H |
「いやいや、橋から落ちて全身打撲、骨ばらばらなんて昨今珍しくないからさ」
|
K |
「橋?リー社長は橋から落ちたんじゃないですよ。橋に落ちたんです。欄干の柱が腹部を貫通してたそうです。」
|
H |
「あれ?そうだったっけ?」としらばっくれます。
|
K |
「飛行機から突き落とされたんじゃないかって話ですが、該当する飛行機も無いみたいだし。全身の骨が砕けてたのはボディーガードの・・・名前は忘れたけど、ボディーガードの方ですよ。ボディーガードの方も、飛行機から落ちた以外考えられない状態らしいです。で、なんで一月も前の事件を調査してるんです?やっぱり新しい情報をつかんだんですね?」
|
H |
「ネタはみんなのものだろ? ボクの知ってる情報はいつも流してるじゃないか」とにっこり
「じゃぁさ、それの事件の検視官だれだった? よかったらおしえてくれないかなぁ」
|
K |
「検死官・・・検死官は・・・確か・・・コール・・・コール博士って言われてたような。」
|
P |
「ところで私も2.3質問があるのだが」 |
K |
「はい。なんでしょう?」
|
P |
「まず、ウィリアム・リーと失踪したホールデン弁護士に、何か繋がりはなかったか知らないか?」 |
K |
「ホールデン弁護士?そりゃまたいきなりな話ですね。ちょっと僕には分かりかねますが・・・もしかして二つの事件に関連性が?」
|
P |
「関連性があるかどうか私も分からないから聞いてみたんだが…」 |
H |
手帳に『企業がらみの連続殺人かもよ?』と走り書きし、ちらりとフィリップに見せます。
|
K |
「う〜ん、そうですね。ホールデン弁護士の秘書に聞いたらそれまで扱っていた検案を教えてくれないですかね?それにしてもなんでそこに関連を見出したんです?教えてくださいよ。いつも協力してるじゃないですか。」
|
P |
「良ければ、秘書の連絡先を教えてくれないか」 |
K |
「連絡先・・・連絡先を教えたら、なんで関連性を見出したか教えてくれますか?」
|
P |
「ホントに関連してたら、その時の教えるよ」 |
K |
「まったく。いつもそれだ。ちょっと待ってくださいよ。」
しばらくして弁護士の事務所の住所と電話番号を教えてくれます。
「まだ秘書は事務所に出ているはずですよ。いつ帰ってくるかも分からないですからね。」
|
P |
「ありがとう、フィリップ」 |
K |
「今度新しいライカ見せてくださいね。」
|
P |
「いいとも、また今度な」 |
P |
「ホールデン氏は、地下駐車場まではエレベーターで?」 |
K |
「その筈です。なにか誘拐の手口に心当たりがおありなのかしら?」 |
P |
「いいえ、全く。聞ける事は聞いておこうと思いまして。」 |
K |
「そうですか。他には?」
彼女も新しい情報が聞けるのを期待していたのか、少し残念そうですね。 |
P |
「その、貴方がお聞きになった“合図の口笛の様な音”のことを詳しく聞かせていただけますか?」
残念そうな素振りには気が付かない顔で。 |
K |
「指を口に入れて出すような、大きな音の口笛だったように思います。あれが誘拐の合図だったと思っています。」 |
P |
「ホールデン氏がここを出られて、どの位後の事ですか?」 |
K |
「5分くらいかしら?ここは地下駐車場に入る前にいったん外に出ないといけないので、その時狙われたんだと思います。」 |
P |
外とはどういうルートか分かりますか?>キーパー |
K |
今通ってきた正面入り口からいったん出て、地下駐車場入り口に入り直さなければならないようです。 |
P |
了解。 |
K |
「恨まれることもあります。そういう仕事ですから。有能な弁護士の場合はそれが他より顕著かもしれません。でも誘拐して、それから身代金の要求もないし・・・・私ももうしばらくしたらここを出ていくつもりです。先生がいないんじゃ仕事になりませんものね。」そう言ってため息をつきます。
なんだか彼女だけでも仕事になりそうな気配もあります(笑)。 |
P |
ヒルディの出番では?(笑) |
H |
ん? ブロンドが見事すぎて、気後れしてます(笑 |
P |
「つかぬ事をお聞きしますが、ウィリアム・リー氏関連の訴訟は扱っておられませんでしたか?」 |
K |
そういう聞き方するか(笑) |
K |
「ウィリアム・リー・・・2月に先生が勝利に導いた訴状に関する依頼人ですわ。確か一月前に亡くなられたとか。」 |
P |
「それに関して、トラブルとかは?」 |
K |
「特にトラブルというのはありませんでしたが、敗訴された方はやはり恨んでおられたようですわ。いつものことですけど。」 |
P |
「差し支えない範囲で良いので、その訴訟に関する事を教えていただけませんか?」 |
K |
なにやら書類を出してきます。
「ウィリアム・リー氏は最近この辺に進出された自動車部品製造業を生業にされていた方で、華僑のバックアップと人件費の安さを武器に、フォード社との新規契約を望まれていました。契約は成立したのですが、それまで独占契約していた会社の方から違法な契約破棄だという告訴がありまして、リー氏は先生を雇って裁判で戦われました。結果は先生の、いえリー氏の勝利で、今期の独占契約は正式にリー氏のフェニックス社のものになりました。もしかしてそれで敗訴された社長が?なにか情報をつかんでるんですか?」 |
P |
「情報を掴んでるかも知れないし、何も知らないかも知れない。可能性の問題です。念のためその競争相手の事を教えて下さい。資料があればそれでも。」 |
K |
「なるほど。では敗訴された方の情報をお教えします。なにか分かりましたら連絡をいただけますね?」 |
P |
「勿論。」 |
K |
資料を渡されます。
モーリス工業ポール・モーリス社長。
ボストンのチャールズ川沿いの工業地帯に工場を持っています。
家は郊外の高級住宅地です。
その他連絡先なども記されています。
「お願いします。」 |
P |
「ところで、モーリス工業に関して警察は何か聞いてきましたか?」 |
K |
「いえ、なにも。なにしろ恨みを買う心当たりはたくさんありますし、まだ誘拐と決まったわけでもないので。」 |
P |
「分かりました」 |
K |
では事務所を出ました。
これからどうしますか? |
P |
では、遅い昼食を。 |
H |
ピーターと連れ立って、近くのカフェで先ほどの情報と今後の行き先を検討します |
K |
では二人は近所のカフェでランチをとります。
そこに行くまでに、古風な建物の前を通過します。 |
H |
なにげなく眼をやります<建物 |
K |
確か「銀の黄昏錬金術会」とかいうのが買い取った建物ですね。
以上(笑)。 |
P |
なんか見た事あるような…(笑) |