにもならない場合も多く、いきなり悩まされるポイントである。


 アクションカード。
パワーカードで決まった順番でアクションを選ぶ。
毎ターン5種類のアクションが公開されており、カードには待機場所からボード上に移せる兵士の数と、特殊アクションが書かれている。
上記で兵士をストックから補充という記述があるが、これはあくまで待機場所に補充できるだけで、実際にボード上に展開するにはアクションカードの支持が必要なのだ。
配置兵士数5のカードだけは毎ターン使用するが、他のアクションカードはターン毎に総替えされる。
 このゲームは基本的にはアクションカードが全てである。
なにしろプレイヤーのできる行動はアクションカードに書かれたことだけなのだ。
したがってカードの選択は非常に重要で、ここで間違えると大きく差をつけられることになる。



 序盤の様子。
兵士を配置する時には、王様に隣接したエリアに限られる。
そして王様のいるエリアは不可侵であり、配置するのも出るのも禁じられる。
更にアクションカードの能力を使用したらターン終了。
ゲーム中には3回の得点計算ターンがあり、そのターンに達したら全てのエリアにいる兵士の数を比べ合い、1位から3位まで得点が得られる(3人プレイの場合は2位まで)。
またタワーエリアに配置された兵士に関しては、まず各プレイヤーが秘密のディスクでその行き先を決定する。


 これが秘密のディスク。
これで密かに矢印を回して、タワーの中の兵士をどこに送り込むかを決定するのだ。
 全員がディスクの設定をしたら、タワーをオープン。まずはタワーエリアの得点を計算してから、ディスクの指示に従って兵士達が散ってゆき、それから他の各エリアの計算が行われる。


 ゲームは序盤からアクションの効率的使用によってAKI氏がリード。
その差は開くばかりで、一時期は2位との差は20点以上になった。
 後半AKI氏が高い得点のエリアの防衛に力を入れ始め、残りの2人は周りのエリアをじわじわと支配し、得点は接近。



 最終ターン。AKI氏が13のパワーカードを出してアクションカード1番のりを決め、化夢宇留仁は最後の得点操作のために1のパワーカードを出した。
結果最後の最後で化夢宇留仁が逆転!
 化夢宇留仁110、AKI氏&cerberus氏104

 名作と言われる本ゲームだが、流石に面白かった。
パワーカード選択時のアクションカードと動員兵士数とのジレンマ。
アクションカード選択時の配置兵士数と様々な状況に対する戦術。
兵士配置時の各エリアとタワーの損得と、王様移動による状況変化。
秘密のディスク設定時の読み合い。
前にソロプレイしてみてなんだかよく分からなかったのも無理もない(笑)。
様々な要素が最終的には兵士の数比べというシンプルな結果になって表現されるのも見事。
実はクラマーはもう1つ合わないと思っていたのだが、流石にこのゲームは名作だった。


 次もバリバリのおっさんゲー(笑)である「コンテナ」
自分の工場で製品を生産し、それを出荷してもうけるゲームで、それだけ聞けば普通の経済ゲームである。
ただしこのゲームには他にはない特徴がある。
製品を買ってくれるのは、いわゆる銀行ではなく、他のプレイヤーなのだ。
したがって誰も買ってくれなければすぐに資金がバーストしてしまう。


 ゲームスタート直後の様子。
各プレイヤーには専用のボードがあり、そこに工作機械1台、製品コンテナ1つ、倉庫1個が立っている状態から始まる。
画像では機械を1台と倉庫を1個買って増やしている。
 工場で製造されたコンテナは、自社の工場集荷場に配置される。
配置されるマスに書かれている数字はそのコンテナの売価であり、画像の場合は$2というわけ。
 購入されたコンテナは、購入したプレイヤーのボードの湾岸集荷場に配置される。
画像の倉庫の先のマスがそれで、工場集荷場と同じく売価に応じた数字が書かれている。今度の売価を決めるのは、もちろん工場集荷場から購入したプレイヤーである。
 湾岸集荷場に配置されたコンテナは、他のプレイヤーの船が接岸して購入される。
船に積まれたコンテナは中央の島ボードへ。
島ボードではコンテナが競売に出され、これまた他のプレイヤーが購入するか、自分で買い取るかを選択する。
他のプレイヤーが買い取ると、それと同額のお金を銀行からももらえるので大きな儲けになる。
 最終的には島ボードの自分のエリアに置かれたコンテナを換金し、資産合計の高いプレイヤーの勝利となる。
売るのもプレイヤーなら買うのもプレイヤーで、そのどちらも相手がいないと成立しないのは当然で、まさに経済の本質を突いたシステム。


 化夢宇留仁は先行して船にコンテナを買い集め、島へ直行。
大量のコンテナを売りに出した。
しかしそれを自分で購入。
 各プレイヤーにはゲーム開始時にコンテナの色別の価格が書かれたカードが配られている。
このカードに書かれている価格はバラバラであり、プレイヤーによって異なる。
化夢宇留仁にとって今回のコンテナは、ゲーム終了時の儲けを考えると売りに出すより自分で買い取った方が得と思われたのだ。
そしてこの決断がゲームの勝敗を大きく左右することになった。


 右にある4枚のカードは借金カードである。
1枚につき$10受け取れるが、自分の手番開始時に1枚につき$1支払わなければならない。
やはり序盤のコンテナ買い取りは少々無茶だったようで、その後資金繰りが苦しく、借金がふくれあがっていったのだ(汗)。

 しかしもはや後戻りは効かないので、更にコンテナを買い取る方向で(汗)
だがAKI氏も島のコンテナ数でも追い上げてきている。

 更に借金が大変なことに(汗)
もはやこれでは毎ターンの利子の支払いもおぼつかない状況。
仕方なくコンテナを仕入れては島で売りさばくのを繰り返すことに。



 ゲーム終了。

  所持金 残りコンテナ 借金 合計
cerberus 21 6 76 0 103
AKI 10 8 80 0 98
化夢宇留仁 3 2 98 -77 26

 死亡(汗)
目的通り島のコンテナではトップだったのだが、借金はゲーム終了時に1枚$11のマイナスを生み出すのだ(汗)
キャッシングは計画的にしましょう。ちうか借金はダメだ(笑)

 「コンテナ」だが、予想通り非常におっさん向けの(笑)面白いゲームだった。
やはり買ってもらわないことには経済が廻らないのがうまく表現されているのが大きい。
自分が得になるにはどうしたらいいのか、ぱっと見では全然分からない。
ちうか化夢宇留仁は最後までイマイチ分からなかった(笑)。
しかしそんなところが経済の微妙さを感じ取れて他にない面白さを創り出している。
ぜひ繰り返してプレイして、勝負勘をつかんでみたいゲーム。


 次は「アンドロメダ」
ムーン作の宇宙ステーション開発ゲームで、宇宙を舞台にしてもムーンはムーンと思わせられる内容(笑)。



 ゲーム開始状態。
各プレイヤーは7つある惑星と、地球にステーションを配置している。
このステーションを各惑星の商業活動ステーションに発展させることで勝利点が得られる。
しかし各惑星に配置できる商業活動ステーションは3つまでで、それも遅くなると点数が下がってしまう。

 手番にはまず2枚ある輸送カードを使用するかどうかを選択する。
画像の手前にある青いカードがそれで、2枚しかないので使いどころが難しい。
これを使えば地球上の2つのステーションを任意の惑星上に配置するか、任意の惑星に配置されている全てのステーションを地球に移動させることができる。
ちなみにゲーム終了時に地球に配置されているステーションは1個1点になる。


 次は交易フェイズ。
各プレイヤーが2〜3枚のカードを出して、強制的に交換させられる。
カードというのは7種類のどれかの惑星が描かれた惑星カードで、このゲームではなにをするにもこのカードが必要なのだ。

 次はアクションフェイズで、以下の行動をアクティブプレイヤーは3回、他のプレイヤーは2回行える。
1.1〜2枚の手札を捨てて、同じ枚数だけ山札から引く。
2.3枚以上7枚までの同じ絵柄の惑星カードを出して、枚数/2(切り捨て)分のステーションを地球からその惑星に移動させる。
3.商業活動ステーションの建設。
3枚以上7枚までの同じ絵柄の惑星カードを出して、枚数/2(切り捨て)回数分、商業活動ステーションの建設にチャレンジできる。
4.規定枚数の同じ絵柄のカードを出して、宇宙船を大型化する。その結果手札の上限枚数が増える。
5. 規定枚数の同じ絵柄のカードを出して、技術力を高める。その結果交易枚数が増えたり、手札交換枚数が増えたり、カードを出した時の効果が切り捨てから切り上げにできたりする。

 惑星カードを4枚以上同時に出すともらえるボーナスカード。
ワイルドカードとして使える上に、ゲーム終了時まで確保していると、上に書かれた数字分の得点になる。
もちろんこのカードを混ぜて惑星カードを出した場合にはもらえない。

 最初に商業活動ステーションを建設したのは黄色のcerberus氏。
1番のりで10点獲得である。
この商業活動ステーションの建設方法が、このゲームの最も特徴的なところである。

 惑星上のステーションを全て、このヘンテコな入れ物に入れ、出口を指でふさいでガシャガシャ振った後、穴を後ろにしてゆっくりスライド。
するとどれかのステーションが穴から出てくる。
出てきたのが自分のステーションだったら建設成功。他の色だったら地球に送り返す。
・・・・・って、おみくじやん(汗)!



 ちうわけでゲームは進む。
こうして手札であの絵柄のカードを何枚集めたいとか、プレイ感覚的には「チケット・トゥ・ライド」にすごく近い。

 ステーション建設時のおみくじに失敗すると、その分ライバルのステーションが地球に送られる。
ゲーム終了時まで地球にいられれば得点になってしまうが、商業活動ステーションを作られた場合の点数とは比べ物にならないので、成功の確率が低くても建設にチャレンジするのが流行った。



 ゲーム終了。

  商業活動施設 地球 ボーナス 合計
cerberus 56 4 13 103
化夢宇留仁 52 5 6 63
AKI 40 7 1 48

 結果は商業活動ステーションとボーナスで大きく得点を伸ばしたcerberus氏の勝利。
やっぱり地球で得点するのは考えない方がよさそう(笑)。

 のんきな雰囲気でなかなか面白いゲームだった。
今日プレイしたゲームでは、最もおっさん向けではなかったかも(笑)。
しかしSFマインドと言えるものはほぼ皆無で、そういう方向を求めてこのゲームをプレイすると心底ガッカリするだろう(笑)。
と言うか、cerberus氏が妖精とかミツバチとかがお花の取り合いするゲームでもええやん、と言っていたが、むしろそっちの方がピッタリだと思う(笑)。
とりあえずムーンにSFを期待してはダメだ(笑)。
 ちうわけで第20回ボドゲ会は終了。
お開き後にAKI氏にうまい魚の串焼きが食べられるお店に連れて行ってもらい、それがあまりにうまかったので写真を載せておく(笑)。

20120826



過去の記録を見る  次の記録を見る

ボードゲーム天国