マスター |
店を出た。またごみごみとした通りだ。鉢植えの破片は飛び散ったままだ。近くにさっきの旅人のものらしい荷物が散らばっている。金になりそうなものはもちろんない。
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アル |
「手が早いなあ。」 |
マスター |
橋に向かって、つまり北に進む。 |
アル |
「あれかな」 |
マスター |
少し進むとさっきの旅人が倒れているのが見えた。裸同然の姿で。腕には植物の牙の生えた頭(?)が残っている。 |
アル |
「違ったみたいだ」(笑) |
ラッキー |
「お、お前さん大丈夫かい?」と言って駆け寄り、懐を探る。 |
マスター |
しかし旅人の死因は背中から鋭い刃物で刺されたものらしい。 |
ラッキー |
ありゃ? |
マスター |
どうやら路地に入ったところを何者かにやられたらしい。
通行人は気にせず通り過ぎてゆく。
懐にはもちろん何もない。 |
ラッキー |
「あーあ、あの角をこうやって入ってきたところを、物陰からブスリか。バカな奴だねぇ」 |
アル |
「しんじまったらタダの肉さ。行こう。」 |
マスター |
鍵通りを進んで、角を右に折れると、少し先で黒い鎧を身に付けたでかいトロールが老婆をつるし上げているのが目に入った。
老婆の甲高い悲鳴&怒声が聞こえる。 |
ラッキー |
「うへっ! 噂をすればトロールの衛兵だ」>小声でアルへ |
アル |
「やなモン見ちゃったなぁ・・・・・」 |
マスター |
先に進むなら近寄ることになります。 |
アル |
迂回は? |
マスター |
路地に入るか、戻るか。 |
アル |
どっちかか・・・・ |
ラッキー |
彼らの会話を聞くともなしに聞きたいです。 |
マスター |
はい。聞こえます。
どうやらトロールが何かいちゃもんをつけて老婆から金を取ろうとしているらしいです。よく見ると老婆は痩せた小汚い犬をつれていて、トロールは金がないならその犬をよこせと言っているようです。
老婆は泣きながらこの犬だけは勘弁してくれと頼んでいます。 |
アル |
「・・・・・まずそうだけどな、あの犬も・・・・・」 |
犬 |
わうわうわう |
アル |
「どうする、ラッキー」 |
ラッキー |
婆さんの身なりは? やっぱ貧乏そう? |
マスター |
ばあさんはボロをまとっています。耳あてのあるぼろい帽子をかぶっている。 |
トロール |
「ばばぁ!俺様が警備隊長のドッヂ様だと知らないわけじゃあなかろう!?」 |
ラッキー |
「ははん、アレが噂の隊長さんか。逃げてもいいんだぜ?」>アル |
マスター |
警備隊長は右の額に大きなこぶがあります。背中には巨大な戦斧。腰にはでかい青龍刀。 そして黒い革鎧。 |
アル |
「ふーーーーー・・・・・俺さ、トロール嫌いなのは本当なんだよね。」 |
ラッキー |
「ふんふん?」 |
アル |
デカイ声で、「アズール卿の悪口言ってる奴が向こうへ逃げていったぞーーーー!」(笑) |
マスター |
ピクリとドッヂがこっちを見ます。
ばあさんを道に放り投げると、のしのしとこっちに近寄ってきます。
近寄るとよりでかいです。トロールのなかでも特にでかいですね。 |
アル |
「あっちだあっちだ!!」と今来た道を指差しながら喚く |
マスター |
割れ鐘を打ち鳴らすような声で、「アズール卿の悪口だと!?」怒ってるようです。怖い顔が更に怖くなってます。 |
アル |
「早く行かないとあんたの首がすっ飛ぶぞ!」 |
ドッヂ |
「なんと言ったか、説明してみろ!!!!!」なぜかワナワナしています。腰の剣に手をやっています。 |
アル |
「俺が言ったら、俺まで罪人じゃんか!」 |
ラッキー |
(ナイス切り返し!) |
アル |
「取り逃がしてもイイのか、急げ急げ!」 |
ドッヂ |
「ホントかどうか確認のためだ。近頃はそんな嘘をついて捜査をかく乱しようとするやからが多いからな。」剣を抜きました。
どうやら今までさんざんからかわれてきたようです |
アル |
「そんな暇あったらおっかけたらどうだよ!本当さ、この耳で聞いたんだ」
からかいたくなる気持ち、わかる(笑) |
ラッキー |
「ホントですって旦那、オレっちも見ました。黒っぽいローブを着た小さな野郎でさぁ」と真顔で嘘をつく。 |
アル |
ナイス(笑) |
ドッヂ |
「どの耳だって!?」剣を振り上げようとしたところに、突然後ろからばあさんがドッヂにすがりつきます。「やめとくれ!」
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ばあさん |
「犬が欲しいならやるよ!やめとくれ〜!!!」 |
アル |
ばかぁ!
「ばあさん、捜査の邪魔してやるなよ!あいつを捕らえたら、ドッヂの旦那は大出世なんだからさ」
通行人は? |
マスター |
通行人は見てみぬふりで足早に通り過ぎてます。 |
アル |
いるワケね。ふーーーーー・・・・ |
マスター |
ドッヂは振り上げた剣をそのままで、「おまえら、ばばぁに感謝するんだな。」そういうと、ばあさんを片手で持ち上げると、「おまえがさっさと犬をよこしてりゃすんだんだ。」そう言って、ばあさんを道の隅に投げ捨てる。
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ラッキー |
「ま、これもブラックサンドさ、兄弟」 |
マスター |
「おまえらここに来たばかりだな。」そう言いながら犬をむんずと捕まえるドッヂ。 泣くばあさん。 |
アル |
「俺はね。」 |
ラッキー |
「ええ、今朝方早く。ほれ通行証の日付も今日から3日間ってね」 |
ドッヂ |
「どうせ噂で聞きかじったんだろうが。今度俺の前にその汚い面を見せたらただじゃおかねぇぞ」。そう言いながら犬を見てよだれをたらしています。 |
アル |
食うのか!(笑)
「でもあんたが出世出来ない理由は分かったよ」(小声で) |
ラッキー |
「食わないのか!?」>アル |
マスター |
ばあさんは「ポチや〜!!!」と泣きながら路地に走りこみました。 |
マスター |
ドッヂは犬を見つめたまま通りを歩いていきます。 |
アル |
「あんな痩せた犬はダシにもならないよ。」 |
マスター |
ではお二人はどうしますか?ほっておきますか? |
アル |
「ばあちゃん泣くなよーーーー」と一応慰める。 |
マスター |
ばあちゃんは路地の中に入ったままです。覗いてみますか? |
アル |
覗いて見ます。 |
ラッキー |
「おいおい兄弟、お前さんも存外に人のいい男だね」 |
アル |
「好奇心かも(笑)」 |
ラッキー |
「気をつけなよ」 |
マスター |
アルが覗くと、少し先でばあさんが後姿を見せてうずくまっているのが見えます。 |
アル |
何してるの? |
マスター |
なにやらチャリチャリと金属っぽい音がします。 |
アル |
トロール食ってたりして
目を凝らしてよく見る |
マスター |
日の光もほとんど入らない路地にうずくまる老婆。
ピクッと老婆が動きを止めます。 |
アル |
どきっ |
マスター |
ゆっくりと振り返る老婆。手には小さな曲刀が。老婆の前には金貨のはみ出した皮袋が落ちている。
曲刀はなにやらぬめっとした光を放っている。 |
アル |
「・・・・・・ばあさん?」 |
ばあさん |
「見たね?」 |
アル |
ぶんぶん |
ラッキー |
周囲に人影は? |
マスター |
路地にはないです |
ばあさん |
「まさかたれこむ気じゃあないだろうね。」 |
アル |
ぶんぶん |
ラッキー |
「さっきの男(死んだ旅人)の財布かい? 黙ってやっていてもいいんだぜ?」 |
ばあさん |
「馬鹿お言いじゃないよ。あんなしけた金、痩せ犬を買ったらなくなっちまったよ。これはあのたんこぶやろうの財布さ。」
よく見ると老婆の爪も鋭く伸びている。 |
アル |
「・・・・・・」くらり(笑) |
ラッキー |
「こりゃまた見事なお手並みだ! 感心したぜ婆さん!」 |
ばあさん |
「あんたらのおかげでうまいことチャンスが出来たよ。ちっとは分け前をやってもいい。もちろん裏切ったらただじゃおかないけどね。ひゃひゃひゃひゃ。」 |
アル |
「は・・・・はははははは・・・・・・」 |
ラッキー |
「あの時だろ、後ろから組み付いたとき?」 |
マスター |
老婆は金貨をひとつかみ投げてよこす。「そうさ。あんたもなかなか目利きじゃないか。」 |
アル |
こんなんばっかリかい、ココの住人(笑) |
ばあさん |
「じゃあな。後ついてくるんじゃないよ。ひゃひゃひゃひゃひゃ・・・」
老婆路地に消えようとします。追います(笑)? |
ラッキー |
「気にするなよ兄弟。住めば都さ」と言いながら拾い上げる。 |
アル |
「なあ、ラッキー・・・」 |
ラッキー |
「ん?」 |
アル |
「俺、もうガキじゃないと思ってたけど、まだまだだな」(笑) |
ラッキー |
「お前さんは若いだけさ。これから学べばいい。さて、オレらも逃げるぜ?」 |
マスター |
金貨は・・・ |
2D6 |
8 |
マスター |
8枚ありました(笑) |
アル |
「さっさと市場で人ごみに紛れちまおう」 |
マスター |
では通りに出て人ごみにまぎれます。 |
ラッキー |
「はっはっはー、やっぱ最高だぜブラックサンドは(^^)!」 |
アル |
「共犯だと思ったあのトロール野郎が気付いて追いかけて来る前に。」 |
マスター |
さて・・・橋に向かうんでしたね。
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アル |
そうでした。 |
ラッキー |
「歌う橋」へ向かいます。 |
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