フレッシュ・ゴードン
マイケル・ベンベニステ監督

 学生の頃に観て、そこそこ面白かった記憶があった。
ちなみに続編の2はやたらにうんこが出てきて気分が悪くなった記憶があった(汗)。

 宇宙の彼方から放射されるセックス光線にあたると、男も女も場所もわきまえずに乱交状態に。
事態を重く観た科学者達は、リーダーの息子であるフレッシュ・ゴードンが帰ってくるのを待っていた。
一方旅客機に載っていたフレッシュは、セックス光線を浴びてパニック状態の機内から女の子と共に脱出。
ちんこ型の宇宙船を開発している博士の元にたどり着き、セックス光線を放射しているポルノ惑星へ向かう・・・。

 てな感じでどうしようもないSFポルノコメディ。
しかしやたらに凝った合成やコマ撮りアニメなんかも入っていて、いったいどこを目的地としているのかよく分からない。
でもやっぱりやたらにおっぱいは出てくるし、ヒロインは美人じゃないけど可愛くて脱ぎっぷりもいいし、やっぱりそこそこ楽しめたのだった(笑)。
それにしてもDVD版は初めて観たが、ボカシがいい加減で、やたらにちんこがまともに見えて少しゲンナリした(笑)。

20110622(mixi日記より)
20221011


アサルトガールズ
押井守監督

 荒廃した大地を舞台に巨大モンスターを狩るオンラインゲームアヴァロンfにおいて、4人のソロプレイヤーがクラスAのラスボスであるマダラに戦いを挑んでいたがソロプレイに限界を感じ・・・。

 アヴァロン世界で繰り広げられるモンハン(汗)?
プロローグ終わり。いよいよ本編と思ったら、エンディングが(汗)!
よかったのはメイサの尻だけ!!!!!!!!!!
押井監督は本作完成直後にアバターを観て完敗宣言をしていたが、それ以前に土俵に上がれてない(汗)。
全編悪質でつまらないジョークで作られているので、そのつもりで観ればそこそこ楽しめるかも?

20110625(mixi日記より)
20221013


新書太閤記(一)
吉川英治著

 日吉が7歳の頃から始まって、貧乏に喘ぎつつもなんとか生き延び、信長に見出されてからは木下藤吉郎と改め、機知によってトントン拍子で出生してゆく。

 先日昼休みに家から本を持ってくるのを忘れていたのに気付き、本が無くては昼飯を食えないので、慌てて教材営業の課長の所に行ってなにか読む物を貸してくれと頼んだら出てきたのがこれ。
猿が信長に拾われ、厩方になったところまで。
 実は吉川英治は初めて読んだのだが、実に素直な文体と内容で、楽しく読めた。
問題はこいつが全11巻にもなる大作だと言うことで、営業課長の所には2巻までしかなかったのだが、もしかして3巻以降は自分で買わなければならないのだろうか(汗)

20110701(mixi日記より)
20221014


インカ帝国 太陽と黄金の民族
カルメン・ベルナン著/大貫良夫監修

「ナポレオンの生涯」と同じ創元社の絵で読む世界文化史シリーズ。

第1章 黄金郷(エルドラド)を求めて
第2章 インカ征服
第3章 変貌する社会生活
第4章 教会とインカの宗教
第5章 インカの復活
第6章 再発見されたインカ

 まず「ナポレオンの生涯」に輪をかけて読みにくいと言っておく(笑)
ナポレオンの場合はなにしろ主役がはっきりしているのでまだしも読めたが、本書は主役不在で登場人物が多く、言及される内容も歴史、宗教、社会、文化、秘境探検(笑)と、ばらばらな上に、扱われている期間も400年以上に及び、もうなにがなにやら(汗)
というわけで大混乱しながら読んだ上での印象をいくつか挙げてみる。
 インカ帝国も平和的な国ではなかった。
やはり帝国を拡張する過程では血も涙もない殺戮を繰り返している。さもありなん。
しかし帝国の治世は完全独裁ではあるものの、労働力を税収とするのでその材料は提供するとか、緊急時には国庫を開放して援助するとか、それなりに国民が満足できるような配慮はされており、長い目で統治していたのが伺える。
なによりその後のスペイン人の支配と比べたらこの世の楽園と言える(汗)
 スペイン人とキリスト教は最低である。
スペイン人に関しては、なにしろ1500年代のことなので他の国だったとしても変わりはなかったとは思うのだが、事実としてやったのはスペイン人なんだから仕方がない。
そしてキリスト教は当時と大して変わってない(汗)
スペイン人の支配はいわゆる植民地支配の典型で、その国土と住民を食いつぶすことしか考えておらず、現地の文化や宗教などは根こそぎ破壊し尽くし、労働力と産物は奪い尽くす。
しかも南米の歴史として考えると、それが何代にも渡って続くのである。
そんな状況に追い込まれたインディオ達の心境を思えば、まだしも民族浄化の方がマシなような気さえしてくる(汗)
もちろんペルーやコロンビアなど独立した国はいくつもあるが、それらはあくまで植民者達が故郷に対して独立しただけで、原住民の立場は大きく変わっていないのだ。
 マチュ・ピチュが謎すぎる。
人里離れた山のてっぺんにある隠れ皇居(?)な上にスペイン人が帝国の要人を殺しまくり、インカの神殿と見るや破壊しまくるので知っている人もあえて教えなかったのだろう。マチュ・ピチュはインカ帝国の歴史には一切登場しない(汗)
なのでスペイン人の征服から400年近くも経ってから再発見されてからが断定できるマチュ・ピチュの歴史の全てであり、それ以外はとにかく謎(汗)
化夢宇留仁は新婚旅行でペルー、メキシコをまわったのだが、マチュ・ピチュは別荘と言うにはでかく、都市と言うには小さすぎ、規模的にはドラクエに出てくる大きな街くらい(笑)で、やっぱり見れば見るほど謎が深まるばかりだったが、どこもかしこも実に魅力的で、当時(1500年頃/汗)のマチュ・ピチュに1ヶ月くらい住んでみたいと思った。
 巻末には例によって資料編があり、様々な資料の断片が紹介されるのだが、そこにちょくちょく(…)という記述がある。
おそらく中略のつもりなのだと思うが、今の感覚で見ると著者が書かれていることに対しての「それはどうやねん?」という意見を表明しているように感じ、また書かれていることもそうであっても不思議ではない滅茶苦茶なことが多いので(笑)、少々混乱した。
 最後にいきなりナスカの地上絵の話。
言われてみればこれもペルーだった。しかしあまりにもそれまでの流れとつながっておらず、違和感しか感じない。
そしてもちろん地上絵も謎ばかり。
化夢宇留仁も飛行機からいくつかの地上絵を見たが、謎だった(笑)
 ちうわけで謎めいたインカ帝国の本なわけだが、なんだかんだ書いたがやっぱり一番印象的なのはスペイン人とキリスト教の蛮行で、読んでいて気が滅入るのは間違いない(汗)

20221015(mixi日記より)
20221015


トゥームレイダー
サイモン・ウェスト監督

を観た。昨日。
 トレジャーハンターのララ・クロフトは、父が残した邸宅で見つけた時計の中に光のトライアングルを探す鍵を発見する。しかしイルミナティの襲撃を受けて奪われてしまう。
ララは光のトライアングルが悪用されないようにその片割れがあるカンボジアのアンコールワットに向かうが・・・。

 ひさしぶりだったが、前と変わらず面白くも面白くなくもないという感想。
アンジェリーナ・ジョリーのパット突き出しおっぱいももう一つだし、全体的に惜しい感じ。
特に主人公の屋敷が襲撃されるシーンでは、まんまと時計を強奪されてしまったが、あそこは完全に守りきった方が断然面白かったと思う。
結局ヒーローはかっこよく勝つところが面白いのだし。

20110702(mixi日記より)
20221016


クローム襲撃
ウィリアム・ギブスン著/浅倉久志・他訳

 80年代を席巻したサイバーパンクの旗手による第1短編集

記憶屋ジョニイ
黒丸尚訳
 脳に暗号化した情報を記憶させ、それを運ぶことで生計を立てている記憶屋ジョニイは、博物館モノの手製散弾銃をバッグに忍ばせた。
ラルフィが記憶を引き出さないままで金も支払われず、話をつけなければならなかったのだ。
しかしその記憶は想像以上に危険な代物だった・・・。

 怪しいバー「ドローム」の雰囲気や、単分子繊維ムチの殺し屋、そしてミラー・シェードのモリイなど、どこもかしこも実にかっこいい。
映画JMの原作だが、なにしろこっちは短編なのでだいぶ趣が違う。

ガーンズバック連続体
黒丸尚訳
 ポップアート史家のディアルタ・ダウンズに依頼され、1930年代アメリカの失われた未来をテーマにした写真を撮っていた「ぼく」だったが、次第にそれが現実に現れたかのようなヴィジョンを見始め・・・。

 レトロフューチャーをディスっている?
イメージは面白かったけど、物語としてはピンと来なかった。

ホログラム薔薇のかけら
黒丸尚訳
 デルタ波誘導装置が電力低減のためにたまに停止し、パーカーは苦しい覚醒状態に引き戻される。それを避けるために電池式の誘導装置を接続し、電力が弱まると切り替えるようにする。
彼は別れた彼女が残していったテープを再生し・・・。

 ギブスンのデビュー作らしい。
でもなんだかよくわからん(汗)

ふさわしい連中
ジョン・シャーリイとの合作/小川隆訳
 コレッティはバーで話したアントワネットと名乗る女が、店を出ると変身するのを目撃する。
後をつけると彼女のパートナーらしき男も現れ、彼らは次々にバーに行ってはそこにふさわしい姿になって酒を飲んでいた・・・。

 星新一みたいな(笑)

辺境
 戻ってきた船には、ドイツの物理化学者である女性が乗っていた。トビーはヒロに叩き起こされ、彼女を迎えに行く。
彼女が行ってきたのは、今までに何人もの人間が行って帰ってきたのに、まだ誰もその行き先を語ったことが無い未知の宇宙だった・・・。

 一種のカーゴ・カルト?
設定も描写も面白いが、こういう展開の話としては終わり方が残念。
ちうかギブズンも宇宙SF書くんだ(笑)

赤い星、冬の軌道
ブルース・スターリングとの合作/小川隆訳
 コロリョフ大佐は宇宙ステーション「コスモグラード」の中の「宇宙におけるソヴィエトの勝利記念博物館」で目を覚ました。
事故によって地球に戻れなくなった彼は、もうここに20年も住んでいた。
しかし政府がコスモグラードの廃棄を決定し・・・。

 ソ連がソ連らしく描かれているのがなんだか嬉しい(笑)
最後にいい感じのオチがあるのはスターリングの作風かしら?

ニュー・ローズ・ホテル
 40年前にはカプセルホテルの部屋として使われていた棺桶「ニュー・ローズ・ホテル」の中で息を潜める「おれ」
フォックスとサンディーと「おれ」は、有限会社マース生命工学の虎の子の科学者ヒロシをホサカに転職させてやり、大金を稼ぐ。
しかしヒロシのプログラムに細工をした者がおり・・・。

 この世界で一番やばいのが生命工学系の会社であるというのがよく分かるお話。
ちうかオチ(?)の意味はよくわからん(笑)
オチてないんだけど。

冬のマーケット
 「眠りの王たち」の売上がが300万個に近づいているという連絡を受ける「おれ」
彼が「眠りの王たち」の編集をすることになったのは、ゴミのアーティスト、ルービンのところで外骨格の女を見つけたのがきっかけだった・・・。

 ギブスンはすでに事が起こったあとから事件を振り返るという形式が好きらしい。
これもそんな形式。
色々と魅力的な描写が多く、面白い。
人格をコンピュータに移植するというアイデアは誰が最初にやったんだろう?

ドッグファイト
マイクル・スワンウィックとの合作/酒井昭伸訳
 スリを繰り返してワシントンを追放されたディークは、バスのステーションの娯楽室で展開されていたフォッカーとスパッドの空中戦に目を奪われる。
彼は各種モジュールを手に入れ、チャンピオンのタイニーに挑戦することを決意するが・・・。

 スターウォーズに出てきたホログラム・チェスを、もっと鮮明にして第1次対戦の空中戦に。
イメージがとても面白い。
またヒロインの17歳の天才少女の描写も面白い。
しかしオチがしょぼすぎる(笑)

クローム襲撃
 ジャックとボビイはソ連製のウイルス・プログラムを使って電脳空間をクロームの城へ侵入する。

 クロームが人名だったのが意外だった(笑)
内容はまさにジャック・インの始祖の1つであり、今となっては非常に馴染み深い描写になっているのが偉大なところでもある。
「ニュー・ローズ・ホテル」とシチュエーションが似ているところもあるが、オチはこっちの方が意外だった。

 ちうわけで今更初めて読んだギブスンだったが、サイバー・パンクっぽくない作品も多かったのが意外だった。
またサイバー・パンクっぽい作品はどれもお馴染みのイメージとなっており、サイバー・パンクは廃れたんじゃなくて、一般的描写の1つとして定着したから語られなくなったんだと再認識した。
でも結局一番面白かったのは「記憶屋ジョニイ」(笑)

20221016(mixi日記より)
20221017


コルドロン
テッド・バーマン監督

 豚飼いの少年ターランは騎士になることを夢見ており、師匠のドルベンから予知能力を持つブタのヘン・ウェンを魔王ホーンド・キングから守るように命じられる。
しかしヘン・ウェンは魔王の手下にさらわれてしまう。
ターランは魔法使いエロウィー姫の助けで魔法の剣を手に入れ・・・。

 1985年くらいの、ディズニーアニメ。
しかし他のディズニー作品とは一線を画す内容で、基本的に小さな子供向けではない。
ノリとしては「指輪物語」に近い本格ファンタジーで、おどろおどろしい雰囲気と言い、描き込まれた背景と言い、なかなか面白い。
惜しいのは世界の描写とキャラクターの立て方が中途半端なところだが、まあ頑張っている方だと思う。
昔はディズニーランドにこの映画のアトラクションがあったそうな。

20110703(mixi日記より)
20221020


昭和のくらし博物館
小泉和子著

を10月18日に読んだ。
 タイトルの通りの博物館を運営する著者が自らが体験した昭和のくらしを紹介する。

第1章 昭和のくらし博物館
第2章 道具とくらし

 内容は読みやすく、写真も多いので見飽きない。
扱っている期間はまさに昭和の初めから終わりまでという感じ。
著者は化夢宇留仁の親より10年ほど歳上くらいなのでストライクとはいかないまでも、化夢宇留仁の小さい頃はまだ生き残っていた昭和の文化も多いので、懐かしく思うところも多かった。やっぱりおばあちゃんの家にあったというのが多いが。
 どれも興味深いが、化夢宇留仁が特に面白かったのはやはり食べ物に関するところで、現在は身近な食べ物が最初は如何に奇異に見られていたかとか、つつましくも強烈にうまそうな当時の食事とか、非常に面白かった。
 この本で失礼ながら意外だったのは著者の知識の深さで、当時の生活を紹介するのみならず、ポイントポイントで歴史的な考察やそれがなぜそうなっていたのかなどの説明が入り、そこがまた非常に面白かった。
まだ中国から箸が伝わっていなかった古代日本では食事に匙だけを使っていたとか。
匙以外でも実は古代日本の生活は今よりも西洋っぽかった理由とも重なる床の歴史と、日本(床座)と欧米(椅子座)の違いによる寝具、テーブル、トイレなど様々な住環境への影響とか。
そもそもちゃぶ台が丸いというイメージが定着したのはサザエさんのせいだとか(笑)
石鹸の普及はダイナマイトの普及のおかげだとか(汗)
 ちうわけでとても面白い本だった。
しかし今の若い人が読んでもファンタジーか悪夢にしか見えないだろうねえ(笑)

20221020(mixi日記より)
20221020


ローダンシリーズ18
忘却兵器極秘作戦!
松谷健二訳

神々の国
クルト・マール著
 飛翔服の偏光スクリーン頼りにゴスル星で逃走していたジョン・マーシャル、タコ・カクタ、キタイ・イシバシ、タマ・ヨキダの4人だったが、飛翔服の放射線を探知されて攻撃される。
なんとか逃げ延びた4人だったが、もはや飛翔服は使えない。
そんなところに助っ人にやってきたのはやっぱりグッキーだった・・・。

 すっかり第3勢力の主力となったグッキー(笑)
 この話で面白かったのはゴスル星の祭祀に化けているスプリンガーのロボットで、こいつがまた頭がよくて会話が面白い。
なんでかこの世界のロボットはみんな会話能力が高すぎる気がする(笑)

忘却兵器極秘作戦!
クラーク・ダールトン著
 グッキーが運んできた大量の荷物は秘密兵器だった。
ローダンの指令のもと、5人はゴスル星のスプリンガー全部を敵に回し、現地のレジスタンスも取り込んで極秘作戦に挑む。

 「こんなこともあろうかと」ってな感じで出てくる忘却バクテリア爆弾(笑)
それはそうと今回で、執拗にローダンを狙ったスプリンガーのエツタクは退場なのだろうか?
記憶が戻ったら復活して再びローダンに立ちふさがるのか。
ちうかそれだと爆弾の意味が無いような(汗)???
それともエツタクが復活して逆襲に転ずるまでにゴスル星で劇的な変化が???

 ちうわけで相変わらず軽いノリで面白かった。
なんか著者も訳者も手慣れてきたのか、巻を追うごとに読みやすくなっている気がする。

20221021(mixi日記より)
20221021


新書太閤記(二)
吉川英治著

 主な内容は、三日普請。桶狭間の戦い。籐吉郎の結婚。
三日普請はどんな奇策が出るのかと思ったら、単にみんなで頑張っただけだった(笑)
およそ10倍の戦力差を跳ね返して敵将の首をとった桶狭間ではどんな奇策が出るのかと思ったら、普通に奇襲が成功しただけだった(笑)

 それにしても今川義元の進軍時のメッセージがいかす。
「わが軍の行くをさえぎる者は伐たん。わが軍の行くを迎えて礼する者は麾下に加えて遇せん」
ほとんど「奴隷か、死か」のズオーダー(笑)

20110707(mixi日記より)
20221022


スタートレック生物学序説
スーザン&ロバート・ジェンキンズ著/平野裕二訳

第一章 母親だけが愛せる顔
第二章 宇宙の生活
第三章 どこまで異星人的になれるか?
第四章 ところで、それは誰の脳なのか?または、なぜとりついたもの勝ちなのか?
第五章 あばたもえくぼ
第六章 星ではなくて遺伝子の中に?
第七章 二十九年とあといくつ
第八章 冒険は続く
第九章 永遠に未踏の場所

 スター・トレックの世界の様々なヒューマノイドの生物学的特性や、エピソードの中で生じた生物学的現象を検証する。
印象としては予想よりもあっさりした内容で、化夢宇留仁は各種族について「こうであるから生物学的には更にこうのはず」みたいな展開を期待していたのだが、そういうでっちあげっぽい内容は一切なく、あくまで既存の生物学に照らし合わせた検証となっている。
タイトルからすれば当然だが(笑)
読み味もあっさりしていつつユーモラスなので、アシモフの科学エッセイに近い雰囲気。
説明をわかりやすくするための例として、実在の動物などの特性もいろいろ出てくるのだが、その中でチーターの遺伝子に関しての記述は初耳で興味深かった。
チーターの遺伝子型は個体間の差異がほとんど無く、臓器移植の際の拒否反応とかもほぼ皆無なのだそう。つまりチーターはほぼ全部双子レベル。
どうも過去のどこかのタイミングで個体数が絶滅寸前まで行って、1家族くらいから今の頭数まで復活したらしい。
 書かれたのはDS9、ヴォイジャーの放送中なので、様々な種族の設定を追加した「エンタープライズ」の内容は反映されておらず、例えばアンドリア人の故郷の様子とか、クリンゴン人の容姿の変化に関してはその時点で推測できることのみ書かれている。
 ちうわけで突出したところは無いものの、暇つぶしにはもってこいの内容だった。

20221023(mixi日記より)
20221023


フライングハイ
ジム・エイブラハムズ、デヴィッド・ザッカー、ジェリー・ザッカー監督

 かつて優秀な戦闘機乗りだったテッド・ストライカーは、戦争の後遺症で飛行機恐怖症に苦しんでいた。
そんな彼がなんとか乗り込んだ旅客機で食中毒が発生し・・・。

 学生の時以来か。
何度観てもバカバカしい(笑)
この偏見に満ちた表現は今では無理なんだろうなあ。
「オートパイロット」を「自動操縦」と訳すのは、この映画の場合は大きな間違い。

20110711(mixi日記より)
20221024


アデル ファラオと復活の秘薬
リュック・ベッソン監督

 第一次世界大戦前のフランス。
事故で重体となった妹を救うため、女流ジャーナリストのアデルは古代エジプトに伝わる復活の秘薬を探す。
彼女の前にはマッドサイエンティストのデュールヴーをはじめとして、翼竜プテロダクティルスやミイラなど、次々と滅茶苦茶な妨害が・・・。

 予告編でてっきりインディージョーンズ女性版かと思いきや、超フランスっぽくコメディ色の強いなんとも言えない内容だった。
アメリカ映画の最大公約数的な内容を予想していると、完全に足下をすくわれる。
 しかし、化夢宇留仁的には実に面白かった。
主人公アデルは魅力的だし、脚本が奇抜というか、なんというか、実に自由に作っている。
監督がリュック・ベッソンだとあとで知ったのだが、彼を見直す1本となった。
しかし、何しろ内容が内容なので、ちまたでは激しく賛否両論が吹き荒れているようだ。
無理もない(笑)
 本作で化夢宇留仁の中のフランス映画そのものの魅力も大いにアップした。
アメリカヒロインはおっぱい見せないしね(笑)!

20110713(mixi日記より)
20221025


知性化戦争
ディヴィット・ブリン著/酒井昭伸訳

 すでに地球は戦場と化しており、他の植民惑星とも連絡が取れず、この惑星ガース(どこかで聞いたような名前・・・)も鳥類型の銀河列強種族グーブルーによる侵略にさらされていた。
ガースの生態系を回復させることを条件にこの植民惑星を借り受けていた人類とネオ・チンパンジーたちは必死の抵抗を行うが・・・。

 ディヴィット・ヴリンの「スタータイド・ライジング」「サンダイバー」に続くシリーズ3作目。
「知性化」という特殊な要素を骨格にした銀河文明社会が興味深いが、シリーズ3作目から読んでしまったせいか、もう一つ盛り上がりに欠けるような印象だった。
異星人や知性化チンパンジーが大活躍するが、もう一つ感情移入しきれなかった。
むしろ一番感情移入できて気に入ったのは、人類の敵対種族テナニンの大使であるコールトさんの愚直さだった。
やっぱ「スタータイド・ライジング」を読んでみなければ。

 ところで「最初の知性」はシリーズ通しての謎であるが、それでも本作中で「知性が自然に発生しうるのか?」という議論が存在するという箇所には疑問を感じた。
なぜそんな議論が成り立つのか分からない(汗)
自然に発生しないなら誰が発生させるのか?神様?未来人?

20110714(mixi日記より)
20221026


機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者
富野由悠季監督

 最初から最後まで通して観たのは初めて。
評判通り完全にマニア向けで、旧3部作にあったような初見でもマニアでも満足できるような内容とはほど遠い。
新作部分と旧作部分のさも激しく、観ていてめまぐるしい。
唯一よかったのは当時のモビルスーツが現代の作画で、変なパースや影やツヤから解放されて、真の形状が表現されたことくらいか。
現代の作画の黒いMk2はやたらにかっこいい。
 とりあえず設定も多くて、3部作では消化しきれない内容なのも確かだが、視点を限るとかしてもっと完成度は上げて欲しかったところ。
例えばジェリドの視点に限るとか(笑)
とことんジェリドの人生を突き詰めて、実家の様子やら訓練中の事件やら・・・
そして初恋(笑)
う〜〜〜〜〜〜ん観たいような観たくないような(笑)

20110716(mixi日記より)
20221027


死者との結婚
ウイリアム・アイリッシュ著/中村能三訳

 コールフィールドの閑静な住宅に住む「私」は可愛い息子と愛し合う夫と暮らしており、幸せなはずだったが、お互いに拭いきれない疑いを捨てきれず、苦悩していた。
 あるドアの前に立つヘレン・ジョーゼッソンという女は、それが開かないと納得するまで立ち尽くし、次には電話ボックスで相手が出ないと納得するまで立ち尽くし、やがて汽車に乗ってサンフランシスコに向かった。
彼女の前の席には新婚らしい幸福そうなカップルが座っていたが、やがて男が立ち上がり、席を譲ってくれた。
それが縁となって仲良くなった若い女性はパトリス・ハザードといい、これから夫の実家に行くところだという。
彼女たちは2人とも妊娠していた・・・。

 ホームページの掲示板でこの本を読み始めたという書き込みがあり、その本なら化夢宇留仁の本棚にもあったと思い、いいきっかけなので読んでみた。
結果非常に面白かった。
ミステリーなのは間違いないが、サスペンス色も強く、中盤からは主人公である女性がドキドキオドオドしまくるので「死者の入江」を思い出した(笑)が、こっちはそうする理由が有り余るほどあるのでサスペンスにも説得力があった。
ちうか「死者の入江」と比べたら小説としての完成度が天と地ほどの差がある。

<ここよりネタバレ>
 面白かったのだが、化夢宇留仁は冒頭と最後のオチはカットしたい(汗)
彼女も大きな罪を犯しているのでそう簡単には幸せにさせないという感じだと思うが、みんな苦労したんだし、めでたしめでたしでいいじゃんっと思った(笑)
 ところで化夢宇留仁は中盤に入るか入らないかで犯人がわかった。
といっても本編内で具体的に提示されるわけではないのだが、いくつかの証拠は提示されている。
ちうか化夢宇留仁は冒頭の状況を鑑みて、登場人物が出揃った時点でそれ以外ありえないと思っただけなのだが(笑)
 ホームページの掲示板の書き込みで登場人物紹介の内容と本編が食い違っていて混乱したとあったが、化夢宇留仁は登場人物紹介は誰が誰だかわからなくなるまで見ないので、その混乱は免れた。
確かに最初にそっちを見ていると本編冒頭でなんじゃこりゃ!?ってなるわ(笑)
言ってしまえば単純な話なのだが、時系列や名前なんかがややこしい配置のされ方をしているのだ。
 一番印象的だったのはハザード家のいい人たちぶり。
「彼」もまさかあんな過激な反応が複数返ってくるとは予想もしなかっただろう(笑)
他にも「ブルース・パティントン設計書」を思い出す展開とか、いろいろと見どころが多かった。
そうそう子供の存在感の無さもすごく奇妙で印象に残った。
まるで人形(汗)
 「幻の女」で有名な著者だが、ストーリーの面白さはこっちの方が勝っていたように思う。
まあこちらは完全に主人公視点なのでストーリーとして追いやすかったというのはあると思うが。
なんだかんだ言ったが、要するに非常に面白かったのでこの本を読むきっかけを与えてくれた書き込みに感謝したい。
あ、「死者との結婚」というタイトルは内容と合ってないと思った(笑)

20221027(mixi日記より)
20221028


ゲームを斬る
安田均著

 2000年から2005年の期間にゲーム関連雑誌に載せたエッセイをまとめたもの。

第一部 ビバ!ボードゲーム
 ROUND1 ボードゲームの名作たち
 ROUND2 21世紀のボードゲーム
第二部 RPGとボードゲーム
 ROUND1 ボードゲームの世界から
 ROUND2 RPGの世界から

 第一部ではまず当時の代表的なボードゲームを紹介。
ニムト、スコットランドヤード、カタン、ブラフ、アクワイア、操り人形、レイルバロン、ロード・オブ・ザ・リング、バベル、コスミック・エンカウンター。
 当時はまだドイツゲームが紹介され始めた頃という雰囲気が残っていて、並んでいるタイトルも各ジャンルの始祖的なものが多い。
ROUND2では主に当時の新作が紹介される。
カヤナック、ドゥームタウン、どきどきワクワク相性チェックゲーム、アフリカ、カルカソンヌ、エヴォ、メイジナイト、ドクター・ラッキーを殺せ、キャッシュフロー101、ロード・オブ・ザ・リング 敵、プエルトリコ、バケツ崩し、トランスアメリカ、ヴィラ・パレッティ、アベ・カエサル、ブロクス、マンチキン、野生動物、30年戦争、電力会社、キャント・ストップ、「かね、カネ、金」、王冠と剣、「魚、タバコ、ミートボール」
新作と言っても今となっては上と同じことで、変なのも混じりだしたくらい(笑)
 第二部ではボードゲームとRPGを相互に利用したり、それぞれの特徴を併せ持ったゲームなどの話だが、ゲーム単体の紹介という感じの記事は少ない。
それと日本語化されていないゲームが増えてくる。
「時代の戦い」はすごく面白そうなのに、日本語化されていなくて残念(汗)

 著者のいつもの軽いノリのエッセイなので、息抜きに読むのに適している。
おかげで化夢宇留仁もドミニオン以外のゲームもひさしぶりにやってみたくなった。
ちなみにこの本の当時にはドミニオンの影も形もない(笑)
「ビトレイアル」もいい加減どこかで完全日本語版を出してくれよ(汗)

20221029(mixi日記より)
20221029


プレデターズ
ニムロッド・アーントル監督

 軍人や犯罪者などが、ジャングルの広がる惑星に連れてこられ、プレデターの狩りの標的となる。
ストーリーはほんとにこれだけ(笑)
 テイストは1作目プレデターに近く、本編内でも1作目の情報がちらりと出てきたりするのはなかなかいい感じ。
シチュエーションは悪くないが、もう一つ盛り上がりには欠ける。
どうせなら他に拉致されてきた異星人達をもっとクローズアップしてほしかったところ。
でもまあ退屈しないで観れた。

20110717(mixi日記より)
20221031


機動戦士Zガンダム2 恋人たち
富野由悠季監督

 カラバが補給のために立ち寄ったニューホンコンで、カミーユは神秘的な少女フォウと出会う。
しかしフォウはティターンズの強化人間だった・・・。

 1よりは格段に面白く観れた。
とりあえずフォウはどうでもいいのだが(笑)、最後のガザCの登場にはしびれた。
エマにぞっこんのヘンケンと、ヘルメットを外そうとしたらくすぐったくてキャッキャ言ってるファも(笑)
しかしやっぱり映画で初見の人にはさっぱり分からないと思う(笑)。

 そうそう。
どうやらカミーユがZの基本設計をしたという設定は無くなったようだけど、なんでかな。
そういう設定でもないと、やはりいきなり新型機に乗せてもらえるのは無理があると思う。

20110720(mixi日記より)
20221031


機動戦士Zガンダム3 星の鼓動は愛
富野由悠季監督

 エゥーゴ、ティターンズ、アクシズの三つ巴の戦いは、コロニーレーザーに改造されたグリプス2で最終決戦になだれ込み・・・。

 2以降どうして面白いのかと考えてみると、どうやらカミーユのクレバーさにあるらしい。
第1話では一人前のキチガイだった(笑)カミーユが、兵士になった途端に全キャラクターの中でも最もクレバーで判断力のあるキャラクターに描かれている。
とにかく主人公がかしこいのが嬉しい化夢宇留仁には、その辺がイライラせずに楽しめるようだ。
それにしてもラストがエロエロすぎる(笑)のはさておいて、上記のように第1話ではキチガイだったカミーユが、最終話でキチガイに戻るテレビシリーズの終わり方は、それはそれで正しい物語だったように思う。

20110720(mixi日記より)
20221101


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