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盗賊都市へ

マスター PBがそろそろ視界に入ってきました。
砂煙の中、ごとごとと5台の馬車が進んでゆきます。
護衛は降りて周りを警戒するように言われてます。
ラッキー 「よぉアルトン坊や、もう少しでブラックサンドだぜ。そこがオレっちの生まれ故郷さ!」
アル 「じゃあ宿代いらないね!」
徒歩?
マスター 徒歩です。
ラッキー 「あっはっはー、オレっちがお屋敷なんて持ってると思うのかい?」
といいながら、馬車を降りて徒歩で追従。
アル 「前にでっかい屋敷で召使が5百人いるって言ってたじゃんかさ」
マスター そうして二人で呑気に話していると、先頭の馬車からだみ声で二人を呼ぶものがいます。
隊商のリーダー、ドワーフのロブです。
アル 「なんだい、おっちゃん」
ラッキー 「あー?」
ロブ 「おまえらちょっと来いや。」
ラッキー 「あいよ、旦那。何のご用で?」
ロブのいる馬車に小走りで近寄る。
アル ついてく。
ロブ 「ここまで何とか無事に来れた。」
「何事もなく」
アル 「そりゃ俺達のお・か・げ」
ラッキー 「いやー、そりゃもうオレらのおかげさね」
アル 「ちがうかい、おっちゃん」
ロブ 「おまえらはなんにもしとらん」
アル がびーーーん!(笑)
ラッキー 「オーマイガッシュ!」
ロブ 「何に襲われたわけでもない。平和な旅だった」
ラッキー 「退屈すぎて靴下を三足も編み上げちまったぜ」
アル 「イイもの積んで無いからね・・・・」(ぼそり)
ロブ 「ま、だからと言っておまえらに給金をはらわねぇとは、もちろんいわねぇよ。」
「なんかいったか?ちっこいの!?」
マスター ほんとは彼のほうが小さいですが。
ラッキー 「ほ、よかった。さすが旦那は太っ腹だ!」
アル 「あとおっちゃんの顔怖過ぎて盗賊も避けてるんだぜ、ラッキー」(ぼそぼそ)
ラッキー 「オレっちもそう思うぜ、兄弟」
ロブ 「言いたいことがあるなら、はっきりいわねぇか!」
ラッキー 「おっといけねぇよ旦那、短気はよ」
ロブ 「ふん・・・まぁいい。」
アル 「腹が太いのは見かけどうりさって言ったのさ」
ロブ 「えーい!はなしをきかねぇか!」
ラッキー 「へいへい」
アル 「はいはい」
ロブ 「いいか。これから隊商は悪名高いポートブラックサンドに入る。」
ラッキー 「うんうん」
ロブ 「あそこに着いたら、おまえらとの契約は終わりだ。」
アル 「おっちゃんの怖い顔見れなくなると寂しいよ」
ラッキー 「お役御免、両手に金貨を握りしめてハイさいならって訳ですな」
ロブ 「だが優しくて太っ腹の俺はちょっとおまけをつけてやろうかと思ったわけだ」
ワナワナ
アル 「さすがおっちゃん!」
ラッキー 「おまけ?」(イヤな予感)
アル 「もちろん金だよな?」
「いや、宝石かな?」
ロブ 「隊商は当然市に入る許可をとる。 許可証は隊商全体に対するものだ。3日間の期限付きのものだがな。」
ラッキー 「ま、あの街ゃなんでも許可証が必要ですからね」
ロブ 「そういうことだ。 つまり俺の一声でおまえらもその許可がもらえるって寸法だ。」
ラッキー 「ふんふん」
ロブ 「いらねぇならいらねぇでいいんだが、その場合は壁の周りにすくってる乞食や怪物どもと仲良くすることになる。どうだ?」
アル 「そりゃ貰えるモンなら何だって。おっちゃんの靴下以外は」
ラッキー 「いやいや旦那。いただけるものなら乞食の腰巻きだってもらうオレ達ですぜ」
マスター そうこうする内、ブラックサンドの正門が見えてきた。遠目に乞食たちがうろうろしているのが分かる。
アル ああ、なんだか・・・・(笑)
ラッキー 「うぅ、懐かしくも鼻にツンと来るこの臭気は、間違いなく我が生まれ故郷」
ロブ 「分かった。いや、それだけだ。仕事に戻れ。あのカタワの乞食どもが襲ってくることもあるんだからな。」
ラッキー 「へいへーい」
アル 「大丈夫だよ、まかしときなって」
「やばくなったらおっちゃん置いて逃げるしさ(ぼそり)」
ラッキー 「あっはっはー、若い者の冗談ですよ」
ロブ 「黙って周りを警戒してろ!馬鹿やろうが!」
ラッキー 「おっと桑原桑原」
アル 「はいはいはいはい、黙ってますよーーーー」
マスター 近寄るにつれ、ラッキーの言うとおり独特の臭気が強くなってきた。
門の前の乞食たちも隊商に気付いたようで、こっちにはいずり始めたものもいるようだ。
アル 「ここには怖い鬼瓦しか積んでないよーーーー」
ラッキー 「えーい寄るんじゃねぇ、この貧乏人共! こちとらお前らに分けられるモンなんて持ってねぇぞ!」
マスター 衛兵もこっちに気付いたらしく、むなぐらをつかんでつるし上げていた乞食を投げ捨てて、門の中へ戻っていく。
ラッキー 「さ、旦那。今のウチに」
アル 「よるなってば!」
蹴り
マスター 乞食たちは威嚇されてもあまり応えた様子はないが、流石に襲ってくる気配はない。
アル 「さっさと入っちまおうぜ」
ラッキー 「いやー、やっぱ生まれ故郷はイイなぁ。なんか心が安らぐやねー」
マスター はっきりと巨大な門が見えてきた。門は閉ざされており、脇に衛兵が一人立っている。
馬車が止まる。
ロブが馬車を降りて、衛兵のところに近寄ってよく。
衛兵に何か話している。
衛兵は馬車を見渡して、首を振っている。
ラッキー 止まっている馬車の回りを周回して、乞食が荷に手をかけないか見張る。
アル 盗み聞き
ラッキー ナイス
マスター 盗み聞きするには少し近寄らなければなりませんが?
アル 差し足抜き足・・・・
マスター 流石に衛兵は気付く。
アルを指差して何か言っている
 
アル ていうか護衛してるフリを。
遅いか(笑)
マスター ロブは振り返って、「近寄るんじゃねぇ!ばかやろう!」
小さいのにでかい声だ。
それからロブは用意していたらしい小さな皮袋を懐から出すと、衛兵に渡した。
アル 「ちぇっ。乞食に襲われちまえ!」 ・・・・・と小声で
ラッキー 「まぁ、そういきり立つなよ兄弟」
マスター 衛兵はかがみこんでアルを指差しながら、まだ何か言っている。
アル 「なんだよ」
ラッキー (なぜオレっちを……?)
アル 「悪いけど男にゃ興味無いぞ」
マスター ロブは再び振り返ると、苦い顔をして見せ、更に懐から皮袋を出して渡した。
衛兵は槍を上げ、奥に連絡したようだ。門が開き始める。
ロブは額に血管を浮かび上がらせて戻ってきた。
ラッキー 「おっとっと、旦那、短気はイケねぇよ!」
アル 「おっちゃん、そうカリカリしてると早死にするぜ」
ロブ 「てめぇ!余計なことをするんじゃねぇ!おかげで余計に金がかかったじゃねぇか!」
とアルに
ラッキー 「若ぇ者のすることだ、大目に見てやっておくんなせぇ」
アル 「なんもしてないじゃんか」
ロブ 「ここじゃあ衛兵に口実をつけさしたらいくら金があっても足りなくなるんだ!」
アル 「はーーーーー、大人ってわかんね」(笑)
ラッキー 「ま、ま、ま、旦那。アルもひとつ利口になったっつーことで勘弁してやっておくんなせぇな」
アル 「まあ・・・・悪かったよ、おっちゃん」
マスター ロブは馬車に戻る。その前にラッキーにぼそりと言う。
「がきでも何でもこの町じゃ関係ねぇのは知ってるだろうが。気をつけてやれ。」
ラッキー 「へい」
マスター そんなこんなでようやく町に入りました。そのまま門の脇の広場に止まり、荷物の一部は降ろされるようです。
またロブが近寄ってきます。
ラッキー 「?」
アル 「金だ!」
ラッキー 「あ、そーだったな。おゼゼか!」
↑オマケをすっかり忘れている
アル エサを待つ犬のように愛想して待ってる(笑)
ロブ 「おまえらとはこれでお別れだ。これが給金の金貨10枚だ。」と裸の金貨をポケットから出す。
ラッキー 「ひのふのみの……へい、確かに」
アル 「ありがとうおっちゃん!」
ロブ 「それとおまえ、ラッキーと言ったな。」
ラッキー 「へい」
ロブ 「おまえはここの生まれだそうだが、やさはあるのか?」
ラッキー 「ま、ウチはありやせんが女の家なら何軒かは……」
「ただなぁ、レベッカちゃんもとんとご無沙汰だったし、ミリンダは尻軽だったし、オレっちを留めてくれるかどうかは怪しいな」>小声でアルへ
ロブ 「ふん。そうか。なら一応言っといてやる。俺のいとこがここにいる。もしやさがないならそこに行け。」
ラッキー 「へい、ありがとぉごぜーます」
アル 「でも鬼瓦の従兄弟の家ってのも・・・・」<小声でラッキーへ
ラッキー 「あぁ、ぞっとしねぇがしゃぁあんめぇよ」>小声でアルへ
ロブ 「俺の紹介だといったら分かる筈だ。鍵通りの「J,B,ロギンズ」の鍵屋がそうだ。」
アル 「鬼瓦の従兄弟はシーサーさ。決まってる。」
ラッキー 「あぁ、鍵屋のロギンズさんとこで? へい、合点承知」
ロブ 「じゃあな。」
聞いているのかどうか、彼は馬車の方に戻っていった。
マスター 妙に優しい(笑)
さて、これからどうしますか?
君ら二人は給金とともに、3日間の期限付き通行証も渡されています。
ラッキー 「さぁ、兄弟。今日のねぐらは決まったぜ」
アル イイ奴だったかもしれない、と思い始めている(笑)
ラッキー 「ウチのお袋は実の息子からも宿代を取る因業婆だ。今日は鍵屋のベッドで寝ることにしようや」
アル 「凄まじい家庭で育ったんだね(笑)」
「3日経つまでに、次の仕事探さなきゃなぁ。」
マスター 死んでなければ(笑)
アル 今天から不吉な声が(笑)
ラッキー 「マーケット広場で買い物でもするかい? 次の街で高く売れそうなモノを探すのもイイかもよ?」
↑↑トラベラーの貧乏商船みたいだ
マスター 二人は門のすぐ横の小さ目の広場にいます。隊商の一部はそのままテントになるようで、準備しています。
アル 「次は何処に行く?」等々、道々喋りつつ鍵屋へ。
マスター ではラッキーさんは鍵屋をご存知なんですね。
アル 迷う(笑)
ラッキー ええ。
アル ちぇ(笑)
マスター それでは通りを左に折れて、鍵通りへ入ります。
周りはPBらしい汚くてごちゃついた町並みです。
ラッキー 「勝手知ったる他人の家ってね(^^)」
アル 「ここかな?」
ラッキー 「おお、ココだよ」
マスター 確かに鍵屋が通りに面してあります。
ラッキー 今は何時ぐらい?
マスター おお!
まだ朝10時くらいです。PBに夜に着かないように調整した結果です。
近くの建物の2階でおばさんが洗濯物を干しています。
人通りは結構あります。
ラッキー 「まだ早いな。どうだい兄弟、一応今夜の家主に挨拶ぐらいしてくかい?」
アル 「賛成」
「やっぱり義理は欠いちゃいけないよ。」
ラッキー 「んじゃ、寄ってこか」
マスター 店に入ろうとすると、さっきの洗濯おばちゃんが「あー!」と声をあげます。直後にガチャン!と何か割れた音。
アル 「んん?」
ラッキー 「!?」振り向く!
マスター 見ると、洗濯物があたってベランダにあった鉢植えが落ちちゃったみたいです。
通行人たちも見ています。
アル 「なんか悪い事したの、ラッキー?」
ラッキー 「いんや。まだしてない」
アル 「小さい時に吊るしてあるソーセージ落としたりとか」
マスター おばちゃんに「ひろてやろーかー?」と言いながら鉢植えに近寄った男がいます。
アル どんな人?
マスター なんか旅人みたいですねぇ。
「いくらとるんだい!?」とおばちゃん。
アル くおっ!少々面食らう。
ラッキー 「オレなら銅貨2枚で拾ってやるぜ!」
マスター 男は「別に金なんか要らんよ。」
そういいつつ割れた鉢植えに近寄ります。
ラッキー 「ブラックサンドずれしてない奴だなぁ」と思いながら男を眺める
マスター 「勝手にしな!」とおばちゃん。でもすぐにさっきの男の悲鳴が聞こえます。
鉢植えに植えられていたらしい牙の生えた植物が男の腕に噛み付いています。
アル 「・・・・・・・・・・・(汗)」
ラッキー 「アル、ほれコレがブラックサンドさ」と笑う
マスター 男は腕を振り回しながら走り回っています。通行人は無視して歩き始めました。
アル 「いや・・・・いいとこじゃん」言いながら顔がひきつる
マスター 鍵屋のドアが開きます。「なんだか騒がしいな?」
 

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