スローター 死霊の生贄
2006年アメリカ/ジェイ・リー監督

 学生達が古い家の清掃にやってくる。
しかしそこは、忌まわしき魔女が復活を企む呪われた館だった・・・・・。

 ちうわけでいわゆるB級ホラー。
しかしここではC級たらZ級たらをしょっちゅう扱っているので、その中ではずいぶんマシな方(笑)。
 監督は「死霊のはらわた2」の大ファンだそうで、確かにその影響は色濃く、オマージュと思えるところも多い。
しかし残念なのは、サムライミにはあった才能がこの監督には無いということ(汗)。
テンポもジョークも迫力も、全て中途半端で、後半のギャグ満載の展開も一瞬も笑えない(汗)。
まあしかしB級ホラーであるから、要するにその辺の完成度は求めていないわけで・・・・
BHE1.面白い殺し方
 なかなか工夫があってよかった(4/5)。
BHE2.可愛い女優の裸
 冒頭の儀式シーンは裸だらけ。しかし変な画像加工もあって、なんだかな感じ。
それよりヒロインの女友達がスタイル抜群でポイント高し。見えそうで見えないのは嬉しいような切ないような(笑)。
(4/5)。
BHE3.変なキャラクター
 復活途中の魔女の姿が印象的で、悪くない。しかしキャラクターは無きに等しいのが残念(3/5)。

BHEで見てみて、まあまあのB級ホラーだということがよく分かった(笑)。
 ところで本作はいかにも低予算らしいビデオ録りなのだが、セットとか照明とかは頑張っていてなかなか悪くない画を作っていた。
しかし特殊効果のカットになるとびっくりするくらいのショボショボさ。
この辺はまさに監督の映像センスによるような気がする・・・・・(汗)。

20081005


エリック・ザ・バイキング
バルハラへの航海
1989年イギリス、スウェーデン/テリー・ジョーンズ監督

 フェンリル狼が太陽を呑み込んだ世界。
略奪の日々を送るバイキングのエリックは、好きになった女性を殺してしまう。
彼は死者達が住まうというバルハラへ行き、神々を起こして戦いを終わらせる決意をする・・・・・。

 実に小粒なファンタジーコメディ。
全体的にチープすぎるきらいはあるが、それなりに骨太な物語になっていてまあまあ楽しめる。
 とりあえずお馬鹿な仲良しの国のお姫様役のイモジェン・スタッブスが死ぬほど可愛いので、それだけで得点倍増(笑)。あんなに可愛いのにめぼしい作品に出ていないのは実に残念。
 関根勤が出ているが、わけの分からない東洋人奴隷監督人といった役柄で、なかなか悪くない。
八幡国にいそうなやつである(笑)。

20081103


クローバーフィールド
HAKAISHA

2008年アメリカ/ マット・リーヴス監督

 副社長への就任が決まり、日本へ栄転するロブの送別会が開かれる。
しかし突然地響きと共に停電。
屋上に出てみると、マンハッタンの街は地獄と化していた・・・・・・。

 全編惨事の後に回収されたビデオカメラの映像という設定で、要するにブレア・ウィッチ怪獣版(笑)。
録画の切れ目で前に録画されていた内容が流れ、主人公達の幸せな日常と現在の信じられないような状況を対比するなど、色々面白い趣向が凝らされている。
しかし設定上最初から最後まで手持ちカメラの映像なので、映像の揺れに弱い人には耐えられない内容。

 化夢宇留仁的にはまあまあ面白かった。
なんだかよく分からない巨大怪獣はゴジラとグエムルを足したような感じ。性質的にはレギオンなところも(笑)。
この作品では怪獣は恐怖と破壊の象徴であり、ディテールはどうでもいいと言えばそうなのだが、やはりオリジナリティーに欠けると感じてしまうのは残念なところ。
姿や性質がありきたりでも、もっと見せ方で印象に残るところは出せたと思うのだが。
 ドラマツルギーを完全に無視しているのは確信犯なのだが、その割には一番綺麗なねーちゃんが最後まで残ったりと(笑)意図的なところも目立って少し中途半端に感じるところも。
 一番残念だったのは上記レギオンぽいところで、脅威の性質が分散してしまってとりとめが無くなってしまっている。
ここは親玉だけで頑張ってほしかったが、やはりそれだけでは間が保たないか。

 笑ったのはエンドロール。
それまでBGM無しで通してきたので、最後までそうするかと思いきや、思いっきりゴジラを意識したスコアが(笑)。
そうかそうか。それがやりたかったのね(笑)。

20081117


ダイナソー
2000年アメリカ/エリック・レイトン監督

 6500万年前の白亜紀。キツネザルに育てられた恐竜アドラーは、彼らとともに平和に暮らしていた。
しかしある日隕石群が落下。彼らの住む島は炎に包まれ、肉食恐竜が跋扈する大陸に脱出せざるを得なくなる。
そこで「楽園の谷」を目指す群れに合流するのだが・・・・・・。

 昨今はフルCGアニメも珍しくなくなったが、当時はまだその手法の黎明期であり、その活用の仕方を手探りしていた。
そんな中でディスニー映画ダイナソーは実写とCGの合成という手法を選択し、見事な映像を作りだしている。
ほんとにこの映像のクオリティはただ事ではなく、微妙なディフォルメと実写映像との違和感のないリアリティのバランスは他では観られない完成度。 冒頭の恐竜天国のシーンなど、あまりにも活き活きとしていて夢に出てきそうである。
 ストーリーは骨太だが単純でいかにもなディズニー節だが、そこは恐竜が主役なだけあって弱肉強食の厳しさや種の保存と言ったシビアな部分も描かれていて意外に完成度が高い。
そういう面と映像、それにBGMの素晴らしさも相まって、全体的に高いレベルでまとまった佳作である。
とりあえず観て損はしないと思う。
 それにしても本作のCGはすごい。光が調和した立体感は最近でもあまり見掛けないレベルである。ある程度ディフォルメされたキャラクターだから余計に目立つのだと思うが。
でも遠景になると空気感が足らなくて少しショボかったりするのは、レンダーの性質によるものか?
メインモデルの動きにテクスチャーがうまく追随してないところもチラホラあるが、当時としては頑張っている方。
それよりそのテクスチャーの完成度はすさまじい。
ほんとに色々な意味で見所の多い映画である。

20081117


アメリカン・パイ
1999年アメリカ/ポール・ワイツ監督

 SEXのことしか頭にない童貞男子高校生達が、あの手この手で卒業までにSEXしようとする。
協力しあって全員で目標を達成しようと誓い合うが、それぞれ方向性が異なりすぎ・・・。

 ハイティーンの男子高校生がSEXしたがるという内容は、アメリカ映画では完全に1ジャンルとして定着している感がある。
なぜかと言うとやはりみんな共感できたり、覚えがあったりするからだと思うが、特にアメリカではそういうイベントがはっきりしていて儀式化しているのと、いくつかとても出来のいい作品があるからだと思う。
その一つが本作なのは間違いない。
実に下世話なコメディなのだが、登場人物の心情を爽やかに描き、観ているこっちも応援したくなってくる。
主人公のお父さんをはじめとして、基本的にいい人しか出てこないのもいい感じ。
とにかく下品ではあるが、ある意味最高にハートウォーミングな作品でもある。

20081126


紀元前1万年
2008年アメリカ&ニュージーランド/ローランド・エメリッヒ監督

 氷河の村でマンモスを狩っていた部族の青年が、馬賊(汗)に彼女を奪われて救出に向かう。
紀元前1万年・・・??????

 予想はしていたが予想以上に酷かった。
タイトルから紀元前1万年の様子を語り、厳しい環境で生きてゆく人々を描いている作品・・・・と予想するのが普通だと思うが、エメリッヒ監督と聞けば、時代考証めっちゃくちゃのファンタジーだと予想するのも普通(笑)。
しかしその上を行くのがエメリッヒ(汗)。
時代考証無茶苦茶にも程がある(汗)。
数え上げればキリがないし、エメリッヒにそんなことを突っ込んでも仕方がないので書くのはよすが、とにかくファンタジーにしても酷い(汗)。
 脚本がこれまた酷い。
昔からこと脚本に関しては5歳児くらいの知能しかないのではないかと思えるエメリッヒだが、今回も5歳児知能を惜しげもなく披露。
捕らわれたねーちゃんを追いかけて、謎の超ハイテクノロジー&神と呼ばれる存在に、戦士達を集めて叛乱を起こす・・・・・・・って、スターゲイトとまったく同じやん(笑)!!!
 よかったのはヒロインのねーちゃんがエロ可愛いのと、リアルチョコボが怖かったことくらい。
最後まで観るのがほんとに辛かった・・・・・・・・・。

20081229


ミステリーツアー
2004年アメリカ/ジェイ・チャンドラセカール監督

 南国の無人島で開かれたなんでもありツアー。
酒は飲むは歌は歌うはライブパックマンゲームはするはおっぱいは出てくるはでもう大変で愉快なツアーである。
しかし島に伝わる謎の殺人鬼が現れ・・・・・・・。

 と言う感じで、一見普通のB級ホラーなのだが、実はホラー風B級コメディ。
それもテンポやらノリやらが滅茶苦茶で、観ている者を置き去りにしまくり。これだけ笑えないギャグを炸裂し続けられると、それはそれで変な面白さのようなものを感じてしまうのは化夢宇留仁が変なのか(汗)?
物語的にも一応犯人探しのミスtリーの形をとってはいるのだが、整合性などそっちのけと言うか、頭から無視しており、そういうところをまたギャグっぽくしているのはクルーのようでもあったり。
 唯一笑えたのは、ジョニービーグッドのパロディ。こう書いてもなんのこっちゃ分からないと思うが、これだけは爆笑してしまった。
 とりあえず化夢宇留仁的はまあまあ。おっぱいはいぱい出てくるし(笑)。

 どうでもいいけどこのバカ映画、音はよかった。
最近まともなサラウンドの作品を観ていなかったせいだと思うが、一応はフォックスの映画というところか。

20081229


ライラの冒険 黄金の羅針盤
2007年アメリカ/クリス・ワイツ監督

 ある別世界。そこでは人々の魂は動物の姿で本人の近くに寄り添っている。
そんな世界の少女ライラは、「ダスト」の秘密を握る黄金の羅針盤を手に入れ、北極への調査旅行へ旅立つ。
しかし彼女を誘った美しい女性、コールター夫人は子供を誘拐する組織のボスで・・・・・・。

 実に骨太なファンタジーで、映画を観ると言うよりもジュブナイルを読んでいる感覚にさせられる。
そういうところが化夢宇留仁はいたく気に入ったが、ちゃんとした映画としての作りを期待すると楽しめないかもしれない。
とにかく頭がいい(時には小ずるい)、そしてやる気満々のライラ。よく分からないけどどんどん出てくる不思議なキャラクター。説明無しで物語を進めることで存在感を押しつける装甲熊。
なにもかもジュブナイルっぽい。
 なんとしても続きが観たいのだが、どうやら無理らしい。
と言うのも、大金をかけた本作が大コケして、作った映画会社もつぶれかかっているんだそうな・・・・・(泣)

20081229


トップ・シークレット
1985年アメリカ/ ジム・エイブラハムズ、デヴィッド・ザッカー、ジェリー・ザッカー監督

 東西冷戦のまっただ中、東ドイツに招かれたスターロック歌手がレジスタンスの戦いに巻き込まれる・・・・・などと説明するのもアホらしいコメディ映画。劇場公開時には30秒に1度はギャグがあると宣伝されていたらしいが、宣伝に偽り無しで実に細やかなギャグが全編に散りばめられている。
とにかく小ネタと無駄に大変なスタントのオンパレードで、見飽きない。
しょうもない内容でも、これだけ丁寧に作られていれば好感が持てる。
 それにしてもCGI全盛の今から思うと考えられないくらい大変な撮影が目白押しで、当時の撮影風景を見学してみたい。
多分映画の100倍面白い(笑)。

2009.1.4


恋のミニスカ ウエポン
2004年アメリカ/ アンジェラ・ロビンソン監督

 大学進学適性テストには、スパイとしての特性を調べるという2重テストが隠されていた。
それに合格したメンバーで構成されるDEBSは、日夜凶悪な犯罪者と戦いを繰り広げていた。
 ある日、国際的女テロリストと、国際的女怪盗が会合を持つという情報を受け、精鋭の女子高生4人が監視に向かうが・・・。

 お色気コメディ。
まさに「お色気」という感じで、断じてエロではないところがなかなかいい感じ。
おバカすぎるストーリーもなかなかいい感じ。
怪盗役のジョーダナ・ブリュースターが滅茶苦茶可愛い・・・と言うか、美人・・・と言うか、なんだかよく分からないけど魅力的。でもやっぱり全然エロくない。アニメの登場人物風?
 少し残念だったのは、そもそも一番期待していたデヴォン青木の活躍シーンが少なかったこと。
ひたすら男を連れ込むビッチぶりは楽しかったが、やはりアクションの見せ場もほしかった。

 総合的に見て、まあまあ面白かった。
レンタルで見る分には合格点。

2009.2.2


BACK 記録&感想トップ NEXT

HOME