ルパン三世 DEAD OR ALIVE
1996年日本

 ズフ共和国の漂流島に眠るという財宝を狙うルパン一行だが、その財宝はナノマシンによる強固な防備に守られていた。
一端退却した一行は、共和国を恐怖の渦中に突き落としている「首狩り将軍」の一人娘を誘拐し、漂流島の秘密を聞き出そうとする。
銭形の警備をかいくぐって娘を誘拐するのに成功するが、それは替え玉だった。
替え玉の娘共々殺そうとする軍の攻撃の中、ルパンは彼女のペンダントに、殺された王子の肖像を見る・・・。

 モンキーパンチが初監督に挑んだ作品。
化夢宇留仁が観たのはこれで2回目・・・か3回目。
そんなに何度も観るほど面白いのかと言うと、実はそうでもない(汗)。しかし流石に原作者が監督しているだけあって、他のTVスペシャル版とかと比べたら雲泥の差があるのも確かである。

 タイトルが出る前の脱獄シーン、いわゆる小事件は実にいい感じに出来ていて、音楽の効果も相まってルパンのかっこよさ爆発。
その後の本編にいやがおうにも期待が膨らむ。
冒頭に限らず、ルパンを始めとしたメインキャラクターの魅力が見事に表現されているのはやはりモンキーパンチの功績だろう。
特に銭形がルパン以外の相手(国家警察や賞金稼ぎなど)には圧倒的な強さを発揮するのが、銭形も起て、結果ルパンも起てるキャラクター表現の見本のような構成。
次元が敵の接近に気付くところもかっこよく、スリルもあって少しだがドキドキできた。
五右衛門が船や電話をいつの間にか斬っていたという展開も、本人を見せずに彼の存在感を際立たせるという渋い効果が。
ただし峰不二子だけは声が老けたせいもあり、変に格闘してみたり、変にいい人だったりもして、少々辛い。
まあ元々モンキーパンチの原作では女のキャラクターはほとんど無いようなものなので、こうなるのも仕方がないか。

 舞台となるズフ共和国の描写は、なんとも中途半端ではあるが、少しだけ出てくる廃墟と化した高層ビル群など、元はハイテクに支えられた豊かな国だったという設定が垣間見えるのはいい感じ。
ただしどんな文化圏でどんな宗派なのかはさっぱり伝わってこず、少々無国籍な感じになっているのは、狙ってなのかそうでないのか???

 脚本はドラマとして、ストーリーとしてそこそこの出来で悪くない。
山場は多いし、冒頭の脱獄劇を始め、どのエピソードもきちんとストーリーに繋がっているのが気持ちいい。
ただし穴もたくさんある。代表的なのをいくつか挙げると・・・
 なぜルパンが銭形を呼んだのか?
自分で呼んだ銭形のおかげで、将軍の娘誘拐は阻止されるし、財宝をほったらかして逃げるハメになっている。
 なぜ変装したルパンは王子の網膜パターン、指紋など、必要なデータを揃えられたのか?
そのデータが存在していれば、将軍がとっくに扉を突破できていたはずである。
 金よりナノマシンの方が価値があると思われる。
ナノマシン技術は、軍事に限らず様々な応用が効く夢の技術である。一応それ自体が宝だという描写になっているが、それが金になって喜ぶのはどうか。特に不二子だけはそこに着目して欲しかった。
 将軍の体重はどうなっていたのか(笑)?

 などなど。
しかし穴を探せるということは、それだけ脚本が頑張っているということでもあるので、なんとか許容範囲である。

 化夢宇留仁個人的には、全体の色使いや女性キャラクターの顔が気に入らないなど、文句もあるがそこそこ楽しめた1本だった。

20060401


 カンゾー先生
1998年日本

 昭和20年6月。岡山の田舎町で開業している赤城は、患者を誰でも肝臓炎と診断するので「カンゾー先生」と呼ばれていた。
そんな彼の元で、親を亡くし、身体を売るしか生きる糧を得られない少女ソノ子が働くことになる。
赤城は彼女と仲間の協力の元、肝臓炎の治療法を見つけようと奮闘するが・・・。

 とにかく麻生久美子につきる(笑)!
いきなり冒頭から空襲警報鳴ってるのに身体売ってるし、変態趣味の収容所の所長にはオモチャにされるし、クジラ追いかけて尻丸出しだし。
はあはあ(汗)。
そういう面はさておき(笑)、他の面では声がすごく綺麗なのも印象的で、演技も滅茶苦茶いい。
どこかで誰かがセリフ棒読みで駄目と書いていたが、化夢宇留仁はあれも「学の無い娘」の見事な演技だと思う。
ただし同じ人が表情を見せるカットが少ないとも書いていたが、それはその通りだと思う。
しかしこれは主人公であるカンゾー先生の視点を主にするという演出意図のためであり、文句を付けるところではないだろう。

 ストーリーはカンゾー先生の生き様とその変化、そして回帰をメインに描かれる。
しかしむしろ彼と関わった人達と、当時の世情などが渾然一体となった全体が主人公という感じで、それこそがこの作品の魅力だと思う。
関わった人達のその後もさらりと描かれているのもお得な感じで嬉しい。

 ラスト、ソノ子がクジラを見つけてからはいきなり幻想的な世界に突入。
それまでも彼女は変に命が危ないシーンが多く、毎回ドキドキさせられたのだが、ここまでくるとドキドキを通り越してぽかんと見とれてしまう。
そして尻が尻が(笑)。
尻だ尻だと思っていると、ピカとなってモクモクなって肝臓でエンド。
すごすぎる(笑)。

 ちうわけで見所満載の面白い作品だった。
まあ若い麻生久美子が脱いでいるというだけで化夢宇留仁が大満足なのはご想像の通りだが(笑)。

20060402


007 ゴールデンアイ
1995年イギリス/アメリカ

 ソ連に捕まっていた006を救出に向かった007だが、失敗。彼自身が帰ってくるのが精一杯だった。
その9年後、ステルス化された戦闘ヘリが盗まれ、ヘリを盗んだ一行はロシアの宇宙兵器開発基地を急襲。
電磁波によって広範囲を破壊する衛星兵器ゴールデンアイを盗み出す。
調査に向かったボンドは、仇敵の元KGBのマフィアに協力を求め・・・。

 5代目ボンド、ピアーズ・ブロスナン初登場作。
なんとなく地味で面白くないイメージの本作だが、今回あらためてちゃんと観てみたらそこそこ面白かった。
 冒頭ロシアの基地で女性が1人だけ生き残るシーンは、ボンド映画のルールからすると例外的だが、化夢宇留仁はうまく感情移入できたのでその後のストーリーにすんなりと入っていけた。
しかしおかげでボンドよりも彼女が主人公っぽいイメージになってしまったかも。

 最大の見せ場と思える戦車が街を疾走するシーンは、確かに盛り上がるのだが単に戦車がすごいだけで、これまたボンドの活躍っぽくないのが残念なところ。
秋山氏は戦車が片輪走行(笑)するくらいの展開があり、そこで初めて例のテーマがかかればよかったと言っていたが、まったくその通りである。

 ボンドガールは研究基地の生き残りのプログラマーで、今回は感情移入がうまくいったせいかすごく魅力的に見えた。
演じているのはイザベラ・スコルプコ。
化夢宇留仁は彼女の出ている作品は「バーティカル・リミット」と「サラマンダー」を観たが、あまり印象に残ってないな(汗)。
 もう一人ボンドガールと言うか、敵の凶暴で色キチガイの元パイロットの役でファムケ・ヤンセンが出ている。
X-MENの彼女と同一人物とは思えない切れた演技が見物だが、こういうキャラではすでにネバー・セイ・ネバー・アゲインのファティマ様がいらっしゃるので(笑)、どうしても比較してしまうが、やはりまだまだファティマ様には及ばないのが残念なところ。
だいたいあの死に方はないでしょ。あまりにもあっけなくてびっくりしてしまった。
ファティマ様は笑いながら爆死したというのに(笑)。
 彼女に限らず、本作の悪役はどいつもこいつもあっけない死に方で、もう一つ盛り上がりに欠ける。
特にラスボス(笑)であるアレックは、単なる殴り合いの末、高所から落下して死亡・・・・と思いきや、息があってその上に燃える受信機が落ちてきて死亡。
なんだかあっけない上にスッキリしない。
ここは元00ナンバーというのを活かし、落ちたと思いきや未だに持っていたQの秘密アイテムの腕時計あたりからワイヤーでも発射して生き残り、反撃に転じてほしかった。
お互いの手の内を知り尽くしているというのも、もっと描写が欲しかったところである。
で、死ぬときはやはり元00らしく、渋い演出にしてほしかったな。

 ところで久しぶりに復活したいわゆる「秘密基地」だが、残念なことにやはり存在自体に疑問が残ってしまった。
あれだけの規模の施設を水中に建造するのは、どれだけの金と時間がかかったことやら。
しかもアメリカが監視しまくっているキューバで(汗)。
まあそれはパーツの状態で持ってきて組み立てたとか、無理矢理説明をつけるとしても、時間が計算に合わない。
いったいどれだけ前から計画していたのか?やはり9年前?
その頃ゴールデンアイは完成の見込みがあったのか(笑)?

 主人公ボンドに関しては、6年のブランクがあったことと、ブロスナン初登板ということで、セリフに色々な仕掛けが用意されており、なかなか楽しめた。笑ってしまったところも何カ所かあった。
少々しつこすぎて鼻につくところもあったような気もするが。
ボンド自身は少々青臭いところもあれど、悪くないと思う。つまらなそうな顔でマシンガンを撃ちまくるという彼独特のキャラも嫌いではないし。
 Mも新しくなり、初の女性Mになったのだが、こちらはどうも好きになれない。
非情な人で、00という部署自体を無くしてしまいたいと思っている設定らしいのだが、それにしては変に媚びたようなセリフも言ったりして、中途半端なのだ。
秋山氏はあれではいわゆる「ツンデレ」だと言っていたが(笑)、まったくである。

 ちうわけで見直してみるとほとんど文句ばかり書いているのだが、化夢宇留仁は面白かったのである。いやマジで(笑)。
本作を楽しめるかどうかは、ボンドガールに感情移入できるかどうかにかかっていると思う。
彼女の窮地がいかに終息するかのストーリーと受け取るわけ。
これはつまり007の映画としては出来が悪いと言うことだとは思うが(笑)。

20060404


女王陛下の007
1969年イギリス

 ふらふら遊んでいるボンド。どうやら悪の組織スペクターの首領であるブロフェルドを探し出す任務中らしいのだが、遊んでいるようにしか見えない(笑)。
入水自殺か水遊びか、とにかく挙動不審な女を助け出すが(実は旦那が死んで自暴自棄になっていた)、謎の男達に襲撃され、問答無用で殺されそうになる。
なんとか脱出するが、女も逃げたあとだった。
 実は襲撃した男達はスペクターに次ぐ犯罪組織の者たちで、女はその首領ドラコの一人娘だった。
ドラコは不良娘を更生させるため、ボンドに結婚してくれるように持ちかける。
ボンドはブロフェルドに繋がる情報を要求し・・・。

 小さい頃に観たはずなのだが、ほとんど覚えが無くて新鮮に楽しめた。
まず第一印象。
ボンドらしくね〜〜〜〜〜〜(笑)。
田舎臭い顔つき。かっこわるい声。ゴツゴツした指。
とにかくジョージ・レーゼンビーにジェームズ・ボンドは見いだせなかった。
しかしいきなりボートに寝かされて、そのまま射殺されそうになる展開は、他のシリーズにはなかなか見いだせないリアルに殺される恐怖を感じる動きで、今までとは一線を画す内容だとの宣戦布告のように受け取れ、期待が膨らんだ。
 その後トレーシーの父親であるドラコと対面し、娘と結婚するように言われるあたりから、なんだかホンワカとした雰囲気に(笑)。
まあこういうのも珍しくて悪くない。
 やがてブロフェルドが伯爵位を欲しがっているのを突き止め、紋章学者に化けて雪山の頂上に建つ研究所へ向かうと、いつもの007シリーズの雰囲気になるかと思いきや、カワイコチャン(死語/笑)がいっぱい出てきてちやほやしまくり(笑)。
口紅の女の子が可愛いのだ(笑)。
 ジョージ・レーゼンビーボンドはこのあたりでショーン・コネリーにも負けないところを発揮。
このボンド、歴代ボンドの中でも1,2を争う女好きでなのである(笑)。
侵入した痕跡を残してはいけないところで、そこにあったプレイボーイのピンナップをちぎって持って行く(汗)。
まったく同じセリフで口説きまくり、1時間毎に女の子をとっかえひっかえ(笑)。
本作中ではトレーシーという彼女がいるのに。
もちろんマネーペニーも口説いていたし(笑)。
ラスト近くでトレーシーと婚約し、今日は大人しく寝ようと言っておいてやっぱりベッドに引っ張り込んだり、もうそれしか考えていないとしか思えない(笑)。
彼女が運転する車で逃走している間も、ボンドのやっていたことと言えばトレーシーにキスしていただけ(笑)。
でもこの辺まで来ると、すっかりこの顔にも慣れ、ストーリーに引き込まれていたのだった。

 本作ではブロフェルドをテリー・サバラスが演じている。
彼もまだ若々しく、目がキラキラしていて可愛い(笑)。
いつも椅子に座って猫をなで、たまに部下を処刑するだけが仕事のようなイメージのブロフェルドだが(笑)、本作ではウィルスの研究も催眠術のテープ録音も、逃げたボンドをスキーで追いかけるのも全部自分でやってた行動派なのも楽しかった。

 そしてラストは実に味わい深く、静かに終わる。しんみりいい感じ。
振り返ってみれば、本作はシリーズ中でも1,2を争う素晴らしい出来ではないかい(笑)!?

 本作は初めてボンド役が交替したということもあり、同じシリーズだと強調する小細工が多く、なんだか微笑ましかった。
オープニングからしてこれまでのシリーズの映像を流しまくりだし、MI6を辞めると言って荷物をまとめているところでは、懐かしのアイテムが出てくる毎に前の作品のテーマ曲がかかるし、掃き掃除しているじっちゃんも「ゴールドフィンガー」を口笛で吹いている(笑)。
ブロッコリもだいぶナーバスになっていたのだろう(笑)。

 ところで一箇所理由が分からない展開があった。
ブロフェルドの研究所に爆弾を仕掛け、娘を取り戻したドラコが、ボンドを置き去りにして逃げようとするのだ。
「国際的不良」(笑)の娘を更生させるために結婚してくれと頼んだのはドラコの方だと言うのに、ここでボンドを切り捨てる理由が分からない。
それにここではボンドとドラコの息の合ったところを観たかったというのもある。
本作は原作に忠実な内容だそうだし、この辺は確かめてみなければ。

 まあとにかく、本作と比べればゴールデンアイが全然面白くないのは確かだった(笑)。

20060405


 007 サンダーボール作戦
1965年イギリス

 休暇中で療養所に来ていたボンドは、替え玉殺人とおぼしき奇妙な事件に遭遇する。
その直後、NATOの戦略爆撃機が強奪され、核爆弾が2基奪われた。
犯行グループのスペクターは、核攻撃を免れたければ多額のダイヤモンドを渡すように要求する。
 手がかりが掴めずにダイヤの手配を行うイギリス政府だったが、ボンドは爆撃機のパイロットが療養所で殺されていた男と同じ顔だったのを知り、調査に乗り出す・・・。

 いい意味でも悪い意味でも007シリーズのその後の流れを作った第4作。
正直なところ展開がもったりしていて、全体的につまらない作品になってしまっている。
しかし見所はそれなりに多い。
 まずはスペクターの幹部会議の様子が見れる。
オースティン・パワーズを始めとした様々な作品でパロディにされているあれである(笑)。
ブロフェルドはこのシーンで本領を発揮し、猫をなでなでしながら部下を処刑している(笑)。
 また脅迫された側の英国政府も00ナンバーをズラリと並べて対策会議を開くのが見所になっているが、残念ながら007以外のメンバーは顔も見せず、活躍シーンも無かった。
 ボンドガールと言えるのは敵味方に2人いるのだが、それよりもボンドと行動を共にしていた真面目な助手のポーラが一番可愛く感じてしまい、しかも敵に捕まって毒を飲んで自決してしまうと言う誠実さに胸キュン(死語/笑)。
その後ポーラについて一切語られないのはあんまりだった。
本来のヒロイン足るパイロットの妹と、殺し屋のねーちゃんは、なんとなく似ていて混乱しやすい上に、殺し屋ねーちゃんがあまりにもあっさり死んでしまって唖然。
やっぱりポーラが一番よかった(笑)。
 ラストの水中戦闘シーンは、撮影はさぞや大変だっただろうと感心するのだが、手に汗握るスリルを産んでいるとは言い難い。
動きはどうしてもゆっくりになるし、状況も掴みにくい。ここはもっとカット割りに工夫が欲しかった。
更に高速ボートの疾走シーンはコマ落とししすぎでギャグになってる(笑)。

 ちうわけでなんとも切ない感想になってしまったが、一つ気よかったことを思い出した。
Qの秘密兵器だが、本作ではその全てが効果的に使用されているのだ。
ただ効果的すぎて、Qは最初から爆撃機の隠し場所を知っていたのではないかと疑ってしまうほどなのはなんとも(笑)。

 ネバー・セイ・ネバー・アゲインが観たくなった(笑)。

20060407


 ストリート・オブ・ファイヤー
1984年アメリカ

 「ロックンロールの寓話」。
あらすじは書いたらしらけるので、あえて書かない(笑)。

 久しぶりに観たが、相変わらずいい感じ♪
冒頭のコンサートシーンから、主役トム・コーディが街にやってくるまで、まったく流れが途切れることなく、はっと気付くと劇中に入り込んでしまっている。話はそれから(笑)。
このあたりの、当時絶好調だった監督ウォルター・ヒルの手腕は、今観ても色あせていない。
本人は色あせまくっているが(汗)。

 その後はトムと女兵士、そしてさらわれた歌手エレンのマネージャーの3人で、彼女の救出に向かうのだが、ほんとに展開はどうでもいい。
ひたすら美麗な映像と、ノリのいい音楽、それに変に平和的な抗争をゆるゆると楽しむ。
これがこの映画の正しい見方である(笑)。
間違ってもダイアン・レインは歌は吹き替えの上に役者としてもイマイチだ。とか、主役のマイケル・パレはこの映画以外パッとしない。とか、リック・モラニスはどこへ行ったんだ?とか、ボンバーズのボスを演じるウィリアム・デフォーの衣装は魚屋さんだ。とかは考えてはいけない(笑)。
ただゆるゆると寓話の世界に身を任すのが正しいのである。

20060408


  ネバーセイ・ネバーアゲイン
1983年アメリカ

 00ナンバーをまったく信用していない新任のMに、療養所で毒素を抜いてこいと命令されたボンド。
療養所の看護婦を誘惑して楽しんでいたが、向かいの部屋に奇妙な光景を目撃する。
どうやら男が薬漬けにされ、目の検査のようなことをしているようだった。
療養所から帰ると、大事件が待ち受けていた。NATOの核ミサイルが2基奪われたのだ。
ボンドはミサイルが奪われた直後から行方不明になっている空軍士官が、療養所の男と関連があるのではないかと怪しみ、調査を開始する。
浮かび上がってきたのは大金持ちのラルゴという男で、彼の愛人は行方不明になった男の妹だった・・・。

 本家シリーズとは別にアメリカで作られた「サンダーボール作戦」のリメイク。
「サンダーボール作戦」を観て欲求不満になってしまったので、こっちも観てしまった(笑)。
これがもう最高の出来で、本家の立場形無しである。
 冒頭からショーン・コネリーが歳をとっているのを逆手に取った演出が光り、Mに干されようが我を曲げない頑固なちょい悪おやじ(笑)振りが楽しい。
同じくQ課も予算が減らされて暖房も効かない寒い部屋で作業しており、ボンドが調査のためにバハマに行くと言うと羨ましがるのがおかしい。

 ストーリーはほぼ同じなのだが、上記のボンドの扱いや、核ミサイルの強奪過程が(少し)リアルになっていたりと、微妙に異なっている。
キャラクター描写は遙かにパワーアップしており、どいつもこいつも生き生きしている。
特にパワーアップが著しかったのが女殺し屋で、こちらのファティマ様(笑)は殺人とセックスが大好きな上におごり高ぶっており、ボンドを殺す前に最高によかった女は自分だという手記を書かせたりする。
死に方も実に華々しく、この映画最大の見所である。
 上記が最大の見所なのは確かだが、他にも見所は盛りだくさんである。
療養所での殺し屋との乱闘シーンは、次々に備品をぶちこわしながら移動していくのが愉快で、全然関係ない女の子が寝ている部屋のシーンなど傑作である。
 ラルゴの愛人ドミノにマッサージ師の振りをして近づくボンドのシーンは、ボンドが立ち去ってからのドミノの一人芝居が素晴らしい。
不審そうな表情を浮かべて終わりではなく、最後に愉快そうに笑みをこぼし、その表情から彼女がボンドとの会話を思い出しているのが伝わってくるのだ。
このシーンに限らず、この映画のドミノ役キム・ベイシンガーは実に可愛い。
ノーブラレオタードでサービス満点なのもポイント高い(笑)。
 アクションで最高の見所は、珍しくバイクに乗ったボンドの活躍シーンだろう。
いったいどこで覚えたのか(笑)、ボンドの運転はすさまじく、まさにスーパーヒーローの見せ場と言える内容。
なんでQがバイクを送ってきたのかは相変わらずよく分からないが(笑)。
 ラルゴのキャラクターも工夫されていて面白い。
爽やかな笑顔が印象的で、朝も早起きで部下達と「グッドモーニング」と挨拶を交わし合う。しかし嫉妬深く、負けず嫌いという二面性を持っており、彼がボンドにしてやられて悔しそうな顔をするのがまた痛快なのだ♪
マジックミラーなどの小物が効果的に使われ、彼のキャラクターを引き立たせていたのも見事だった。

 前作で話題になったラストの水中バトルは、大幅にカットされ、もっとあっさりしたものになっている。
これは化夢宇留仁は大賛成で、間延びすることなくスッキリ終わって気持ちよかった。
やはり水中描写はどうしても動きが鈍くなるし、表情も見にくいので盛り上がりにくいと思う。

 散々褒めちぎったが、一箇所残念なところもある。
それはラルゴとボンドが対戦する世界征服ゲームで、当時流行だったコンピュータゲームを取り入れてみたようなのだが、大仰な設定の割には結局ショボいシューティングゲームになってしまっており、もう一つ盛り上がりに欠ける。
それでも一応ボンドの駆け引きは表現されているのだが、なんぼなんでもゲームを作った本人といきなり何万ドルも賭けてシューティングの対戦という設定はきつい。
状況に応じてプレイヤーに苦痛を与えるというのも無理矢理な感じ。

 あ、もう一箇所あった。
「サンダーボール作戦」と同じくスペクターの会議シーンがあるのだが、ここで誰も処刑されないのだ。
なんか少し残念(笑)?

 と言うわけで、総じて見れば本家シリーズと比べても1,2を争う名作なのは間違いない。
リメイク作品がオリジナルよりも面白いというのも珍しいが、元々出来のよくなかった作品のリメイク自体珍しいのでさもありなんというところか。
またショーン・コネリーだが、同じ話に同じ役で出演というのも珍しい話である。
他にそんなことをしているのは、往年のドラキュラ役者くらいじゃなかろうか?

 ところで今回はスターチャンネルを録画したもので見たのだが、テレビサイズになっており、見たかった部分がいくつか切れているカットがあった。
例えば療養所で、掛け布団をはぎ取られて丸まってしまった女の子の表情とか(笑)。
近い内に中古でDVD買ってこよう。

20060411


 リディック
2004年アメリカ

 あれから5年。賞金稼ぎに発見されたリディックは反撃に転じ、賞金をかけたのが5年前に助け出した男だと知り、彼の住むヘリオン第1惑星へ。
しかしその男がリディックに賞金をかけたのは、恐るべき悪の軍団に対抗できるのがリディックしかいないと分かったからだった・・・。

 が〜〜〜ん(汗)。
前作「ピッチブラック」が面白かったので、本作も少し期待しながら観始めたのだが、冒頭のナレーションですでに大ダメージ(汗)。
いきなり「悪」って宣言するなよ(汗)。
 始まってみたら賞金稼ぎに襲撃され、反撃に転ずるリディックの描写はそこそこよくて(でも翼の下にぶら下がるガンナーというのは・・・/笑)、ちょっと回復。
しかしリデイックがヘリオン第1惑星に行き、彼の出生の秘密が語られたあたりでまたダメージ(汗)。
 「悪」と定義された敵と、主人公の出生の秘密(汗)。
しかもリディックは絶滅させられた種族の最後の生き残りなのだそうな(笑)。
う〜〜ん前作にあったTRAVELLERっぽいリアルな雰囲気はどこにいってしまったのだ(汗)?
 灼熱の刑務所惑星の描写は面白いところもあるが、その温度差にSFっぽい理由付けが無いのでガッカリ。
日照温度700度で夜は通常温度って、間に真空でも無ければ実現できない環境である。
せめて気圧差による凶悪な気流とかでビジュアル的に納得させてくれたらよかったのだが。
 最後は肉弾アクションで決めるのも、普通〜のアメリカ映画になっちゃった感じ。

 問題の悪の軍団ネクロモンガーだが、変にマクベスっぽい雰囲気なのは楽しいが、それだけで終わってしまっている。
あれで如何に異常なカルト集団なのかという描写(非常識という意味)があれば、その存在にも説得力が生まれたと思うのだが。
例えば予算の全てを軍事につぎ込んだ異常な宗教国家だという説明であるとか。
とにかく理由も無く悪の軍団はやめてほしい(笑)。
そう言えば探していた楽園に関しては、続編で描かれるのだろうか。この調子の内容だったら作らなくてもいいような気がするが(汗)。

 キャラクターとしては相変わらずヴィン・ディーゼルのリディックはかっこいいのだが、ちょっとサングラスが邪魔そうだったのと、暗視能力が前半しか使われなかったのが残念。
 前作の生き残りの女の子は、全然別人に成長しているのは少し残念だったが、それなりに色っぽいのでまあいいか(笑)。
でももっと面白いキャラクターに出来たと思うし、最後も気にくわない。
続編作る気なら生かしておかないと。

 美術や映像は頑張っていたが、もう一つ説得力が無く、なにが起こっているのか分かりにくいのも残念。
ネクロモンガーの装備はなかなか面白いが、やはりもう一つ完成度は低いように思えた。

 どうでもいいけどこの映画、考えてみたら寺沢武一の「コブラ」のパクリとしか思えない内容である。
主人公の設定も悪党(?)だし、ある種族の最後の生き残りというのもあったし、刑務所惑星も出てきたし、ラストの雰囲気も。
その「コブラ」も色々な映画などのパクリモザイクで出来ているのだが(笑)。
 しかし「コブラ」でこの内容だったらすごく面白かったような気がするのは不思議なところである。
やはり前作「ピッチブラック」で、期待する方向が決まっていたせいだろうなあ。

20060412


 ホーンテッドマンション
2003年アメリカ

 不動産業を営むジム・エヴァースは、仕事ばかりで家族にひんしゅくを買い、終末に旅行に行くことに。
しかし出発前に大きな仕事の話が舞い込み、旅行のついでに寄っていくことに。
そこは古いが立派な名家で、その見事な造りに感心するが、嵐のために帰れなくなってしまい、その日は泊まってゆくことに。
しかし屋敷には秘密が隠されており、ジムの妻サラを罠に掛けようとしていた・・・。

 ディズニーランドのアトラクションの映画化第3弾。
1作目は観ていないが、化夢宇留仁は2作目のパイレーツ・オブ・カリビアンよりも本作の方が楽しめた。
もちろん派手な見せ場や迫力などは相手にならないのだが、1本筋の通ったところが好感が持てた。
 またエディー・マーフィーがいい。
なんと言うか、最近の歳とって落ち着いた彼のキャラが好きなのである。軽口叩いている裏に人生が見えるというか。
本作では家族のために仕事に打ち込みつつも、なんとか子供達に筋を通し、奥さんに愛しているとアピールする様がごく普通に描かれているのがよかった。
 ストーリーや演出は、まさにディズニーという感じで見事に自主規制の枠に収まったこぢんまりしたものなのだが、最初から分かっていることなので、かえって心地よい。パイレーツ・オブ・カリビアンは、ジョニー・デップのキャラがディズニーの枠内からはみ出していたので、逆に少々違和感を感じたのだ。
要はその作品を見始めたときに、どんな内容を欲しているか、または予想しているかの問題だと思う。
予想通りだとつまらない時もあるが、それが嬉しいときもあるのだ。
 地下の霊廟で襲いかかってくる死体のシーンも、実に期待通りで、またライブアクションが主だというところもいい感じで楽しめた。
一定の枠内だからこそ安心してドキドキできるという不思議な状態(笑)。
 そんな中で変によかったのが、コーラス石像カルテット(?)。
こいつらは見事に話に関係なく、ラストもなんで出てくるのかさっぱり分からない。
何度も書いているありきたりな展開の中で、彩りとして好感触だった。
 あとは水晶玉の占い師もいい感じ。
そもそもおまえはなんでそこにいるのか?など、根本的な疑問は解消されないまま、当たり前のようにストーリーに入り込んでくるのが心地よい。
エアバッグの描写も楽しかった。

 と言うわけで、とにかくありがちな内容で、でもそれが楽しい佳作だった。
あ、そうそう主人公ジムの奥さんサラ役のマーシャ・トマソンがえらいべっぴんでいい感じでした(笑)。

20060414


  バイオハザード2
アポカリプス
2004年カナダ/イギリス

 あれから36時間後、病院で目を覚ましたアリスは、街がT-ウィルスに汚染されているのを知る。
特殊部隊の生き残りのジル達と合流した彼女は、科学者の娘を助け出せば街からの脱出を助けるという取引に乗り、少女のいる学校へ。
もはやゾンビ程度では相手にならない超人アリスだったが、そこに恐るべき怪物が襲いかかってくる・・・。

 なかなか面白かった。
ゲームはやっていないのだが内容はある程度知っているので、ジルのそっくりコスプレ振りや、ネメシス(追跡者)のディテールなどは感動。
 しかしストーリーという点では前作に遙かに及ばないと思う。
前半は悪くなかったのだが、後半はとにかくアクションばかりで、ストーリーらしきものが無いのだ(汗)。
 そのアクションは銃撃戦はいい感じだが、格闘になるとアップで細かいカットという最近の流行そのもので、更に画面が暗いのでなにがなにやら分からない(汗)。
分かりやすい格闘は最後の一騎打ちくらいだったが、こっちはシチュエーションが間抜けすぎて・・・(笑)。

 キャラクターでは、アリスはもはや人で無くなっており、感情移入も難しかったが、そこはミラジョボ(笑)、とりあえず彼女だと言うことでなんとかクリア(笑)。
最後は相変わらずのサービス満点振りで、次作もこれが目当てで見ることになりそうだ(笑)。
 ジルはもう元キャラにそっくりすぎて、しかも可愛いので文句の言いようがない。化夢宇留仁の好みのジェニファー・ラブ・ヒューイットにも似てるし(笑)。
元キャラにそっくりすぎて、場面によっては3DCGにしか見えないというのもすごい話である(笑)。
キャラクター描写としてはもう一歩という気もしたが、アクションばかりのこの内容にしては起っていた方か。
 ネメシスくんは、これまたビジュアルがそのまんまで動いているのに少し感動したが、その力はもう一つか。
もっと俊敏で凶悪であってほしいし、追跡者らしい執拗さも表現してほしかった。
最期もあれでは納得いかない。せめて核爆発までは生きていてくれないと。
 で、忘れちゃならないゾンビ君達だが(笑)、こちらはもう哀れを誘う状態で、なにしろ登場人物達が強すぎるのでショッカーの戦闘員並の扱いに(笑)。
学校の小学生ゾンビと犬ゾンビは頑張っていたが、もっと見せ場が欲しかったところである。

20040416


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