2005年1月21日
スタートレック 練習用シナリオ

 ドイツ戦車軍団が一段落したら、他のゲームもやりたくなってきた(笑)。
そこで、今度は毛色を変えて、SFシミュレーション・ウォーゲームのスタートレックを引っ張り出した。
ツクダホビーから発売されていたこのゲームは、テレビ版スタートレックの世界をベースに、惑星連邦とクリンゴンの戦いを主に扱っている。
マップのスケールは大きく、1ヘックスは10パーセク。生産ルールやスタートレックらしいミッションルールなどが用意され、なかなか面白そうである。
 お気づきだと思うが、面白そうと言うのは逆に言えば、やったことがないということである(笑)。
というわけで、今回は説明書でも最初にやるように指示されている練習用シナリオをプレイしてみることにした。

 練習用シナリオではマップは本来の半分だけ使う。
右上の黄色で囲まれた範囲が惑星連邦の母星域で、その中央はもちろん地球であり、エンタープライズが停泊中である。
左下がクリンゴン領となっており、国境を境に連邦とクリンゴンの宇宙艦が配置されている。

 ここでいきなり頭をひねることになった。
練習シナリオの特別ルールには、惑星連邦の宇宙艦は、クリンゴン母星域に入ったら除去されると書かれている。
しかしルールブックには、惑星連邦とロミュラン帝国の母星域ははっきりと説明されているが、クリンゴンに関しては書かれていない。
仕方ないのでマップを探してみるが、それらしいのは惑星連邦との国境ラインだけである。
それでは国境ラインの左下は全てクリンゴン母星域だと判断したのだが、シナリオの説明に従って初期配置してみると、いきなり惑星連邦の宇宙艦がクリンゴン領に入っている。
どういうこと(汗)???
少し悩み、多分誤植であろうと判断し、はみ出ていた宇宙艦は1ヘックス上に配置することにした(笑)。

 ではゲーム開始。
練習用シナリオは移動ルールと簡易戦闘ルールのみを使うように指示されている。
なるほど。これで基本的なルールを覚えて、その後本格的なルールに移ってゆくのだな・・・とか思いつつ、更にシナリオを読む。
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なにかが足りない。それも大事なものが。
ななななんと!練習用シナリオには勝利条件が書かれていないのだ(汗)!
しかもルールブック最初の方で、最初は練習用シナリオをプレイせよと指示しているところでは、はっきりと練習用シナリオには勝利条件も書かれていると書かれている(笑)。
????
いったい勝利条件のないウォーゲームをどうやって進めればいいというのか。
 更に詳しく練習用シナリオを読んでみると、特別ルールのところに以下のような記述があった。
「第4ターン終了時にエンタープライズは、Beta星系にいなければならない。」
これは一種の勝利条件なのは間違いなさそうだ。
要するに第4ターン終了時にエンタープライズが指定された星系にいなければ、クリンゴンの勝利となるわけだ。
これを条件にプレイ・・・と思ったが、他の項目では、練習用シナリオは6ターンまでプレイされると書かれている。
さっきの特別ルールを勝利条件にすると、どう転ぼうが4ターン終了時にゲームも終わってしまう(汗)。
ああああどうなってんのツクダホビー(笑)!?

 どうも他を探してみても手がかりは無さそうだったので、仕方なくゲームは4ターンまでということで始めてみることにした。

 1ターン
クリンゴンフェイズ
 このゲームは必ずクリンゴン先に行動を始める。
問題のBeta星系は国境のすぐ近くにあるので、いきなり攻め込もうかと思ったのだが、特別ルールで、「クリンゴンはエンタープライズが移動するまでBeta星系を攻撃できない。」と書かれている。
この場合のエンタープライズの移動というのは、地球から発進したらという意味か?それともBeta星系に、またはBeta星系から、という意味か???
はっきりしないがとにかく文章通りに理解することにして、エンタープライズがちょっとでも移動したら可能だということにした(笑)。
しかし現在はまだ惑星連邦の行動フェイズになっていないので、もちろんエンタープライズは移動していない。

 では近くにいる惑星連邦の宇宙艦を攻撃する。
また練習用シナリオの特別ルールで、「敵ユニットのいるヘックスに入れるのは、1フェイズに2ユニットまで。」 と書かれている。
これも1ヘックスに対して1フェイズに2ユニットなのか、全ての敵のいるヘックスに1フェイズに入れるのが2ユニットまでなのか、はっきりしないが、やはり文章通りに受け取って、マップ全体ととらえることにする。
すると自然に、戦線は多数あるのだが、戦場は多くても2箇所ということになる(笑)。
 とりあえず負けたらいやなので、2ユニットのクリンゴン小型戦闘艦が、Beta星系の手前にいる惑星連邦の小型戦闘艦のいるヘックスに進攻した。
戦闘になると、そのヘックス上のユニットはバトルマーカーと入れ違いにマップから一時取り除かれ、バトルフィールドに移動する。
バトルフィールド上では第1線、第2線に別れており、更に前進後進とか強行突破など、艦隊同士の戦いが表現されるのだが、それは上級ルールの場合。
簡易ルールでは、前進後進は無く、非常に単純になっている。
 今回の戦闘では、攻撃側2隻、防御側1隻という実に寂しい状況で、バトルフィールドに移動した意味が全然無い(笑)。
 クリンゴン艦の攻撃。
簡易ルールでは、単にそれぞれの艦種を専用の表で照らし合わせて、2D6でそこに書かれている数字以下が出れば敵を撃破したことになる。
今回は6以下。サイの目は5だった。惑星連邦の宇宙艦を撃破した。
しかし射撃は同時ということになっているので、撃破した宇宙艦からの反撃は受ける。
7以下で撃破。サイの目は2。クリンゴン艦も1隻撃破された。
以上で戦闘終了(笑)。

 戦闘フェイズが終わると、第2移動フェイズになる。
クリンゴン艦が更に移動できるのだ。今度は戦闘を仕掛けることは出来ないが。
今の戦闘で1隻だけになったヘックスに、もう1隻戦闘艦を移動させ、スタックさせる(このゲームにスタック制限はない)。
以上終了(笑)。

惑星連邦フェイズ
 さて惑星連邦の行動番である。
とにかくエンタープライズがBeta星系に行かなくてはならないらしいので、早速出航する・・・と、思ったところで、少しだけ勝利条件の見当がついてきた。
 シナリオの状況説明ではエンタープライズはBeta星系に向かい、クリンゴン帝国の不穏な動きを調査した無人偵察艇を回収すると書かれている。
つまりクリンゴンはそれを回収されては困るのだ。
それとエンタープライズが移動するまで、クリンゴンがBeta星系を攻撃できないということと照らし合わせると、 どうやらクリンゴンがBeta星系に突入し、惑星連邦の船がBeta星系からいなくなればクリンゴンの勝利らしいという想像がついてきた。
 エンタープライズが地球を発つと、ワープ路を使えば発ったターンも含めて2ターンでBeta星系にたどり着ける。
特別ルールで4ターン終了時にはエンタープライズがBeta星系にいなくてはならないとあるので、最高2ターンは出発を遅らせる余裕がある。
逆に言えば遅らせた方がいいわけだ。なぜならエンタープライズが動かなければBeta星系が攻撃されない。
エンタープライズが来るまでに他の惑星連邦の宇宙艦がBeta星系を守るという考え方でいいのだろうか。
う〜んなんかはっきりとは納得いかないが、とりあえずクリンゴンがBeta星系を占有したらクリンゴンの勝ちということにしてみよう(汗)。
 そういうわけで、今回はエンタープライズは発進せず、他の宇宙艦だけ移動してBeta星系の守りに入る。
攻撃は無し。すぐに第2移動フェイズ。
みんなでぞろぞろとBeta星系に向かう。ワープ路を使わないと、1回のフェイズに2ヘックスしか進めないので、結局新たにBeta星系に入ったのは、すぐ隣のヘックスにいた小型戦闘艦1隻だった。

 2ターン
クリンゴンフェイズ

 いきなり勝利条件が変更になったので(笑)、全軍急いでbeta星系へ向かう。
ここで特別ルールに「惑星連邦はエンタープライズが動くまでSharman's Planetを離れてはいけない」という記述があったのを思い出し、慌てて初期配置でSharman's Planetにいた惑星連邦の宇宙艦を元に戻した。
このルールって、そのまま読むと新たにSharman's Planetに入った惑星連邦の船も出られなくなるんだけど・・・更に文章通りに理解すれば、Sharman's Planetにいない宇宙艦も、当該星系に接近するような移動しか出来ないと受け取ることも出来るが・・・ま、よけいなことは考えないようにするか(笑)。
 Beta星系には攻撃できないので、すぐ隣まで接近していた連邦小型戦闘艦に攻撃を仕掛ける。
ああ〜〜〜〜(汗)!!!
ここでルールミスに気付いた。
戦闘結果は指示された数値以上が出れば破壊だった。 さっきのターンの結果は・・・ま、いっか(笑)。
今回の結果も両軍1隻ずつの破壊だった。サイの目は全然違うけど(笑)。
 第2移動フェイズ。
クリンゴン艦は全て同一ヘックスでスタックされた。
なんだかすごいことになってるな(笑)。

惑星連邦フェイズ
 4ターンにBeta星系に着けばいいのであるから、まだ今回もエンタープライズは動かない。しかしエンタープライズとスタックしている他の宇宙艦のことを思い出した。
しまった。こんなことならこいつらだけ出航しておけばよかった。
などと思っても手遅れなので、今回エンタープライズ以外の地球にいた宇宙艦は全て発進した。
もちろん戦闘無し。第2移動して終了。

 3ターン。
クリンゴンフェイズ

 せっかくスタックしたが、よく考えれば一度に敵に攻撃を仕掛けられるのは2ユニットまでなのだ。
う〜ん・・・どんどんスタックが高くなっているBeta星系を見ると、このままではクリンゴンに勝ち目があるとは思えない(汗)。
仕方ないのでスタックをBeta星系と惑星連邦の船がやってくる方向の間に入れ、D6型大型戦闘艦2隻でこっちに向かっていた小型戦闘艦を攻撃。
結果は小型戦闘艦2隻の撃破には成功したが、サイの目10を出されてこっちの大型戦闘艦も1隻撃破されてしまった。
コストパフォーマンスを考えると、こっちの負けと言えそうな結果だ(汗)。
生き残った戦闘艦は、第2移動で慌ててスタックに戻る(笑)。

惑星連邦フェイズ
 ようやくエンタープライズも発進する。
エンタープライズが動いたので、 Sharman's Planetにいた2隻の宇宙艦もBeta星系へ向かって発進。
更に同じ条件でクリンゴン母星に増援部隊が登場した。
 第2移動でエンタープライズはBeta星系にあと少しというところまで迫ったが、単艦では危険なので、beta星系にいる半分の船を出迎えにやった。

 4ターン。
クリンゴンフェイズ

 Beta星系が手薄になったので、思い切って最強の2艦(D6型大型戦闘艦/E4型小型戦闘艦)で攻撃。
Beta星系には連邦の大型戦闘艦1隻、小型戦闘艦3隻がいた。
バトルフィールドの配置では、数の多い方が組み合わせを操作できる。やはり無謀だったか(汗)?
 結果は連邦の小型戦闘艦1隻を撃破したが、こちらは2隻とも撃破されてしまった。
連邦の船強いな(汗)。
第2移動で増援部隊がBeta星系のすぐ近くまでたどり着いたが、例の攻撃できるのは2ユニットまでという特別ルールがきつすぎる(汗)。

惑星連邦フェイズ
 地球から新たに増援が発進。他の宇宙艦は全てBeta星系に入った。
もはや負ける可能性は限りなくゼロに近い。

 5ターン。
クリンゴンフェイズ

 もはや戦術もなにもあったものではない。
ひたすらBeta星系の敵艦を攻撃するのみである。一応敵の増援とBeta星系の間にはスタックを移動させておくが。
 戦闘結果。攻め込んだ大型戦闘艦はもちろん2隻とも破壊されたが、エンタープライズを道連れにしてやった。これで少しは気が晴れた(笑)。

惑星連邦フェイズ
 増援はBeta星域には入れなかったが、もはや必要も無いだろう。

 6ターン。
クリンゴンフェイズ

 最後の攻撃を仕掛ける。そしてもちろん攻撃に向かった船は撃沈された。

 ちうわけで、無理矢理設定した勝利条件の上では(笑)、惑星連邦の勝利で終わった。
しかしど〜〜〜〜〜〜〜〜も納得いかないなあ。
戦力は充分にあるのに、攻撃できるのは2ユニット・・・あの特別ルールはストレスがたまりすぎる。
もう少し柔軟に読んで、1ヘックスにつき2ユニットまでと言うルールであれば、スタックが積み上がるまでの序盤で、各個撃破を試みて戦力を減らすという戦術が使えたなあ・・・。
とにかくルールブックはちゃんと作ってほしいものである(汗)。


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