ウルトラQ
第8話 甘い蜜の恐怖

 
梶田興治監督。
 嵐の夜。生物の成長を異常なまでに促進するハニー・ゼリオンを培養している地蜂の巣が荒らされ、女王蜂のサナギが全滅した。
その数日後、一平のセスナの操縦訓練をしていた淳は、丸太を積んだ貨物列車が地すべりの現場に突っ込んだのを目撃する。
淳、由利子、一平、一の谷博士の4人は、長谷川場長の農事試験場をおとずれ、ハニー・ゼリオンの効果を説明されるが、そのすぐあとに巨大なモグラが現れたという連絡が入り・・・。

 
 こじんまりとした話だが、前回と比べると普通にまとまっている脚本でほっと一安心(笑)
巨大なモグラの怪獣の存在感もこじんまりした感じで見た目もちょっと可愛い(笑)
ちうかこのモグラも被害者なのだが。
 この話の見どころは3つあって、1つはウルトラマン、じゃなくて(笑)黒部進が才能ある若き研究者として登場していることで、背も高く流石の色男ぶりで次回作の主役に抜擢されるのも宜なるかなと思わされた。
 もう1つはなかなか大規模なセットやマットペイント撮影をしていることで、序盤の列車事故のシーンのセットも広角の画を観るとびっくりするくらいでかいし、途中で出てくる破壊された村の様子もTVシリーズとは思えない規模。
 最後はラスト近くの陸上自衛隊によるもグラ怪獣への総攻撃シーンで、化夢宇留仁がまあまあ最近(といっても2年くらい前だが/汗)プラモを作った61式戦車の大活躍が観られるかと思いきや、まともに映る戦車はシャーマンばかりだった(汗)
61式もとっくに配備が始まっているはずだが、まだまだシャーマンの方が多かったのだろうか???

 マイミクの方のコメントで思い出したのだが、ラストの溶岩は巨大モグラよりもやばいのでは・・・(汗)
あとついでにダイナマイトの威力がドリフ並みなのも気になった(笑)

20240604(mixi日記より)
20240605


ドクター・フー・シリーズ2 オートン軍団の襲来!
テランス・ディックス著/関口幸男訳/ハヤカワ文庫

を読んだ。2014年6月25日。
 密猟者のサム・リーは森の中で緑色に光る石を見つけた。すごい価値のある物を見つけたと喜ぶリーだが、彼の目の前に忽然と電話ボックスが現れ、そこから老人がよろめき出てきてたまげることに。
電話ボックスから出てきたのは勿論ドクター・フーだったが、その記憶と姿を大きく変えられ・・・。

 ドクター・フー・シリーズ2冊目だが、元が元なので出版順やら時系列的にはどうなのかよくわからない。
今回は1つの長編の形をとっている。
 まずドクター・フーは「タルディス」を盗み、法を犯したかどで記憶を消され、姿も変えられて20世紀の地球に放り込まれている(笑)
1冊目に出てきた仲間は誰もいない。イアン青年も影も形もない(笑)
地球のUNIT(国際連合情報部特捜隊)のスチュアート准将は、前の顔のドクター・フーといくつかの事件で協力したことがあるらしい。
 物語は異星からの侵略もので、人間に化けたロボットが地球で仲間を製造しているパターン。表題の「オートン」というのは、地球人に似せて作られたロボットのことである。
 ちうわけで結局記憶を取り戻したドクター・フーの協力の結果、異星人の侵略から地球を守るのに成功するわけだが、それにしてもこの1冊目とのつながりの無さはどういうことなのか???
その疑問は訳者も同じだったらしく(笑)、調べようとしている。どうもこの2冊目の前に、本国版ではもう2冊同シリーズの本があったらしい。
そこでその2冊を取り寄せたが・・・・・まだ届いていないそうな(笑)
もう届いているはずなので、なんとか教えてほしい(笑)

 有識者様からのmixiのコメントで、前作はシーズン1、本作はシーズン7のエピソードがベースになっていると判明。
そしてドクターの姿が変化するのは役者交代の結果だそうな。
そりゃわけわからんわ(笑)

20141203(mixi日記より)
20240606


ローダンシリーズ31
ロボット・スパイ
松谷健二訳

ロボット・スパイ
クラーク・ダールトン著
 スヴァフト星系の惑星スヴォーフォンに派遣されていた工作員から緊急警報が発信された。
急いで駆けつけ、工作員ヨースト・クルマンを回収するが、彼は警報など発しておらず、しかもダックスフンドそっくりなペットを連れていた・・・。

 今回は表紙からもわかるように動物大集合編(笑)で、最初の話には犬(に似た動物)が登場する。
それはいいのだが、なんだか色々と納得のいきづらい内容だった。
とりあえず可愛いからいいかというのは、前にティディベアにとことん酷い目にあわされているのに全然成長していない(汗)
また状況的にどっちかがスパイの可能性がほとんどなんだから、とりあえず隔離でしょう。
そしてプランクトン・・・って、なんでそんな脳みそを(笑)???
ちうかプランクトンのことしか考えないようなやつがなんでそんな知能を(笑)?

青い小人たち
クルト・マール著
 グリニッジ市の安全を確保するために、周辺の調査を行うことにしたミュロン。
1機だけ飛べる状態で残っていたヘリコプターで向かうが、故障が発生して飛行不能に。
一方グリニッジではホランダーが陰謀を巡らせていた・・・。

 29巻の「暗殺者たち」の感想で、「まさかこの人この話だけで終わりなのかしら・・・(汗)」と漏らした化夢宇留仁なのだが、しっかりその後の展開が語られて一安心・・・ではあるが、ミュロンのその後を読みたかったのかどうかは微妙なところ(笑)
 しかし未知の惑星での植民開拓物語としてはなかなか興味深く、まあまあ面白く読めた。
しっかり表紙に登場している猿・・・のような動物や、ワニ・・・のような動物も登場し、更には超絶能力を持った新たな生命体も。
これの能力が確かにすごいのだが、発明品が妙に世俗的だったり、なかなか奇天烈なやつで面白い。
 ラストも予想通りながらいい雰囲気で、これはこれでまあサブシリーズとして続いてもいいかな・・・。

20240606(mixi日記より)
20240607


闇よ落ちるなかれ
L・スプレイグ・ディ・キャンプ著/岡部宏之訳/ハヤカワ文庫

を読んだ。2014年6月28日。
 アメリカ人の考古学者マーティン・パッドウェイは、現代のローマからいきなり535年の古代ローマにタイムスリップしてしまう。
現代に戻るのを断念したマーティンは、その後に来るはずの暗黒時代を避けるために、現代(と言っても1941年/笑)の知識を総動員して近代化に勉めるが・・・。

 とりあえず滅茶苦茶に面白い小説である。
なにが面白いって、まず古代ローマの世界が面白い。
古代とは言え、最高の文明を誇ったローマのことであるから、すでにものの考え方などは現代に近く、いきなり質屋が出てきたと思ったらそこの主人が主人公の出資者になり、発明品を売りまくったり、活気のいいことおびただしい(笑)
 マーティンはブランデーの醸造を皮切りに、印刷術の発明、新聞の発行、望遠鏡の発明、夜戦の発明、通信網の発明と大活躍し、古代世界を近代的に革新させていく。これが痛快なのは言うまでもないのだが、そこに当時のいろいろな人種のいろいろな職業の人たちの生き生きとした描写が加わり、どこをとっとっても胸躍る一大エンターテイメントに仕上げている。
これは死ぬまでに必読の名作だと思う。

20141204(mixi日記より)
20240608


クラッシャージョウ 氷結監獄の罠
滝沢敏文監督

を観た。ブルーレイ。OVAシリーズ第1弾。
 氷でできた巨大な小惑星デブリは、キリオス人民共和国の独裁政権に反対する政治犯を収容する監獄衛星だったが、事故によって軌道を離れ、主星へ落下するコースに入った。
キリオスはクラッシャーに救援要請を送り、現地に一番近いのは休暇中のジョウたちだった・・・。

 多分初めて観た。なぜかサントラは持っていて曲だけはやたらに聞き覚えがあったが(笑)
独裁政権が邪魔者のはずの政治犯の救助をクラッシャーに要請という時点で想像できるからくりそのままの内容で、最初しばらくは退屈で困った。
しかしジョウたちが現場で作業を始めたら俄然盛り上がった。
なにしろ氷でできた小惑星の軌道を変更するという仕事なので、「銀河系最後の秘宝」のところで化夢宇留仁が観てみたいと書いた「クラッシャーの日常業務」そのものなのだ。
しかもそこでリッキーやアルフィンも、いかにもプロっぽい無駄のない動きで手際よく大規模な作戦を進めていくのがかっこよすぎる。
その後の展開も、映画版と比べるとクラッシャー本来のフィールドである宇宙空間や小惑星が舞台とあって、チームとしての連携もあざやかで痛快。
ドンゴとガレオンのそれぞれの特徴を活かした活躍シーンも多く、むしろクラッシャーっぽい内容という意味では映画よりも上だろう。
もちろん画はOVAなのでそれなりだが頑張っているし、ワープアウトの描写とかもかっこよかった。
これはよき拾い物。

20240608(mixi日記より)
20240609


無敵鋼人ダイターン3
第17話 レイカ、その愛
富野善之監督

 
 突然浮上した都市国家ルーミス帝国。
世界に移民を募集する帝国だが、将軍ダムデスはメガノイドになっており、ルーミス帝国の科学技術をメガノイドに渡そうとしていた。
移民として潜入した万丈とレイカだったが・・・。

 

 この話は女性キャラクターが全員綺麗に描けているのと(ラスト近くは出崎杉野コンビみたいになってた)、メガボーグもいつもの落書きみたいなデザイン(笑)ではなくてかっこよく、登場シーンの巨大感演出も効いていて、ダイターンとの戦闘シーンも神経の行き届いた演出で見応えがあった。
いったい誰の仕事かと確認してみたら作監は山崎和男。
やっぱ後に大きな仕事をする人は最初から飛び抜けてるんだなあ。

20240609(mixi日記より)
20240610


サイコ・ゴアマン
スティーヴン・コスタンスキ監督/アマプラ

 いつも兄を奴隷のように扱っている性格最凶の少女ミミが、地中に封じ込められていた銀河の破壊者を掘り出し、破壊者を意のままに操れる宝石を手に入れる。
一方破壊者の故郷の星では、破壊者の復活を察知した評議会で、かつて破壊者を封印したテンプル騎士パンドラが破壊者の抹殺を誓っていた・・・。

 演出がアマチュアレベルでSFなんだかホラーなんだかコメディーなんだかよくわからず、しょうもないB級映画なのは間違いないが、愛がある。
その愛は明らかにゼイラムやメタルダーとかの着ぐるみクリーチャー作品へのそれで、予算も多くはなかったと思うのだが、CGに頼らない驚くほどの量の着ぐるみやらマペットやらの見せ場が用意されている。わざわざ日本人女優まで起用して日本語をしゃべらせるこだわりも。
上記の通り普通の映画としてはできが良いとはお世辞にも言えないが、こういうB級以下作品に必要なのは愛とこだわりであり、そういう意味では非常に頑張っている優良作だと思った。

20240609(mixi日記より)
20240611


ウルトラQ
第9話 クモ男爵

 
円谷一監督。
 霧深い夜の灯台で職員が巨大な蜘蛛に襲われる。
 万城目たちとその友人の合計6人はパーティーの帰り道で近道をしようとして迷ってしまい、森の中に。
周りの様子を見に行った一平と友人の竹原が底なし沼にはまってしまい、なんとか救出するも休養が必要になる。
そこで見えてきたのが古びた洋館で、そこで彼らは休ませてもらうことにするが・・・。

 
 タイトルからして江戸川乱歩みたいだが、内容もシリーズでも異色なゴシックホラー編。
圧巻は巨大な洋館やその周辺のセットで、TVシリーズとは思えないスケール。
演出はホラーに徹しきれてはいないので恐怖を楽しむまではいかないが、趣深い画が連続して見飽きない。
 また本作では由利子ちゃんと並んでも全然遜色のないエキゾチックな美女である今日子が見どころの一つだが、それもそのはず「007は二度死ぬ」のアキ役の若林映子である。
 主題であるクモの方はまあ当時としては頑張っているのだが、動きはどうしても不自然さが目立つ。止め絵だとやたらにかっこいいのだが。
そしてラストの崩壊シーンではあまりにもあからさまなミスが(汗)
当時のテレビ画面ではほとんど判別不能だったのかもしれないが、DVDくらいになるとあまりにもはっきり映ってしまうのだ。
手が(汗)

20240611(mixi日記より)
20240612


クラッシャージョウ 最終兵器アッシュ
滝沢敏文監督

 反乱によって船内での銃撃戦が繰り広げられている。
やがて船はとある惑星に落下してゆく。
 バンドーレ共和国の大統領は疫病を偽って官邸を脱出。彼を回収したのはジョウたちだった。
大統領はジョウたちに反乱によって不時着した高速巡洋艦に乗艦していたタニア少佐の救出と、彼女が所持している最終兵器アッシュの廃棄を依頼するが、巡洋艦が不時着したのはかつて対人殺傷自動兵器が研究開発されていた惑星だった・・・。

 オープニングから演出が効いていてクラッシャーの登場の仕方もかっこいい。
大筋はありきたりと言っていいものだが、舞台が対人自動兵器が大量に稼働している惑星というひねりが加えられていることで緊張感の維持に成功している。
合言葉による盛り上げもよかった。
観ていてちょっと「コドク・エクスペリメント」を思い出した(笑)
 見どころは色々あるが、中でも出色なのはクラッシャーの装備の優秀さで、ミネルバは戦艦と正面から撃ち合って相打ちに持ち込むし、ドンゴもそこで余裕を見せるかという好演出で高性能ぶりをアピール。
ここはトラベラー風に考えるなら、クラッシャーはそのへんの惑星国家と比べるとテクノロジーレベルが桁違いなのだろう。
 そして考えてみれば映像作品3作目にして初めて裏のない依頼を受けた(笑)クラッシャーだが、その分任務の困難さがかさ増しされている印象(笑)
 それにしてもOVA2作は初めて観たのだが、どちらも予想以上に完成度が高くて僥倖だった。
ちうかこのレベルを維持してTVシリーズを作ってほしかったなあ。

20240612(mixi日記より)
20240613


ヘラクレスの冒険
アガサ・クリスティ著/高橋豊訳

 ポアロが引退を考えていると話すと、旧友のバートン博士は笑い飛ばし、ヘラクレス(エルキュール)の難業と違ってポアロの仕事は終わらないと断言する。
ポアロはその意見を重視しなかったが、自分が古典語を知らないことを認識し、秘書のミス・レモンに命じてヘラクレスに関する資料を集める。
ヘラクレス自体は彼にとっては我慢のならない犯罪者でしかなかったが、その12の難業については彼に1つのアイデアを与える役に立った。

ネメアの谷のライオン
 有能な秘書であるミス・レモンにポアロが興味を持ちそうな手紙があったかと聞くと、彼女は行方不明のチンを探してほしいという手紙を挙げた。
あまりにもしょうもない依頼を挙げられたことに頭にくるポアロだったが、その事件が自分に課した引退するまでに引き受ける最後の12の仕事であるヘラクレスの難業の最初の1つに符合することに気づくのだった。

 クリスティの短編を読んだのはひさ〜〜〜〜〜〜〜しぶりで、その情報の密度とテンポの早さにちょっとついていけてない感じがした(汗)
あれよ。あれよ。

レルネーのヒドラ
 自分が妻を毒殺したという噂が広まって困り果てているオールドフィールド医師の相談を受けたポアロは、彼の妻が酷くわがままだったことに加え、彼が薬剤師のジーンと仲がよかったことを知った上で調査を進める。
事件は単純に噂を流すというような他愛のないものではなく・・・。

 最近荒唐無稽なSFを読む機会が多かったせいか、物語の中で不自然に思うところがあっても「まあ物語を進めるためのご都合主義はよくあること」とあまり気にしていなかったのだが、クリスティはそうじゃないのを思い知らされた(汗)
不自然なところは必ず事件の真相に関わっているのだ。
それを肝に銘じて読み進める。

アルカディアの鹿
 お気に入りのメッサロ・グラッツ(メッサー・グランツ)が故障して極寒の中を歩き続け、ようやくたどり着いた宿屋で呼んだ自動車修理工は目の覚めるような美青年だった。
彼はポアロの車の修理をするのはもちろん、ポアロのことを知っており、ある悩みを打ち明ける。
それは彼が出会った美しい付き添い女中が消え失せてしまったというもので、彼の容姿も手伝ってポアロの興味を引くのに十分なものだった。

 別にポアロに男色趣味があるというわけではなく(笑)、ヘラクレスの難業に符合したということである。
この話は珍しく化夢宇留仁にもカラクリの予想がついた。
美しいトップバレリーナが付き添い女中にそんな美人を雇うのは不自然だ(笑)
ラストも優しい世界な感じでよかった。

エルマントスのイノシシ
 雪山に登るケーブルカーに乗り込んだポアロは、終点まで乗る気はさらさら無かったのだが、途中でルマントゥーイェ警視の手紙を受け取り、終点のロシュ・ネージェにあるホテルで凶悪殺人犯を捕らえる協力をすることに。
乗客は限られており、ホテルに着くと雪崩によって下界との連絡も途切れ・・・。

 「名探偵の掟」すぎる(笑)
もちろん順番は逆なのだが(笑)
そして「ポアロの眼力」はちょっとルール違反では(笑)?

アウゲイアス王の大牛舎
 サー・ジョージ・コンウェイは窮地に立たされていた。
彼の妻の父親でありイギリス国民から全幅の信頼を得ていた先代首相ジョン・ハメットの一大スキャンダルがX線ニュースという新聞社にすっぱ抜かれようとしていたのだ。
ポアロにはアウゲイアス王の大牛舎と同じく「自然」の力でそれを押し流す計略があった・・・。

 計略が始まった途端にそのカラクリはわかるが、それはそれでわかった上で展開を楽しむタイプの作品だと思う。

ステュムバロスの鳥
 若き政務次官ハロルド・ウォーリングは人の少ないヘルゾスロヴァキアで休暇を過ごしていた。そこ泊まっているイギリス人は彼以外には活気に溢れたライス夫人と、その娘である古風な美人のエルジーだけで、ハロルドはスロバキア語が話せなかったので、必要なときにはその2人に通訳してもらい、不自由なく過ごしていた。
ところがある日魔女のような容貌の2人の老女がやってきてからというもの、彼の心の平安は打ち砕かれ・・・。

 不自然なところは不自然だと思っていいんだと自分に言い聞かせたのに、再び引っかかる化夢宇留仁(汗)
だって外国だし(汗)
ちうかこの話のポアロの活躍は・・・少なくとも推理は全然関係ないぞ(笑)

クレタ島の雄牛
 ダイアナ・メイバリーはくたびれた服装をしており、態度もおどおどしていたが、ごこに隠された傲慢さもポアロは見逃さなかった。
彼女の悩みは婚約者が気が狂う運命にあるという不気味なものだった・・・。

 あからさまなミスリードにすっかりはまる化夢宇留仁(笑)
そしてこの話も上記の「不自然」がヒントになっている。もちろん見逃したが(汗)

ディオメーデスの馬
 若きストダード医師に呼び出されたポアロは、麻薬の絡んだパーティーの調査を行うことに。
ストダード医師は若くて可愛いシーラ・グラントがこの事件に巻き込まれないようにすることを望んでいたが・・・。

 いくらなんでもその推理は飛躍しすぎでは(汗)?
ちうかこういう偽情報の多いエピソードは化夢宇留仁には完全にお手上げである。
そうじゃないエピソードもお手上げなのだが(汗)

ヒッポリュトスの帯
 新たに発見されたルーベンスの絵画が盗まれた。
そんなありきたりな事件には興味を持てないポアロだったが、ついでのように依頼された女学生の消失事件には俄然興味を惹かれた。
 ウィニー・キングという15歳の少女がイギリスからフランスへ向かう列車の中で忽然と姿を消した。その後彼女は発見されて事件は解決かと思われたが、ポアロはそこに隠された計略を見透かしていた・・・。

 そこつながるの(汗)!?
しかし言われてみれば全てが符合する。
クリスティ先生流石っす(汗)

ゲリュオンの牛たち
 ミス・カーナビがポアロのところに訪ねてくる。
彼女は家族のいない友人が不気味な新興宗教に陶酔し、その教団に全財産を遺すという遺言状を書いたことまでは個人の自由の範囲だと思っていたが、同じような境遇の裕福な女性が次々に命を落としているのを知って不吉な予感を感じており・・・。

 ミス・カーナビというのは本書の第1話の「ネメアの谷のライオン」に出てきた人で、ネタバレになるので説明はできないが、ある限られたジャンルの才能のいくつかに長けている。
冒頭出てきたときにびっくりしたが、クリスティはこういう過去のエピソードの登場人物を活かすのも巧みだったのを思い出した。
なにしろキャラクターを活かすのがうまい上に再登場キャラクターともなればその活き活き度合が倍増するわけで、やはり彼女の大活躍が痛快な作品に仕上がっている。
ほんとにクリスティは底が知れない。

ヘスペリスたちのりんご
 裕福な美術品の鑑定家であるエマリー・パワーは、血塗られた歴史をまとったボルジアの酒杯を10年ほど前に3万ポンドで落札したが、手に入れるまでに盗まれてしまった。
それは彼のライバルの手元にあるのだと考えていたのだが、最近そうではないとわかって宛が無くなったエマリーはポアロにその捜索を依頼する。

 ラストまでの展開自体は特に目立ったところは見当たらないのだが、エマリー・パワーのキャラクターが面白くて魅力的なので、実に面白く読めた。
そしてオチは完全に「美味しんぼ」(笑)

ケルベロスの捕獲
 ロンドンの地下鉄の混雑という地獄からようやく抜け出したと思ったポアロに声をかけたのは、20年前に鮮やかな宝石盗難の手口とその美貌でポアロに注目させたヴェラ・ロサコフ伯爵夫人だった。
彼女はポアロに「地獄に来てくれ」という謎めいたメッセージを残して姿を消し・・・。

 まずポアロの秘書であるミス・レモンが有能すぎてかっこよすぎ(笑)
さらにびっくりなのは件のヴェラにポアロがベタ惚れというところ(笑)
ちうか彼女は他のエピソードで真犯人として登場した人なのだろうか???

 ちうわけでヘラクレスの難業になぞらえた12の連作短編集である。
まず最初に驚いたのは、「エルキュール」と「ヘラクレス」が同じスペルという事実である。
あとで遠い昔に読んだ記憶があるような気もしてきたが、全然覚えていなくて超びっくりした(汗)
だってポアロとヘラクレスはまさに真逆なキャラじゃないですか(笑)?
しかし考えてみると、この意外性はアルファベットを使用しない言語圏に限られた贅沢な楽しみかもしれない(笑)
 本書は上記の通り晩年のポアロが引退を前に自分に課したミッションをクリアしていくという内容で、最初はひさしぶりすぎて少々戸惑いはしたが、基本的には非常に面白く読めたのだが、最後にエピローグがないのは大きな不満だった。
だって12の難業をクリアしたら引退すると言ってるのに、それらをクリアしたあとのポアロの心情や結局どうしたのかを書かないのは片手落ちでしょう(汗)
まあ関係なく探偵をまだまだ続けたんだろうけど。
 そう言えばヘイスティングスは一切言及さえされなかった。
ポアロにとってのヘイスティングスは、ホームズにとってのワトソンと比べると全く重要じゃないキャラクターのようだ(笑)

20240614(mixi日記より)
20240614


無敵鋼人ダイターン3
第18話 銀河に消えた男
富野善之監督

 
 万丈の亡き父の助手をしていたミナモトからのSOSを受信する。
彼は火星から脱出してきたのだ。
マッハパトロールで駆けつける万丈だが、ミナモトが作ったコマンダー、スペシャル1号が追跡してきており・・・。

 

 メガノイドは万丈の父「創造」が作ったサイボーグが大元だったと明かされる。
要するにこの世界的な脅威は波乱家の責任だったのだ(笑)
 それはそれとして(笑)、本作は前作で力尽きたのか、キャラクターの絵が酷い(笑)
それなりに味のある絵ではあるのだが。
問題のスペシャル1号はこれまでのコマンダーと比べて、要するにドン・ザウサーへの忠誠度が高いというだけであり、これまでコマンダーの勝手し放題に困り果てていたことが伺える。
確かに自分の趣味のことしか考えていなかったやつばかりだった(笑)

20240615(mixi日記より)
20240615


ミーガン
ジェラルド・ジョンストン監督/ブルーレイ

 交通事故で両親を亡くした姪ケイディを引き取ることになったジェマだが、彼女はおもちゃ会社でロボットを開発するのに熱中しており、1人暮らしが長く子供の相手をできるような人間ではなかった。
ある日ジェマが昔作ったロボットを観たケイディがこんなおもちゃがあれば他は一生いらないと言うのを聞き、ジェマはミーガンを完成させる。
ミーガンは完璧な子守ロボットだったが・・・。

 CMの時点でミーガンの造形と動きが素晴らしすぎた。
本編は単なるB級映画だと思っていたのだが、観てみたら全然しっかり作られていて、これまた素晴らしかった。
ロボコップ、攻殻機動隊、チャイルド・プレイ、ターミネーターのオマージュなんかも散りばめてみたり。
 やはり最高なのはミーガンで、彼女が登場するまではまだかまだかと待ちきれず、なんとなくメカゴジラを思い出した(笑)
物語的にはロボット三原則も無しで子守ロボットを投入したら当然そうなるだろう展開で、またラストの方はよくあるホラー映画的内容になってしまったのは残念だったが、中盤まではミーガンの高性能ぶりと魅力を満喫できる素晴らしい内容だった。
ハラショー。

20240615(mixi日記より)
20240616


ウルトラQ
第10話 地底超特急西へ

 
飯島敏宏監督。
 新東京駅より、巡航速度450kmで東京と北九州を3時間で結ぶ地底超特急いなづま号がおひろめ運転をすることに。
一平は試乗したい一心で、由利子のあとを追って毎日新報の記者の振りをして潜り込む。
ところが一平は相川博士が発明した人工生命M1号の入ったトランクを持ち込んでしまっていた。
走行中にトランクは無事回収されたが、他社の記者がフラッシュを焚いて中身を撮影し・・・。

 
 特撮、脚本、演出ともに素晴らしいエピソードで、余所行きおめかしをした由利子ちゃんがいつもに増して美しいのも嬉しい(笑)
それにしても特撮の素晴らしさたるや、冒頭の力の入った新東京駅の未来的なミニチュアセットもすごいし、件のいなづま号の描写もどれもこれもかっこよく、特にホームに入ってくるカットなど鳥肌モノ。
客車の等身大セットも乗降口付近とか非常にかっこいい。
マリン・エクスプレスよりもはるかに前に特撮でこんなにかっこいい未来超特急が描かれていたとは知らなかった。
 問題のM1号はこれまたすごい造形だが、これがもう何を考えているのかさっぱりわからないのがまた素晴らしい(笑)
そしてここまで作り込んでのオチが・・・・・・
とにかくすごい(笑)

20240616(mixi日記より)
20240617


ONEPIESE
第2話 THE MAN IN THE STRAW HAT

 
 幼いルフィはマキノの酒場で技の練習をしていたが、マキノはルフィに悪魔の実の代償を説明する。
 ナミは金庫を開くことに成功し、とうとうグランドラインへの海図を手に入れる。
ところがそこにバギー海賊団が襲撃し、3人は捕まってしまう。
バギーは海図がどこにあるのかを執拗に尋問するが、ルフィはそれを腹の中に隠していた。
 一方コビーは海兵としての初日を迎えていたが、基地にはガープ中将が来ており・・・。

 
 いろいろうまいこと物語を再構築してテンポのよいドラマになっている。
バギーは仕方がないとは思うがやはりジョーカーっぽい。
よくできているがこれといった突き抜けたところはなく、ナミのおっぱいがなければ視聴継続が困難になりかねないかも(笑)

20240616(mixi日記より)
20240618


極微機械ボーア・メイカー
リンダ・ナガタ著/中原尚哉訳/ハヤカワ文庫

を読んだ。2014年7月12日。
 川を流れてきた死んだ男を引っ張りあげようとしたところ、男の身体からなにかが、貧民の少女フォージタの身体の中に入った。
それはテロリストであり天才分子デザイナーであるボーアが作った究極の極微機械(ナノマシン)ボーア・メイカーだった。
一方、真空作業用の人造人間であるニッコーは、自分の寿命が尽き欠けていることを知っており、なんとか生き残るための手段を模索していた。
そんな2人はそれぞれ周囲を巻き込みつつ自分の生き方を探し、やがては世界を一変させるような事件の渦中に。

 なかなか独特な世界を構築している作品で、その分少々とっつきにくいが、慣れてきたらまあ普通に読める。
ただ元々風変わりな世界なので、そこで大事件が起こってもそうだと認識しにくいのは痛し痒し。
一言で言うと微妙(笑)

20141204(mixi日記より)
20240619


ニコリ「数独」名品100選
ニコリ編著/文藝春秋

を読んだ。と言うか解いた(笑)。2014年3月23日。
 ひたすら数独の問題が載っている、一連のシリーズの1つで、昔会社でそういう類の電子ゲームを商品化する際に参考で買ったもの。
もちろん感想もくそもなく、簡単だった、とか、難しかった、とかである(笑)
化夢宇留仁はよく間違えた答えを書き込み、それが全部ボールペンなので、ページによっては修正テープを2重3重に貼り付けてぐちゃぐちゃになったりした(笑)が、さすがに100問解くのは時間がかかり、丸々1ヶ月は楽しめた。
少なくともコスト・パフォーマンスでは間違いなく最強(笑)

20141206(mixi日記より)
20240620

 


幻影への脱出
ジョン・ブラナー著/巻正平訳/ハヤカワ文庫

を読んだ。2014年6月13日。
 人口過密問題はもはや手遅れの域に入っていた。もはや人類が共食いを始めるのも時間の問題。
そんな時ハッピー・ドリームという麻薬が流行りだした。
常識では考えられない低価格に、無尽蔵の供給、そしてかき消すようにいなくなってしまう常習者。
国連ニューヨーク支部の麻薬部に勤めるニコラス・グレイヴィルは、研究用のハッピー・ドリームを届けにメキシコに向かっていたが、飛行機がキャンセルされてしまい、陸路を行くことになったが・・・。

 ミステリータッチで進む本作はあまりSFっぽい雰囲気ではないが、骨格にあたるアイデアは完全にSF、しかも古きよきSFという感じ。
ハッピー・ドリームは誰が、何のために供給しているのか?そして消えた人々はどこに?そしてヴァームという色は?
要素を並べて理由を推測すればたどりつくその真相がまさに直球SFなのだ。
その分古くさい感じは否めないが、そこがまた面白かったりするので、物事は単純ではない。
でもまあ一言で言えば、「普通」かな(笑)?

20141206(mixi日記より)
20240621


虚空の遺産 
エドモンド・ハミルトン著/安田均訳/ハヤカワ文庫

を読んだ。2014年6月23日。
 月で3万年前とおぼしき廃墟が発見される。
マサチューセッツ大学の言語学教授ロバート・フェアリーは、拉致同然に軍の基地に連れてこられ、月に残されていた記録を調べさせられる。
その結果、そこは想像を絶する強敵との戦いに敗れた人類の祖先の基地だったことが判明する。
さらには残されていた宇宙船のエンジンの再起動に成功、彼らは全ての秘密が隠されているはずのアルタイルへ向かう・・・。

 異星人の古代遺跡が発見され、そこから秘められた歴史やテクノロジーがつまびらかになるというシチュエーションは定番中の定番だが、やはり胸躍るものがある。
しかし残念ながら、アルタイルに着いてからの後半部分はトーンダウンが否めず、最終的な結末としても弱いと感じた。
描かれたのが1960年ということを考えれば十分な内容だったと思うのだが、こればかりは仕方がない。
 ところで著者のエドモンド・ハミルトンだが、「キャプテン・フューチャー」のあのハミルトンである。
化夢宇留仁は初めてこの著者の作品を読んだのだが、ずいぶんイメージが異なる。
もしかして最初に読むべき作品ではないのか(笑)???

20141206(mixi日記より)
20240622


無敵鋼人ダイターン3
第19話 地球ぶった切り作戦
富野善之監督

 
 ビューティー社の宇宙観光船のテスト飛行で月に向かう万丈たち。
月には巨大なチェーンソーで地球を真っ二つにするためにやってきたコマンダー・バンチャーが不時着しており、観光船のエンジンを奪おうと襲いかかる。
強力マグネットでダイファイターまで囚われてしまい・・・。

 

 どうやらビューティー社の社長はビューティーのお父さんらしい。
コマンダー・バンチャーは落ちこぼれのコマンダーであり、ソルジャーも出来損ないを2人つけてもらっているだけだが、その3人の結束が硬いのがいい感じだった。ちょっとタイムボカンシリーズを思い出したが(笑)
しかしその2人のコマンダーがあっさりと・・・富野酷い(笑)
 また地球を真っ二つにして切断面も人間牧場として有効活用するという発想がすごすぎるが、そのための巨大チェーンソーの描写はなかなか見ものだった。
ダイターン3はいつも巨大描写は頑張っている。
しかし観光船のエンジン1つ手に入ったとして、その巨大チェーンソーはどうやって地球に持っていくんだ・・・???

20240622(mixi日記より)
20240623


ウルトラQ
第11話 バルンガ

 
野長瀬三摩地監督
 土星への有人飛行から帰還したサタン1号が地球大気圏に突入する寸前に事故によって墜落した。
着陸船が墜落した付近を飛行した万城目と由利子は、突然の燃料枯渇に見舞われ、なんとか帰還する。
しかし一平によって飛行機の中に奇妙な風船のような生物が発見され・・・。

 
 どう見ても旧支配者関連なバルンガ(笑)
アザトースの眷属か(笑)
この話ではそのバルンガの異様がメインだが、台風災害の描写もなかなか頑張っている。
脚本は前半はまあまあの出来だが、後半ちょっと崩れてきて悪夢じみてくるが、それもバルンガという正体不明すぎる存在を引き立てているようにも思う。
ラストがこれまたシュールと言うかなんと言うか微妙な感じで、これまた旧支配者っぽい(笑)
あとは自衛隊のセイバーの活躍(?)が見られるのも嬉しいポイント(笑)

20240623(mixi日記より)
20240625


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