登場した当時はプチフラッグシップ機だったこともあって各機能が充実しており、当初は物撮り用を主な用途と考えていたのだが、動物園でも大活躍できるカメラだった。
ファインダーを回転させて立て、上から覗く二眼レフカメラみたいな使い方もできるのが面白い。
これは一眼レフには真似のできない芸当。
一眼レフとミラーレスのなにが違うかといえば、その名の通りミラーレスには一眼レフにあったミラーが省かれているということである。その結果完全同軸光学ファインダーは使用できなくなるが、ミラーのためのスペースが削減される。
ミラーのためのスペースと言うと薄っぺらいもののように感じるかもしれないが、ミラーで光を正面に反射しても意味がないのでセンサーの前に45度の角度で設置されており、しかもそれがシャッターを開ける瞬間だけ上に回転して収納されるので、回転する分もう少しスペースを使う。
というわけでミラーがなくなり、更にマイクロフォーサーズのセンサーサイズはAPS-Cよりも一回り小さいので、大幅な小型化が可能なのだ。
が、本機GX8はそこまで小さくない(汗)
というのもプチフラッグシップ機であり、なんでもできる万能機として設計されているので、通常のマイクロフォーサーズ機よりも大きいのだ。
使ってみた印象としては、まず操作系がニコンとそっくりなので非常に使いやすい。
また問題の電子ファインダーの見え方だが、これも非常に見やすく、ほとんど光学ファインダーと遜色ない。むしろこっちの方が明るくて見やすいまであるが、自然な見え味という意味では流石に光学ファインダーには敵わず、たまに独特のゆがみのようなものも見えて電子ファインダーだと思い出させる。
サイズも大きいとは言えAPS-Cのスポーツ機よりも2回りほど小さいし、レンズは同じ焦点距離でもFマウントのレンズと比べれば全然小型軽量なので、持ち歩きもしやすい。しかも焦点距離は35mm換算で倍になるので、望遠レンズだとその恩恵が非常に大きい。
画質は流石にAPS-Cには敵わないまでも、予想以上に良好だった。
変わっているのはセンサーの縦横比が4:3になっているところで、写真のデフォルトである3:2にしようとするとトリミングされて上下の画素が使用されないというところ。
これはマイクロフォーサーズのフォーマット自体がそう設定されているらしい。
化夢宇留仁は4:3で撮っておいて3:2にするときに上下にトリミングの余裕があるという使い方をしているが、なんだかもったいないような気もする。
ちうか4:3ってもう準拠するモニターとかも無いよね。
そしてマイクロフォーサーズの35mm換算は2倍だと思っていたが、3:2比率の場合は2.08倍だというのを今知った(汗)
GX8の得意なところ・いいところ
●メカシャッターの音は悪くない
●パナソニックお得意の高速コントラストAFが高性能で、動体も撮影しやすい
●Fマウント機と比べれば小型で扱いやすい
●超望遠レンズもコンパクト
●本体に手ぶれ補正機能を備える
●デザインがかっこいい
GX8の苦手なところ・悪いところ
●暗所性能は悪くはないが得意ではない
●電池の保ちがよくはない
●機体によってはシャッターを切ると「電源を入れ直してください」というエラーが出る病気がある
作例(ライトルームによる編集済)
探索者 スパワールドから通天閣 チュウゴクオオカミ 飛び降り 落ちた? 魚魚〜♪ ふ〜〜〜 ・・・ グロイザーX 王将野菜炒め ジャガー
というわけでほとんど欠点の無いカメラである。
しかし上記の「電源を入れ直してください」エラーだが、ネットで調べてみるとそこかしこで発生している様子。いわゆる設計ミスが原因の故障らしい(汗)
飛んでいる鳥に狙いを定めて今だとばかりにシャッターボタンを押した時にこのエラーが出たらと思うとなかなかメインで持ち出すのが難しいのが現状。
全然出ないこともあれば、ちょくちょく発生することもあり、 せっかくの性能なのに持ち出すのを躊躇する原因になっているのが実に惜しい。
ちなみにこの症状を修理するのにかかる代金は79000円だそうな(汗)
20241013 |