屋根裏の散歩者(1992)
実相寺昭雄監督
江戸川乱歩原作の短編の映画化。
1920年代の東京の遊民宿の東栄館に住む郷田三郎はなにも興味を持てず、退屈な日々を送っていた。
ある日押し入れの天井板が外れて他の部屋と繋がっている天井裏を散策できることに気づき・・・。
インモラルな感じは悪くないのだが、原作のメイン部分をさらっと流してしまっているのが致命的。
やはりこの話は天井裏の散歩の楽しさをしつこいくらいに魅せて、視聴者もその面白さに引き込むくらいにしなければならないと思う。
他の住人たちの描写もあくまで郷田視点に絞るべき。
嶋田久作の顔の長すぎる明智は悪くなかった(笑)
20230605(mixi日記より)
20230613
銀河辺境シリーズ外伝4
時空漂流船現る!
A・バートラム・チャンドラー著/関口幸男訳
を読んだ。昨日。
リム・ランナーズの運航本部長ジョン・グライムズ准将は退職して交代要員を待っていた。
そこにやってきた妻ソニアとともに将来についての相談をしていたが、そこに軌道ステーション3より正体不明の艦船が現れたという報告が入り・・・。
う〜〜〜〜〜〜〜〜〜む・・・・・・面白くない(汗)
SF的な面白さが無いのはこのシリーズでは平常運転だが(汗)、面白い設定やキャラクターも見当たらないし、いわゆる銀河辺境シリーズにあったとぼけた雰囲気もほとんど無いし、ちうかそもそもグライムズ本人も普通すぎる(汗)
やっとまともに出てきた奥さんもこれと言って面白いキャラクターになってないし(汗)
とりあえず並行宇宙からの船がきっかけでグライムズ達も平行宇宙に行って・・・という話なのだが、その展開もオチもありきたりな上にその過程のもっともらしさは全然無い(汗)
「ありきたり」に関しては書かれた時代からすればそうでもないのかもしれないが。
そもそも銀河辺境シリーズの世界そのものがよくわからないのに、そこに並行宇宙の話を持ってきても盛り上がらないんだよな・・・。
20230609(mixi日記より)
20230616
無敵鋼人ダイターン3 第12〜13話
富野善之監督
第12話 遥かなる黄金の星 |
初めて万丈の過去が語られ、そもそもメガボーグとはなんなのかとか、色々な謎が解明されると思いきや、わかったのは万丈が母親の手引で金塊とダイターンをかっぱらって火星から逃げ出したということだけ(汗)
前半の画は金田炸裂だったのはなかなかの見ものだった。
第13話 前も後ろもメガボーグ |
たおされた敵が復活して襲いかかってくるジェロニモン回(笑)
それにしては復活メガボーグの新作画もそれなりに多かった。
見どころは美女2人のダイターンの操縦っぷりで、決め台詞とかをやりたがるのが楽しい。
そして今回のラスボスはドナウンが操縦する戦闘ロボットで、なんでも側近はメガボーグなどという下賤なものにはならないらしい。
その戦闘ロボットがアホ面ばかりのメガボーグ(笑)と違って賢そうで威厳のある顔をしているのはよかったが、見せ場が全然無かったのが残念だった。
20230611(mixi日記より)
20230618
超人探偵
小林信彦著
香港で行方不明になっていた神野推理が帰ってきた!
第0話 ブルー・トレイン奇譚
星川が思い出す神野と一緒に乗ったブルートレインの思い出。
当時敵勢力から命を狙われていた暴力団の組長も同乗しており、心配していたらやはり傷害事件が・・・。
トイレの構造による事象の説明がピンと来なかった。
それが根拠になるとは思わないなあ。
第1話 帰ってきた男
密室でアイスクリーム屋のオーナーが変死体で発見された。
死体は隅田川の水でびしょ濡れになっており、傍らにはスーツを着たマネキンが転がっていたのだ・・・。
説明されれば納得行かないでもない。
しかしこういう計画的犯罪の失敗によって生じるミステリー的な状況というのは、ちょっと禁じ手のような気がしないでもない。
そんなこと言ったらこないだ読んだ「五匹の子豚」も似たようなものだが(汗)
第2話 悪魔が来たりて法螺を吹く
RTVのAD松平が殺された。彼はRTV内の権力争いで破れた男が社内情報を外部に漏らしていたのに気づいて問い詰めていたことがわかっており、動機的には問い詰められていた青野が怪しかったが、その日は日本で初めてテレビで放送されたチャップリンの映画を宮崎という男と一緒に観ていたのだった・・・。
事件そのものよりも、チャップリンに関わる当時の興味の高さのほうが気になった。
オチは今ならオチにもならないが、当時は思いつきにくいところなのだろう。
第3話 神野推理氏の推理休暇
すっかり売れっ子になって星川に匿われているような状態の神野。
そこにたどり着いた旦那刑事が頭を抱えている事件のあらましを話すと、神野は原稿を書きながら次々と名推理を披露する。
話の中に出てきた怪盗618号は、有名人のマンションばかりを狙って犯行を繰り返しており、今やすっかり有名人の仲間入りをした神野の部屋を囮に使おうという話になり・・・。
途中から不条理劇みたいな展開に。
オチも不条理すぎてちょっとついていけなかった(汗)
第4話 きみとともに島で
瀬戸内海にある小さな島に休養に出かけた神野と星川だったが、またまたヤクザの抗争に巻き込まれてしまい、殺人事件に相対するが・・・。
トリックとストーリーが分離しているような気がした。
その犯人ならトリックはどうでもいいような・・・。
第5話 大阪で起った奇妙な出来事
大阪に向かう新幹線でやり方が強引で知られる芸能レポーターに捕まってしまう星川。
しかしその後そのレポーターが他殺死体で発見され・・・。
メインストーリーよりも事後の星川の行動の方にびっくりさせられた。
そしてそれに気づかない神野にちょっとがっかり。
第6話 クアランプールの密室
星川と脚本家たちがクアランプールに慰安旅行に行くが、幹事だった原口が死体で発見され・・・。
ミステリーを書いている脚本家達という設定をうまく活かしていたように思う。
しかしテレビドラマで海外作品の盗作なんて常識では・・・(汗)
第7話 ヨコハマ1958
仕事の話で集まったはずの星川、神野、そしてギャンブル評論家の梶野は同級生だった。
にわかに同窓会の様相を呈するが、そのうちに20年以上前に梶野の父親が殺されたという話が出る。その犯人は捕まっていなかった・・・。
大阪在住ではピンと来ない話かも?
まあ方向音痴で出不精の化夢宇留仁だったら住んでいてもピンと来ないと思うが(笑)
第8話 ボガートになりたかった男
星川が旦那刑事にステーキを奢ったあとで事務所にいると、旦那刑事に会いたいという女からの電話が。
彼女は超高価な猫の置物を盗まれたと言う。
ところがその直後にやってきた男は同じ猫の置物について全く異なる話をはじめ・・・。
どうやら「マルタの鷹」を読んでからでないと読んではいけない話らしい(笑)
このシリーズっぽいといえばぽい話だが。
ちうわけで「神野推理氏の華麗な冒険」の続編だが、1話あたりのページ数が増えたのも原因の一つだと思うが、前作よりも普通のミステリーっぽくなった。
しかしキャラクターの厚みは前作のままなので、なんだか薄っぺらなところが目立ってしまったようで少し残念。
そもそもこのシリーズは主人公の名前からしてホームズを超える超絶推理によって荒唐無稽な状況からさくっと真実を暴くのが持ち味だと思うので、そういう意味では第1話はよかったと思うが、それ以外の話では上記の通りどうも突き抜けてないというか、神野の推理もあんまり冴えている感じもしないしで、う〜〜〜〜んな感じだった(汗)
20230614(mixi日記より)
20230621
くもりときどきミートボールIN3D
フィル・ロード、クリストファー・ミラー監督
CGアニメ。水を食べ物に換える発明に成功したフリント。
しかしその機械は空高くに舞い上がり・・・・・・。
とにかく無茶苦茶な内容。
化夢宇留仁の大好きなサーディンを不味いというのと、食べ物を粗末にしている画が嫌な感じだったが、後半は無茶苦茶さが突き抜けてそれなりに面白かった。
3D効果は普通。
最後近くのロープは3D〜〜〜〜〜っという感じだった。
20111123(mixi日記より)
20230624
アリスインワンダーランド 3D
ティム・バートン監督
19歳のアリスは、プロポーズされてショックを受け、パーティを抜け出して白ウサギを追いかけて穴に落ち、ワンダーランドへ。
かつての記憶を失っていたアリスだったが、マッドハッターは彼女こそがワンダーランドを赤の女王による支配から開放する救世主だと言う。
だいたい予想通りの内容で、悪くはない。
しかしテーマ的に「予想通りの内容」に収まっていては話にならないとも言える。
バートンがワンダーランドを撮ったにしてはキチガイ度が圧倒的に足らないのも気になるところ。
しかしヒロインの女の子が不細工に見えたり、可愛く見えたり、色っぽく見えたりするのがなかなか魅力的でよかった。
悪くはない。
3D効果はなかなかのもの。
しかしこれも、テーマから考えるともっとあり得ないくらい飛び出してもよさそうなものだが。
20111130(mixi日記より)
20230627
エルリック・サーガ7 真珠の砦
マイクル・ムアコック著/井辻朱美訳
エルリックが玉座と許嫁を置いて、希望に燃えて新王国をさまよっていた頃のお話。
砂漠で行き倒れていたエルリックを助けてくれたのは、砂漠の国クォルツァザートの少年アナイだった。彼はエルリックを介抱して傭兵として売り飛ばそうと考えていたのだが、街の有力者ゴー・ファージ卿の目にとまり・・・。
長らく全6巻で完結と思われていたシリーズの続刊。と言ってももちろんあのあとの話というわけではない。ちうかそんなの無理(笑)
本作ではエルリックの閉ざされた国での顛末と旅、そして謎の部族との邂逅が雰囲気良く描かれた後、後半は美女と連れ立ってのエルリック・イン・ドリームランドという趣の冒険が繰り広げられる。
前半のゴー・ファージ卿の典型的悪者ぶりは本シリーズでは珍しいタイプで、なんだか少しエルリックがコナンになったような気がした(笑)
少年アナイの存在もコナンっぽい(笑)
後半のドリームランド(笑)の7つの世界の冒険はいかにも本シリーズっぽいのだが、こういう展開は飽きやすい。しかしどの世界でも特徴的な同じ敵が顔を出したり、ちょこちょこ現れる色々なキャラクターがみんな特徴的だったりで、さすがのムアコック先生は面白く読ませてくれた。
ちうわけで最高に盛り上がるというわけではないのだが、最初から最後まで退屈しないで読める佳作に仕上がっていたと思う。
ちうかシリーズでは長編2作目なんだな。
ところでラストに驚愕の事件が語られるのだが、これってこの他の作品で関わることがあるのだろうか・・・。
20230628(mixi日記より)
20230628
007/オクトパシー
ジョン・グレン監督
ボンドは中南米某国の空軍基地に潜入するが、ボンドが化けていた本人が現れてばれてしまい、捕まってしまう。
しかし女性アシスタントの機転で脱走に成功し、更には小型ジェット戦闘機で目的だった高性能偵察機の爆破にも成功する。
東ベルリンの森の中でピエロが逃走していたが、双子の殺し屋に追い詰められて川に落ち、西ベルリン英国大使館公邸にたどりついたところで死亡する。
彼の手にはファベルジュの卵が握られていた。
ピエロの正体は009で、卵は偽物だった。
本物の卵がサザビーズのオークションに出品されるところだったので調査に向かうボンド。
そこでいつもは売り専門のアフガニスタンの亡命貴族であるカマル・カーンが意地でも卵を買おうとするのに気づき・・・。
ここまではまだまだ冒頭部分で、これから舞台はインド、東ベルリン、西ベルリンへと移り変わっていく。
一言でいうとメチャクチャな映画(笑)で、とにかく脚本の完成度が低く、展開もわかりにくいのは演出のせいか。
特に宝石と核爆弾の件は完全に意味不明になっており、想像で補うしか無い(笑)
またメインのアイテムかと思われた卵も、本物と思わせておいて偽物だった・・・ということのようだが、説明不足すぎてなんでそうなのかが全然伝わってこない。
おそらく本物は偽物を作るために自分たちがソ連政府にも黙って持ち出しており、オークションに出ている本物ということになっている偽物がバレたらやばいということではないかと思うのだが・・・う〜〜〜〜ん想像力が必要な映画だ(笑)
メインのストーリーも後半のあまりにもいつもと違う展開もあって、霧散しそうな勢い(笑)
最後の蛇足すぎる展開もくらくらする。
しかし・・・化夢宇留仁は非常に気に入った(笑)
まず見せ場はてんこ盛りで、冒頭の小型ジェット、インドの大騒ぎ&チェイス、やたらにスタイルのいい半裸のねーちゃんが山程出てくる(笑)、オクトパシーの部下にえらい可愛らしい女の子が混じってるんだこれが(笑)、エキゾチックすぎるオクトパシーの宮殿(タコベッドって/笑)、ラストの列車アクションに最後のやばすぎる空中スタントなどなど。
変にツボなところではポアロみたいに釣りをしているQとか(笑)、ゴゴール将軍の「例によって」というセリフとか、あとはオクトパシーが完全にボア・ハンコックなところで、ラストの船とかもうそのまんまかと(笑)
ちうわけで非常にダメな映画だったが、この馬鹿すぎる内容におそろしく金がかかっていて画がいちいちエキゾチックで豪華なところも含めてとても好きな映画だった。
20230628(mixi日記より)
20230701
ウルトラQ 第4〜5話
第4話 マンモスフラワー |
タイトルから非常にビジュアルがかっこいい。
花が咲いたときの下からのアングルも実にいかす。
しかし相変わらず脚本演出は舌足らずで、特にまだ花が咲いておらず、そもそも植物なのかどうかも疑っている段階で「マンモスフラワー」と命名されるのが気になった。
まあ当時はカタカナ英語もまだ浸透しておらず、特に「マンモスプラント」では意味が通じにくかったのだとは思うが。
そして博士2人の対立のあたりも、化夢宇留仁もあの状況では調査が優先されるべきだと思ったし、花が咲いたのを見て心変わりするのも納得行かなかった。
普通あれを見たらより調査したくなるでしょ(笑)
第5話 ペギラが来た! |
とりあえず久原隊員が由利子ちゃんに迫るくらいに可愛い(笑)
田村奈巳という人らしい。覚えておこう(笑)
とりあえず南極の描写がなかなか頑張っていて、物体Xを思い出したり(笑)もしつつなかなか楽しめた。
この話は脚本演出も当時としては比較的完成度が高く、特に前半はほとんど違和感を感じるところもなかったのも大きい。
それにしても三郎、南極に3年はすごすぎる(笑)
少し残念だったのはメインたるペギラの見せ場で、これまでのエピソードと比較すると印象的なカットがあまり無かったので思ったより存在感が薄かったこと。
その能力はとんでもないが。
そして冒頭とラストの黒煙を吹いて飛んでゆく物体・・・あれがもしかしてペギラ(汗)?
20230701(mixi日記より)
20230704
ロボットの時代
アイザック・アシモフ著/小尾芙佐訳
ロボットをテーマにしているが、「われはロボット」に収録されなかったりあとから書かれたりした短編を収録したもの。
第1部 ロボット登場
AL76号疾走す
月面で砕解機を操作するために設計されたロボットのALシリーズの一体が行方不明に。
どうやら地球上でさまよい出てしまったらしい。
関係者が必死で捜索を続ける中、AL76号は廃物修理屋のランドルフ・ペインのそばにいた。
彼はロボットを自分が見つけ出したことにして大金をせしめようと考えるが、AL76号は仕事がしたくてたまらなかった・・・。
オチがアシモフらしくない。
まだ持ち味が固定されていなかった頃の作品なのだと思う。
思わざる勝利
ガニメデから木星の知的生命体の調査に向かった宇宙船にはロボットのみが搭乗していた。
好戦的でプライドの高い木星人は彼らを破壊しようとするが叶わず、渋々彼らを自分たちの都市に招待し・・・。
機械文明があればそれがロボットだということはわかると思う(汗)
第2部 ロボット工学の諸原則
第一条
マイク・ドノバンが語るロボット三原則第一条を破ったロボットの物語。
これもAL76号と同じく、アシモフらしくないし、全然納得行かない。
みんな集まれ
冷戦が続き、膠着状態が長く続いた世界で、ある日ソ連がロボット工学においてアメリカを大きく引き離し、人間と全く見分けの付かないヒューマノイドを完成させているという情報がもたらされる。
しかもそれらのロボットが集まれば核爆弾など問題にならない爆発を起こすことができるのだ。
ディックの「にせもの」によく似たシチュエーションだが、視点の選び方にそれぞれの特徴が出ているように思う。
ちなみにトリックはバレバレだった(汗)
第3部 スーザン・キャルヴィン
お気に召すことうけあい
実験のためにロボットのトニイを家に受け入れることになったクレアは、最初はロボットに対する不信と恐怖で凝り固まっていたが・・・。
面白くてアシモフのロボットものらしい落ちも効いている。
しかし本シリーズに共通する人間のロボットに対する恐怖症とも言える反応には少々違和感がある。
アシモフ先生はこの恐怖をどういうものからイメージしていたのだろう?
道具は道具なのに。
危険
ハイパー基地の近くにある小惑星ベースH937より、ロボットが乗り込んだ超光速宇宙船の実験が行われる。
ところが実験を開始しても宇宙船は微動だにしない。
仕方なくいつ虚空に消え失せるかもわからない宇宙船の中に、エンジニアのジェラルド・ブラックが1人で向かう羽目に・・・。
これも本シリーズらしいオチがついていて楽しめるが、これは言い逃れと言われても仕方がないような(汗)
ちうかそもそもあの条件だと、第一条に反するという理由でロボットがレバーを引くのを拒否すると思うのだが・・・(汗)
レニイ
ロボットLNEタイプの第1号は、USロボット&機械人間株式会社の工場見学に来ていた子供のいたずらによって、狂った陽電子頭脳を持つに至り、幼児のような言動を示していた。
さっさと解体するべきだという意見を無視し、キャルヴィン博士はそのロボット「レニイ」の教育に集中し・・・。
彼女のキャラクターはこの話や「嘘つき!」にもあったような人間らしい弱さも兼ね備えているところが魅力的だと思う。
校正
主に高速で正確な校正能力を売りに大学に貸し出されていたEZ27号が、でたらめな文章を追加して著者の権威を失墜せしめたとして裁判になっていた。
しかし相変わらずキャルヴィン博士は落ち着いていた・・・。
やはりキャルヴィン博士が出てくると本シリーズの王道的な展開になる。
この話の落ちも納得の行くものだった。
校正ロボットというのはロボットが活躍できる具体的な例だと思ったが、よくよく考えてみると今のコンピューターと周辺機器でだいたいのことはできそうな。校正内容についてはAIが進化する必要があるが。
逆に作中世界でコンピューターができることがあまりにも原始的すぎるのには少々違和感があった。
ちうわけで解説にもあったがまさに寄せ集めという感じの1冊。
やはりスーザン・キャルヴィン博士の出てくる4作はシリーズとして並べて違和感のない内容だったが。
20230703(mixi日記より)
20230707
ローダン・シリーズ25
地球死す
松谷健二訳
地球死す
クラーク・ダールトン著
スプリンガーと超重族の大艦隊が一路地球を目指す。それが偽の地球などとはつゆ知らず。
また迎え撃つトプシダーも要塞を構築し、増援部隊も用意して万全の構えだったが、それは結果的にローダンの計画を完璧に近づけていた。
そして超重族の艦隊の中にはローダンの宿敵トプトルも乗り込んでいた・・・。
蓋を開けてみればやっぱり超ザルな作戦(笑)
ちうか一番の危険ファクターであるトプトルをどうするのか考えてもいなかったのに化夢宇留仁驚愕(汗)
とりあえずトプシダーが可哀想(笑)
アトラン
K・H・シェール著
あれから46年の月日が経過した。
地球の海底で何者かが目覚めた。
その男は核戦争の勃発を知って超科学を駆使した海底基地で眠りについていたのだ。
しかし核戦争は起こっておらず、地球文明が大幅に発展しているのを知って驚く男。
アルコンを馬鹿にされて激怒するその男は経歴を隠してテラニアに潜入し・・・。
新章突入!
いきなり46年も経ってしまい、これまで現在の化夢宇留仁から見て「異なる時間線の過去」の出来事だったのが、一気に「異なる時間線の未来」へ。
しかも本作は謎の男の一人称で進むという異例中の異例。
とりあえずこの話でわかるのは、新たな敵らしきその男アトランは能力的にも人間的にもローダンに匹敵する存在だということのみ。
これは先の展開が楽しみ〜〜〜〜〜〜〜。
それにしてもローダンとブリー以外はどうなってるんだろうか。
それにトーラたんとの結婚が幕間で決まってもう子供もいるって・・・(汗)
20230706(mixi日記より)
20230708
アリス
ヤン・シュヴァンクマイエル脚本・監督(1988年チェコスロバキア)
を観た。昨日。
学生の頃に見て非常に印象的だった映画で、当時はビデオに撮って何度も見返したはずだがすっかり忘れていたのを、ホームページの掲示板で話題に上がったのを機に見直すことに。
川に石を投げているアリス。隣で母親(?)が本を読んでいるのを邪魔して手を叩かれる。
雑多な物が置かれている部屋で、今度はティーカップに石を投げ入れているアリス。
物音がするので見てみると、剥製のウサギが動き出し、引き出しから派手な服を出して着ると、懐から懐中時計を出して見、遅刻すると言って慌てて荒野に走り出ていく。
それを追うアリス。
ウサギは荒野の真ん中にある机の中の引き出しの中へ・・・。
東欧の映画といえばなんとなく想像されるイメージがあると思うが、本作はその代表格の一つだと思う。
陰鬱としていて意味があるような無いような。
ちなみに上記の冒頭部分以降は全て室内のシーンで、それというのもアリス以外は全て人形が演じている(ほぼ人形アニメ)ので、その合成の都合もあるのだと思う。
この人形がどいつもこいつも可愛くなく(笑)、ウサギも目玉の飛び出した剥製で腹の破れ目からおがくずが出てるし、イモムシは靴下に義眼と義歯を組み合わせたものだし、いかれ帽子屋は古びた木製の人形だし。他にも原作に登場するキャラクターの多くが登場するが、どいつもこいつも気色悪い(笑)
そして主役のアリスはちゃんとした人間の少女なのだが特別美少女というわけでもなく(まあまあ可愛いが)、終始キリッとした表情で行動に迷いが一切ない(笑)
そこに効果音のみでBGMは一切なし。アリス以外のセリフは全部アリスが朗読という徹底で変なテンポを生み出しており、見始めたらやめられない魔力のようなものがある。
そこに超微妙なコミカル要素(引き出しの取っ手は必ず「キュポン」という音を立てて抜けてしまうとか)と、全然予想できない画と展開(エレベーター内部の壁の陳列棚とかアリスの頭に杭を刺して火を炊いて料理を始めるネズミとか)が合わさってとにかくクラクラさせられる。
なにがすごいってこの内容の映画を最初から最後まで丁寧に作りきった監督やスタッフがすごいと思う。
そういうところこそが東欧っぽさなのかもしれない(笑)
ところでチェシャ猫が出てこなかったのはなぜだろう・・・???
20230708(mixi日記より)
20230709
スペース・ステーション3D
国際宇宙ステーションの建設と生活の様子。
IMAXならではの広角と3Dの組み合わせで、えげつないほどの3D効果で興味深い映像を展開。
なにげないシーンでもとにかく飛び出していて、気持ち悪いくらい(笑)
しかし宇宙ステーションという異空間を立体感を伴って体験できるという意味では、SF好きには必見の1本だとも思う。
20111203(mixi日記より)
20230710
機動戦士Vガンダム 01
富野由悠季監督
1〜4話収録。
なかなか意表をつく始まり方。
いきなり敵のモビルスーツに乗っている主人公の少年ウッソ。
しかし蹴散らされて逃走。その後Vガンダムに乗り込んで反撃に出る。
そして第2話から4話までは、第1話に至るまでの展開が描かれる。
とりあえず本放送時から思っていたことだが、とにかく画が汚い。
制作費が極端に少なかったのであろうことは想像できるが、それにしてもひどい。
ターンAが美しかったことも相まって、ちょっと見るに耐えない感じだった。
キャラクターも今のところ魅力的な人物が1人もいないのが厳しい。
モビルスーツのデザインも機械獣みたいなのばっかりで、どうやって組み立てられるのかも分からないのばかりなのも残念なところ。奇抜なデザインそのものは歓迎なのだが。
ちうかこれではいいところがないではないか(汗)
20230708(mixi日記より)
20230709
機動戦士ガンダムUC2 赤い彗星
古橋一浩監督
バナージの乗るユニコーンガンダムは、クシャトリヤと交戦後ロンド・ベルの強襲揚陸艦ネェル・アーガマに拿獲されてしまう。
そこにはタクヤとミコットと共に、「箱」の譲渡を阻止しようとした少女オードリーも収容されていた。
そこに接近する1機のモビルスーツは真っ赤に塗られていた・・・。
赤い彗星の再来・・・・・って、そのまんまやん(笑)!
あれだけやられると、本人かクローンとしか考えられないのだが、それ以外のオチってあり得るかな???
そうか、タイガーマスク2世式で、シャアマニアの物まねなのかもしれない(笑)
そしてUCガンダムのビームライフル・・・・あの音まで使ってくるとは、ほんとに分かってるわ〜〜〜(笑)
20111206(mixi日記より)
20230712
海軍士官クリス・ロングナイフ
新任少尉、出撃!
マイク・シェパード著/中原尚哉訳
を読んだ。2日前くらい。
人類が他星系に移住している未来。
植民世界ウォードヘブンの首相の娘であるクリス・ロングナイフは海軍少尉に任官し、初の任務で人質救出作戦へ向かう。
シャトル操縦の見事な腕前と判断力と度胸でピンチを乗り切るクリス。
更には巨大火山の噴火によって雨と泥の世界と化した惑星で、住民への食料配布の任務をこなしたクリスは、戦端が開きそうになっている地球統合政府の大艦隊との接触に参加し・・・・・・。
いろいろ詰め込んだ感じの、キャラクター小説。
泥惑星ではだらけきった部隊にくさびを打ち込んでゆく様が、まるで太閤記(笑)
総じて楽しく読めたが、カタルシスや感動とは縁遠い印象。
あまり印象に残るタイプの作品ではない。
続きも古本屋に並んでたので、一応読んでみるかな。
20111210(mixi日記より)
20230713
涼宮ハルヒの憤慨
谷川流著
編集長★一直線!
突如として生徒会長に呼び出される長門。
その要件は部員が1人しかいない上に一切活動をしていない文芸部を廃部にするというものだった。もちろんそれには文芸部を根城にしているSOS団の行き場も無くしてしまおうという意図があるのは明らかだった。
憤慨するハルヒに、生徒会長は1つの条件を突きつける。
それは1週間で文芸部らしい機関紙を発行せよというもので・・・。
というわけでSOS団メンバーと巻き込まれた人たちが機関紙の紙面内容(その多くは小説)を書かされる羽目になるわけだが、それぞれのメンバーの作品内容がもう一つ振り切れていなかったような印象で、その結果この作品自体ももう一つなように感じた。
なんか今後の展開の伏線のようなものはいっぱいあったような気がするが、それはこの作品自体の評価とはまた違うところだし。
特に朝比奈さんの挿絵入りおとぎ話が、挿絵は全然朝比奈さん作らしくないし、ハルヒが手を入れたにしては特にぶっ飛んだところも見られないしで残念だった。
キョンの小説のオチもいまいち(汗)
ワンダリング・シャドウ
球技大会で大活躍して上機嫌のハルヒ。
なごやかなSOS団の部屋(?)にやってきたのは彼女とバレーボールで息の合っていた阪中という女子だった。
彼女は幽霊かもしれないと噂されている現象を調査してほしいと言う。
彼女の犬と、その周辺の犬が突然近寄ろうとしなくなった地域があるらしい。
はりきって朝比奈さんに巫女の衣装を着させて出かけるハルヒとその他のメンバーだったが・・・。
これまたもうひとつ。
現象の相関関係がはっきりしないし(ジョガーの柴犬の件とか)、落ちもなんだか弱い。
というわけで今回は2作ともイマイチという残念な結果になった。
どっちも終わったときに「これで終わり?」と意外に思ったのが共通している。
シリーズとしての起承転結の承だけ読まされたみたいな(汗)
次に期待したい。
20230713(mixi日記より)
20230714
機動戦士Vガンダム 02
富野由悠季監督
5〜8話収録。
ずるずるとリガ・ミリティアのパイロットとして活躍するウッソ。
成り行きでパイロットになっているだけなのだが、Vガンダムの柔軟なシステムとマッチし、多数の敵とも互角に渡り合う。
一方誘拐された伯爵とカテジアの内、伯爵はギロチンにかけられてしまう・・・。
戦闘シーンに工夫が効いていて見所が多い。
ビームシールドって、自機はよけてくれるのね。
また第7〜8話は枚数も多く、たまに影もついていて画面的にも悪くなかった。
で、問題の画質に関してだが、思うに、影がついているついていないが原因の全てではない。
要するに絵が下手なのだと思う。得に人物の絵がひどい。
その証拠に朝に再放送を流している「ペリーヌ物語」は影など一切ついていないが、完成度の高い画を作り出している。
20111210(mixi日記より)
20230715