スパイダーマン2
サム・ライミ監督

 DVDで観た。
1より好き。
ストーリー的にはこれといって変わったところは無く、普通。
 売りの映像は流石に1より遙かにパワーアップしていて、 ビルの谷間を飛び回るスパイダーマンは前のCG丸出し感がだいぶ減って、また背景のビルなどのCGもよく出来ていて実に爽快。
また敵のタコ男(笑)が、設定的には突っ込みどころ満載なのだが、とにかくビジュアルが面白くて見飽きない。
ただし中盤の暴走列車のシーンは、最後の一番重要なカットの出来が最悪で、腰が砕けること請け合い。他が出来がいいだけに目立っていた。どうしてああなってしまったのだろうか。
 サム・ライミファンとしては、1ではまったく感じられなかったライミ風なところも散見できたのが嬉しかった。やっぱりチェーンソーだよな(笑)。
また前作に引き続いてあの俳優も登場(前作とは別人の役だけど)。前作では太っている上に衣装が派手すぎてなにがなにやら分からなかったが、今作では懐かしい男前の笑顔を見せてくれて嬉しかった。なんかスパイダーマンよりも強そうである(笑)。
それにしてもMJはぶさいくだ・・・(笑)。

2004.12.2


ブラボー火星人2000
1998年アメリカ映画

 一応ディズニーの実写映画なのだが、タイトルからしてもB級の匂いがぷんぷんする。
中身もまさにその通りで、真面目に観るのが馬鹿らしいような内容。
ただし冒頭のシーンには笑えた。
 ストーリーは、とりあえず火星人がやってきて、地球の落ちこぼれニュース演出家と遭遇。火星人と地球人とのカルチャーギャップを見せつつ、なんとなく友情が・・・・・・ほんとにどうでもいいな(笑)。
 ちなみに火星人役はクリストファー・ロイド。
地球での名前は、火星人(マースティン)と言ってしまい、あわてて言い直した名前として、「マーティン」・・・って、おい(汗)!
パロディーのつもりなのだろうが、にんともかんとも・・・
 また頭の中はカラッポなのに、妙にずるがしこい色っぽいキャスターという役で、エリザベス・ハーレーが出ている。
これははまり役でいい感じだった。

2004.12.3


ジョニー・イングリッシュ

 あのローワン・アトキンソンがジェームズ・ボンドばりの秘密諜報員に・・・と言われて想像する内容そのままである。
しかしこれが面白い。
なんと言うかベタベタなギャグ満載で、冒頭から「ロシアより愛をこめて」のパロディっぽいギャグ(落ちは寅さん???)で始まり、とにかく楽しい。
だいたいアトキンソンの顔は変すぎる(笑)。
 007のパロディのコメディ映画は今までも散々作られてきたが、今作が面白いのはやはりただパロディに頼るだけではなく、 アトキンソンの濃いキャラを前面に押し出しているのが大きい。
またいい味を出しているのが彼の部下のボブで、アホな上司をもった有能な部下の悲哀を感じさせつつも、その献身的な活躍には目頭が熱くなる(笑)。
更にタイトル(実は主人公の名前なのだが)にもある通り、イギリス色を強く出しているのも面白い。
 多くの点で共通する要素の多いオースティン・パワーズと比べると、向こうはとにかくノリとシモネタで押し切る内容だが、こっちは神経の行き届いたシナリオと、細かい演出が冴えている。
見比べてみるのも面白いだろう。

2004.12.6


マトリックス レボリューションズ

 マトリックス3部作完結編。中古DVDが1260円だった(笑)。
これまでの作品では、1はとても面白く、2はまあまあだった。で、いよいよ前からいい話を聞かない完結編だが・・・・・・あれ?
面白いかと言えば、面白くない。
面白くないかと言えば、まあまあ面白い?
???
なんと言うか、内容が無い・・・と言うか目的がすり替わってる(汗)。
2の最後で予感された更なる世界の広がりは、わけの分からない狭間の世界と屁理屈で誤魔化されてしまい、消化不良。
なにより機械と人間の戦いの筈が、いつの間にか人間と機械の世界と、スミスの戦いになってしまい、結局1から引き継いできた本来の戦いは忘れ去られてしまっている。
平和?平和を望んでいたのか?それでは救世主の意味が無いのでは?
???
と言うわけで、1から作品を経る毎に、乗り換えを間違えてしまい、目的地とは違う場所に着いてしまった感じの変な作品でした。

2004.12.6


ねじ式

 あのつげ義春原作の「ねじ式」を、浅野忠信主演で!
化夢宇留仁は観たことがあると思っていたのだが、そうでは無かった。どうやら同じ監督、同じ原作者の「ゲンセンカン主人」と混同していたらしい。
で、「ねじ式」だが、賛否あると思うが化夢宇留仁はとても面白かった。
「ゲンセンカン主人」で映像化しなかった原作4本のオムニバス(?)のような構成で、浅野のとぼけきった演技と、全編に漂う退廃臭がここちよい。
またポルノが専門の石井輝男演出は変にエロエロで、顔におしっこがかかる看護婦と、田舎の居酒屋の少女が実にエロ可愛い。
特に少女役のつぐみが化夢宇留仁のハートわし掴み(笑)。
 残念だったのは、ビデオで観たこともあり、画面の赤トビが激しくてなにが起こっているのか分からないシーンが多かったこと。多分低予算のセットとかがばれないためにワザと真っ赤っかにしているのだろうが、チャチなのはしっかり分かるのがご愛敬(笑)。それもまたあの原作っぽいと言えばぽいし(笑)。
 また最後の「ねじ式」 はあまりにも原作のビジュアルイメージが変すぎて、やはり低予算ではきつかったようだ。「うる星やつら」でやったパロディの方が原作に近い気がする(笑)。
ああいう画面こそCGで作りなおしたらいい感じかも。

2004.12.7


サボテンの花

 昔から大好きで、ビデオに撮って何度も観ていた。しかしテープがβだったため、デッキが壊れて見れなくなってしまっていた(泣)。
それがこの10月にBSで放送されるというので、楽しみにしていたら、ちょうどその日に新潟地震が発生(汗)。見事に中止・・・。
そして本日ようやく放送されて、晴れて久しぶりに観ることが出来た。
 いや〜、やっぱ面白いわ♪
いわゆるラブ・コメディーなのだが、キャストがウォルター・マッソー、ゴールディ・ホーン、イングリット・バーグマンとまさに鉄壁(笑)!
 ウォルター・マッソー演じる歯医者は女好きで、あらかじめ妻子持ちだと宣言して釘を刺して色々な女性と付き合っていたのだが、実は独身。そんな彼が若くて可愛い彼女(ゴールディ・ホーン)に本気で惚れてしまい、結婚の決意をするのだが、心優しい彼女は彼の奥さんにちゃんと挨拶したいと言い出す。
困った歯医者は自分が雇っている堅物の中年看護婦(イングリット・バーグマン)に妻の振りをしてもらうことにするのだが・・・
  行き届いた脚本と軽快な演出はまさに名人芸。
 関係ないけど若い頃のゴールディ・ホーンは、今の浜崎あゆみにすごく似てると思った。勿論ホーンの方が可愛いけど(笑)。

2004.12.8


アパートの鍵貸します

 ビリー・ワイルダー、ジャック・レモン、シャーリー・マクレーン・・・
「サボテンの花」に続き、アメリカ映画黄金時代のラブコメディーを観た。これも昔から好きな作品で、ペーソスあふれる名作である。
 大きな保険会社の平社員である主人公は、出世のために上司が情事の為に使うように部屋を貸していた。
信頼を得て出世もするのだが、ある日部長が部屋に連れ込んだのは、彼の意中のエレベーターガールだった。
やりきれない思いを胸に秘めて部屋に戻ると、事態は予想外の展開に・・・・・・
 とりあえず間違いのないビリー・ワイルダー。細かいところにも行き届いた脚本と演出で、観ていてほっと出来る。
シャーリー・マクレーンは美人じゃないけど実に可愛らしい。
サングラスをかけたジャック・レモンが江守徹にそっくりなのに驚いた(笑)。
 テニスのラケットでスパゲティの水切りをするのは「おかしな二人」だと思っていたが、こっちだった。もしかしたら「おかしな二人」でもやってるのかな???

2004.12.8


ハリー・ポッターとアズカバンの囚人

 DVDで観た。実は上映中には観にも行った。
前2作に比べると、実に暗くてみみっちい話しだが、けっこう雰囲気がよくて気に入った。
そもそも化夢宇留仁はみみっちい話が好きなのだ(笑)。
 簡単にストーリーを紹介すると、罪を犯した魔法使いが収容されるアズカバンから、シリウス・ブラックという囚人が脱獄する。彼はなぜかハリーを狙っているらしい。
当のハリーの方は授業中の事故で友達のヒッポグリフが処刑されることに決まり、なんとか助けようとしていたが・・・・
 ちょっとしたミステリー仕立てなのだが、勿論観客が予測できる材料は示されない。まあこの辺はファンタジーだからいいとしよう。
問題は冒頭部分である。
ハリーはおじさんの家で大失敗をしでかしてしまい、家出する羽目になる。
迷子の魔法使い救済バスに乗って、「漏れ鍋」亭に向かうのだが・・・・・・そこからホグワーツに着くまでの展開がなにがなにやらさっぱり分からないのだ。
特に変わった展開と言うわけではないのだが、地に足つけるための説明が足りないせいで、悪夢の中をさまよっているような感じを受ける。
ここさえもっと馴染みのある世界であるという雰囲気を出してくれていたら、本編のミステリーをもっと楽しめたと思うのだが、なにしろ冒頭がチンプンカンプンなので、その後の謎も、謎なのかそうじゃないのかさえ判別できない。
結果オチにたどり着くまでどこが謎で、どこがそうじゃなかったのか分からないということになってしまっているのだ。
雰囲気がいいだけに、ちと残念。
 ところでハーマイオニーは少しずつ色っぽさも出てきていい感じである(笑)。

2004.12.17


クリスティーナの好きなコト

 キャメロン・ディアス主演の、ラブ・コメディ。
しかしラブ・コメディという言葉では言い表せてないな。言い直そう。
キャメロン・ディアス主演の、お下劣ラブ・コメディ。
うん。これで正確だ(笑)。
 いつも遊びで恋愛をしてきたキャメロン演じるクリスティーナは、友達に彼氏が出来たのをきっかけに、自分も真剣な恋をしてみようと思うが・・・・・・。
  それにしても「メリーに首ったけ」と言い、キャメロン・ディアスの映画はなんでこうも下品なのであろうか。
本作と「メリー・・・」とで大きく違うのは、本作は完全に女の子達の視点で描かれているということ。
女の子の視点と言うと、可愛らしいイメージがあるが、女子校のそれと同じく、「メリー・・・」よりもお下劣さはより生々しくなっている。
 全編結構テンポがよく、結構楽しめた本作だが、なにより光るのはキャメロンのついてない友達役のセルマ・ブレア。
彼女がもう実に可愛くて、化夢宇留仁の目から見ればキャメロンなど問題にならない。
アメリカ人から見たらキャメロンの方が可愛いのだろうか?
まあキャメロンも表情によっては滅茶苦茶可愛いのだが。

 シモネタ好きの人は必見かも。

2005.1.5


あずみ

 「きっさま〜!」という下手なセリフと、わざとらしく大袈裟なセットのCMが印象的だった「あずみ」。
その影響もあって、また化夢宇留仁にとって同じような位置づけだった「REDSHADOW赤影」があまりにも酷かったこともあり、まったく期待しないで観たのだが、これが予想外にすごく面白かったのでした。
 関ヶ原の決戦の後、今後の戦の芽をつみ取るべく、徳川に楯突く者を消すために幼少の頃から鍛え上げられた暗殺者たち。 その一人があずみである。
厳しい訓練とは言え、兄弟とも言える仲間達と一緒で楽しい日々を送っていたが、やがてそれは終わり、暗殺者としての過酷な使命が始まる。
 ストーリーの面白さは原作に寄るところだろう。もちろん原作ファンからすれば文句もあるのだろうが、原作をちょっとしか読んだことのない化夢宇留仁にとってはその面白さだけ伝わった。
演出もオーソドックスにまとめていていい感じ。
なにより素晴らしいのは編集で、このシーンもう少し続いたら嫌だな・・・と思った途端に次のシーンに切り替わる。
そのタイミングが実に見事で、まったくダレさせない。
心配していた上戸彩の演技もセリフが少ないおかげで気にならず、殺陣もつばぜり合いをせずにとにかく動きながら斬るというのが徹底していてかっこいい。
オダギリジョーの美女丸も想像以上にいい感じで、途中の笑顔など、原作の小山ゆうの絵そのものに見えた。
とにかく最後まで飽きさせない時代劇エンターティメントの名作である。
 誉めてばかりもなんなので、文句のあるところも挙げておく。
まず冒頭の幼少のあずみだが、子役の演技が酷すぎる。
目の前で母親が死んでおり、別れを告げようというところなのに、ず〜っと目が笑っている。これはあまりにも酷い。
普通ならマジで泣かせて演技させるか、クビにして他の子役を探すところだと思うのだが、関係者の偉いさんの娘でも使っていたのだろうか。
この映画最大の汚点がこの子役である。
 いい味を出している飛猿という忍者が出てくるのだが、こいつがなにかをやられると犬の鳴き声が入る。
違和感有りまくりで、せっかくの殺陣に集中できない。
多分原作でそう言う風に描かれているのだろうが、そうならせめて出てきた時点でそう言う奴だということをアピールした上で、更に泣き声のカットは顔のアップにして欲しかった。
2人で戦っている画面でたまに入る犬の鳴き声。このままではいつの間にか犬が紛れ込んでいるようにしか見えない。
 最後の美女丸との一騎打ち。
ここでファントムとかいう特殊なクレーンを使った撮影で、カメラが縦にグルグルまわるのだが、邪魔。
多分劇場で見たらそれなりにアトラクションのような効果があったのだろうが、テレビで見ているとほんとに単なる邪魔。
他にも撮影とカット割り&効果で凝ったことをしすぎているところが何カ所かあるが、全て邪魔。
まあ変わったことをしてみたいという気持ちは分かるのだが。
そう言えば化夢宇留仁も昔撮った自主映画で、電灯にカメラを縛り付けてグルグル回したことがあった・・・(汗)。
 他にも変なところや空振りしているところは多数あるが、こうしてアラ探しができるということは面白かったということである。
赤影などはアラしかなかった・・・(汗)。
 ところで観ていてすごく思ったのだが、「あずみ」と「ベルセルク」は共通点が多い。
そう思っていたら、最後あずみがマントをひるがえして回転しながら敵を斬っているシーンがそのまますぎて笑ってしまった。
どっちが真似しているというわけではないと思うのだが、戦乱の世の剣客暗殺者というのはああいう雰囲気になるのだろうか。

2005.1.6


ユーズド・カー
USED CARS

 カート・ラッセル主演のコメディ。
高速道路が通ることをアテにしたうさんくさい中古車屋どうしがしのぎを削る。
いかにもな一昔前のアメリカン・ムービーで、とにかく大雑把で滅茶苦茶。
テンポは実に悪く、またブラックユーモアが滑っていて、全然笑えない。
ラストでは序盤に色々伏線があったことに気付いて意外だったが、それでも特に面白くなったわけではない。
アメリカ人はほんとに車とお色気が好きなんだな〜っと思った(笑)。

2005.1.8


座頭市
北野武 監督/主演

 冒頭からつかみバッチリで、いやが上にも盛り上がる。最高の滑り出し。
しかし、その後それ以上の盛り上がりは無かったのであった・・・(汗)。
まず話題になった金髪だが、これはまったく問題なし。全然気にならないし、黒髪よりよかったと思う。
テンポは相変わらずの北野節で、悪いと言ってしまえば悪いのだが、味と言えば味。これもまあ問題ない。
一番問題なのは脚本である。
実に中途半端で、更に仕掛けがバレバレ。整合性もとれていない。
ただし仕掛けに関しては上とは別なのが用意されていて、それは完全に予想外だったが、それも結局全然生かせていないので空振り。
他にも色々と気になるところがあった。
 まずCG使いすぎ。
背中に突き出た刀はマッチムーブ失敗で変にゆれ動いてる。
ちょんぎれる指は本物の腕と馴染ませるのがうまくいってなくて、実に不自然。まあこれは最初の1回観ただけでは分からないと思うのでそう問題でもないが。
またこれもCGで作られたと思われる血しぶきは不自然に出過ぎの上に、あれだけ吹き出しているのに返り血が全然無い。
それ以外にも異常にCGを駆使しており、せっかく武は言い動きをしているのに殺しているのが残念だった。
 姉妹の刺客が出てきて、その内の一人が舞いを舞うシーン。幼少の頃と現在とで同じ舞いをかぶせて見せるのだが、どう見ても幼少時の方がうまい。せっかくしっとりさせるシーンなのに、台無しである。
多分これは子役がうますぎたせいで、下手に踊れとも言えなかったのだろうが、あまりにもその差は歴然でいかんともしがたい。
 また勧善懲悪という感じが強く作られているわりに、賭場での行為は非道すぎる。
市の行き先を知っていそうな親子を、家を燃やしただけで生かしておいた悪人達の方がよっぽど人道的である。
 タップダンスやたまに挟まるラップのようなシーンは目を引くが、内容と切り離されていて結局邪魔。
 まあ面白くないことはない。なにしろ座頭市である。しかし面白いことも全然ない。
なんというか映画と言うよりMTVを観るような気持ちで観た方がいいかもしれない。その割にはテンポが無いが。
とにかく残念。
あずみの方が面白いとは予想外だった〜。しかも大差で。
「ブラインド・フューリー」の方がよっぽど面白い(笑)。

2005.1.8


座頭市
1989年作品
勝新太郎 監督/主演

 あまりにも北野座頭市が期待はずれだったので、ビデオにとっていた勝新最後の座頭市を観た。
やっぱおもしれ〜〜〜〜!
基本的なストーリーは同じで、それというのもこの座頭市自体前の作品から十数年ぶりに作られた作品で、勝新自信によるリメイクとも言えるものなのだ。
 内容はほとんど同じなのだが、その質はまったく異なる。
生き生きとしたキャラクター。 よくできた脚本。渋いが独特の演出。
テンポは前半はゆったりで、後半はたたみかけるように早くなってゆく。
やはり一番いいのは座頭市本人で、画面に映っているだけで面白く、他のキャラクターとの絡みも実に味わい深い。
色の話や鏡の件など、何度観ても泣けてくる。
もちろん他のキャラクターもみんないい。座頭市と絡む浪人や、三木のり平のとっちゃんなど、ほんとに面白い。ちと陣内の演技は鼻につくが。
 脚本はどうかするとストーリーが分からなくなるような突き放した部分もあるが、それを補ってあまりある味わいで気にならない。
セリフがいいのはこれまでの作品の集大成として、いいところを引っ張ってきているのだから当たり前なのだが、それでもやっぱりいい(笑)。
 最後の殺陣はすさまじく、どこかのレビューで誰かも書いてたけど、チャンバラなんて生易しいものではない。
 ここらで北野版と比べてみる。
悪い奴は全員凄惨に斬り殺されるのは同じだが、北野座頭市が趣味で人を斬ってるようにしか見えないのと違い、こっちはなにしろ悪役がとことん極悪なので、斬って当然。スカッとする(その悪役の親分の1人は勝新の息子なのだが/笑)。
 賭場でも同じように馬鹿勝ちする市だが、北野市はイカサマされたと見るやいきなり斬り殺したが、勝市ではまず賭場の方が賢い。賭けが成立しなくなるや、一旦は賭場が賭けを引き受け、更に一杯食わされてもめはするが、きっぷのいいねえさんが啖呵を切って場を収める。その後帰り道に刺客が追ってくるので、それを斬り殺す。
北野市はあの調子ではどこの賭場でも、初めて行ったその日にそこにいる全員を斬り殺しているに違いない。 なにしろ座頭市はサイコロの目が分かってしまう。他の人とルールが違うのだ。一方的に負けていればどんな賭場でもイカサマをする。
 浪人の用心棒が出てくるが、北野市の浅野忠彦浪人は結構いい感じではあるが、頭の中がしょぼい。回想シーンがたくさん出てくるが、病気の奥さんを治すお金を貯めるためというのは言い訳で、単に昔負けた恨みを関係ない人にぶつけているようにしか見えない。そういうキャラとして見せたかったのか???
勝市の浪人は緒方拳。本人のセリフにある通り、過去は一切語られない。しかし市との絡みでその人間性が伝わってきて、友情と金を両天秤にかけている内に泣けてくるなど、実に人間的に面白く描かれている。
 殺陣は北野市も頑張っていた。しかしやはり勝市の本物の血糊の迫力には遠くおよばない。
やっぱり血は霧状に吹き出さないとね(笑)。
 ちうわけで北野版はさんざんだが、これはあくまで化夢宇留仁の価値観であり、特に北野版はいかに勝新座頭市を壊すかがテーマでもあったわけだから、直接比較できることではない。
それにしたってもう少しどうにかならなかったのだろうか・・・って、いつの間にか北野版座頭市の感想になってるな(汗)。
 要するに勝新最後の座頭市はすごく面白いということです(笑)。

 追記・勝新版座頭市は1回だけディレクターズカット版がテレビで放映されたらしく、どうも化夢宇留仁の観たのはそれらしい。ディレクターズカット版は、上映&DVD版よりもキャラクター描写が深いらしいので、ここの感想はあくまでディレクターズカット版の方です。もしかしたらやっぱり違うバージョンかもしれないのですが(汗)。

2005.1.8


隠し砦の三悪人
黒澤明監督

 高校の頃観て以来だから、18年振りくらいだろうか。
今更説明するのもアホらしい黒澤明のエンターテイメント時代劇の代表作の一つ。
 足軽として合戦に参加していた百姓二人だが、 負け戦で落ち武者になってしまい、なんとか故郷に帰ろうとするが、国境には関所が。
山に隠れてこの先どうするか思案していると、なぜか拾ってきた薪の中に金の板を見つける。
もっと無いかと探していると、強面の男に捕まり、隠し砦に連れて行かれる。
男は大量の金を持って国境越えを目論んでいるようなのだが・・・。
 完璧な脚本と、完璧な演出、そして完璧な撮影で、ひたすら引き込まれる名作中の名作。
ただしあまりに完璧すぎてテンポが完全に一定で、間延びはしないものの最近のハイテンポかと思えばのんびり進んだりする映画に慣れていると眠くなるかも。
この辺はまさに方程式脚本の功罪である。
 内容的にはアクション、コメディ、お姫様、逃避行などなど、これでもかとエンターテイメント要素を詰め込んでおり、スター・ウォーズの元になったという話しもうなずける。
 化夢宇留仁は高校当時はさほど思わなかったのだが、今回見直して二人の百姓のあまりの馬鹿さ加減に腹が立ったが、当時の教育も受けていない百姓はリアルにあんな感じだろうな〜っとも思った。
 最高の見所はやはり、目撃者を消すために三船敏郎が馬上で両手で刀をかまえて走る有名なシーン。何度観てもかっこいい。なんでも日本式の馬術でないと不可能な行為らしいが、確かにあれを西洋の剣士がやっても様にならないような気がする。
 もうこんな映画は作られることはないんだろうな〜。アニメなら可能性が残ってるけど。
 

2005.1.9


フレディvsジェイソン

 みんなに忘れられてすっかりパワーを無くしてしまったフレディは、パワーを取り戻すべく、とりあえずジェイソンを蘇らせて彼に人を殺させ、そこで自分の存在をアピールしようと企む。
最初はうまくいっていたのだが、ジェイソンはフレディが予想していたよりやっかいな存在だった・・・。
 「エルム街の悪夢」シリーズと、「13日の金曜日」シリーズの2大スター(笑)競演。
 序盤はいかにもなB級ホラーらしい展開で、にーちゃんねーちゃんが酒飲んだりセックスしたりして楽しんでいるが、もうこの辺は流石に見飽きた内容で、化夢宇留仁が思うことは一つ。
おまえらさっさと死ね(笑)。
しかし後半に入ってフレディとジェイソンの対決が始まると、なかなか盛り上がって楽しめた。
その対決はなにしろ常識の通用しない2人。対抗できるのはドラゴンボールZくらいである(笑)。
 キャラクターとしてはフレディはよくしゃべるし、彼の視点でストーリーが進むところも多いせいで人間くさすぎてイマイチだが、まったくしゃべらないジェイソンの方はまだホラースターとしての威厳を残している。その扱いはほとんどガメラだが(笑)。ジェイソンの活躍シーンではシリーズでお馴染みのハードロックがかかるのもいい感じ。
 よくある対決もののようにそれまでの展開を無視したものになっているかと思えば、意外にそれぞれの設定を生かしており、特にエルム街の方は直接の続編と言える内容。
ジェイソンの方も、今まで語られなかった彼の過去や心象風景がフレディの能力で描写されたりと、興味深い点も多い。
 ジャンルは・・・アクションヒーローコメディ? ??
少なくともホラーではない(笑)。

2005.1.9


荒野の用心棒

 黒澤明の「用心棒」をベースに、クリント・イーストウッドを主演に撮ったマカロニウェスタンの名作。
久しぶりに見直したが、やっぱりいい。
元になった「用心棒」に比べるといがみ合っているギャングの両方を騙して翻弄する件はもう一つだが、最後の決闘シーンはこっちの方が盛り上がるかもしれない。
全編通して雰囲気は実に良くて、特に食べ物がまずそうなところがいい。黒澤映画に出てくる食べ物はうまそうなのだが、これもまた個性か(笑)?
 ところで化夢宇留仁はイーストウッドの映画は出来るだけ山田康夫の吹き替えで観るようにしている。やはり小さい頃からそれで刷り込まれているので、そうでないとなにか物足りないのだ。
だから最近のイーストウッドの映画はどうしていいのか分からずに困ってしまう(汗)。
 また西部劇というジャンルがあるが、化夢宇留仁にとって西部劇と言えばまずマカロニウェスタンである。本家アメリカ西部劇でも好きなのはいくつかあるが、やはりマカロニの殺伐感はしびれるものがる。

2005.1.10


BACK 記録&感想トップ NEXT

HOME