初期配置。
IJNと比べると、初期配置のルールはゲーム的な処理になっている。
初期配置をできるだけプレイヤーの裁量に任すというのはエポック(レックカンパニー)の方針っぽい。
ちなみに青が米軍、赤が日本軍である。
1942年10月11日。夜。
説明を忘れていたが、このゲームは太平洋戦争の戦闘艦どうしの戦いを扱ったもので、その中でも特に夜戦のみを扱っているのが特徴。
あとは上記IJNよりも更にシンプルなルールでプレイしやすくなっている。
両軍とも敵を見つけるまでは直進しかできないのだが、米軍はレーダーを装備しているので日本軍よりも早く敵を発見する。
ただし米軍の方が先に配置するので、広めに散開してなるべく遠距離で日本軍を発見することを期待。
日本軍の方はなるべく近距離になるまで発見されたくないので隅っこに並んだ。
ちなみにこのゲームには艦隊陣形のルールはない(笑)
0ターン2回目(このゲームではどちらかが敵を攻撃するまで1ターン目が開始とならない)
米軍軽巡ボイシのレーダーに日本艦隊がひっかかった。
通り過ぎそうになっていたので、米軍艦隊は大あわてで転進。
日本軍はまだ米軍を発見していないので、最初の射撃で大ダメージを与えたいので視界ギリギリで大兵力が相対するようにしたい・・・のだが、なにしろ大あわてなので艦隊がぐちゃぐちゃに(笑)
史実では偶然ながら理想的なT字相対になったはずなのだが・・・(笑)
アメリカ海軍ブルックリン級軽巡洋艦ボイシ。
この海戦で日本軍と戦った第64任務部隊の2隻のレーダー装備艦の内1隻。
史実ではもう1隻のヘレナが日本艦隊を発見したが、今回はこのボイシが第一報の栄誉を得た。
画像はこの海戦で複数の直撃弾を受け、ボロボロになりながらもフィラデルフィアにたどり着いたボイシ。Wikiより。
0ターン3回目
なんとか日本軍の進攻方向に集結しつつある米軍艦隊。
しかし敵に対して米軍同士で重なってしまったり、雷撃を考えると非常に非効率な隊形になってしまっている。
視界は8ヘクスなので日本軍はまだ米軍を発見していない(笑)
0ターン4回目
アメリカ軍が先攻。
このゲームではイニシアチブを毎ターンダイスで決定する。
これが非常に重要で、イニシアチブをとれないと魚雷の発射さえできない。
今回このタイミングで米軍がイニシアチブをとったのはその後の展開に大きな影響を及ぼしたと思う。
まあ一方的に発見してるんだからイニシアチブを取れない方がおかしいのだが(笑)
米軍の移動。最も近い艦では日本軍から9ヘクスの距離まで接近。
日本軍も敵艦隊の存在に気付いた。
しかし米軍の砲撃が先である。
先頭の重巡と思われる艦影に砲撃を集中。
最も離れた場所にいたソルトレイクシティは砲撃不可能。
逆に最も日本艦隊に近い場所にいる駆逐艦マッカラとファーレンフォルトは雷撃準備で砲撃しなかった。
日本艦隊先頭に位置していたのは旗艦である重巡青葉だった。
日本帝国海軍青葉型重巡洋艦青葉。
1927年9月20日に就役した標準的な重巡。
史実ではサボ島沖海戦で初っぱなの艦橋被弾をはじめ、40発以上の命中弾を受けて大破するもなんとか帰還し、終戦間際には呉で固定砲台として戦ったが米軍の攻撃により大破着底。
そのまま終戦を迎えるという数奇な運命をたどった。
画像は呉で大破着底した青葉。Wikiより。
米軍艦艇6隻からの集中砲撃を受けた青葉だったが、幸運にも上部構造物に損害(1G)を受けただけで戦闘力はなんら失わずにすんだ。
史実(初弾艦橋被弾)と比べれば天国と地獄くらいの違いである。
日本軍も応射。
射撃可能な全艦(青葉、衣笠、古鷹)で敵艦隊中央に位置する大型艦(重巡サンフランシスコ)に砲撃。
合計2Hitをでサンフランシスコの上部構造物へ大きな被害を与えた(2G)。
次は米軍の雷撃フェイズだったが、あまりにも命中率が低かったので取りやめた(笑)
日本軍の移動フェイズには、距離をとるのか接近するのかで大いに迷う。
史実では指揮官がまだ敵艦隊を味方艦隊だと思いこんでいたのでそれどころではなかったのだが(笑)
結局吹雪、初雪の2隻の駆逐艦が敵艦隊に突入して混乱をあおり、その間に体制を立て直す方針とした。
2隻の駆逐艦はもちろん機を見て強力な酸素魚雷を敵艦にたたき込む。
日本軍の射撃。
青葉、古鷹、衣笠の3巡洋艦はサンフランシスコに射撃するが、今回大きく旋回したこともあり(旋回数分マイナス修正がつく)、古鷹が1Hitのみで戦果無し。
吹雪はマッカーラに1Hitで1Gダメージ。
初雪はサンフランシスコに3Hitの命中弾を与えるも被害無し。
米軍の反撃。
全艦一斉に砲撃したが、効果のあった射撃は以下の通り。
ファーレンフォルトが吹雪に1G、マッカーラも同じく1Gの被害を与え、合計2Gに。
サンフランシスコは青葉に射撃。3Hitで3G2Mの大ダメージを与え(合計4G2Mで砲撃力半減)、しかもゾロ目だったので致命的損傷も発生。
結果はMFC(射撃指揮所被弾)で、サイコロ振ったら6が出て、以降の射撃命中率に-6の修正が(汗)
最初の砲撃では意外なほど青葉の被害が少なかったのでラッキー♪と思ったが、この攻撃で全て取り戻された感じ(汗)
2ターン(0ターン4回目は1ターンになった)
米軍先攻。
数に任せて接近戦で勝負を決めることに。
全艦日本軍への砲撃位置へ。
更に撃ちまくり。
サンフランシスコの砲撃がまたも青葉に直撃(2Hit)。しかもピンゾロ(汗)で3G2Mのダメージ(合計7G4M/汗)
更に致命的損傷が・・・CIC(艦橋被弾)!で砲撃力・雷撃力が半減し、火災も発生。
やはり青葉はそういう定めなのか・・・。
更にボイシの砲撃で古鷹に1G。
ヘレナの衣笠への砲撃は命中判定でピンゾロ(6Hit)、被害判定でピンゾロ(6G3M/汗)という恐るべき効果を発揮。
致命的損傷はER(機関室被弾)で航行不能&火災発生。
ダンカンは初雪へ砲撃し、2Hitで3G1M(合計4G1M)の被害を与えた。
あまりの米軍のサイの目のよさにボロボロの日本軍だが、とにかく反撃する。
青葉の砲撃はサンフランシスコに1Hitで1G(合計3G)のダメージ。
初雪はダンカンに2Hitで2G。
吹雪もラフィーに3Hitで3Gのダメージを与えた。
続く雷撃フェイズにはマッカーラが青葉を、ファーレンフォルトが古鷹を狙った。
古鷹への雷撃は外れたが、青葉には命中。
1Hitで12を振って2Mのダメージ(合計7G6M)で更に火災発生(汗)
日本軍ターン。
もはや破れかぶれで敵艦隊に突っ込む。
両軍入り乱れての壮絶な殴り合いになった。
吹雪はラフィーに砲撃し、3Hitで1G(合計4G)のダメージ。
衣笠はダンカンに1Hitするも被害無し。
古鷹の渾身の砲撃はサンフランシスコに4Hit!しかしダメージは2G(合計5G)と振るわず。
米軍の反撃。
ヘレナが古鷹に射撃し、4Hitで1G(合計2G)ダメージ。
マッカーラの衣笠への射撃はなんと8Hitだったが1G(合計7G3M)ダメージ。
ダンカンも衣笠を射撃し、3Hitで2G1M(合計7G6M)
もはや沈没寸前である(汗)
ラフィーは吹雪への射撃で4Hitで3G2M(合計4G2M)のダメージを与えた。
青葉は火災1の鎮火に成功。しかしまだ燃えている(汗)
盤上のさんさんたる有様。
日本軍は沈没艦こそないものの、無傷の艦は皆無で重巡2隻は沈没寸前(汗)
残るは古鷹と駆逐艦だが、頼みの駆逐艦2隻もまともな攻撃力を残してはいない。
しかももはや艦隊と呼べる陣形ではなく、敵艦隊と入り交じった乱戦状態。
それらを考慮し、今回は日本軍の投了で終了することとした。
日本軍得点 サンフランシスコ5G=10、マッカーラ1G=1、ラフィー4G=5 合計16+ハンディ36=52ポイント
米軍得点 青葉7G6M=26、古鷹2G=4、衣笠7G6M=26、吹雪4G2M=6、初雪4G1M=5 合計67ポイント
ハンディが大きいので意外に大差はついていない。
しかしこれ以降も進めれば古鷹と衣笠が撃沈されるだろうから、更に60点あまりを献上することになる。
今回初めてプレイしてみたわけだが、思ったよりもルールが細かいという印象を受けた。シミュレーション入門というタイトルのセットに入っていたものだし、IJNよりも断然簡単なルールになっているかと想像していたのである。
確かにINJより簡単ではあるのだが、基本的にIJNにあって本作にないのは艦隊陣形の要素くらいで、一部の旋回や射撃の修正などはIJNよりも細かいくらいである。
これは元々IJNが簡単なゲームだということは勿論だが、水上戦のみを再現しようと思えばどうしてもこのくらいのディテールが必要になってくるということだろう。
確かにこれ以上シンプルだと面白みも無いかも。
上記のように艦隊ルールが無いのと扱っているのが夜戦ということで、近距離での乱戦になりやすいのは仕方がないところか。
もっと大規模なシナリオで様子を見てみたいところである。
2015509 |