アドルフ・ヒトラー
ルイス・スナイダー著/永井淳訳
ヒトラーの誕生から自殺までと、その後の顛末を少し。
薄い文庫でライトにヒトラーのことを知るにはいい本・・・かと思ったのだが、読み始めていきなり首を傾げることに。
冒頭の著者の本書に対する説明文は以下の通りである。
「アドルフ・ヒトラーの物語はきれいごとではすまない。史上最も偉大なドイツ人を自称したこのひとりよがりの英雄の生涯には、親切なこと、ロマンティックなこと、寛容なことは何ひとつなかったといってよい。それは邪悪な人間の物語である。」
そんな生まれついての悪魔みたいな人間がいるわけない(汗)
著者はヒトラーが台頭しだした頃にドイツにいたアメリカ人で、戦後もヒトラー研究の第一人者とされていたとあるが、とてもじゃないがそんな優れた研究者の文章とは思えない。
本書はず〜〜〜っとそんな感じで、クレバーとは真逆の視点とわかるはずのない部分はとにかくヒトラーを悪魔のように書くというのに徹底していて、そんな調子だと書かれている史実にも疑いの目を向けてしまう。ちうか実際事実と異なることも書かれているらしい(汗)
根本として著者には客観的に努めようという気持ちが微塵も無いように見える。
例えばヒトラーは全然評価されないのに自分の絵に自信を持っていたとせせら笑うのはいいとしても、著者がヒトラーの絵を「生硬で、力量感が乏しく、生気に欠けた彼の絵は、要するにへたくそだったのである。」と言い切るのはどうなのか。絵の専門家でもないのに人の絵をへたくそだと断言するのは、実績もないのに自分の絵は素晴らしいと思っていたヒトラーとなにも変わらないような(汗)
こんな調子なので、読んでいるとヒトラーのことを狂人と言い続けている著者も狂人としか思えなくなるという2重構造(汗)
ちうわけでヒトラーという歴史上の人物を知るための第1歩には最も適さない類の本だった(汗)
20241022(mixi日記より)
20241022
ローダンシリーズ33
時空大脱出!
松谷健二訳
時空大脱出!
クラーク・ダールトン著
行方不明になってしまった調査チームの捜索の結果、レンズ・フィールド・ジェネレーターが破壊されているのを発見し、チームが異世界に行ったきりになっていることが判明。
あらたに大型のジェネレーターを作って捜索に向かおうとするも、光の窓が現れず、諦めざるを得なかった。
しかし3ヶ月後、電子部の主任物理学者であるエルブが失敗の原因を突き止めたと報告する。
更にその3ヶ月後、ローダンは三たびタツ・トルにいた。
前と違うのは、ドルススの中央部に巨大なフィールド・ジェネレーターが装備されていることだった・・・。
なかなか見どころ満載のクライマックス的展開で、なんと艦対艦の戦闘シーンまであって痺れる。
ラストは少しご都合主義に過ぎるという気がしないでもないが(笑)
これでこの「敵」の物語は一段落なのだろうか?流石にそんなことはないか。
流刑囚の看守
クルト・マール著
青い小人たちの協力によって一時的な安全を確保したミュロンたちだったが、ホランダーが彼らを捜索するのは確実で、それに備えて作戦を練る。
やがてヘリの音が・・・。
なんだかいい感じの流刑植民団編(笑)
今回はようやく最大の敵を倒したと思ったら急展開でインディアン、じゃなくて(笑)異星人の襲撃まで発生し、なんとなく西部開拓史感も出てきた感じ(笑)
そしてチェリッシュの活躍は心強いが、その分ミュロンが受け手に回るのは少し残念。
それにしてもそんな長期間、定時信号のみで連絡しないって有り得るかしら・・・(汗)
ちうわけで今回は2つの話がどちらも全然違う内容でかつどちらもクライマックスという趣で、なんだかお得な感じだった(笑)
20241026(mixi日記より)
20241026
英国パラソル奇譚
アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂う
ゲイル・キャリガー著/川野靖子訳
ゲイル・キャリガー著/川野靖子訳
不倫の濡れ衣が晴れ、ロンドンに戻ってきた身重のアレクシアだったが、生まれてくる子どもの力を恐れた吸血鬼による度重なる暗殺計画にさらされていた。
そこで発案された計画が、アレクシアの子どもをアケルダマ卿の養子にするという思い切ったものだったが、他に代案は無かった。
引っ越しも済んでほっとするかと思いきや、そこに突然ゴーストが現れ、女王陛下の暗殺を予言する・・・。
非常に特殊な状況だった前作に比べると、まだしもいつもの環境(?)で物語が進むので読みやすい。
しかしその結果の変化たるや、あまりにも多方面にわたり、かつ大規模なもので、この作者が安定した環境でのワンパターンストーリーには絶対しないという強い意志を感じた(笑)
このシリーズはいつもそうだが、3人称でありながらアレクシアの1人称のような印象を受ける徹底した視点のコントロールと、登場人物全員の「それぞれの都合で生きている感」で、あれよあれよと面白く読めるところがエンターティメント作品としての完成度が高いと思う。
本作も最後の派手すぎる展開も含めてとても面白かったが、少し残念だったのはマコン卿の活躍シーンが少なかったのと、最後にビフィの意見が聞けなかったところ。
読んでいないと意味不明だが、後者に関しては読んだら誰でも思うはず。
20241103(mixi日記より)
20241103
真紅の真珠(前編)
マイクル・ムアコック著/健部伸明訳/ナイトランド・クォータリー vol.32
漆黒の花を求める冒険の後、エルリックたちは特殊な船に乗って「下側」の世界へ向かった。
平面だと思われている世界だが実は球形であり、世界の果てを越えた先には「下側」の世界が広がっているのだ。
そこで彼らを出迎えたのは、メルニボネ人としか見えない海賊と、同じくメルニボネ人にしか見えない美女だった・・・。
なにしろ前編なので感想を書くタイミングではないのだが、掲載している本が別なので一応書かざるを得なくなった(笑)
ちうか化夢宇留仁のシリーズを読む間隔が広すぎるのと記憶力がなさすぎるので、過去作に出てきたキャラクターが再登場してもはっきり思い出せない(汗)
本作でも少なくとも2人はそういう感じの人が出てくるのだが、誰だっけ状態(汗)
ムーンぐらむだけは覚えている(笑)
それはさておき(笑)、前編だけでもなかなか趣があってまあまあ楽しめた。
忘れないうちに後編を読まねば(汗)
20241106(mixi日記より)
20241107
真紅の真珠(後編)
マイクル・ムアコック著/健部伸明訳/ナイトランド・クォータリー vol.33
メルニボネ人としか見えなかった女性は竜の種族プールンのフェルンラス女卿で、エルリックの叔母だった。
エルリックは彼女が手に入れたらしい「白の剣」を譲り受けるためにやってきたのだが、彼女はその見返りに2つの真紅の真珠を手に入れることを要求する。しかしその真珠の正体は・・・。
旅情を満喫という趣だった前編とは打って変わって、後編はアクション編で、あれよあれよで大騒ぎに(笑)
しかし微妙にメインキャラクターの活躍シーンが乏しく、ラストの決着をつけたのもまさかの隠し玉で、なんだか散漫な感じだった。
それにしてもこの世界ではああいう人たちはほんとに剣呑なんだと思い知ったな(笑)
ムーングラムとナウハ姫はなんのためにいたんだ・・・(汗)?
20241107(mixi日記より)
20241108
地球最後の砦
A・E・ヴァン・ヴォクト著
地球最後の砦
浅倉久志訳
自殺に失敗したノーマは、奇妙な男に誘われてついていき、強制的にどこともしれない世界への義勇兵を募る事務所で働くことになってしまう。
その男ドクター・レルの隙をついて元恋人へ助けを求める手紙を出すが、それは元恋人ガースンをも巻き込んでの時空を越えた戦いの始まりだった・・・。
なんという若さに任せたイメージの奔流と言うか、ある意味とてもヴォクトらしい作品で、数ある時間テーマ作品の中でも最もシッチャカメッチャカなものの1つだろう。
そもそもなんで人間が必要なのかよくわからないし、彼女はなんでそんな力を持つに至ったのかもさっぱりわからない。
しかしそんなシッチャカメッチャカな展開なのに、最後があまりにもビシッと決めて終わるので、なんだか名作を読んだような気にさせられるのがなんかずるい(笑)
消されし時を求めて
伊藤典夫訳
病院のベッドで目覚めたドレイクは、その前1週間の記憶が欠落していた。
文具のセールスマンだったドレイクは、記憶が消えたあたりに回っていた地域にもう一度行ってみることにする。
そして道中の列車で、若い女性が無限に液体が充填されるコップを売っているのに出くわし・・・。
これまた時間物だが「地球最後の砦」よりはまとまりがいい。
最初はこれは「ヨグ・ソトースの影」の「未来に眼を向けよ」じゃん(笑)とか思いながら読んでいたのだが、途中からそれどころではない複雑怪奇なプロットに突入(汗)
ただしあまりにも複雑な内容に対して著者の説明力が足りていない感じで、何がどうなったのかはかろうじてわかるものの、なんだか後出しで手品のトリックを説明されているような、少し居心地が悪く感じるところも。
まあなんにせよやっぱりヴォクトだったという感じ(笑)
ところで本書のイラストは表紙もいいが、中の挿絵がどれもこれもいい感じだった。
岩淵慶造・・・おお、大御所中の大御所だ。
20241111(mixi日記より)
20241111
剣客商売十 春の嵐
池波正太郎著
深川で鰻の辻売りをしている又六の母親の病気が癒え、床ばらいをしたお祝いでもらった鯛と軍鶏をおはるがはりきって調理し、秋山家4人揃って和やかな酒席が設けられた。
一方その頃、旗本井上主計助が頭巾の侍に斬り殺されていた。
そして生き残った小者は頭巾の侍が「あきやまだいじろう」と名乗るのを聞いていた・・・。
最初の話「除夜の客」を読み終わった瞬間、化夢宇留仁はひっくり返った(汗)
その話の最後の1行は以下の通りである。
"いいざま、ずいと、又太郎が芳次郎の前へ出て、大刀を振りかぶった。"
いつもと全然変わらない雰囲気で、もくじの構成もいつもと全然変わらないのに、本書は1つの長編だったのだ(汗)
びっくりするのでもっとわかりやすくしておいてほしい(汗)
というわけで剣客商売初の長編作品だったわけだが、流石に長編だけあっていつもよりも重苦しい雰囲気が強く、小兵衛もいつものように余裕でこなすというわけにはいかない。
しかしその分(?)オールスターキャストと言えるほど様々な過去作の登場人物も出てきてラストの(アベンジャーズみたいな/笑?)盛り上がりを期待させるのだが、流石にそこは正太郎くんらしく渋く決めるのだった。
しかしここが化夢宇留仁的には大きな不満で、その展開自体はいいとしても、その予想外の展開に小兵衛がどんな反応を示したかが描かれないのが片手落ちだと思うのだ。
まあ予想はできるので、予想できることをわざわざ書く必要もないと判断されたのかもしれないが、ここは化夢宇留仁ははっきりと示してほしかった。
化夢宇留仁的には本作で一番印象的だったのは、中盤小兵衛に呼ばれてやってきた又六が大きなザルいっぱいのあさりをおみやげに持ってきておはるを喜ばすところだった(笑)
2番目はポキポキと指を鳴らす三冬ちゃん(笑)
小兵衛と三冬なのに、それを小柄な爺と単なる女としか認識せずに襲撃した賊が可哀想過ぎる(笑)
徳次郎と小兵衛のやりとりもよかった。
ちうか本作はこれがメインかも(笑)
そして大治郎は名前はやたらに出てくるのだが、本作では名前が出れば出るほどなにもできなくなるのだった(笑)
20241115(mixi日記より)
20241115
夜の闇の中へ
コーネル・ウールリッチ著/ローレンス・ブロック補綴/稲葉明雄訳
自殺に失敗したマデリンは・・・ってなんかつい最近同じ書き出しがあったな(笑)
失敗したことで生の喜びに気づいたのはいいが、もう使わなくなった銃を置いたはずみに暴発し、見も知らぬ若い女性を殺してしまう。
マデリンは死ぬはずだった自分が生き残り、生きるはずだった女性スタアを殺してしまったことで、その代償は1つしかないと決断する・・・。
はっきり言って主人公マデリンはキチガイである(笑)
しかしそのキチガイが、考えた末に行動を起こし、綿密に計画を立てて目的を達成していく様はなかなか鬼気迫るものがある。
しかしなにしろキチガイなので(笑)、感情移入とまでは行かず、まあまあ眉を寄せながら読んでいたのだが、2番目の他殺死体(笑)が登場してからは俄然盛り上がって最後まで楽しく読めた。
しかし・・・最後のオチはいただけない(汗)
ところで本作は著者の未完の遺作の1つであり、それをローレンス・ブロックが補綴して完成させたものなのだが、未完と言っても前半はあったけど後半がないというような単純な状態ではなく、冒頭、途中のいくつかのパート、そしてラストが欠落というなんとも悩ましい状態で、それらを補完して違和感なく1つの作品として仕上げたブロックの手腕はなかなかのものだと思う。
しかしそれにしてもラストはいただけない。
本作では主人公のバックグラウンドがほとんど語られないのが特徴的なところでもあるのだが、あのオチに至るためには絶対にそこは必要なのだ。
しかも解説で示されていた著者が消したがなんとか読めた草稿で暗示されるオチは、それまでの内容をほぼ完全に受け止められる素晴らしいものなのに、どうしてそうしなかったのかほんとに理解に苦しむ。
そうだったとしてもこのままだとマデリンの心情描写が足りなさ過ぎるとは思うが。
ホームページの掲示板で本書を読んだ有識者の方は、本作はひねりが無いと書いていた。
確かにそうかもしれない。
例えば化夢宇留仁は本作の謎に関しては、前半に示されるヒントを完全に忘れていたのだが、提示された条件であり得るのはこれしかないと思っていたらやはりその通りだった(汗)
そこから更にオチはこうだったら面白いというアイデアがあったのだが、それは全然違った(笑)
しかし本作はひねりはないかもしれないが、想像もつかないストーリーという点では十分に奇抜だったと思う。
途中で出てくる様々な要素が投げっぱなし(超有能な刑事とか)なのも、わざとなのか未完ゆえなのかわかりにくいというところも含めて、最初から最後までに興味深い作品だったのは間違いない。
20241122(mixi日記より)
20241123
キャプテン・アメリカ ウィンターソルジャー
アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ監督
を観た。2014年11月24日。
ニューヨークでの戦いから2年後、キャプテン・アメリカことスティーヴ・ロジャースはワシントンD.C.で諜報機関S.H.I.E.L.D.のニック・フューリーの下で働きつつ、現代社会への適応に苦労していた。
ある日、S.H.I.E.L.D.の船舶が海賊ジョルジュ・バトロックによって占拠されるという事件が発生。
ロジャースとナターシャ・ロマノフは、エージェント・ラムロウが率いる対テロ作戦部隊S.T.R.I.K.E.と共に人質の救出へ向かう。
その任務中、ロジャースはロマノフが船のコンピュータからデータを盗んでいるのを目撃し、それがフューリーの指示だと知る。
帰還後ロジャースはフューリーからS.H.I.E.L.D.が進める「インサイト計画」の説明を受ける。これはスパイ衛星によって敵対行為を事前に察知し、3基のヘリキャリアーによって先制攻撃するというものだった。フューリーはこの計画に違和感を持ったため、ロマノフに密かに計画のデータを盗み出すように指示したのだった。
しかしデータは解析できず、それも不審に思ったフューリーは、世界安全保障委員会のアレクサンダー・ピアースに計画の延期を要求する。
マリア・ヒルとの待ち合わせ場所へ向かう途中、フューリーはウィンター・ソルジャーと呼ばれる謎の暗殺者率いる部隊の襲撃を受けた。フューリーはロジャースのアパートに逃げ込み、戻ってきた彼にS.H.I.E.L.D.が危険であると警告し、ロジャースにUSBメモリを手渡した直後、ウィンター・ソルジャーの狙撃を受ける。
フューリーは手術中に死亡が確認された・・・。
とにかく忙しくて疲れていたので、頭を使わなくても観られる映画ということで本作をチョイス。
だいたい希望通りの内容ではあったが、予想以上に超大作でその分少々疲れた(笑)。
とりあえず画面が全体的に「ダークナイト・ライジング」みたいな雰囲気でとにかく金がかかってそうに見える。
ストーリーはなかなか凝っていて、まさかの再登場キャラが2人もいたりと、いろいろサービス満点。
とりあえず化夢宇留仁的にはやっぱりスカーレット・ヨハンソンがエロエロなのが一番ポイント高い(笑)
しかし本作では少々やつれた感じだったのが少し残念。
総じてアベンジャーのシリーズではこのキャプテン・アメリカが一番独立して楽しめるシリーズだと思う。
20150602(mixi日記より)
20241127
ロシアンブラザー
アレクセイ・バラバーノフ監督
を観た。2014年10月16日。
2年間の軍役を終えて故郷に戻った青年ダニーラ。
しかし故郷での仕事はなく、成功しているという噂の兄をたよってサンクトペテルブルクを訪ねる。
しかし兄は殺し屋になっており、しかも仕事がうまくいかず雇い主に殺されそうになっていた。
ダニーラは兄に協力して組織の暗殺者となり、その世界に足を踏み込んでいく。
しかしどこまでもマイペースのダニーラは会う人みんなを戸惑わせ・・・。
まずは現代ロシアというだけで興味深い。
すごくけったいな路面電車とか、見慣れないものもいろいろ出てくるし。
しかしなにより出色なのはダニーラのキャラクターで、どこまで本気なのかわからないすっとぼけた性格が先を読めなくしていて目が離せない。
例えば殺人現場を観られた通行人をとっつかまえ、死体運びと処理を手伝わせ、浮浪者仲間のところに連れていって一緒に酒を飲んでから解放したりする(笑)
一見の価値のある映画だと思う。
20150602(mixi日記より)
20241128
敵は海賊・海賊たちの憂鬱
神林長平著
火星の「軍神」に場違いな客がいた。
その男ラヴァンは太陽系に真の正義をもたらすと宣言している星治家マーク・マーマデュークの「足」だと言う。
そしてラヴァンのボディーガードにはなぜかラテルとアプロが。
やがてマーマデューク本人も火星に姿を現すが、それは火星始まって以来の破壊的な事件の始まりだった・・・。
前作があまりにもとりとめがなくハチャメチャな話だったのに比べると、本作は地に足がついた感じで読みやすく、プロットもしっかりしていて面白かった。
それというのも物語の軸になるマーマデュークというキャラクターのおかげであり、彼の謎がストーリーを引っ張ってそれが解かれた時に結末を迎えるという、ある意味ミステリー的な内容なのだ。
見せ場もいろいろ用意されており、中でも化夢宇留仁が気に入ったのは砂に潜っているラジェンドラが正体不明機を察知するやカメラを内蔵したドローンを発射し、一瞬で正体を暴いて攻撃に移るところとか。とにかくいつもラジェンドラはかっこいい。
またキャラクターもいつもの顔ぶれの掘り下げが進み、そういうところも面白かった。
ただし主人公(?)であるラテルは相変わらず薄っぺらい感じで、今回はまわりのキャラクターに深みが出た分存在感さえ希薄に(汗)
そろそろラテルのキャラクターを活かしたエピソードが欲しい。
20241129(mixi日記より)
20241129