エンダーのゲーム
オースン・スコット・カード著
 昆虫型異星人バガーによる侵略を2度までは退けた地球では、
3度目に備えて衛星軌道上に設置されたバトル・スクールで「戦いを終わらせるもの」の養成を開始。
その中で桁違いの成績を収めたのはエンダーという少年だった・・・。
 恥ずかしながら初読。
  いや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜、濃密でした。
  実に面白かった。
  他のミリタリーSFとはあまりにかけ離れた内容でありながら、物語としての完成度はずば抜けているのではなかろうか。
  特にピーターの描かれ方たるや。
 それにしても1985年の作品なのに、ネットの描写とか、今でも完全に通用するというのもすごい。
20110724(mixi日記より)
20221102
銀河辺境シリーズ外伝1
  光子帆船フライング・クラウド
  A・バートラム・チャンドラー著/関口幸男訳
 老朽商船リム・ドラゴンはなんとか惑星ローンにたどり着いた。
  クルーの一部がリム・ランナーズの運行本部長であるグライムズ准将に呼び出され、聞かされた話は驚くべきものだった。
  それは反物質をエネルギー源とした光子帆船による実験航海であり、その船フライング・クラウド号は宇宙船というよりもむしろ海に浮かぶ帆船と空を飛ぶ飛行船の間の子のような代物で、航海に必要なスキルも他の宇宙船とは全く異なっていた。
  しかもこの船は光速を越えられないのだ・・・。
  
   とうとう外伝に突入。
  Wikiによれば銀河辺境シリーズは1961年から1985年にわたって執筆されており、1973年以降に執筆されたのは正伝のみ。
  要するに執筆順から言えばむしろあっちの方が外伝なのだ。
  本作は1969年に書かれており、正伝シリーズ第1巻「銀河辺境への道」の2年後だが、第2巻「エルドラドの生贄」はその更に2年後の1971年に書かれている。
   で、本作だが、老齢となり辺境の貿易会社の非常に高い地位についているらしいグライムズが手に入れた反物質を利用した光子帆船による航海が描かれているが、グライムズ本人は船には乗り込まない。
  なにしろ亜光速船なので妻子がある身では乗船しづらいのだ。
  ここで気になるのはグライムズの奥さんの名前だが、残念ながら本作では明記されなかった。
  それとグライムズの耳が大きいという描写がなく、シリーズで散々活躍(?)した自動調理機も出てこないのは、執筆順によるものだと思うが、本作が当時からすれば未来の物語なので違和感があった。
   本題のストーリーだが、これがなかなか強烈だった。
  フライング・クラウドが出発するまでは実物の帆船や飛行船で訓練をしたり地元の戦闘機に追われたりとなかなかいい感じで、それからの冒険への期待が膨らむのだが、出発後に突然超光速航行の実現という話が出てきてから衝撃的な展開に。
  まず超光速航行に挑む方法が斬新というかバカというか、とにかくすごすぎる。
  要するに光速ギリギリまで加速しておいて、最後にブースターで一押しして壁を突破するという今まで聞いた中で最も馬鹿らしい超光速チャレンジ(笑)
  これは勿論著者もわかってやってるとは思うのだが、それにしても(笑)
  そしてチャレンジ後の展開がこれまたすごい。
  化夢宇留仁はなんか昔の日本人SF作家とラファティを足した作品を読まされているようなクラクラ感を味わった(汗)
チャンドラーは銀河辺境シリーズが始まるまでは普通にすごいSF作品を書いていたのではないかという意見があったが、断じてそんなことはないと確信した(笑)
20221102(mixi日記より)
20221104
美食の歴史
  アントニー・ローリー著/池上俊一監修
 絵で読む世界文化史シリーズ。
  フランスはどのようにして世界最高の美食の国と讃えられるようになったのか。
  ヨーロッパの美食の黎明期から紹介する。
  
  第1章 中世ヨーロッパの美食
  第2章 ある芸術の誕生
  第3章 フランスの範
  第4章 フランス料理の黄金の世紀
  第5章 料理の惑星
  
   同シリーズの「ナポレオンの生涯」よりも「インカ帝国 太陽と黄金の民族」の方が読みにくいと書いたが、更に読みにくい本が登場(笑)
  本文途中でぶった切るようにして図版が入るのも相変わらずだが、今回はインカ帝国に輪をかけて主役不在で扱っているテーマもはっきりとした形をなさないので、読みにくいというかほとんど意味がわからなかった(汗)
  化夢宇留仁は食に対する興味は高い方で、そういう点からこの本は読むのをまあまあ楽しみにしていたのだが、時代、場所、登場人物、材料、料理など、どれもこれもあまりにもまちまちすぎてマジで意味がわからない(汗)
  部分的に読み取れる情報としては興味深いことも多いのだが、文章自体は結局なにが言いたいのかわからないのがほとんどだった(汗)
  例えば第1章ではあのノストラダムスとパラケルススが、料理に使用される砂糖について、それが身体によいものなのか、または害を成すのかで激しく争うのだが、双方の言い分どっちも意味がわからない(汗)
   上記の興味深かったところとしては、初期の香りも塩味もない悲惨な食事や、とにかく酸っぱいジビエ宮廷料理や、アメリカ大陸から入ってきた野菜への拒否反応など。
  特にじゃがいもへの拒否反応は、現在のなにがどうあっても山盛りで供される状況からすれば意外だった。
  巻末の資料編では当時の手紙や小説などの料理に関する記述の部分を紹介したりするが、なぜかメグレ警部シリーズの抜粋が多かったり(笑)、更に野兎の煮込み料理のレシピの歴史的変異を、実際に当時のレシピを紹介することで伝えてくれるのだが、そもそも野兎が手に入らないので欲求不満爆発(汗)
   ちうわけでほとんど意味不明のチンプンカンプン本(汗)だったが、大量に掲載されたカラー図版の当時の油絵の料理部分の抜粋など、見ているだけでも面白いところも多かった。
そして化夢宇留仁の食べ物の好みは中世ヨーロッパから進歩していないこともわかった(笑)
20221103(mixi日記より)
  20221105
宇宙戦艦ヤマト 復活篇
西ア義展監督
 西暦2220年。
移動性ブラックホール、通称「カスケードブラックホール」が太陽系に接近しつつあり、やがて地球を飲み込むことが明らかになった。
人類は2万7000光年離れた惑星アマールの月への移民を開始するが、第1次、第2次の移民船団は謎の敵から攻撃され、消息を絶ってしまう。
古代は第3次移民船団の護衛艦隊司令の任に就き、アクエリアスの水で宇宙に出来た海の氷塊内に建設されたドックで完成した新生ヤマトの艦長として、アマールへ出発するが・・・。
 想像していたよりも「完結編」の直接の続編だったのは好印象。
  全てにおいて古くさいのもヤマトっぽくて欠点とはとらえなかった。
  しかし・・・・・・・・・・・・
  それにしても・・・・・・・・・
  やっぱり気になるところは多い。
   まず湖川先生、えらい下手になってる気がするんですけど(汗)
  流行の絵ではないのは分かるとしても、それにしてもシロウトくさすぎ(汗)。
  Zガンダムのキャラクターが今風すぎるという批判はあったが、誰も下手とは言わなかった。
  やっぱり下手よりは上手い絵で見たい(汗)。
   メインストーリーはとりあえずヤマトという前提では悪くなかったと思うが、艦隊を指揮するヤマトの活躍が納得いかなすぎる。
  「敵はヤマトがひきうける!」
  ってのは提督の台詞じゃない。
  しかも攻撃を受けまくっても無傷って(汗)
  それこそ真田さんが、
  3年かけて絶対やぶられない装甲を開発した!とか言うならまだしも(笑)。
   そして・・・・・・・・・・
  「第一部完」ってなに(汗)!?
  終わるのか終わらないのか。
  変な物を投げないでほしい(汗)
   小林誠氏はがんばっていたと思う。
次世代コスモタイガーかっこいい。
20110727(mixi日記より)
20221106
ゴールデン・チャイルド
マイケル・リッチー監督
 チベットで誘拐された治癒能力を持つゴールデンチャイルド。
  彼が殺されると、地上は悪に満たされる。
  ゴールデンチャイルドを探し出すために選ばれたのは、アメリカで行方不明の子供専用の探し屋をしている男だった・・・・・。
   非常に評判の悪い本作だが、化夢宇留仁は結構好き。
  ひさ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜しぶりに見返して、いくつか気になったところも。
  とりあえずゴールデンチャイルド役のアジア人の子供がすげ〜美形。
  ヒロインが色っぽい。
  物語中盤で主人公とヒロインがベッドインするのは、この手のアクションSF(?)ヒーロー映画では非常に珍しい。
   でもやっぱり盛り上がりに欠け、不評なのも分かる。
  化夢宇留仁がこの映画に感じる魅力はなんだろう???
ゲームブックっぽさかな???
20110728(mixi日記より)
20221107
剣客商売
池波正太郎著
 江戸中期、老中田沼意次の時代の江戸を舞台に、老剣客とその一人息子の活躍を描く。
  
  女武芸者 
   秋山大治郎は親が建ててくれた剣術道場の当主だが、門下生は一人もおらず、毎日近所の百姓の唖の奥さんが作ってくれる根深汁(葱の入った味噌汁)と大根の漬物と麦飯を食べて暮らしていた。
  そんなところにやってきた大垣四郎兵衛と名乗る侍は、大治郎が田沼家で開かれた剣術の試合で活躍したことを知っており、彼にある者の両腕の骨を叩き折ってほしいと金五十両を差し出し・・・。
  
   こうして始まったのだから大治郎が主役だと誰もが思うし、化夢宇留仁もそう思ったが、実は(少なくともこの話は)彼の親父の小兵衛が主役である。
  これが六十の小男だが剣術の超達人で、顔も広く協力してくれる人も多く、しかし下女の二十歳の女の子おはるに手を出してしまって一緒に暮らしているという実に魅力的なキャラクターで、出てくるだけで面白い。
  更にこの話ではその後も重要な位置づけとなる美貌の男装剣術士、佐々木三冬も登場。
  これがもうツンデレ属性全開で(笑)
  
  剣の誓約 
   大治郎のところに訪ねてきたのは、父小兵衛の弟弟子であり、かつて自分も教えを受けた老剣士嶋岡礼蔵だった。
  礼蔵は近々真剣での試合を行い、おそらく自分は負けるので死に水をとってくれと大治郎に頼む。
  引き受けた大治郎は対戦相手の家に書状を持って向かうが・・・。
  
   冒頭に出てくる田螺汁がうまそうすぎる(笑)
  また嶋岡礼蔵のキャラクターが実にかっこいい。
  
  芸者変転 
   小兵衛は馴染みの料亭の座敷女中が偶然に聞いた話から石川甲斐守へのゆすりの計画があると知り、調査を進める。
  どうやら甲斐守の一人息子がある芸者をはらませたらしい・・・。
  
   小兵衛が007みたいな活躍を見せる。
  この人はなんでもありやな(笑)
  
  井関道場・四天王 
   佐々木三冬がその一人を務める井関道場の四天王の間で、井関の名を継ぐ者を決める動きが。
  三冬はそんなことには興味は無かったが、道場が分裂するのも、いい加減な者が井関の名を継ぐのも耐え難く、小兵衛に相談する。
  そんなとき、四天王の一人が暗殺される事件が・・・。
  
   最後の「天罰」は誰がやったのか。
  シリーズが進めば明かされるのだろうか。流れからすれば三冬かしら???
  
  雨の鈴鹿川 
   嶋岡礼蔵の遺髪と小兵衛の手紙を持って大和の国の礼蔵の実家を訪れた大治郎。
  その帰りにどうやら敵討ちの道中らしい男女と同じ宿に泊まる。
  その後どうやら彼らの狙いが彼の兄弟弟子が守ろうとしている人物だと知り・・・。
  
   珍しく大治郎が主役の話。
  やはりキャラクターの面白さでは親父には叶わないが、剣客らしい見せ場という意味では大治郎がかっこいい。
  そのへんの書き分けが実にうまい。
  
  まゆ墨の金ちゃん 
   奥山念流の道場主である牛堀九万之助のところに、おかまっぽいひょろっとした色男が訪れる。
  その男は三浦金太郎といい、こう見えて剣術の達人だった。
  その金太郎は秋山大治郎暗殺の計画に誘われたと言い・・・。
  
   息子を独り立ちさせるために厳しい態度を取ろうとしながら気になって仕方がない小兵衛と、一切動揺を見せずに対処する大治郎の対比が面白い。
  また金ちゃんもかっこよい。
  キャラクターを魅力的に描くのがほんとにうまいな。
  
  御老中毒殺 
   父である田沼意次の御膳番である飯田平助がスリ被害に合うのを目撃した三冬は、スリを捕まえて平助の紙入れを取り戻すが、なんとその中には十両と毒薬が入っていた・・・。
  
   事件が終わった後のシーンがほっこりしていい感じ(笑)
  
   ちうわけで恥ずかしながら初めて読んだ正太郎くん(笑)だったが、滅茶苦茶面白かった。
  ドラマの鬼平犯科帳は好きだったので、おそらく原作はこんな感じだと想像していた通りでもあったが(笑)
   ちうか江戸時代の役職やら人名に慣れないと混乱することはあるかもしれないが、基本的には実に読みやすく、キャラクターは立ちまくりな上にユーモラスで色気があって活劇シーンはひたすらかっこいい・・・って、普通に超できのいいラノベ(笑)?
  親父が時代小説が好きで、本棚には池波正太郎もずら〜〜〜っと並んでいて難しそうな本だと思っていた(そのせいで逆に時代小説を読むのが遅れた)のだが、実はそれがラノベだったとは(笑)
  ラノベしか読まない人もぜひ正太郎くんは読むべきだ(笑)
   それに噂には聞いていた料理の描写がどれもこれもうまそうすぎる。
  出てくる料理のほとんどは実に貧相なメニューなのだが、環境やキャラクターの書き方もあって強烈にうまそうなのだ。
流石っす。
20221107(mixi日記より)
20221108
トランスフォーマー/リベンジ
マイケル・ベイ監督
 オプティマス・プライム率いるオートボットたちは米軍の協力の下、対ディセプティコン特殊部隊N.E.S.T.(ネスト)を結成し活動していた。
しかしアメリカ国家安全保障担当補佐官セオドア・ギャロウェイは、キューブが消滅してもなおディセプティコンが地球に現れるのはオートボット達が居るからではないかとの疑念を突きつける。
一方米軍が保管していたキューブの欠片を奪取したディセプティコン達は、海底に沈められているメガトロンを復活させていた・・・。
 ブルーレイ。初見。
  1作目と同じく悪くない。
  メカはゴチャゴチャ。アクションバキバキ。ヒロインおっぱいプルプル。脚本ぼらぼら。
  やっぱり悪くないなあ(笑)
  でも脚本のぼらぼら度は前より強化されてしまい、なんだかうすぼんやりした感じ。
でもまあトランスフォーマーに細かいこと言っても仕方ないよね(笑)。
20110730(mixi日記より)
20221109
 3を観る前の準備再見。
  その前にざ〜〜〜〜っと1も観たのだが、やはり完成度は1の方が遙かに高く、見せ場も多い。
  1の最初のヘリコプター変形から襲撃のシチュエーションや、砂漠のサソリロボ襲撃シーンはやっぱりすごい。
   ず〜〜〜〜〜っと共通しているのが、ミリタリー描写の徹底。それもあくまでマニア視点で、面白いディテールのみに絞られているのが嬉しい。
   2で1よりよく無いところは色々あるが、なにより敵がしゃべりすぎるところだと思う。
  1ではほとんどしゃべらず、ある程度恐怖の対象だったのが、ベラベラしゃべることで安っぽいいわゆる敵キャラになってしまっているのだ。
  しかしやはり画のすごさは相変わらずだし、その辺のバトルアクション映画とは比べものにならないクオリティなのも確か。
  色々微妙(笑)
  
 さ〜〜〜〜て次は3Dで3を観るぞ。
20120310(mixi日記より)
  20230830
スタークラッシュ 大宇宙映画放浪編
を読んだ。再読。
   宇宙を舞台にしたSF映像作品の解説本。
  
  第1章 宇宙探検
  第2章 地球侵略
  第3章 友好型来訪者
  第4章 宇宙開発
  第5章 スペースオペラ
  第6章 天体パニック
  第7章 アクション&サスペンス
  第8章 日本SF宇宙篇
  第9章 宇宙SFテレビ
  
   上記ジャンルに分けてそれらの代表的な作品をいくつかピックアップして解説している。
  データも豊富で作品ごとの解説もそれなりのテキスト量があって読み応えがあり、この手の本の中では非常に優良な内容と言える。
  特に製作者に注目したデータやテキストが多い。
   今回ひさ〜〜〜〜しぶりに読み返したのだが、昔読んだときに今は観る方法が無いけどいつか観たいと思っていた作品が、今でも全然状況が変わっていないのがほとんどなのは切なくなった(汗)
  ちうかビデオは昔よりも手に入りにくいかも(汗)?
機会があるごとに言ってるけど、そういうマイナーな作品ばかり網羅した配信サービスを始めてくれれば(以下略)
20221110(mixi日記より)
20221110
ハンターズ・ラン
ジョージ・R・R・マーティン、ガードナー・ドゾワ、ダニエル・エイブラハム著/酒井昭伸訳
 スパニッシュ系の男が植民惑星の山中で謎のエイリアンと遭遇し、逃亡者を追うための道具にされる。
  しかし探索が続くに連れ、驚くべき事実が明らかになり・・・
  
   最初ありきたりなイメージで退屈だったのだが、物語が進むに連れて加熱してきて、最後はジェットコースター状態に。
  これは面白い。
終わり方もある意味痛快でよかった。
20110801(mixi日記より)
20221111
エルリック・サーガ4 暁の女王マイシェラ
マイクル・ムアコック著/井辻朱美訳
 第一の書 最後の王の苦悩 
   ムーングラムを引き連れ、セレブ・カーナを追うエルリック。
  彼らをメルニボネの民に仕えていたオーナイと呼ばれる魔法の生物キマイラが襲う。
  アリオッチに助けを求めるがすげなく断られ、2人はオーナイに捕まってしまい・・・。
  
   前巻冒頭に出てきたマイシェラ女王が再登場。
  ちうか前巻の出来事は何百年も昔のことなのだが(笑)
   そしていつの間にやらエルリックの宿敵になったセレブ・カーナ。
  出てきたときから小物感が半端なかったこいつをエルリックが追い続けるのに違和感が強かったのだが、ムーングラムがあっさりと言ってのけた。
  「おぬしの、あの魔術師追跡はやはり代償行為としか思えんよ」
  誰が見てもそうだったのか(笑)
   またこの話ではストームブリンガーの新たな特性も描き出される。
  1.お腹がいっぱいになるとやる気を失う(笑)
  2.呼ばれるとやってくる(笑)
  犬(笑)?
  
  第二の書 蒼白の皇子を罠にかける 
   乞食の町ナドソコルの王に面会したセレブ・カーナは、両者の宿敵であるエルリックを陥れる計略をもちかけた。
   古フロルマー市でエルリックのもとに戻ってきたムーングラムは、酔っ払って2人の女を連れていた。
  そこを暴徒に襲われ、エルリックはドサクサに紛れて王の指環を盗まれてしまう。
  指環がなくてはこれまでのように魔法が使えない。
  女はナドソコルの使いだった・・・。
  
   昔からナドソコルはなんか魅力的な街だと思っていた。
  なんとなくポート・ブラックサンドに似ているからか?
  またこの話に出てくる契約妖魔が面白いのだが、ラストのオチで少しがっかり。
  「あの人」は面白いのだが、ぜひそのままのあいつとの決着を見たかった。
   後半にはなんとエルリックがストームブリンガーを手に入れた旅に同行していた懐かしいラッキールが再登場。
  タネローンを探すと言っていた彼はあっさりと発見しており(笑)、そこに迫るセレブ・カーナの乞食軍と妖魔エレノインとの激しい戦いが始まる。
  このエレノインという妖魔が剣を持った裸の女という特になんでも無い姿なのだが、これが大量に現れてニヤニヤしながら屈強な戦士たちをぶち殺していく様はマンガ「クレイモア」に出てきた「深淵喰い」を思い出した。
  もしかしたらクレイモア著者はエルリックを読んだのかしら???
  
  第三の書 一つの目的を持つ三人の勇者 
   タネローンにやってきたエルリック。
  誰しも安息を覚えるというタネローンも、エルリックにだけはそれを与えようとはしなかった。
  1人砂漠にさまよいでたエルリックは、力尽きて倒れるが、その彼を助けたのはなんとマイシェラだった。
  セレブ・カーナが混沌の力を借りてイムルイルよりも古き民が遺した魔法の機械を手に入れ、タネローンを狙っているという。
  エルリックはその機械から恐るべき怪物が姿を現すのを目撃し、決死の思いで機械を破壊しようとするが・・・。
  
   「この世の彼方の海」の「未来への旅」ではエターナルチャンピオン4人の合体技(笑)が披露されたが、本作では1人減って3人で合体(笑)
  流石に3人だと4人ほどのパワーは出ないようだが、なんだか気持ちがいいらしく、3人共へらへら笑っているのが気色悪かった(笑)
  そして気になる重要そうなジャリー・ア・コネルというキャラクター。
  どうも主にエルリック以外のシリーズで活躍するようだ。
  それにしても「ルーンの杖」まで出てくるし、このマルチバース(この言葉自体も出てきた)っぷりはマーベル以上かも(笑)
  
   ちうわけで4冊目を読んだわけだが、ムーングラムのおかげか少し普通のファンタジーっぽいところも散見されるようになった。
  それがいいことか悪いことかはよくわからないが(笑)
   解説で訳者がエルリックのことを優柔不断のマゾと書いていたが、化夢宇留仁の印象は違う。
優柔不断のアホだと思う(笑)
20221114(mixi日記より)
20221115
アイアンマン2
ジョン・ファヴロー監督
 トニー・スタークが自らをアイアンマンであると公表してから半年。
トニーの体はアーマーの動力源にして生命維持装置でもあるアーク・リアクターの動力源パラジウムが放出する毒素に蝕まれつつあった。
一方トニーの父親であるハワード・スタークの共同研究者を務めた事もあるロシアの元物理学者アントン・ヴァンコが、スパイ容疑で強制送還されたシベリアで亡くなる。スターク一族を逆恨みしたアントンの息子は父が残していた設計図から独学で小型アーク・リアクターを作り上げ、復讐を誓っていた・・・。
 敵役が実に魅力的だったのだが、最後があっけなかったのが少し残念。
  ちうかやっぱり1作目と比べると、脚本が散漫すぎるような。
  そしてとにかくエロ可愛すぎるスカーレット・ヨハンソンが完全に主役を食ってる。
化夢宇留仁はロボットとか全然出てこず、彼女が1人で戦う映画の方がよかった(笑)
20110802(mixi日記より)
  20221118
剣客商売
  第1シリーズ 1〜2話
 恒例の原作を読んだら映像を観てみるシリーズ。
  「剣客商売」は4回もテレビドラマ化されていたが、すぐに観られるのはなかなか見つけられず、なんとかツタヤディスカスで藤田まこと主演の1998年から放送開始したシリーズを確保した。
  
  第1話 父と子と 
  
 
   老中田沼意次の屋敷での武芸試合において、秋山小兵衛の一人息子秋山大治郎は七人抜きをなしとげた。
  ある夜田沼の屋敷での大治郎の活躍を見たという中年の武士が大治郎を訪ね、五十両である人物の両腕の骨を折ってほしいと頼んでくる。
  大治郎は断り、それを小兵衛に伝え・・・。
  
  
 
   原作の第1話「女武芸者」をほぼ忠実に再現している。
  第1話ということでスペシャル版で70分ほどあり、流石に短編の原作の内容だけでは足らず、いくらか付け足しもある。
   最初に気になるのは勿論キャストだが、藤田まことの秋山小兵衛は少々上背がありすぎ、面長すぎるのが気になったが、悪くはない。
  おはるはもうちょっとむっちりしたイメージだったが、これも悪くない。おしん(笑)
  大治郎はだいたいイメージ通り。佐々木三冬もいい感じ。
  要するにだいたい全部よかった(笑)
  残念だったのは大治郎にご飯を作ってくれている唖の百姓奥さんがカットされていたところくらいか。
   上で書いた付け足しだが、主に大治郎の登場シーンと活劇シーンが追加されている。
  確かに原作のままでは大治郎の登場シーンが少なすぎて視聴者が存在を忘れそうだ(笑)
  活劇シーンは大治郎が数人の曲者に気づいて全員戦闘不能にするところと最後の小兵衛の果たし合いで、最後の果たし合いは相手が原作に出てこないこともあってもう一つだったが、大治郎の方は滅茶苦茶かっこよく撮れていてしびれた(笑)
   しかし最大の見所はなんと言っても当時の風景を再現した画で、特に船での移動シーンは原作のイメージを見事に再現した上に実に美しく、美しいサントラも相まって最高の出来だった。
  
  第2話 井関道場四天王 
  
 
   大治郎は暴れ馬の引いていた馬車の下敷きになっていた子供を協力しあって助け出したことで、井関道場の四天王の一人、渋谷虎三郎と知り合い、痛飲する。
  小兵衛のところに三冬がやってきて、井関道場のもめごとについて相談する。
  小兵衛は調査を開始するが、直後に渋谷が何者かに殺されてしまい・・・。
  
  
 
   大治郎を渋谷と友人にすることで登場シーンを増やしており、最後の剣術の神様の天罰も大治郎が行っている。
  大本のストーリーはそのままなのだが、ここは大きな変化だと思う。なにしろ原作で大治郎が敵討ちをするのは考えられないので。
  
 上で書いた最大の見所に加え、本ドラマでは原作に出てきた料理を完全再現しているところも見逃せないポイント。
  特にこの話ではナマズの調理法を小兵衛がおはるに指示するのだが、原作では日常のシーンだったが、ドラマでは三冬との型の練習中に言い出してコメディ要素を強めていて面白かった。
  ちうかもっと料理はアップで写してほしい(笑)
  ※画像は第1話の根深汁と大根の漬物。
  
   ちうわけでドラマ版も面白かった。
問題は次に原作を読むときにキャタクターの顔をどう想像するかだが・・・。
20221117(mixi日記より)
20221118
一冊でわかるイラストでわかる図解世界史
 フルカラーで世界史を地域、時代ごとの地図とともに解説する。
  化夢宇留仁は世界史は好きだが全然知らない(汗)ので、なんとかおおまかな流れが頭に入らないかというのと、ウォーゲームがもっと楽しめないかと思って購入したが放置されていたのをこの度ようやく読んだ(汗)
  内容的には非常に頑張って作られていて充実しているが、なにしろ全世界の古代から現代(2006年当時)までを扱っているのでそれぞれの内容は軽くてディテール的なものは一切書かれていない。しかしそれが書かれていた日にはものすごい超大作になってしまうし、この本の目的としても外れてしまうのでこれはこれで正解だと思う。
  この本のいいところは歴史の断片情報が眼に入ったとき、それはいつ頃のどんなところでどんな状況下で成されたかがわかるところで、同時にその当時の近隣国やその前後の出来事も大まかにつかむことができる。
  また超古代から現代までを一定のペースで解説しているので、なんとなく「昔」の距離感もつかめるような気がする。
  例えば超大昔だと思っていたナポレオン戦争が実はつい最近のことだと気づくとか(笑)
特別よくもないけど、まあまあ悪くない本。
20221118(mixi日記より)
20221119
シン・ウルトラマン
樋口真嗣監督
 なぜか繰り返し巨大で攻撃的な生物に連続して襲われる日本。
  それらは「禍威獣(カイジュウ)」と名付けられ、やがて日本政府は「禍威獣特設対策室専従班」通称「禍特対(カトクタイ)」を設立。
  そして現れた禍威獣ネロンガは、強力な電撃を武器に暴れまわり、禍特対も対応策が尽きてきたと思われたとき、空から突然落下した物体は銀色の巨人の姿をとり、ネロンガを謎の光線で粉砕した・・・。
  
   非常に賛否両論が渦巻いている本作だが、化夢宇留仁は普通にとても面白かった。
  ちうかすごく変わった内容だと聞いていたのだが、全然そんなことなく、1本の映画でウルトラマンをリブートするとしたらこうするだろうという想像通りの内容だった。
   あとで他の感想を観てみると、キャラクターが薄っぺらで演技も酷いというのが多かったが、化夢宇留仁はそれも問題だとは思わなかった。
  この作品で登場人物の心理をじっくり表現されたらむしろ邪魔になると思う。
   CGIのできがしょぼいというのは、確かに怪獣はもう少し完成度を上げてほしかったと思うが、ウルトラマンの方はあれでよかったと思う。特に飛行シーンのあのポーズ固定っぷりはウルトラマンとして正解だと思う(笑)
   長瀬まさみがセクハラ描写満載だという噂に関しては、ほうほうそうなのか。どれどれ。と楽しみに(笑)していたのだが、全然大したことなくて期待外れだった(笑)
 ちうわけで普通にとても面白かった。
20221120(mixi日記より)
20221121