シャーロック・ホームズ 備忘録

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化夢宇留仁はDVDを持っていないので、以下の記録は全てNHKで放送された内容による。
カットシーンが多いと聞いているので、DVDが欲しいところなのだが・・・。
※2021年にブルーレイボックスを購入した

1.ボヘミアの醜聞

 「シャーロック・ホームズの冒険」より
 近々結婚予定のボヘミア王国の国王から、昔付き合っていたエリーナ(原作ではアイリーン)・アドラーという女性の元にある、一緒に写っている写真を取り戻して欲しいという依頼を受けるホームズ。
巧みな変装術で情報を収集し、火事騒ぎで写真の隠し場所を見つけだすホームズだが、エリーナはもう一枚上手だった・・・。

 まさに原作そのままの完成度(ただしワトスンの結婚生活に関してのセリフは無い)。
シリーズ第1話からこんなものを魅せられては人気が出ないはずがない。
ホームズがまだほんの少し人間くささがあるのも初々しくていい感じ♪

2.踊る人形

 「シャーロック・ホームズの帰還」より
  子供のイタズラとしか思えない人形の落書きを見てから、妻の様子がおかしくなったという依頼人。
落書きの写しを受け取ったホームズは、新たな落書きが見つかったら至急写しを送るように言い、研究を開始する。
どうやら落書きは暗号らしい・・・。
何通目かの暗号を受け取った後、依頼主は射殺され、夫人も自殺を図る。
召使い達は銃声は2発しか聞こえなかったと証言するが、最初の方の音が大きかったということから、ホームズは最初の銃声は2丁の銃が同時に発射されたものだと推測し、第3者の存在を明らかにし、犯人の目処がついたところでホームズ自ら暗号の手紙を出すのだった・・・。

 ワトスンが独身のままであるなど聖典とは色々設定の異なる部分もあり、TV版の事件発生順は放送順のままと判断した。
この話でホームズは原作のイラストでしか出てこない鹿撃ち帽をかぶって登場。
映像作品でホームズに親しんできた人への配慮だろうか。
 この作品では依頼主へ無神経な態度をとるホームズのエキセントリックな面が表現されているが、よりによってその依頼主は殺されてしまうので、救いがなく可哀想である。

3.海軍条約事件

 「シャーロック・ホームズの思い出」より
  ワトスンの幼なじみで、外務省の書記官をしているパーシィ・フェルプスから、助けを求める手紙が届く。
ホームズはその手紙が女性の筆跡であると見破り、興味を抱く。
果たして事件はイギリスの命運をも左右するものだった・・・。

 ミステリとしてよく出来ているので、普通に面白い。
久しぶりにホームズを観たので、いきなり現物が出てきてその後それを入手した顛末を語るという独特な展開が新鮮に感じた。
 完全版で鑑賞。

20090505

4.美しき自転車乗り

 「シャーロック・ホームズの帰還」より
  ヴァイオレット・スミスという美しい女性が訪ねてくる。
彼女の依頼は、自転車で通っている道であとをつけてくる男のことを調べてほしいというものだった。
別件で忙しいホームズの代わりにワトスンが調査に向かうが・・・。

 とりあえず結婚式というものの重要さがよく分からないので、ピンと来ないところがある。
 ホームズのバリツ炸裂シーンは見所だが、あれはバリツというより変な構えの(笑)ボクシングか。
 完全版で観たのだが、ホームズが慌てて閉めた引き出しの中に、どうやらコカインらしい注射器が(笑)。

20090505

5.まがった男

 「シャーロック・ホームズの回想(思い出)」より
  ワトスンの軍歴のつてで、バークレイ大佐殺しの事件の調査を依頼され、2人で連隊駐屯地へ。
そこで大佐の副官から話を聞き、実は大佐夫婦の仲があまりよくなかったことを知り、更に妙な動物を連れた第3者が存在していたことが判明。
夫人の友人から背の曲がった男の話を聞いた2人は酒場で問題の男を発見する。
男の話は、過去のインドの叛乱でのバークレイの裏切り行為に端を発する悲惨なものだった・・・。

 原作ではホームズが一人で背の曲がった男の居場所まで突き止め、最後の仕上げを一緒にしようとワトスンの診療所まで誘いに来るのだが、本作ではワトスンの軍歴を利用して最初から2人で行動。
おかげでワトスンの結婚はなくなり、また原作では出てきたベーカー街少年隊のシンプソンの登場シーンがなくなってしまっている。
しかし総じて見事な噛み砕き具合で、原作よりもむしろ完成度が高くなっていると思う。
また最後にデイヴィッド(ダビデ)に関してホームズがうんちくをたれるシーンでは、ワトスンがそれが慌てて身につけた知識だと見破り、「初歩だよ。ホームズ君」とやり返す展開が追加されており、拍手喝采ものである。

6.まだらの紐

 「シャーロック・ホームズの冒険」より
  朝早くに、ベーカー街221Bに依頼人が訪れる。それはヘレン・ストーナーという美しい女性で、彼女は3年前に死んだ姉が言っていた夜中の口笛が聞こえ、次は自分の番ではないかと怖れていた・・・。

 実にホームズらしい調査の様子が満喫できる名作。
現地へ向かう汽車の中の様子では、有名なホームズとワトスンが向き合って座っているイラストを完璧に再現していて、ため息が出る。
原作では双子だった姉妹が普通の姉妹に変更されているのは、役者の関係だろうか。
他にもチーターが豹になっていたり、細かい部分が変更されているが、ワトスンがロイロット博士の過去を調べるのはインド勤務だったという設定が活かされていて、いい変更だったと思う。

15.修道院屋敷

 「シャーロック・ホームズの帰還」より
  いつも難解な事件を持ち込んでくるホプキンズの依頼に胸躍らせて現場へ向かうホームズとワトスン。
しかし到着してみると、目を覚ました被害者の妻の発言によって、ホームズの調べるべき謎は無くなってしまっていた。
一通り現場を見てから引き上げることにするホームズだが・・・。

 まとまりのいい佳作。
開運会社のホームズ小説マニアのおっさんのキャラが楽しい。
ワインのおりについての説明は、原作でも分からなかったのだが、こっちでもやっぱりよく分からなかった(汗)。

 


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