親指AF
通常のAFはシャッターボタンを半押しにして行うのが常識になっている。
あまりにもそれが一般的で、それ以外の選択肢は液晶画面のタッチしかないような感じになっているが、実はファインダーのついているカメラは第3の選択肢「親指AF」が可能な機種が多い。
親指AFとはどんな機能かと言うと、まずシャッターボタンはシャッターのみの機能になる。半分押してもAFは起動しない。
そしてAFは親指で押しやすい位置の別のボタンを使うのだ。
親指AFを使うとどんないいことがあるのかというと、AF-SとAF-Cを切り替える必要がなくなるということがある。
ファインダーを使ってシャッター半押しAFの時に画面の中央以外にピントを合わせたいときは、まずはピントを合わせたい被写体を画面中央に持ってきてピントを合わせ、そのままシャッター半押しのままフレームを移動させてからシャッターを押し込むいわゆる「フォーカスロック」を行うことになる。
しかしこれがAF-Cだと、ピントを合わせたあとでフレームを移動してしまうとピントも再調整されてしまってうまくいかない。なのでフォーカスロックはAF-Sでしかできない。
しかし親指AFの場合は、常時AF-Cにしておいて、被写体を中央に持ってきてピントを合わせたら、単にAFボタンを離せばピントが固定されるので、あとはフレームを移動してシャターを切ればいいのである。
親指AFは頻繁に動体撮影をする人には特に恩恵が多いが、そうでない人も突然そのへんに現れた歩いている猫を撮ろうと思ったので急いでAF-Cに切り替えるという面倒な操作をしなくてすむのだ。
置きピンという撮影方法がある。
ある場所に被写体が来た時にシャッターを切る前提で、あらかじめそこにピントを合わせておき、そのタイミングが来たらシャッターボタンを押すわけである。
この方法であればAF速度が遅いカメラでも、高速で移動する被写体をバッチリ捉えることが・・・できるかもしれない(笑)
これをAFを使って行う場合の弱点は待っている間にず〜〜〜〜っとシャッターボタンを半押ししていなければならないということで、そりゃあ勿論しんどい(笑)
これも親指AFなら一瞬で解決である。
最初にピントを合わせたら、あとはボタンから指を離してぼけ〜〜〜っと待っていればいいのだ(笑)
まあ勿論マニュアルフォーカスを使えばいいのだが、ここではAFの話をしているのだ(笑)
普通に使用していても、オートフォーカスという機能とシャッターという機能、それぞれが別のボタンというのは実はすごく自然なことだと気付かされると思う。ちうかむしろその2つの機能を1つのボタンでやってしまおうというのが無茶な話ではなかろうか。
親指AFは慣れてしまうと無いなど考えられなくなるので、ファインダー付きのカメラを使っている人でまだの人は試してみるといいかもしれない。
20241022 |