ローダンシリーズ16
ロボット皇帝の反乱!
松谷健二訳
ロボット皇帝の反乱!
W・W・ショルス著
地球にスプリンガーのロボットスパイが潜入していることを突き止めたローダンはただちにテラニアのロボットの検査を行う。
作業ロボット、続いて戦闘ロボットの検査を行い、その内何体かはプログラムを書き換えられており、破壊した。
ところがやっと検査が終わったと思ったときにそれは起こった・・・。
なんだか著者が手慣れてない感じ?
<ネタバレ>
ロボットの反乱の発生時は、検査が済んだはずなのにそれが起こり、それに対して誰も意見を言おうとしないのでなにかを読み落としたかと不安にさせられた。
またロボット皇帝という設定も興味深かったのにすぐにうやむやになってしまって消化不良。
この話の一番のポイントは地球がシリーズ始まって以来の大きな被害を出すところで、ほとんどターミネーターの歴史(笑)
追い詰められた第3勢力が放つのは最後の切り札イワン!・・・なのだが、その描写がこれまた納得がいかない。
設定上イワンの起こすのは核爆発なのだが、拳銃が届くような距離で使ったりしており、手榴弾並みの威力になってしまった(汗)
シリーズ監督はちゃんとチェックしているのだろうか(汗)
無限への散歩
クラーク・ダールトン著
スプリンガーの新たな勢力である超重族がローダンの行動を見張っていた。
トプトル提督はローダンを尾行すれば「永遠の生命の星」への道が開けると睨んでいたのだ。
そんなこととは知らないローダンはスプリンガーを倒すための武器を入手するために永遠の生命の星ワンダラーに向かう・・・。
なんだかやたらになれなれしくなっている「それ」(笑)
そして表紙にいる見覚えのないクレオパトラチックな髪型のねーちゃんは誰かと思えば、正体は「クレオパトラ女優」(笑)
なんなのこの展開は(笑)
惑星バルコンの歴史はこのあと大きく響いてきそう。
ちうかティフラー完全にほったらかし(笑)
20220826(mixi日記より)
20220827
アトランティス 失われた帝国
ゲイリー・トルースデール&
カーク・ワイズ監督
マイロ・サッチは、アトランティスに関する新しい学説を発表するが、博物館の館長は真面目に取り合おうとしない。
彼の前に現れた謎の女性ヘルガ・シンクレアに導かれてプレストン・ウィットモア氏に会い、氏がアトランティス探検隊を準備していることを知らされる・・・
実はリュック・ベッソンの「アトランティス」と間違えて観た(笑)
「不思議の海のナディア」の盗作として名高い(笑)本作だが、実に面白かった。
冒険が始まってからのテンポの早さはジェットコースターどころではない。予告編を観ているのかと錯覚するほど(汗)
骨格やディテールは確かに「ナディア」の盗作だと思うが、ロマンあふれるビジュアルや突き放したキャラクターなど、本作独自の要素も多い。
そして最後の問答無用の圧倒的な見せ場。
とりあえずトラベラー&クトゥルフ好きな男の子(笑)は必見。
少なくとも化夢宇留仁は「ナディア」より断然面白かった。
20110510(mixi日記より)
20220829
英国パラソル奇譚
アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う
ゲイル・キャリガー著/川野靖子訳
ウールジー人狼団のアルファであり異界管理局(BUR)の捜査官であり伯爵でもあるコナル・マコン卿と結婚し、「陰の議会」の議長になって忙しい毎日を送っていたアレクシアは、ある日夫の怒鳴り声で目を覚ました。
ロンドンで奇怪で大規模な事件が発生したらしい。
マコン卿が飛び出していってから起き出したアレクシアは、館の庭に人狼を中心とした兵士達がひしめいているのに仰天する。
世界各国に散っていた兵士達が再編成のために集まっていたのだ。
そんなところにやってきた親友のアイビィはアレクシアに婚約したと報告し、更に事態をややこしくする・・・。
シリーズ第2弾は、ただでさえ読みやすかった前作に輪をかけて読みやすくテンポがよく、ジェットコースター小説になっていた。
謎めいた事件や、飛行船での旅行、そして後半の舞台になるスコットランドの雰囲気もよく、事件のからくりも興味深くて面白かった。
ただ1巻目を読んでから少し時間が経っていたので、キャラクターの細かい設定を忘れており、そのせいで展開に違和感をおぼえるところがあったが、1巻の該当部分を読み直したらちゃんと予想できるように書かれていた。
そしてラストにこれまでにないタイプの大事件をぶち込んでくるのもうまい。
続きを早く読みたくなる。
なんとなく入手したシリーズだったが、思わぬ拾い物だったようだ。
アレクシアの親友(?)のアイビィはちょっとイカれ方がエスカレートしすぎな気はしたが(笑)
20220829(mixi日記より)
20220830
共和国の戦士
スティーヴン・L・ケント著/嶋田洋一訳
アメリカ合衆国を母体とした統合政府が銀河の多くを支配している未来。
人々は「支配階級」「市民階級」「戦士階級」に別れ、その中の「戦士階級」の多くはクローンで賄われている。
主人公はクローンの中で育った「自然生まれ」だが、実はクローンは自分がクローンだと気付かない精神操作をされており・・・・・
というような内容。
なかなか面白い世界が展開されているが、「老人と宇宙」で言及されたクローンの欠点が頭にちらついて仕方がない(笑)。
なにより問題なのは、530ページも費やして物語が全然完結しておらず、続きは次巻!ってな感じが強すぎるところ。
続きを読むのかどうか、迷う。
20110515(mixi日記より)
20220831
銀河辺境シリーズ15
遥かなり銀河辺境
A・バートラム・チャンドラー著/野田昌宏訳
シスター・スーの船長に返り咲いたグライムズは地球に戻ると、シャールとダルリーンを連れて里帰りした。
実家では新たにセイ子というメイドロボットを使用していたが、仕様以上の知能を発揮した結果家を追い出されることになり、結局彼女もグライムズのもとへ。
今回ダミアン少将から受けた任務は非常に高価な毛皮を産するニュー・セイラム星系でその毛皮を採るために虐殺されているシルキーという生物を調査せよというものだった・・・。
堂々たる銀河辺境シリーズ15巻の完結編・・・なのだが、読んでいて全然そんな感じではなく戸惑った(汗)
まあそもそも大きなテーマや流れがあるわけではないので無理もないかと思いもしたが、それにしてもいつもに増して話が地味(笑)
だいたい完結編の舞台の惑星の名前がニュー・セイラムで、そこで起きる事件もだいたい想像通りという(笑)
しかしその理由は巻末で判明した。
著者が亡くなってしまったので続きが出なくなっただけなのだ(汗)
だがそう思うと、野田元帥の言う通りあたかもこれで終わりになるかもしれないという予感があったかのような終わり方ではあった。
で、本作だが、いきなり出てきたアンドロイドのセイ子ちゃんが主役である(笑)
冒頭の口絵でなんじゃこのアーマノイド・レディは?と思ったら、その能力までレディ並みでびびった。ちうかなんで事務&メイドロボットがそんなに強いんだ(笑)?
そしてセイ子ちゃんの名前の由来が面白い。
日本のセイコー製だからだそうな(笑)
それにしても地味な話だった。
前半は普通に自由貿易船の日常だし、後半の任務も要するにグライムズは美女3人と戯れていただけである(笑)
しかしそれこそが本シリーズの真骨頂でもあると思ったりもするのだ(笑)
それにしても表紙の美女2人がカンガルーだったとは、学生の頃の化夢宇留仁には想像もつかなかったなあ(笑)
まだ外伝はあるものの、とりあえずシリーズ完結ということでシリーズ全体に対する感想も書いてみることにする。
このシリーズは文章がうまいわけではないし、センス・オブ・ワンダーなところもほとんど無いし、プロットも行き当たりばったり感が半端ないし、主人公も全然ぱっとしない。
ちうか彼女と里帰りして両親とまったりするSFヒーローなど聞いたこともない(笑)
誰かにSFを読んでみたいので代表的なSFシリーズを紹介してくれと言われて本シリーズを挙げる人は皆無だろう(笑)
しかしそういうところがまさに文字通りユニークであり、他では得難い独特の面白さを構築しているのは間違いないだろう。
この読んでいる間の緊張感の無さはほんとうに他では得難い(笑)
というわけである意味非常に貴重なシリーズだと思う。
化夢宇留仁は面白いかと言われたら返答に困るが、好きか嫌いかと言われたら大好きと答える(笑)
20220831(mixi日記より)
20220901
ラストサムライ
エドワード・ズウィック監督
をテレビで観た。
南北戦争時代のアメリカ。北軍士官のネイサン・オールグレン大尉は、無差別の殺戮が嫌になり、除隊するも酒浸りに。
そこに日本で軍の訓練をして欲しいという話が持ち上がり・・・。
どうもカットが多いようで、それも後半の戦闘シーンを残すために前半を多くカットした模様。
そのせいで主人公の心情の変化が唐突なものになってしまった感がある。
とりあえず史実風の味付けをした和風ファンタジーとしてはなかなか面白かった。
20110515(mixi日記より)
20220902
グラフィティ・歴史謎事典3
古代ローマ帝国の謎
阪本浩著
カラー写真がたくさん載った文庫本。
第1部 見世物に熱狂する人々
第2部 古代ローマ帝国謎事典
1.国家と政治1
2.国家と政治2
3.暮らし
4.宗教
5.探求
ローマ帝国入門編と言った感じのライトな内容。
興味をひくだけひいたら次の話題に行ってしまうので、入門編としての役割は十分に果たしている。
しかし欲求不満もたまる(笑)
20110518(mixi日記より)
20220903
グラフィティ・歴史謎事典2
古代エーゲ・ギリシアの謎
吉村作治監修
順番的にはその前に読んだローマのやつの前にあたる。
第1部 悲劇的英雄像を越えて
第2部 古代エーゲ世界謎事典
第3部 古代ギリシア謎事典
神々と英雄
歴史
探求
黄道12星座とギリシア神話
第1部が本の1/3くらいを占めるのだが、ここがつまらない(汗)
物語を断片のみ紹介されても嬉しくないし、このシリーズに求めているのは歴史ロマンと資料的知識であるので、残念。
第2部になると景気のいい発掘の話が続いて俄然面白くなる。
なにしろ伝説だと思われていたトロイアの場所を、このへんかな?と掘ってみたら想像通りの都市が出てきて、おまけに黄金の財宝がジャラジャラ(笑)。
更にそれならトロイアを滅ぼしたミケーネの王家の墓があるのじゃないかと、砂に埋まったライオンの浮き彫りのある巨大な門のそば(怪しすぎ/笑)を掘ってみたら、あっという間に墓が見つかって、トロイアの数倍の黄金財宝がザックザク(笑)
そしてクレタ島を掘ってみたら、これまた伝説だと思われていた巨大な迷宮(部屋数1000以上/汗)が姿を現す。
面白くないわけがない(笑)。
その後はアテナイの歴史を軸に展開するが、ここに関わってくるのが例のスパルタで、あの映画を観たあとなんだから面白くないわけがない(笑)
300は史実っすよ!
大筋は(笑)
また神話がらみでも、先日「オデユッセウス物語」を読んだばかりだし、視点が違ってまた面白い。
ローマのとにかく滅茶苦茶な共和制と帝政のお祭り騒ぎも面白かったが、ギリシアの混沌とした歴史はまた別の面白さがあった。
次はシリーズ1冊目のエジプト文明を読む予定。
しかしなんでさかのぼってるんだ(笑)?
20110520(mixi日記より)
20220904
エリア88
新谷かおる著 全23巻
親友に騙されて外人部隊に志願させられた風間真が配属されたのは中東アスラン王国の傭兵空軍基地エリア88だった・・・。
実家には全巻揃っているのだが、今回キンドルで読んだ。
ちうかびっくりするくらい面白いなこれ(笑)
ラスト近くで少々駆け足になって散漫になった気がするのは少し残念だが、それもそれまでのしびれるような強烈な面白さがすごすぎて勢いがついてよくわからなくなる(笑)
しかも確実に前に読んだときより面白い。
なぜかというと、昔はF14とかの超有名機種しか知らなかったのだが、最近は飛行機模型を作るようになったので出てくる機体は一応全部知っている状態になっていたのだ。
ラウンデル少佐バッカニアとは流石に渋い!とか(笑)
傭兵たちの描写やかっちょいい空戦シーンももちろん面白いが、なによりストーリーがよくできていて、引き込まれる。
キャラクターも魅力的なのだが、通常キャラクターを活かすためによくあるシチュエーションというのはばっさりカットされているのも興味深い。
例えば主人公真の親友といえばF14乗りのミッキーだが、この2人が仲良くなる経過は一切描かれていない。
他のキャラクターもほとんどがそうで、グエンとか嫌われ者だったはずがいつの間にか一番かっこいいところを持っていったりする。
これもストーリー重視で構成されている本作ならではだと思う。
またたまにシャバ(笑)の描写が出てくると、経済界の動きをきっかけに材料からどんなものを作っているかを推測し、次第にその恐るべき兵器の姿が浮かび上がってくるとか、超面白い小説のような構成は見事すぎ。
昔から超名作だと思っていたけど、再読したらやっぱり超名作でした(笑)
A10の活躍がもうちょっと観たかったなあ。
20220905(mixi日記より)
20220905
宇宙船サジタリウスvol.2
横田和善監督
第5話 ライララ村は不思議な村
トッピーたちと別行動をとったラナは地球の攻撃艇が墜落するのを目撃する。
同じ頃、シビップに連れられてライララ村に到着したトッピーたちだったが・・・。
第6話 アン教授の恋の秘密兵器
アン教授がメリカ村で囚われ、国王ガンレーに戦争で使うための強力なロケットを3日以内に作るように命令される・・・。
第7話 ケンカをやって幸せになろう
アン教授を追って新しい村にやってきたトッピーたちは、そこにアン教授のお墓をみつけ・・・。
第8話 強盗そこすてきな商売!
アン教授が登ったというイスタ山に到着したトッピーたちだったが、怖じ気づいてしまう。
そこにノリスという遊牧民が現れ、トッピーたちのために歓迎の宴会を開いてくれ・・・。
あらためて観て、その脚本の志の高さに脱帽。
どれもSFという設定を活かして当たり前と思われがちな価値観を揺さぶる話ばかり。
第5話では強引な開発による利益と犠牲を見せ、第6話では東西冷戦をモチーフに戦争の必要性を問い、第7話では宗教の効果と害をつまびらかにし、第8話では善良な人々による強盗団という選択肢の無さによる価値観の崩壊を描く。
その間にも故郷に待つ妻と生まれたばかりの娘を想うトッピー、残してきたたくさんの子供たちに思いをはせつつも、その息苦しい生活を否定しようとするラナ、恋する女性をひたすら追いかけるジラフと、それぞれのキャラクターも着実に描き込んでゆく。
こんな内容がテレビシリーズとして放映されたとは、素晴らしすぎる。
放送の歴史に残すべき宝石の1つだと思う。
20110521(mixi日記より)
20220906
グラフィティ・歴史謎事典1
古代エジプト文明の謎
吉村作治監修
第1部 自然に神々を見た人々
第2部 古代エジプト謎事典
1 暮らし編
2 神々と信仰編
3 技術編
4 事件編
5 探求編
1冊目で張り切っていたのか、やたらとカラー写真が多い。
印象的だったのは、当時の平均寿命が25歳だということ。
ナイル川の氾濫という定期的イベントがあり、それによって農作物が確保されていたためか、実に平和的な社会が構成されていたこと。
しかもその社会が3000年の間大きく変わらなかったこと。
いろいろな意味で偉大な文明だ。
それにしても25歳で寿命とは、書記が最高の職業とされるのも当然である。
20110522(mixi日記より)
20220907
ゴジラ×メカゴジラ
手塚昌明監督
1999年、ゴジラが館山に上陸する。45年前にオキシジェン・デストロイヤーで倒した種の別個体らしい。対特殊生物自衛隊(JXSDF・Japan Counter-Xenomorph Self Defence Force)が迎撃するが、効果が認められない。
日本政府は柘植真智子首相指揮のもと、湯原徳光ら日本有数の科学者たちを招集して対G兵器の開発に着手し、館山沖から引揚げられた初代ゴジラの骨格をもとに、4年の月日を経てついに機龍(メカゴジラ)を完成させた・・・。
通して数えるとシリーズ26作目。
ややこしいが「ゴジラ対メカゴジラ」とも「ゴジラvsメカゴジラ」とも別の作品である(笑)
1作目からの続編という位置づけで、1作目に登場したゴジラの骨格とDNAを利用した対ゴジラ兵器「機龍」とゴジラとの対決を描く。
なんだか今と全然顔つきの違う釈由美子が主役(笑)。
最近のゴジラシリーズの一番の問題点は、制作陣が自分たちがバカ映画を作っているという自覚が無いことだと思う。
自覚してくれればもう少し吹っ切れた内容になると思うのだが。
しかしその自覚の無さが変に泥臭い味わいを生じさせてもいる(笑)。
最大の見所であるべきメカゴジラの活躍シーンは、特筆するほどのところがないのが残念。バックパックのミサイルはちょいとかっこよかったかな?
この辺は続編ではだいぶマシになって、もう少しメカならではの見せ場を作っていたと思う。
とりあえず化夢宇留仁にとって本作の一番の見所は、釈の尻であった(笑)
20110523(mixi日記より)
20220908
地獄島の要塞
ジャック・ヒギンズ著/沢川進訳
元英国海兵隊員で、今では相棒モーガンとともに海綿採りをしているジャック・サヴェージは、海底に沈んだイスラエルのミラージュ3とパイロットの遺体を確認した。
ギリシャ軍はそれを重要な収穫とみなしていたが、機体は何者かに爆破されてしまい、それはジャックの大きな転機につながるのだった・・・。
結論から言うと、まあまあ面白かった。
上記の冒頭の展開のあと、ジャックは予想外の行動に出る。
関係者からもなんでそんなことをしたのかといぶかしがられ、化夢宇留仁もなんでかよくわからなかった。
というのもその行動を起こすに至ったジャックの心情が書かれていないのだ。
なので化夢宇留仁はさては「廃墟の東」と同じく主人公に秘密が隠されているパターンかと想像した。
そして全然違った(汗)
このシチュエーションで化夢宇留仁の読み方が少しずれてしまった気がする。
変な行動をしてその裏がないのであれば、それをやった理由を書いてほしいと思う。
なにしろ本書はジャックの一人称なのだ(汗)
タイトルにも文句がある。
「地獄島の要塞」というタイトルから想像する内容とはあまりにもかけ離れすぎている。
タイトルから想像する内容を期待すると、ものすごく的はずれなことになってしまうのだ。
そして原題の「Night Judgement at Sinos」(シノスの夜の審判)も気に入らない(汗)
シノスという島が出てきて、これが要するに「地獄島」なのだが、そもそもこの島は物語にメインで関わるものではないのだ(汗)。
「エーゲの夜の審判」ならまだ納得がいくのだが。
いきなり文句ばかり書いたが、面白くないとは言わない。
特にいいのはジャックの相棒モーガンと、ホテル経営者ヤンニ・キトロス、ジャックに協力するトルコ人のカシムのキャラクターで、中でもカシムは頼りになりすぎていい奴すぎて夢に出そう(笑)
逆に微妙なのはヒロインのサラ・ハミルトンとその義兄ディミトリ・アレコで、特にアレコの顛末にはあごが落ちた。
予想を裏切る展開という意味ではなかなかハイレベルな作品だろう。
上記のキャラクター以外では化夢宇留仁が面白いと思ったのはエーゲ海の様子そのもので、赤狩りが渦巻く当時の世情と、一見のんびりしているエーゲ海の島々の描写のコントラストが興味深く楽しめた。
ちうわけで総評としては「まあまあ」(笑)
そうそう、カシムが振る舞ってくれた浜辺フルコースがすごくうまそうだった(笑)
振る舞われたジャックは心情的にそれどころではなく、ちゃんと楽しめなかったのが残念だったが。
20220908(mixi日記より)
20220909
エルリック・サーガ3 白き狼の宿命
マイクル・ムアコック著/井辻朱美訳
プロローグ オーベック伯の夢
マラドールのオーベック伯は、女王エロアルドの命によって大地と混沌の境であるカネルーン探索に向かった。
カネルーンにたどり着いたオーベックは、そこで黒い女王マイシェラと出会い・・・。
彼の混沌の探索が、エルリックの時代の新王国の繁栄のきっかけになったらしい。
しかしよくわからん(笑)
第一の書<夢見る都>
エルリックはスミオーガンをはじめとする各国の艦隊を引き連れ、メルニボネに攻め上る。
攻撃は予想以上にうまくいったが・・・。
イイルクーンがルビーの玉座に着き、エルリックのことを「無法者」「裏切り者」呼ばわりしているのでエルリックは怒っている。
しかしどっちもほんとのことだし、サイモリルの忠告も聞かずに玉座をほっぽり出したのは自分なので、怒る権利は微塵もない(笑)
さらにエルリックはイイルクーンとサイモリル以外を皆殺しにし、メルニボネを焼き尽くす指示を出す。
なぜエルリックが守るべきメルニボネの民を(汗)?
それには深遠な理由があるかのように語られるが、結局わからずじまい(汗)
この件から、化夢宇留仁はシャアのアクシズ落としを思い出した(笑)
そしていつものようにストームブリンガーに振り回されて当初の目的を自分で粉砕し、結局なにもかもを失うことに。
自業自得(笑)!
ところでエルリックがストームブリンガーを海に捨てる展開があるのだが、「コブラ」でそっくりの展開があったのを思い出した。
寺沢先生こんなところからもパクってたか(笑)
第二の書<神々の笑うとき>
やけ酒を飲み続けていたエルリックに声をかけた翼を持たぬマイルーンの女は、シャーリラと言った。
彼女はエルリックに古の秘密が記された「書」の在り処を知っており、その探索に手を貸してほしいと言う。
エルリックは自分の求める答えが「書」に記されているかもしれないと引き受けるが・・・。
夜な夜なサイモリルの悪夢に悩まされつつ、可愛い女はちゃっかりいただくエルリック(笑)
そして彼が欲しているのは「平安」だそうな。
どの口がそれを言う(汗)?
それが欲しければメルニボネの玉座に座ってサイモリルといちゃいちゃしておればよかったのだ(笑)
むしろお前のせいでどれだけの人の平安が失われたことか。
そして性懲りもなく(?)現れる頼りになる相棒ムーングラム。
なんでこんな奴を助けてくれる人が次々に現れるのか、理解に苦しむ(笑)
第三の書<歌う城砦>
ジャーコルに向かう船に乗っていたエルリックとムーングラムだったが、パン・タンのガレー船に襲われ、身を守るために戦う羽目に。
ストームブリンガーの力は圧倒的で、結局獲物になったのはガレー船の方だった。
ジャーコルでは女王イシャーナの依頼で、奇妙な城砦の調査に向かうことに・・・。
ストームブリンガーが魔法の鎧を貫通する描写が鳥肌モノ。
もしてエルリックは女王としっぽり・・・っておいっ(汗)!
これじゃあ女と見れば手当たり次第に手を出し、結婚の2文字がちらつくと逃げ出すという典型的なスケコマシである(笑)
困ったときにはストームブリンガーに頼り切り、それでも駄目ならアリオッチ先生になんとかしていただく・・・って、本人は女に手を出す以外のことをしてないぞ(汗)
えーと、イシャーナの兄をエルリックが殺したという話が最後に出てくるが、気のせいかそれが誰なのか書いてない気がするのだが・・・(汗)
ちうわけで突っ込むのに忙しくて落ち着いて読んでいられないいつものエルリックなのだった(笑)
ところで表紙の女は誰かいな?
黒髪っぽいので描写に従うならイシャーナかしら?
でもシャーリラは暗赤色の髪・・・で、そういう色に見えなくもないな(汗)
口絵もそうだけど、天野先生は本文の描写を再現するのは最低限で、好きに描いているっぽくてよくわからん(汗)
20220910(mixi日記より)
20220910
ストレンジャー・シングス 未知の世界
シーズン4 第1話
ヘルファイア・クラブ The Hellfire Club
みんなの環境が変わって新キャラも多数登場。 202209011(mixi日記より) |
ふしぎ歴史館
世界遺産35の謎の収集
歴史の謎研究会編
世界中の世界遺産の内、いわくのあるのを中心に35をさらっと紹介する文庫。
ボドゲで出てくる地名がちょろちょろ出てくる。
もっと掘り下げた本とかを読む前に、自分の興味のあるところを探すにはなかなかいい感じ。
化夢宇留仁が気になったのは、マヤ文明のホヤ・デ・セレン、ヨルダンのペトラ、イランのペルセポリスあたり。
ところで現在のイギリス人って、元々は何人だったの???
20110525(mixi日記より)
20220913
クレヨンしんちゃん
嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲
原恵一監督
「20世紀博」というテーマパークが大人気。
しかし夢中になっているのは子供ではなく、彼らを連れてゆく大人たちだった。
ある日テレビで「20世紀博」から迎えに行くという放送があり、その途端に大人たちの様子がおかしくなる。
翌日操られるように「20世紀博」の迎えの車に乗っていってしまった大人たち。
残された子供たちは・・・・・・
ちうような感じで進むが、観てない人にネタバレになるといけないのでこのくらいにしとく。
とりあえずしんちゃん達もいろいろあって「20世紀博」会場に向かうことになるのだが、それまでの展開はなかなかえげつないものがある。
普通に考えたらとんでもなく悲惨な状況であり、子供達特にしんちゃんの精神力の強さは驚愕レベル。
その他なにしろクレヨンしんちゃんだし、更にテーマがテーマだけに滅茶苦茶な展開ではあるのだが、実は骨太な直球物語で、観る前に思っていたイメージとはずいぶん違っていた。
子供も面白いと思うが、むしろ大人向けな内容で、化夢宇留仁より更に5〜6歳上の人にストライクというのがすごい。
むしろこの内容で製作を決定したスポンサーに拍手したい。
大人必見の作品(笑)。
上でも少し書いたが、この映画のしんちゃんの精神力はすごすぎる。
TRPG「クトゥルフの呼び声」にあてはめるならPOW22はありそう(笑)
20110528(mixi日記より)
20220914
グラフィティ・歴史謎事典9
インド文明5000年の謎
宮元啓一著
第1部 多様なインド文明
第2部 インド文明謎事典
2-1 歴史編
2-2 思想と宗教編
2-3 芸術・芸能編
2-4 暮らし編
最近読んでいるカラー写真がたくさん載った文庫シリーズだが、インドはすごかった。
なにがすごいって、読んでも読んでもなにがなにやらサッパリ分からないのがすごい(汗)
歴史もわやくちゃだし、言語もわやくちゃ(言語数281/汗、一番どこでも通じやすい言語は英語だそうな/笑)、宗教もわやくちゃ、文化もわやくちゃ。
こんな国が1つの国として存在しているのが信じられない。
ほんとにインドはすごすぎる。
20110531(mixi日記より)
20220915
ペリイ・メイスン
そそっかしい子猫
E・S・ガードナー著/砧一郎訳
ヘレン・ケンダルに、10年前に失踪した叔父であるフランクリン・ショアから電話がかかってくる。
フランクリンは彼女にペリイ・メイスンのところに行って彼と一緒にあるホテルに行き、そこでリーチという男から彼の居場所に案内してもらうように指示を出す。
そこで突然彼女の飼っていた子猫が異常な痙攣を起こし、ちょうどやってきたジェラルド叔父に病院に連れて行ってもらう。
子猫は毒を盛られていた。
ヘレン、ジェラルド、そしてペリイとデラが指定されたホテルに行ってみるとリーチは不在で、フロント宛に手紙が来ており、それには山の上の貯水場に来てほしいというリーチからのメッセージが書かれていた。
ただしその手紙はペリイには日本人が書いたとしか思えず、ヘレンの保護者であるマティルダの家の召使いは朝鮮人と名乗っていたが、どうも日本人くさかった・・・。
前に読んだ「カナリヤの爪」はペリイとデラが世界一周旅行に行こうというところで終わっており、その顛末を知りたかったので直後に書かれた巻「掏替えられた顔」を探したのだが、なんと文庫化されていなかった(汗)
そこで仕方なく持っている本の中で最も「カナリヤの爪」に近い未来のタイトルを探してみたら本書にたどり着いた。
しかしカナリヤから10作も先になってしまい、時は無情に流れ、原書の初版は1942年。
戦争真っ盛りで世界一周旅行など考えられない状況になっていた(汗)
そして序盤から出てくる怪しい日本人の描写(汗)
色々と心配な出だしだったが、結局化夢宇留仁が想像したようなしょうもない落ちはもちろん的外れで、いつもの通り想像もしなかった意外な種明かしでびっくりさせられたのだった。
本作は登場人物も限られているので読みやすく、プロットに集中しやすかった。
それにしても意外なオチのミステリーを読むといつも思うのだが、この真相を見破れる読者って存在するのか(汗)?
っていうかほんとに名探偵(本シリーズは弁護士だが/汗)ならその真相にたどり着けるのか?
確かに言われてみればそのオチにたどり着く情報はちゃんと明示されているのだが、それにしても・・・
ちなみに本シリーズが曲者なのは、弁護士が主役なだけあって、登場人物の供述が全然信用ならないという点である。
でも化夢宇留仁は単純なので、文章で語られると全部ほんとだと思い込んでしまうのだ(汗)
これでは真相にたどり着くのは永遠に無理だ(汗)
それにしてもタイプライターで打たれた日本人が書いたとしか思えない文章とはどんなものなんだろう???
20220915(mixi日記より)
20220916
日本懐かし即席めん大全
山本利夫著
を読んだ。キンドル。
深夜に酔っ払った上に腹が減っていたのでポチってしまった(汗)
内容はタイトルの通り。
袋入麺やカップ麺のパッケージのカラー写真がたくさん載っているのが楽しく、同時にいやが上にも自分の半生を振り返らされる。
思い出と結びついているインスタント麺のなんと多いことか。
考えてみればインスタント麺以上に思い出に直結する食べ物は他に思い当たらない(汗)
おそらくなにしろ種類が多い上に日常ではない機会に食べることが多いのでそういうことになるのだろう。
小さい頃におかわりして親にあきれられた金ちゃんヌードル。
高校の映研の撮影の合間にタキハナ君(笑)が食べていた金ちゃんネギラーメン。
大学のサークルでだべりながらサカキバラ君(笑)が食べていたラ王焼きそば。
コガさんの作ったやつを一口もらったらその一口の量が多すぎて引かれたサッポロ一番みそラーメン。
バイトしていた焼肉屋に来ていたおっさんが、日清どん兵衛の揚げとスープは食べずに麺だけ一気に何十杯も食べたという話を聞いて耳を疑った記憶。
他にもたくさん。
とりあえずぼ〜〜〜っと見ているだけでも楽しいし、これだけ色々思い出せたらお買い得なのかもしれない(笑)
20220916(mixi日記より)
20220917