2015年3月10〜14日 ドイツ装甲軍団
「マーケット・ガーデン作戦」をソロプレイしてみた


 「ドイツ装甲軍団」に収録されているゲームで、唯一やり残していたのが本作。
マーケット・ガーデン作戦全体を扱う意外に大スケールのゲームである。



 ドイツ軍初期配置。
それにしても極めて地味なマップ。
「マーケット・ガーデン作戦」は人気テーマの1つで、様々なゲームが出版されてきたが、そのどれもカラフルで目に嬉しいマップになっていたが、このゲームのマップは・・・(汗)
これには理由があって、実はこのゲームは今まで出版された同テーマのゲームの中でも最もスケールが大きい方に属しているのだ。
マップの規模だけを考えればもはや戦略級レベルであり、この規模になると家屋や林はもちろん、道路までも省略されてしまうのでこういうことになっているのだ。
もう少し色使いとかでなんとかならなかったのかとは思うが(笑)
 で、そもそもマーケット・ガーデン作戦とはどんな作戦なのだろうか。


 マーケット・ガーデン作戦とは、オランダにおいて1944年9月17日より開始された連合軍による大規模な攻勢作戦である。
1944年月に行われたノルマンディ上陸作戦以降、順調に進撃してきた連合軍だったが、その進撃速度は予定を上回り、補給が追いつかなくなってきていた。
そこでイギリス海峡に面したオランダのアントワープ港を確保して補給路の短縮化を図るのと、オランダ国内の多数の河川を越えて一気に進撃するという作戦が実行に移された。それがマーケット・ガーデン作戦である。
この作戦は2面作戦で、マーケット作戦は空挺部隊による橋の確保、ガーデン作戦はイギリス軍による国境越えと港の確保、それに空挺部隊への補給が任務だった。
画像はオランダに降下する空挺部隊の様子である(Wikiより)
ちなみにこの戦いをテーマにした「遠すぎた橋」など有名な映画もあって、最も知名度の高い作戦の1つでもある。

 さて史実では連合軍は散々な目にあい、作戦は失敗に終わっている。
そもそも作戦内容が大規模なうえに複雑すぎたのと、ドイツ軍の有力部隊がちょうど休養に立ち寄っていた(笑)ところにぶつかったという不運もあった。

 初期配置は相変わらずの一定条件下での自由配置。
ドイツ軍のほとんどはフランスに配置される。


 1ターン(1944年9月上旬)
なぜかよく分からないが、攻められる方のドイツ軍ターンから始まる。
しかも連合軍はマップ上にまだいない。
どうすればいいのかさっぱり分からない(汗)ので、とりあえずフランスの方から攻めてきそうということで東に後退させる。


 連合軍ターン。
移動終了&攻撃計画。
 このゲームではアントワープが開港されるまで、毎ターンアメリカ軍かイギリス軍のどちらかにしか満足な補給がされない。
そのターンに補給を受けなかった軍は移動力・戦闘力ともに半減する。
今回はアメリカ軍に補給を行った。
 西からなだれ込んでくる連合軍。いわゆるガーデン作戦発動といったところか。
フランス北部のダンケルクが占領された(★マーク)。
そう言えばどこかで、周り全てを連合軍が取り返したが、ダンケルクだけはドイツ軍が終戦まで保持していたとなにかで読んだような気がするが・・・(汗)
補給の無いイギリス軍(北方の黄色いユニット)の動きはにぶい。

 戦闘の結果南部で機甲突破(機械化部隊は戦闘後前進を敵の退却ヘクス数と同じだけできる)によって、東に回り込んでの包囲攻撃が発生し、ドイツ軍部隊が壊滅して大穴が開いた。
ベルギーになだれ込んでくるアメリカ軍装甲部隊。
 ところで勝敗はゲーム終了時の連合軍の獲得VPによって決定される。
VPの獲得は、アントワープの開港(1VP)、ハーグのV2ロケット基地の占領(1VP)、ドイツ国内への進入(1〜2VP)、ドイツ国内の都市、町の占領(1VP)、部隊の損耗(ユニットによる)の5つの方法がある。
最終的に合計VPが2以上なら連合軍の勝利となる。
で、化夢宇留仁の作戦だが・・・・・・よく分からない(汗)
とりあえず東に進んでみよう(笑)



 2ターン(1944年9月中旬)
ドイツ軍ターン。
移動終了時。
 とりあえずベルギーに後退しつつ防御線を張る。
アントワープの開港にはアントワープに加え、フルーシングの北と要塞地帯にある合計4カ所の補給マークヘクスを占領しなければならない(赤丸のヘクス)。
多分なんとか守れるんじゃないか(笑)?
南方でのアメリカ軍装甲部隊への包囲攻撃は最悪のEXという結果に(汗)
まあアメリカ軍も消耗したからARよりマシか。

連合軍ターン。
ところでこのゲームでは開始時に4つのチットの内1枚をランダムに引く。
それには2から5の数字が書かれており、それがすなわち空挺作戦(マーケット作戦)の開始ターンとなる。
ドイツ軍はそのターンになって初めて空挺作戦が行われることを知るのだ。
今回は3ターン目に開始ということになった。


 移動終了時。
補給はアメリカ軍。
南部のドイツ装甲部隊への包囲攻撃はDR3の結果となり、装甲部隊は壊滅した(汗)
このゲームの戦闘結果表は2-1でDRの結果が4つもある(1-1でも3つもある)攻撃側が有利なものなので、防御側は結構きつい。


 3ターン(1944年9月下旬)
ドイツ軍ターン。
 とにかく撤退しまくるドイツ軍(笑)
北部要塞地帯だけは少し踏ん張ってみる。
南の方に小さくバストーニュ、サンビットの名前が。
まだこの時点ではドイツ軍の支配下だったわけである。
この3カ月後にバルジの戦いと考えると、思っていた以上に展開が早い気がする。


 連合軍ターン。
とにかく追いかける(笑)
補給は要塞攻略が必要なイギリス軍へ。
 北部の要塞への攻撃は成功し、要塞北西部を占領した。
南部のドイツ軍装甲部隊に対しては戦力が足らなかったので攻撃無し。
 ところで空挺部隊はどうなったのかと言うと、とりあえずどこに降ろせばいいのか見当がつかなかったので、今回は見送りとした(笑)
空挺部隊3ユニットを下手に使って壊滅するとVPに響くのだ。
というわけで今回はガーデン作戦のみということになった(笑)


 4ターン(1944年10月上旬)
ドイツ軍ターン。
とうとうドイツ本国まで逃げ込むドイツ軍(笑)
あのあたりには要塞があるので守りやすいのだ。
北部要塞郡は敵に包囲されて身動きもとれなくなってきた(汗)


 連合軍ターン。
補給はイギリス軍。
 北部要塞郡を包囲攻撃して殲滅し、占領した。
ドイツの要塞郡は強固なので、主力は北方に回り込み、状況によってドイツ侵攻かハーグ進攻かを選択することにする。


 5ターン(1944年10月中旬)
ドイツ軍ターン。
防御線を微修正。アントワープは下手に守備隊がいると戦闘後前進であっさり占領されそうなので、前進守備に切り替え。
まあどうせ機甲突破があるので大して違わないのだが(汗)


 連合軍ターン。
補給はイギリス軍に。
フルーシング北の補給ポイントも確保。あとはアントワープを占領すれば開港される。
その他でも怒濤の攻勢。
勝利のためにはハーグのV2号ロケット基地(北東部の小さな赤いロケットのシルエット)を確保したい。
しかし時間が足りるか・・・・?
攻撃はおおむね成功し、アントワープも占領した。
 この時点での両軍の損害。
連合軍はアメリカ軍部隊1ユニットのみで1、ドイツ軍は機械化部隊2ユニットで6(非機械化部隊はカウントされない)その差は5で、差が6以上になってVP1になるので、このままだとアントワープのVP1のみなので連合軍の敗北となる。
ゲームは次のターンで終了する。



 6ターン(1944年10月下旬)
ドイツ軍ターン。
アントワープはとられたが、もはや敵がハーグにたどり着くのは不可能。
ドイツ国内への進入も、できてもアーヘン占領が関の山でVPには繋がらない。
残ったVP獲得手段はドイツ軍機械化部隊の除去のみ。
その可能性(包囲攻撃される)を無くせばいい。

連合軍ターン。
というわけで勝利の可能性を無くされてしまったので投了(笑)

 ちうか空挺作戦しろよ(笑)
そもそもどんなゲームかお試しでプレイするという趣旨なのに、骨子に当たるマーケット作戦を中止してどうする(笑)?
全くわれながらなにを考えていたのやら。

 ゲームとしては、なかなか考えどころがあって面白いと思う。
ただしやはりマーケット作戦に関しては、少々漠然としていて初心者が実施するのは難しいかもしれない。
マーケット作戦にももう少しはっきりした目標が設定されていてもよかったかもしれない。
それとやっぱりマップは地味すぎ(笑)

2015510


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