2015年3月8日
ウォーゲームハンドブック2014
「バルバロッサ作戦」をソロプレイしてみた


 国際通信社より毎年発売されている「ウォーゲームハンドブック」2014年版の付録ゲームである。
しばらく前に「ドイツ装甲集団」と「決戦連合艦隊」と一緒に買ってあったもの。


 初期配置。
ところでバルバロッサ作戦とは何かというと、1941年6月22日に始まったドイツのソ連侵攻作戦のことである。
当初は短期決戦でソ連の主要な都市を占領して降伏させる予定だったのだが、そう都合よくは進まず、戦いは文字通り泥沼に。
結局純粋な攻勢作戦だったバルバロッサ作戦はうやむやになってしまい、いわゆる独ソ戦という大規模で長期間にわたる戦役になってしまい、最終的には逆にソ連軍に攻め込まれ、ベルリンを占領されることになる。
そういう意味ではこのゲームもバルバロッサ作戦と言うよりも独ソ戦の方が正しいかもしれない。
ただそれは展開次第で、場合によっては当初のバルバロッサ作戦の予定通りに進むかもしれないのだ。
 マップは小さいが範囲は広く、西はベルリンから東はシベリア、モスクワ、スターリングラード、レニングラードまで含む、独ソ戦の全ての戦場が収められている。
この大規模&長期間の戦いを簡単なルールで短時間で再現してしまおうというゲームなのだ。


 1ターン
基本ゲームは4ターンで終了である。キャンペーンだと8ターンとなる。
さてまずはドイツ軍だが、正直言ってなにをどうすればいいのかさっぱり分からない(笑)
元々化夢宇留仁は戦略級ゲームは苦手で、こういうヘクスを使わないゲームも苦手なのだ(汗)
ではなぜ買ったのかと言われれば、なんとなくやってみたかったとしか言いようが(笑)
 またこのゲームは手順も非常に独特で、まず戦闘マーカーというものを置く。
画面上で緑色の丸いマーカー(戦車の描いてあるもの)が見えると思うが、それが戦闘マーカーで、数字がふられている。
最初にドイツ軍が戦闘マーカーの1番を置き、一連の手順を踏んだ後、今度はソ連軍が2番を置き・・・という風に交互に進めていくのだ。
戦闘マーカーを置いたあとの手順は、まず非手番プレイヤー(戦闘マーカーを置かなかった方)が今戦闘マーカーが置かれたマスにユニットを進める。進めなくてもいい。逆にすでにそのマスにユニットがいたら他のマスに逃げ出してもいい。
次に手番プレイヤーが最低2ユニットを戦闘マーカーを置いたマスに進める。
これでそのマスに両軍のユニットが存在すれば、そこは戦闘地域となり、戦闘を処理する。
なんのこっちゃよく分からない(笑)と思うが、要するにヘンテコな手順(笑)を踏んで交互に移動を繰り返し、あとでまとめて戦闘を行うというわけ(戦闘の前に戦略移動フェイズもある)。
両軍がパスをしたらこのフェイズは終了する。
 画像ではドイツ軍がとりあえずロシアの大地に進んでみた感じ(笑)
流石に序盤はドイツ軍の戦力が圧倒的なので、ソ連軍は後退してなるべく被害を減らすように務めた。

 2ターン
終了時。
このゲームは戦略級なので、もちろんユニットの補充ルールもある。
ワルシャワに登場した黒いユニットは補充ではなく増援の装甲部隊。
 やっぱり適当に進むドイツ軍(汗)
ドイツ軍の勝利条件は、ゲーム終了時にVPが75以上であること。
VPはそのまま各都市に大きく書かれている(ケーニヒスベルク、ワルシャワ、ブカレストの数字はソ連軍に占領された時にマイナスする場合のみ使用する)。
75というのは累計なので、「あそこの都市をおとせば勝利」とか簡単にはいかない。
ちなみに2ターン終了時のドイツ軍VPは37。
これが多いのか少ないのかはさっぱり分からない(笑)

 3ターン
なんとなくどういうゲームか分かってきた(やっとかい/汗)。
このゲームでは戦闘も大事だが、都市の占領が勝利条件の上でも戦力的にも重要になってくる。
なぜなら都市を占領するためには、その都市のVPの10倍以上の攻撃力が必要なのだ。
したがって都市を占領するためには攻撃力の大きなユニットが必要になる。
しかし右の画像を見てほしい。
ユニット下部に書かれている数字は左が攻撃力、右が防御力である。
多くの攻撃力の高いユニットは防御力が低くなっており、攻撃力の低い歩兵ユニットは高い防御力を持っている。
戦闘結果は失われる防御力で表されるので、歩兵が同行していない戦車部隊はあっという間に反撃で消耗してしまうのだ。
この辺を鑑み、装甲部隊と歩兵部隊のバランスをとりながらいかに戦力を分配するかのゲームらしい。
戦闘後に退却すると、退却先のマスの戦闘に参加できるというルールもくせ者で、この辺を先読みしだすと相当頭を使うゲームになってくる。


 3ターン終了時。
どういうゲームかはだいたい分かったが、じゃあどうすればいいかはやはり分からない(笑)
とりあえずソ連軍の戦力は枯渇してきており、ドイツ軍の3ターン終了時のVPは58。
現状でもVPは24入ってくる見込みなので、ドイツ軍的には防御していればいいかな?

 4ターン
このターンにソ連軍の大量増援があり、とうとうソ連軍が反撃に出た。
ちうかここで徹底的な反撃が成功しないとソ連に勝ちは無い。
しかしドイツ軍もハリコフに攻め込んだ。
ブリャンスクとハリコフで大決戦。


 しかしどちらもはっきりした決着はつかず、戦闘継続状態で終了(汗)
結局VP79でドイツ軍の勝利となった。
って、最終ターンの戦闘でソ連が完全勝利しててもドイツ軍が勝ってるやん(汗)

 ちうわけでまたまたヘボヘボなプレイ記録を残すことになった(笑)
このゲームは抽象化が進んでいることもあり、システム的にも非常にアブストラクトな面が強いと感じた。
サイコロ判定さえしたくなければしなくてもいいというルールになってるし(笑)しかし独ソ戦っぽいエッセンスは色濃く表現されており、紛れもなくウォーゲームである。シミュレーションかどうかは定義による(笑)
少なくともゲームとして面白くできているのは間違いないと思うが、楽しむまでには少々練習は必要かもしれない。
化夢宇留仁だけか(笑)?
 それはそうとして、とりあえずこのゲームのマップデザインはいただけない。
せめて各都市をつなぐラインが実際の道っぽい軌跡になっていればもう少しマシになったと思うのだが、これじゃ全然ロシアの大地な感じがしない。
この辺のイメージを喚起させる要素というのはシミュレーションゲームにおいて非常に重要なファクターで、それはルールだけじゃなく見た目の比重も非常に大きいと思う。
マップデザインがよければプレイ頻度も上がるし、評価も全然違ってくると思うのだが、マップのしょぼさはSSシリーズ時代からの伝統か(笑)?

2015520


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