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トラベラー宇宙で起業しよう! 追加その3

で、ここまで計算しておいて。
設定としての「政府指定商船」を当て嵌めて見ましょう。
まず最初の
条件1:「特定世界への定期運行を第1条件に政府が大型商業用宇宙船(600排水素トン以上)の購入に補助金を出す事がある」
これは、契約者がこれら全ての条件を承諾することが条件で補助金を出す事を意味しています。
条件9にある通り、契約期間は40ヶ年で、状況次第では事業を放り出して予備役招集に応じて軍役に「無期限・無制限」に就く可能性があります。
ここには書いていませんが、事業が破綻した場合、企業としての有限責任なのか、個人としての無限責任なのかまではケースによって違うのかも知れません。

条件2:「2から12の世界を結ぶ特定航路を結ぶ指定をされる」
これはルール的には2d6のロールによる星系数の設定になるのでしょうけど。
実はこれが先の1項目よりも更にそして最も深刻な条件とも言えます。
なぜ政府が個人事業者相手に助成金制度を設けているか、というと、恒星間国家での輸送事業をする上で、「儲けが出せる」=常に貨物が存在している高人口星系間の輸送は政府が手出ししなくても事業が成り立つ商圏です。
ですので、政府が手出ししなくては成立できない=ろくに積荷も旅客も見込めない利ザヤの薄い星系間の輸送を担わせる為に「助成金制度で商船運行ができる様にしている」制度である、というのがこの項の真なる意味です。

条件3:「航路が決まってから諸世界の特徴に合うように設計される」
前の項で特定航路を決定されますが、その多くは荷役業務、旅客業務では宇宙港の支援も期待できない可能性が高い訳ですので、
当然、単独での離発着、荷役、旅客対応ができることなどを想定した商船の仕様が不可欠になります。

条件4:「発注されると同時に契約者は価格の20%を即金で支払う」
この項が政府指定商船最大の特徴とも言えます。
船主たる契約者はこの即金20%だけが最初に船を入手する上で必要な資金になります。
R型政府指定商船ならば、建造費=MCr67.50ですので20%たるMCr13.5の資金で400排水素トンの商船が手に入ります。
もちろんこの部分を金融機関から事業融資しても良く、政府に即金払いさえできれば問題ありません。
A1型自由貿易船は建造費MCr36.915で200排水素トンですから、その格安さは一目瞭然です。

条件5:「以後の支払い責任は政府が持つ」
しかも前項の即金払いさえ終われば、以降の建造費MCr67.5-契約者負担金MCr13.5=MCr54は政府が全額負担してくれる、なんて政府は親切なんでしょう。
自由貿易商人ではあんなに苦しめられた毎月の「ローン返済なし」なんて夢の様ですね。
きっとこの制度を作ったお役人は天使の様に善良な人達ばかりなんでしょう、と感涙した人は後で地獄を見ることになります。

条件6:「代わりに運航による総収入の50%を政府が受け取る」
前提計算を思い返しましょう。
売上最大値(1回運航あたり)=Cr331,000
でした。この50%ですのでCr331,000×50%=Cr165,500が政府の取り分となります。
つまり、政府指定商船の最大での売上はこの50%額面なCr165,500である、ということです。
で、次の項目たる、
条件7:「運航の諸経費は全て契約者が負う」
は、必要経費には政府は一切援助しない、ということを意味しています。
ですので、必要経費(1回運航あたり)Cr101,550は全額が契約者の負担です。
ですので、利益としては、売上(修正後)Cr165,500-必要経費Cr101,550=Cr63,950が利益最大値となります。
そして恐ろしい事に、条件2で述べた通り、「ろくに積荷も旅客も見込めない利ザヤの薄い星系間の輸送」ですから
滅多に最大値になる可能性はない、ということが推定できます。
この計算として言えば、売上最大に対する6割を常に維持できない限りは赤字化することが判りますが、
設定された航路で下手をすると、ということが見えてきます。

逆に政府から見た場合、政府の負担した額面はMCr54でした。
仮に1回の運航でCr100,000定常的に稼ぎ出せたとして。
年間25回の運航でMCr2.5/年ですので、21年7ヶ月で負担分が終わり、40ヶ年のうち、18年5ヶ月も利益を期待できる相手なのです。
実に政府にとって割が良い契約で、しかも次項たるは更に政府側に好条件な、
条件8:「緊急事態や国家紛争の際には予備役として動員される義務がある」
もちろん不測の戦争状態などを想定した輸送能力を軍隊や政府機関以外で維持することを前提にしている制度です。
これは戦時に限らず、政府が特に必要と指定した場合全てな可能性も有ります。恒星間国家の戦争は宣戦布告してスタートではありませんから。
つまり、政府の「任意の期間」を予備役動員されて、既定の報酬はあるとしても、商売は停止されることになります。

条件9:「契約は40年で、契約者の定期航路運航義務は喪失するが、予備役動員の権利は政府に残る」
これも厳しい条件で、船の所有権は契約者に完全に移るので、40年縛りがなくなり自由の身になります。
しかし何らかの理由で予備役動員を命じられたならば、いつでも政府の任意の期間従う義務が残ることを意味しています。

総じて言えば、政府指定商船とは、「政府が助成金を拠出する代わりに、低負担で商船を所有し、低利益の星系での輸送事業を請け負う制度」であり「準軍事用の輸送業務を常に請け負う可能性がある制度」でもあります。

ついでに次に、600排水素トン以上の政府指定商船ならばどうなるか、を考えて見ましょう。
600排水素トン以上となると、100排水素トン刻みだったとして、700、800、それ以上と同一仕様で検討して行くと1つの傾向が見えてきます。
つまり、購入価格、船倉や船室から発生する売上、またそれらの運航によって生じる必要経費の関連性です。
船体トン数が増すと購入価格が増し、売上も増し、必要経費も増します。
その増加する勾配はというとそれぞれ異なるのです。
それに加えて政府指定商船での売上が増したとしても、商船側の取り分は常に50%です。
その傾向から見て、R型指定商船の仕様ならばまた利益が出せていたとしても、より船体が大きくなることによって、増す売上よりも増加した必要経費が大きく接近していく関係性があります。
要するに、増加するにしても、売上の上昇勾配が必要経費の増加勾配よりも2倍ではない限り、取り分50%によって、どこかで逆転してしまう、ということです。
ですので、政府指定商船は大きな船体トン数であればあるほどに利益率が悪化することになっています。
その結果、ある程度の大きさの政府指定商船は最大売上値であっても必要経費を払って終わりになる、利益ゼロな事業モデルなのです。
仕様にもよりますが、試算して見ると、その売上と経費が交差するのは概ね1000排水素トン程度ではないかと推定しております。
それ以上になると政府指定商船よりも通常の金融機関から融資を受けて返済して行くモデルの方が儲けが大きくなるということです。
せめて「売上」の50%を上納する仕組みではなく、「利益」に対するパーセントであればやり繰りの方法もあるのですが。

以上のことから、初期資金としての負担額は全額を金融機関からの融資で賄う方法で購入する商船よりも政府指定商船のケースは準備すべき初期資金はかなり少なくて済みますが、その制度で課せられる諸条件は全て厳しく、輸送事業を拡大する事は到底不可能な程度の事業利益しか生じない、という事業モデルだと言えるかと存じます。
大臣 2021/05/05(Wed) 09:18 No.1205

トラベラー宇宙で起業しよう! 追加その2

前回からの続きとして。

ここで600排水素トン以上なのになぜだか400排水素トンで公式ルール的に存在している、
R型政府指定商船を見て参りましょう。
「なぜだか」の部分は片眼を瞑って笑って見逃す事にしましょう。

MTのルールブックから転載すると、
建造費=MCr67.50
船体トン数=400排水素トン
性能仕様=ジャンプ1、1G加速
乗員5人
専用室13個、2等寝台13個
大型ボート搭載
船倉=2700KL(200排水素トン)
燃料=1071KL(79.3排水素トン)
だそうです。
旅客は最大で13室-5乗組員=8人の特等、1等船客まで可能ですので、
売上最大値は
特等船客8人×Cr10,000+2等船客13人×Cr2,000+200排水素トン×Cr1,000/排水素トン=Cr306,000
+郵便Cr25,000(1回航行)=Cr331,000
が1回の航行で得られる売上最大値です。

一方の運航経費としては、
燃料=高純度Cr500/排水素トン×79.3排水素トン=CrCr39,650
人件費2週間分5人×えいやで2週間Cr1,500とでもして、Cr7,500
生命維持費13室×Cr2,000=Cr26,000
2等寝台13個×Cr100=Cr1,300
定期整備=購入価格×0.1%=Cr675,000ですので積立で考えると/25として、1回分あたりでCr27,000
停泊料=Cr100
合計でCr101,550が1回の運航の必要経費です。

ですので、通常的に考えると売上最大Cr331,000-必要経費Cr101,550=利益Cr229,450 となります。
おお意外と儲かる!というのはアタリマエ。
通常の融資を受けてのケースであればここにローン返済分が加わりますので一気に悪化する訳です。
大臣 2021/05/05(Wed) 09:14 No.1204

トラベラー宇宙で起業しよう! 追加その1

以前の「トラベラー宇宙で起業しよう!」の投稿で1つ重大な項目を記述忘れしておりましたので慌てて追加致したく存じます。
もし自分の商船を持ち、運輸会社を経営しようとした際に、自身の持ち船を購入して商売しようとした場合、
その船の調達をするのに主に以下の5つの手段があり得ます。

(1)自身の資金で新造船を購入するケース
資産家で資金の使い先にも困っている人向けです。
専用の造船技師、造船所と相談しながらカスタマイズされた新造船を発注して事業に乗り出して下さい。
当然ですが一括購入でのこのケースが次の融資よりも結果的には安価に購入できます。

(2)自身の資金がないので金融機関からの融資で新造船を購入するケース
事業計画をきちんと立てて金融機関から事業融資を受けるケースです。
ポピュラーにルールブックに載っているケースがこれに相当します。
頭金が必要な場合もありますが、絶対に必要とまでは言えません。
金融機関から見れば、融資金額が大きくでき、きちんと返済可能ならば幾ら貸しても貸倒れにはなりませんから。
もし頭金が必要だと譲らない場合はその相手金融機関があなたを信用していない、見せ金を要求しているということを意味していまので、
融資額をもう少し減額して事業計画を見直しすべきでしょう。

(3)自身の資金で中古船を購入するケース
資金はある、けど新造船まではさすがに手が届かない人にはぴったりです。
中古の船は機会ときちんとした情報さえあれば誰でも購入するチャンスがあります。
後は今の持ち主と掛け合って、手元資金での購入未満での売買を承諾させれば良いだけです。
新造船と異なるのは、中古船ですからある程度の瑕疵や使い勝手は出来合いで我慢するしかない、とう点です。

(4)金融機関から事業融資を受けて中古船を購入するケース
資金もない、けど事業計画はある、という人向けです。
金融機関から融資を受けて、その融資を元ネタにして中古船の持ち主と売買契約を結んで次の持ち主になるやり方です。
融資はあなたの手元を通らずに金融機関から売り手たる持ち主に渡り売買完了、担保としての第一抵当権は金融機関が持ちます。
が、その融資返済をするとあなたの資産が増えることになりますので、
借金をしているという観方もありますが、資産を貯めていると言う観方もまたあるということです。

(5)政府から助成金を得るケース
このパターンを解説する事を本職はすっかり失念していたのです。ですので本稿で補足として申し上げたく存じます。
ルール的には「政府指定商船」が相当します。
公式設定から引用して見ましょう。
条件1:「特定世界への定期運行を第1条件に政府が大型商業用宇宙船(600排水素トン以上)の購入に補助金を出す事がある」
条件2:「2から12の世界を結ぶ特定航路を結ぶ指定をされる」
条件3:「航路が決まってから諸世界の特徴に合うように設計される」
条件4:「発注されると同時に契約者は価格の20%を即金で支払う」
条件5:「以後の支払い責任は政府が持つ」
条件6:「代わりに運航による総収入の50%を政府が受け取る」
条件7:「運航の諸経費は全て契約者が負う」
条件8:「緊急事態や国家紛争の際には予備役として動員される義務がある」
条件9:「契約は40年で、契約者の定期航路運航義務は喪失するが、予備役動員の権利は政府に残る」
という内容です。

ちょっと長くなってしまいましたので一度ここで切ります。
大臣 2021/05/05(Wed) 09:13 No.1203

追加補足  IEDについて

zaza領主閣下

>IEDは対戦車地雷の範疇になるのでしょうか
IEDとは、自動車などに仕掛けた即席の爆弾ですが、要するに手製の爆弾です。
現地製作ですので、性能や起爆方法も多種多様ですし、威力も様々でやり方によっては御指摘の通り、対戦車用にも使用できる物が製造できるでしょう。
この即席爆弾の肝は「爆発前に発見されない事」です。
しかし、大威力を狙えば大型化してしまい、事前に発見されやすくなる、ということになります。
ですので、非対称戦争で使用される兵器として言えば、対戦車用までの威力は難しく、非装甲車両向け、あるいは軽装甲車両に対する効果が期待できる兵器と言う位置付けでしょう。
何よりも指摘して置きたいのは、この即席爆弾が使用されることで、どの場所にでも常に爆発物が設置される危険性があるのだ、ということです。
そうなると、警備している軍隊は爆発物が設置されていないものや場所に対しても検索して安全を確認確保しなくてはならず、その手間は膨大な負担になりますし、
任務にあたる兵士たちの神経も擦り減り、疲労が蓄積されていきます。
つまり仕掛ける側の労力は小さいのに効果が高いという構図になり、中東で実際にある様に無関係な民間人への発砲や友軍同士の誤射事故なんかが多発してしまい、
長期的に見たら軍隊を現地に貼り付けできなくなる、なんてことにまで至る可能性を引き起こせる点で高い効果がある、と言えるでしょう。
申し上げたいのは、何も現地で実際に車両を吹き飛ばすばかりが兵器ではなく、脅威が存在し続けることそれ自体が兵器の本質である、ということです。
大臣 2021/04/30(Fri) 23:22 No.1202

ありがとうございます

IEDは対戦車地雷の範疇になるのでしょうか
zaza 2021/04/30(Fri) 17:29 No.1201

まとめとして。

全体としてのまとめとして。

zaza領主閣下への宿題としての戦闘車両に加えて装甲戦闘車両、歩兵携行用対車両兵器を併記して総論化してみました。
長々と投稿してしまいましたので失礼致しました。
しかし、それぞれの兵器についての特徴や必要性が存在していて、兵器開発がされて、改良や変質あるいは衰退、消滅に至っている事が判るかと存じます。
そしてその系譜は過去の戦争の歴史から綿々と続いており、遠く恒星間国家間の戦争であっても全く同じ構造で兵器開発がなされて行くということになるでしょう。
つまり未来の世界たるトラベラーで扱われる兵器群は、今の我々が目にする兵器群と全くかけ離れたものではないということを申し上げたかったという狙いがあります。

加えて、投稿中に何回か申し上げた通り、兵器と言うのはつまりは工業製品であって、その開発、生産の下地にはその国家の技術力や工業力が必須です。
それは宇宙で運用される巨大戦艦であっても、陸上兵器や果ては拳銃や銃剣に至るで、全ての兵器に共通します。
裏を返せば、軍事的に必要であっても技術力や工業力が満たせない国では絶対に兵器開発あるいは維持すらもできません。
じゃあ他国から兵器を買ってくればそれで済むということではないと言う点は今の我々が置かれている今現在であっても、
トラベラーで取り扱う巨大恒星間国家の世界であっても全く寸毫も変わりはしない、ということを強調して置きたく存じます。

最後に。
今回の一連の投稿にお付き合い頂いた諸兄に感謝申し上げます。
大臣 2021/04/29(Thu) 19:32 No.1200

歩兵携行用対車両火器について  その6 まとめ

5-2.まとめ

以上、歩兵の携行可能な対車両兵器、対戦車兵器の特徴を列挙してみましたが、これで見えてくるものがあります。

それは敵車両から攻撃を受ける可能性を考慮して、どの程度の攻撃距離まで歩兵側が詰める必要があるか、射程距離があればある程、安全に攻撃が可能ですが、攻撃でこちらの位置が暴露してしまえば、攻撃が失敗した場合に反撃を受けてしまう可能性がありますので、確実に敵車両を撃破できるだけの攻撃能力があるのか、という、射程距離と火力の2点が歩兵携行式対車両兵器にとっては重要な要素になる、ということです。

そして更に重要なのは、歩兵が携行できるだけの重量であり、戦場での運用が可能な簡便で信頼性の高い、故障し難い構造である、というのも加えるべきでしょう。

得てして、大火力化を狙って大型化してしまい、結局は歩兵が携行できない、あるいは運用するのに設置場所や射撃姿勢などに制限が発生する、という兵器では歩兵部隊では使用する事ができず、まさに本末転倒、元も子もない、ということになりますので、注意が必要です。
大臣 2021/04/29(Thu) 10:58 No.1199

歩兵携行用対車両火器について  その5

(9)対戦車犬

第2次大戦中にソビエトの赤軍が使用した動物兵器です。

犬を利用して爆弾を敵戦車の下に潜り込ませるもので、戦車の下に餌があると犬に繰り返して条件付け訓練を施す方法です。
装置の仕組みは簡単で、犬の背中に爆薬と起爆スイッチとなる木製レバーを設置し、レバーを垂直に立てた状態で戦車へ走らせ、犬が戦車の下に潜り込んだところで起爆レバーが倒れ、敵戦車を破壊するものです。
が、実際には訓練で自軍の戦車を使用した為に敵独軍の戦車ではなく、自軍戦車に潜り込んで自爆してしまうケースなどが多発してしまうなど、取り扱いが難しいものでした。

後にはガソリンの匂いを条件付けに含めて訓練して、赤軍のディーゼルエンジン戦車と区別できる様に改良が試みられたが、対する独軍が犬用に火炎放射機装備を施した戦車を投入した為に、より一層の効果が見込めなくなった為に運用が中止されました。


(10)火炎瓶

ガラス瓶に可燃性液体、主にガソリンや灯油などを充填して投擲し、瓶が割れて爆発的に炎上する焼夷弾です。
中身や形状などで威力が違うので注意が必要です。
瓶に内容物たる可燃性液体を詰めて瓶口に布を詰めて栓をして、蓋になっている布に着火して投擲して使用します。

投擲された瓶は着地して割れ、内容物と共に四散し、着火して爆発的な焼夷効果が発揮されます。
栓となる布の密封が甘いと投擲時に外れてしまい、最悪は投擲者自身が着火してしまう事故もあります。

他にも塩素酸塩や重クロム酸塩と硫酸の化学反応を利用して発火させる方式があり、布などで着火させる必要がありません。
これは片方の物質を火炎瓶の外側に塗布し、もう片方を燃料に混入して、火炎瓶が割れたときに混ざって発火する仕組みですが、火炎瓶の特徴たる身の回りのもので急造可能な武器であるのに、材料の入手困難さが上がってしまう欠点があります。

火炎瓶が割れて広範囲に四散して着火したことによって、車両に対しては、エンジンを加熱して行動不能にする可能性もありますし、内部に火焔が侵入して酸欠や火傷を与えて戦闘行動不能にするなどの被害が期待できます。
が、火災に対抗できる装備がある場合には被害は少なくなり、車両によっては攻撃効果が必ずしも期待できない場合もあります。
大臣 2021/04/28(Wed) 23:28 No.1198

歩兵携行用対車両火器について  その4

(7)対戦車地雷

戦車などの装甲戦闘車両を破壊する事を目的として使用される地雷です。
概ね底部は装甲が薄いので、約10kg程度の火薬で爆発し、主力戦車を撃破できなくても履帯が損傷したり、足回りが損傷して走行不能にさせることが可能です。
また、装甲車や装甲兵員輸送車の場合は車体を破損したり、爆発で横転させる、内部の兵員に損傷を与えることが可能です。
ですので、歩兵が戦車の上部装甲に跨乗するのは、対戦車地雷による被害を想定しているからです。
形式も、磁気吸着式により、車両に吸着させる型、有人管制で起爆装置作動によって、手動で起爆させる型があります。

敵の地雷除去作業を阻害し、破壊力を上げるために、複数の対戦車地雷を重ねて設置したり、対人地雷と組み合わせて設されることが多いのも特徴です。
起爆も複数回の荷重が掛かって起爆する型で、地雷処理車両の対策が施されている型、プラスチック製で地雷探査に引っ掛からない型なども出てきており、常に地雷処理技術とのいたちごっこがされている、という状態です。
対戦車地雷は100kgから300kg程度の垂直荷重で起爆する仕組みになっており、武装した兵士が歩いた程度では起爆しませんが、
中心点を外れた部分を踏めばテコの原理で起爆する重量に達してしまい起爆してしまう場合がありますので、注意が必要です。

値段は仕様や賞味期限でもまちまちですが、どんなに高くても2、3千ドル、下手をすると100ドル程度で買える物ですので、日本円に換算すると30万円から安いモノなら1万円程度という感じになります。
なによりも運用に際しては専用の知識は不要で、埋めて起爆状態にすれば誰でも使えます。

トラベラーで運用される反重力車両も例外ではなく、地表すれすれを飛行する必要がある戦場での行動を考慮すると、車両底部に吸着して爆発する吸着式、あるいは作動した地雷本体が空中に飛び上がったのちに炸裂して破片をまき散らす跳躍地雷が対車両用地雷としての主流になるでしょう。

(8)対戦車手榴弾
人力によって投擲されるものです。
当初は現地改造で、複数の手榴弾を同時に起爆させる集束式が一般的で、他にも工兵用の爆薬をパッケージにした型などが使用されます。
つまりは爆風や爆発の圧力によって戦車の弱い部分をどこでも良いから破壊しようと言う考え方です。
しかし、戦車の発達に伴う装甲の強化などによって、単純な爆発では被害が与えられなくなった為に、粘着榴弾や成形炸薬が取り入れられていきます。
それでもなお、機甲の対人用戦術の経験と発達、戦車の性能向上に伴って、標的となる戦車を投擲可能距離にまで歩兵が接近できることが困難になり、対戦車手榴弾の大型化の必要性もあって、実用的な歩兵携行可能な対戦車兵器とは言えなくなり、現在では姿を消しています。
この対戦車手榴弾で語るべきは日本軍が運用した三式対戦車手榴弾です。
貴重な金属資源を使用しない様に、弾体を麻袋で覆った形で、上部の麻束を投擲する際に握って使用します。
標的に命中したら着発信管が作動して成形炸薬を起爆させ、敵車両の装甲を破って撃破するという仕組みです。
現場製造の臨時な対戦車兵器ですが、麻束を使っているドラッグシュートと着発信管の組み合わせはその後の対戦車手榴弾でも使われる仕組みです。

また、距離が確保できない為に投擲者自身が爆発による被害を受ける可能性があるのも特徴で、この兵器を投入する段階で捨て身攻撃が前提であると言えます。
大臣 2021/04/27(Tue) 18:16 No.1197

歩兵携行用対車両火器について  その3

(5)対戦車擲弾/対戦車擲弾発射器 小銃擲弾(例:M31 HEAT ライフルグレネード)

擲弾を小銃の銃口に差し込み、実包ではなく専用の薬包(ガス圧発生用空砲)を用いて発射する方式の歩兵携行火器です。
トラベラーでもルールブックに掲載されているポピュラーな兵器ですが、有効射程120m程度、最大射程180m程度と、他の歩兵携行対車両火器が進歩発展したことによって徐々に廃れている装備となります。

1950年代が主力ですので、ベトナム戦争当時あたりが最盛期です。
命中精度も低く、射程距離も短い、弾重量も大きいので携行する負担になる、と悪いこと尽くめですが、貫通力は高くコンクリート400mmを破壊できるというデータがあります。
敢えて利点として挙げるならば「専用ランチャーなしでも撃てる、小銃さえあれば誰でも撃てる」と言う点でしょう。


(6)その他(例:PIAT)

直訳するならば、軸発射式迫撃砲、正式名称「Projector, Infantry, Anti Tank」の頭文字を取ってPIATです。
大戦中に対戦車火力の不足を補う為に投入されましたが、その後、バズーカ(携帯式対戦車ロケット弾)や無反動砲に転換して、1950年には退役しますが、その評価は決して低いものではなく、100ヤード(90m)で60%の命中率、信管の作動率75%は同種のバズーカに比べても遜色ない性能だったと言えるでしょう。
大臣 2021/04/26(Mon) 21:46 No.1196

歩兵携行用対車両火器について  その2

(3)対戦車ミサイル

前述の無反動砲が歩兵携行火器としての対戦車火力の役割を戦車の進歩から果たせなくなりつつあった時期に解決策として登場するのが対戦車ミサイルです。

砲弾あるいは銃弾では高速な重量で高い運動エネルギーをもって戦車の装甲貫通をする仕組みですが、対戦車ミサイルは爆発の威力を一点に集中させることができるHEAT(成形炸薬弾)を用いて装甲貫通を狙った兵器です。

戦闘車輌以外にも人間、建物、陣地などやあるいは渡河、上陸作戦中小型船舶に対しても使用可能です。
発射後の誘導方式は、最初期には電気信号を送るワイヤーによる有線誘導方式で、ジョイスティックで誘導する型が多いですが、ワイヤーではなく光ファイバーを用いたものや、ワイヤーを用いない照準レーザー誘導、赤外線追尾式などに分かれます。
有線誘導方式は射撃後の誘導が必要な為に、撃ちっ放しができない欠点がありますが、反面、敵のジャミングがあったとしても命中が期待できます。
有線誘導方式ではない方式では、逆に撃ちっ放ししての命中が期待できますが、フレアやジャミングなどの対策がされた標的には弱いという一長一短があります。

一例として、米陸軍が1973年に運用を開始したM47 ドラゴン(M47 Dragon)は、全長(飛翔体)115cm、重量(発射器込)14.6kg、射程約1,000m誘導方式は光学照準および有線誘導式です。
価格帯としては1発当たり約10万USドル程度ですから1ドル100円換算で1千万円、ちょっと高めな装備という感じですね。
それでも確実に戦車を葬れるとあればお買い得ということになるでしょう。


(4)対戦車ライフル(対物ライフル)

対戦車ライフルは、専用の大口径ライフルを用いて徹甲弾を発射し、
高い運動エネルギーで敵戦車の装甲を貫通して車内の乗員を殺傷したり、車内の構成部品や装備、エンジンや燃料タンクや武装や無線機などを破壊するための兵器です。
その為により大型化、大口径化が進みましたが、人が受け止められる反動には限界がありますので、口径15mm以上は車輪付きの銃架を使ったりしますが、こうなるともはやライフルではなく砲と同じと言えます。
それでもなお戦車が進化して装甲が高性能化すると対戦車ライフルの性能では撃破が難しくなり、一旦その役割を終えます。
が、その性能に再び脚光が当たるのは、重量のある大口径弾を安定した弾道直進性で射撃できる、通常の小銃弾を使用する狙撃銃をはるかに上回る距離で狙撃を行えることから、建物などの障害物に隠れる敵、軽車両に対して損傷を与える事も可能です。
特にテロリズム対策として、1キロメートル超の距離からの狙撃能力や
強化ガラスや航空機のキャノピーを貫通できる弾頭が使える強力なライフルが必要となり、まさに対戦車ライフルが最適であったのです。

その為に再び50口径(12.7mm)級のライフルが開発される様になり、
名称も対物ライフルと替えて運用されることになりました。

他にも地雷除去などでの効果もあり、特に広い場所、砂漠や平地などが主戦場になる場合での狙撃に効果が高いことから今もなお各国の軍隊と特殊部隊で使われ続けています。
恐らくはトラベラー世界でも多くの場合、使い勝手に良い兵器として広く運用されることになるでしょう。

蛇足ながら良くハーグ陸戦条約で「不必要な苦痛を与える兵器」として禁じられている、という認識がある様子ですが、実際には着弾後の炸裂効果がある弾種を除けば条約に抵触することがありません。
もし禁止なら大口径火器をそもそも歩兵に向けて射撃する行為自体が抵触してしまいますから。

一例として、米陸軍が1986年に運用を開始したバレットM82は、
12.7mmx99mm NATO弾を使用する、銃重量12.9kg、装填数10発+1、初速853m/s、有効射程2,000mというところです。
銃本体の価格は約9000米ドルですから、90万円くらい。
弾も1発あたりで2ドルから10ドルと幅がありますが、通常の7.62mmライフル弾と比べても安いものではありません。

近年ではそこに加えてもう1つ重要な役割が対物ライフルには与えられることになります。
それは急速なドローンの発達の影響です。

作戦行動中の小部隊であっても手軽に運用できるのがドローンで、
大きさは数センチから大きくても1mを越えない程度、静粛性もあり、空中での滞空も可能です。
そうしたドローンで上空から偵察されていても、発見する事も難しく、また距離が500m程度と離れている為に、小銃での攻撃では撃破が難しいのです。
更に従来の歩兵携行対空ミサイルなどでは赤外線放出量も小さく、電波反射面積も小さい為に、小型空中目標を追尾し続けて撃破する事が極めて困難です。
ですので、空中標的として500m程度の距離を不利な風向きでも安定した弾道で狙撃可能な銃は何か、というと対物ライフルが最適なのです。
つまり、作戦行動中に敵から空中撮影されているかを常に監視して、
発見できた場合に速やかに撃破してしまい、偵察行為を阻止する、
というのが対物ライフルの新たな任務である、ということです。
大臣 2021/04/25(Sun) 11:22 No.1195

歩兵携行用対車両火器について  その1

5.歩兵携行用対車両火器、対戦車兵器

ここまで来たら今度は歩兵が車両を攻撃する際に使用する兵器を見て行きましょう。

5-1.歩兵携行用対車両兵器とは

まず歩兵携行用の対車両、対戦車兵器は「歩兵が携行して運用できる兵器である」ということです。
つまり車載する必要がなく、移動も分解が必要にせよ不要にせよ、歩兵だけで重機や車両を使う必要がなく運用できることが前提となります。

(1)対戦車ロケット擲弾(例:RPG、M72 LAW)
モンロー・ノイマン効果を利用した成形炸薬弾の弾頭を発射して、無誘導で命中が期待できる近距離で使用される歩兵携行の対戦車ロケット弾です。
これ以前は成形炸薬を使った対戦車地雷はありましたが、歩兵が携行して機甲に対抗できる装備として広く使用される様になりました。
肉薄攻撃をすることなく敵戦車を撃破し得る装備として、構造が簡単な為、安価で故障し難いというのが最大の特徴でしょう。
傾向として、弾体の飛翔速度が遅く、100m/sから300m/sくらいですので銃弾の半分以下の速度であるという感じです。
また加速が終われば慣性飛翔しますので、目標が回避運動をしていれば命中率も低くなってしまいます。

戦車はこうした歩兵携行火器に対抗すべく、色々な特殊装甲を装備するようになり、撃破が難しい場合もあります。
が、それでもなお、費用対効果としての歩兵携行の対戦車火器としては使用され続けています。

特に、タンデム式弾頭という2個の成形炸薬が並んでいる型ならば爆発反応装甲(リアクティブアーマー)にも対抗できる仕様になっています。

また、主力戦車相手ではなく、トーチカや建物、装甲車両、非装甲車両にも充分な効果を期待できます。
ですので、対戦車専用には限らず多くの局面で重宝する歩兵用火器であるといえます。

例として最もポピュラーに目にするRPG-7は、重量10kg程度、全長1m弱のサイズです。
使用する際には後方噴射が激しいので、射手の位置暴露で反撃にあう可能性がありますので、発射後はすぐに移動することをお勧めします。
使い方は簡単で、右肩に担いでトリガーの付いている銃把を右手で握り、左手を添えて固定します。
この状態で安全ピンを外して発射態勢が整います。後は照準器を使って標的を狙ってトリガーを引けば弾体が発射されます。
熟練者なら150m程度の距離、好条件ならば300mでの命中も可能ですが、概ね80m程度の距離で発射したいものです。

およその価格は800ドルから1000ドル未満と言う感じですから、
日本円で1ドル100円で換算すると8万円〜10万円という価格帯です。
これで何千万円から億単位の戦車が撃破できるのですから安いモノです。


(2)無反動砲(例:カールグスタフ pvg m/42、M18A1 57mm無反動砲)

発射する砲弾が持つのと同じ運動量を持たせた物体や爆風を砲の後方に放出することで射撃時の反動を軽減する火砲を指します。
その為に歩兵が携行して発射する事が可能な火器である、というのがポイントです。

従来型火砲の強烈な反動がないので、支持側に衝撃吸収機構を必要とせず、砲腔圧力の低さから砲身の肉厚を薄くできる為に小型軽量の発射装置で大口径の砲弾を発射することができ、歩兵や軽車輛にも高い火力、特に対戦車能力を付与することができる火器である、ということです。

その原理は同じであっても、発射方法が違って、デイビス式やクルップ式など、多岐に及びます。

が、共通する点は、「発射する際に後方を確保する」
あるいは「伏せ撃ちで射手の足などの下半身を危険域に巻き込まない」
というのが注意点になります。

こういった運用上の欠点や制約はありますが、より軽便な携帯ロケットランチャーや高性能な対戦車誘導弾などが運用される様になって以降も、ロケット弾より弾頭の飛翔速度が高速で横風の影響も受けにくい為に弾道性能、命中精度が良好で、対戦車ミサイルより安価かつ多目的に使用できる事から無反動砲は今もなお使われ続けています。


参考として、米陸軍が運用していたM18A1 57mm無反動砲は、運用員数2名で本体重量21kg、架台重量11.8kg、全長1560mm、発射速度毎分5発、有効射程450m、最大射程4430mです。

朝鮮戦争では既に発展進歩した戦車の装甲を貫通することが難しなっていましたが、それでもなお軽量なことから歩兵中隊規模で運用できる大口径直射火力として活躍しました。

この辺りでは歩兵携行用対戦車兵器というよりも対車両用火力という位置付けになるでしょう。
大臣 2021/04/24(Sat) 09:33 No.1194

非装甲車両について  その6

6.鉄道関連車両
低TLに限らず、高速かつ大量陸上輸送を担う場合、線路を敷設して、線路上を走行する鉄道は廃れることはありません。
旅客であっても貨物輸送であっても、鉄道の種類や走行方法こそ違えども決まった地点間を輸送する為の手段として鉄道は最適です。
TLが進むに従って高速化や自動化が進み、設備の保守点検費用が必要になると言っても、安全性や快適さは陸上輸送では見逃せない利点になると思われます。
これらの傾向は特に輸送単価を引き下げる効果もあり、鉄道網さえ確保できていれば、安価な大量輸送が確保できるということになります。
鉄道関連の車両としては、
(1)動力車両:機関車あるいは動力を有する車両です。
       蒸気機関、内燃機関、モーター駆動などに分かれますが、動力を使って列車を駆動する役割を有します。
(2)客車:乗客を乗せる為の車両です。座席を設置し、長距離旅客輸送が可能な設備を有します。
(3)貨車:貨物を輸送する為の車用です。
     トラックと同様な無蓋の露天形式や、有蓋の箱型形状を有する車両など形状は多岐に及び、専用の貨車を用意する場合もあります。
細かい特殊仕様は除きますが、輸送する物に適した形状の専用車両を準備する事も珍しくありません。

特に大量生産大量消費が進むにつれて鉄道網や鉄道技術が進歩発展し、鉄道網に従った国土開発が為されるなど、単純な交通手段としてだけの役割ではなく、
国土計画も鉄道を考慮したものになる傾向が極めて強くなります。
トラベラーでも主要市街地間や宇宙港などの間を連結する鉄道線があるなどのケースが考えられます。
大臣 2021/04/23(Fri) 18:58 No.1193

非装甲車両について  その5

5.テクニカル(Technical)
テクニカル/民間車両転用非装甲車両のことです。

他にもバトルワゴン(battlewagons)、ガンワゴン(gunwagons)、ガンシップ(gunships)等の呼称もありますがあまり一般的ではありません。

つまりは民生用車両に小火器、専用銃架あるいは砲やロケット弾発射機を取り付けて戦闘が可能な即製戦闘車両をいいます。
多くは民生用車両の為に車体に装甲がありませんが、運転席や銃座などに鉄板などで簡単な改造をして防弾にするケースもあります。

このテクニカルは民生用車両を使って構成する為、軍用車両に比べて高い汎用性と信頼性を有します。
故障や被弾しても町の自動車修理工場で充分ですし、交換部品も民生用として流通している物が使用できます。

問題になるのは武装や被装甲で重荷重になり、機動性が低下する可能性がありますが、装備重量を軽減する事で解消できます。
中古などでも入手しやすい民生用車両を使えば手軽に戦闘用車両に改造できますので、ゲリラなど非対称戦争では多く活躍します。

正規の軍隊の戦争であっても、前段で申し上げていた四輪駆動車の戦闘車両での運用やトラック荷台にロケット発射機を取り付けたロシアのカチューシャなどテクニカルの先駆けと言っても良いでしょう。
が、これらの軍用としてもともと設計された場合には武装を施してもテクニカルとは呼称しません。

テクニカルで重要なのは汎用性と信頼性それに経済性の高さたる車体の入手し易さです。
また民生用ですので燃料も調達しやすく燃費も良いなどの利点もあります。
どんな車両でも動く事ができれば、武装を施して射撃手たる操作員を搭載でき、武装が操作できればテクニカルとして運用できます。

特殊な運転技術も不要ですから、自家用車が運転できれば今すぐにでも運転操作が可能です。
ですので、今お手元にある何の変哲もない自家用車であっても
後部座席からルーフウインドやトランクルームや荷台などを使って射撃ができる構造にしてしまえばテクニカルに早変わりです。

更にトラックやバスなど積載量がより大きな車両は、
大きく多くの銃火器を搭載できますので、強力な火力運用が期待できます。
先進国で廃車になった幼稚園バスがまだキャラクターの絵が残ったまま、重火器を装備したテクニカルなんていうのも珍しくありません。
また、歩兵用携行対空ミサイルなども合わせて使用できれば、接近する敵攻撃ヘリや固定翼機にすら対抗できる事が可能になります。
つまり、テクニカルの発達の陰には歩兵装備としての武器の小型大威力化がある、とも言えます。
ですから不用意に戦闘ヘリを接近させようものなら数発の携行地対空ミサイルで逆撃される、なんてこともあります。

そうした使用用途などからピックアップトラックの様な頑丈で比較的積載量が多く荷台が広い車両が好まれるケースが多いですが、民生用車両なら基本的に動くのであれば何でもよく、現地改造するので正式に量産されることはありません。
ですから、某日本自動車メーカー製品がチャド内戦で大量にテクニカルとして使用され、T○YOTA戦争(注:伏字ですから)なんて言われているのはこの為です。
荒地でも故障率が低く、燃費が良いですから、テクニカルには最適だったと言う事です。

武装は機関銃、ロケット砲、迫撃砲、無反動砲、対空機関砲など多岐に及びます。
近年では初めからテクニカル用途向けに現地改造を前提とした車種を販売している某国の民間自動車メーカーもあります。
物騒な世の中になったものですね。

トラベラーで反重力車両が登場して普及しても同様に
民生用車両を改造してテクニカルとして運用されることになるでしょう。
その場合には基本的には軍隊の戦闘車両と同様な使い方になります。
手持ちのエアラフトに鉄板でも溶接して防弾効果を高めて、軽機関銃座でも置けば立派なテクニカルの誕生です。
戦闘地域で敵からの攻撃が想定されるケースならば、
地形追従飛行をして敵からの発見および攻撃を避ける使い方が一般的でしょう。

しかし反撃の恐れがない場合には高度を取って高速で飛行して攻撃対象に火力を叩きつけるような使い方もあるでしょう。
要するにそのテクニカルを使用する勢力が一体何と戦っているのかで運用の仕方が異なってくる、ということです。

テクニカルを使用する勢力としてはその性格上、正規の軍隊の装備を持たない反体制武装組織、あるいは装備を現地調達する傭兵など兵器を入手できない勢力が必要に迫られて改造して運用することになります。

改造ですから2つと同じものはなく、あったとしても手作業での改造ですので差異が異なります。
装備も決まったものではなく、使える火器ならな何でも搭載使用されることになります。

警察など治安警備でも軍隊ではない場合にもテクニカルを専用で運用する組織もありますので、この場合では近しい装備のテクニカルが運用されていたり、所属組織仕様の塗装などがされている場合もあります。

以上の様にテクニカルは多種多様千差万別で、その運用し易さなども含めて性格上無数の組み合わせがありますが、その主眼は敵への火力制圧です。

ですので、防弾性などは2の次で、装甲しても操縦や射撃手やエンジン、燃料タンクなど限られた部分に追加して装甲板が取り付けられる程度です。

そして、もともとの車両の高い機動性を活かして、持っている火力を使って敵を攻撃、撃破することが狙いの車両であるということです。
恐らくはトラベラーでの武装組織との交戦がある場合にはそうしたテクニカルの運用が日常的にされていて、反重力車両に限らず、戦車なんかよりも冒険の先々で頻繁に目にする機会があると思われます。
大臣 2021/04/22(Thu) 23:49 No.1192

ありがとうございます。

zaza領主閣下

>また後日に質問
ありがとうございます。楽しみにしております。
領主閣下に限らず、管理人様の掲示板を見ておいでの全ての方から質問やご意見を頂戴したいと思っておりますので、よろしくお願い致します。

気がついた内容なのでついでに1つだけ。
>パニックの伝染
戦闘状態下で味方がパニックになるというのは実に危険です。
事故や災害など不測の事態で恐慌状態を経験されるとより分かりやすいと思いますが、隣で叫ばれていたり泣き叫んでいると相当に精神力がないと冷静な判断ができませんよね。
しかもその恐慌状態は正常な判断を失うだけではなく伝染します。
それを恐らくはきちんとルール化されているということでしょうね。
良い兵隊は攻撃を受けてもすぐに立ち上がる、というのは恐慌に陥ることを防いだうえで反撃が組織的にできることを意味しています。
簡単に撃たれた方角に撃ち返しただけということではない、という点を強調したいと存じます。
大臣 2021/04/22(Thu) 23:46 No.1191

T2Kv4

大臣様ありがとうございます。
拝見しております。
また後日に質問というか独り言を述べさせていただくと思います。


昨日、Twilight:2000 v4のβ版が公開されました。
どこが変わったのだろう…?
α版も隅々まで見たわけでなく、英語だから細かく覚えておりませんが、
××となって参照ページが指定されていなかったのが、そのページが記述されたのと、
イラストが加えられたぐらいしか違いが見つけられていません。

私が見た、キックスターターの掲示板に書き込まれた要望は、一つも入ってなかった。

以前のT2Kv4に関する投稿の訂正で、部位別ダメージは、汎用でなく、各々の結果があります。
α版はPDFが横2ページの見開きの形で、行ったり来たりしているうちに他のものと見間違えたようです。
ずっと訂正したかったのですが、結局投稿できず。
β版は、1ページごとの表示に代わりましたので、見やすいです。


目についたルール
パニックの伝染。

Coolness Under Fire判定に失敗したキャラクターと同じヘックスにいるキャラクターは、
CUF判定をしなければならない。
同じヘックスだから、まず間違いなく射撃の目標になっており、普通に判定があると思うのですが、
それとは別に、もう一度するという事ではないでしょうか。

Vehicleの被害判定。
TNEは装甲を貫通しない限り、表面にあると思われる、武器やアンテナやセンサーまでも被害はでませんでしたが、
T2Kv4では、装甲を貫通しない場合でも被害は出ます。
ただし、可能性としては、その表面のコンポーネントに当たって壊して、さらに装甲を突き抜けてという場合が現実にはあると思うのですが、
これらのコンポーネントへの被害は、貫通しなかった場合のヒットでの被害判定でしか出ません。

内部侵入の場合は、その武器の持つダメージが、装甲の数値分、与えられるダメージが引かれる(ダメージ10で、装甲8だったら、当たったものに2のダメージ。その内部機器の許容ポイントが1だったらあと1は突き抜けたとして別の機器へ)のですが、
non penetration hitは、装甲で引かれることなくすべてのダメージポイントが適用されます。
M1A1の120o、T-80の125o、APFSDSはDP11なので、11ポイントダメージが適用されるという事になります。
見た目、貫通しなかった方がダメージが与えられる事になります
(もっとDPの低い武器、小銃とか機関銃とか、もっと小口径の砲を基準にしているんでしょうが)。

ただし、貫通していないのだから、当たったもの以外は被害を及ぼさないようではあるので、
そのコンポーネントのみ確実に壊れる(許容ダメージが1の機器も多い)という感じでしょうか。
ただ、潰れた機器や、その車両に無い機器は無視してよいとなっているのですが、
悪くても7割は何かに当たって壊れてしまうと考えた方がいいようで。
大丈夫だったという話しか聞いておらず、その乗員以外の被害の程度はわかりませんが、
チャレンジャー2戦車が、武装勢力に四方八方からRPGを打ち込まれて大丈夫だったという話を聞いてますので、
命中弾があれば、貫通しなくても絶対何か壊れてしまう常態はどうなのだろうと思ってしまいます。

指示や指定はないのですが、それ以前のページに出ている、
DPが装甲より2より低い場合損傷を与えない(跳弾と考えていいと思います)というルール
(判定サイコロに、まあMTでいう所の大成功や特殊効果に当たるマークがあるので、貫徹力が装甲より低い場合でも被害が与えられる可能性がある。
ただし、それでも貫徹力が装甲よりも2低い場合は、そのサイコロの特殊効果も無効にするというために書かれているルール)があるのですが、
もし非貫通時の判定にもこれを適用してよいのなら、納得できます。
でも主旨はラッキーヒットの効果を消すために作られたルールだと思うのですが。

その被害判定表の結果適用なのですが、どの車輛がどんなコンポーネントを持っているというのが書かれていません。
ルールブックではない車輛カードかなんかに書かれるのかなあ。
車輛の主要な数値はルールブックに載ってしまっているし、あっても車輛カードも大きくないと思うので。
自分で調べないといけないのかなあ。
それと空間装甲代わりになっている道具箱への命中が多いのですが、ついているとしても1個でカウントするのか、複数個でカウントするのか悩みそうです。
zaza 2021/04/22(Thu) 12:56 No.1190

非装甲車両について  その4(管理人様作品と連携あり)


4-3.その他の車両
民生用で使用されている車両として、救急車、消防車、パトロールカー、護送用車両、暴徒鎮圧用の遊撃放水車両やバリケードを形成する為の警備用車両がありますが、軍隊でも同様の車両を流用して運用しているケースがあります。
特にパトロールカーなどはベースを民生車両で生産した型を警察が広く運用していますが、それを憲兵隊などが運用するケースもあります。

4-4.オートバイ

自動2輪車は現在もなお偵察用で各国の軍隊で使用され続けています。
民生用のオートバイを使用しているケースが殆どですが、追加で無線機を積載する場合も多くあります。

偵察任務中に敵戦力と遭遇する可能性が高い為、搭乗員は立ち乗りでの小銃射撃など高い技量を要求されたりしますし、走行にも悪路走破で段差や亀裂や弾痕などを走破できる要求があります。
また軽量なのでヘリボンで輸送されたり、ゴムボートで渡河する事も可能です。

大戦中は特に独軍でサイドカーも運用されていますが、これはベルサイユ条約による独軍へ車両生産規制があった為で、四輪駆動車よりも低コストで生産が容易なサイドカー付きオートバイを大量生産して運用していました。

トラベラーでも1人乗りの高速発揮可能な反重力車両としてスピーダがありますが、この軍用モデルを軍隊が偵察や連絡に使うケースが発生すると思われます。

他にも民生用反重力小型車両を輸送、偵察、連絡用などに使う場合も発生するでしょうし、大量に民生型小型反重力車両を徴発して部隊編成して運用するケースが可能かも知れません。

4-5.自転車
御存じ、人力でペダルを漕ぐ型の2輪車両ですが、忘れてはなりません。
大戦中、日本は多くの自転車を東南アジア各国へ輸出していました。
が、日本陸軍は南方作戦の際に機械化自動車化が進まず、歩兵の高速輸送ができませんでした。
そこで現地の日本製自転車を徴発し、銀輪部隊と呼称して編成したのです。
大量輸出していたので、故障しても部品調達が容易でしたし、構造も簡単でしたし、自動車が通れない程の狭い道やジャングル地帯でも通る事ができ、川があれば自転車を担いで渡河できました。

最近ではマウンテンバイクもありますが、戦場でも運用される可能性は未だ残っている、と言えるでしょう。
自動車よりも低速ですが徒歩よりも高速で積載性能や静粛性に優れている為に、幾つかの軍隊あるいは特殊部隊が自転車を正式採用した編制をし、狙撃兵の移動や伝令や軽歩兵の移動手段として運用しています。
中には歩兵携行式対戦車ミサイルを装備した型もあるそうですが、この情報は未確認です。


4-6.バギー
砂浜や砂漠などの砂地及びその他悪路の踏破性を重視した小型軽量な自動車を一般にはバギーと称します。
全地形対応車の一種ですが、その走破性能は前述の四輪駆動車と同様です。
異なるのは積載能力が殆どない事、走行可能距離などですが、軽量性や価格面などを考慮して四輪駆動車よりもバギーを偵察連絡任務専用に運用する軍隊もあります。
その小さな積載能力の結果、戦闘用装備の運用は難しい場合が多い為に戦闘には不向きでしょう。


4-7.スノーモービル
1人または2人乗り用の小型雪上車です。
豪雪地帯では日常的な交通2も使われますし、雪山での遭難者の捜索救難などにも使用されます。
当然ながら軍隊の豪雪地帯での行動でも偵察や通信や移動にも使えます。
トラベラーでは反重力車両が一般化した場合には廃れる車両種類になってしまうでしょうけど、低TLの軍隊では使い続けられる可能性はあります。

ちょうど管理人様が「ソビエト アエロサン RF-8/GAZ-98」のプラモデルを掲載されていますので、ドンピシャでした。
あれは軍用アエロサン(プロペラ推進式スノーモービル)で、推進力を大型プロペラで得る、雪上限定ですが、高速が発揮できます。
約50km/hの速力が出せ、武装7.62mm軽機関銃を装備したスグレモノです。
類型のスノーモービルは今でも連絡用、郵便配達、救急搬送、救難活動、国境警備、ホビーに使われています。
登坂性能は貧弱ですし、強風の影響を受けやすいのですが、広大な雪原や凍結した湖沼や河川を使う分には機動性能は充分期待できます。

4-8.雪上車
前項のスノーモービルと同様に、低TLでの雪上輸送に使われる車両です。
ちょうどトラベラーではキャタピラ型ATVがこれに相当します。
要求される仕様としては、軟らかい積雪上での走行性能、山岳地での登坂性能であり、積雪で沈下しない様に低い接地圧が必要になります。目安としての接地圧は0.12kg/cm2(=1.2t/m2)程度です。
ですので、民間向け車両の場合は履帯幅を可能な限り広くして、車体重量を可能な限り軽くするなどの工夫がされています。
大臣 2021/04/21(Wed) 18:42 No.1189

非装甲車両について  その3

(6)ハーフトラック(半装軌車)
前輪が車輪、後部に履帯を持つ車両です。
このトラックはtrack(履帯)を指します。

装輪車両のトラックに比べて路外走行性能が優れており、戦車などの装軌式戦闘車両に追随できるために、砲牽引車・兵員輸送車・偵察車・無線指揮車などとして大戦中に幅広く運用されました。

装輪式と同じ速度を出すために2倍以上の馬力が必要であり、変速機もその馬力に耐える必要があるため、製造コストが高い、整備コストが高い、信頼性が低い、稼働率が低い、運転や整備に必要な技術を習得するために時間もかかるなどの数多くの問題点を有しており、その後の技術向上の結果、装輪車両の不整地走破能力の双方が向上した為に、半装軌式のメリットが消失していったこともあって、姿を消して行きます。
が、大戦中は特に野戦において米軍で75mm対戦車砲を荷台に積載して運用したM3 75mm対戦車自走砲など大きな積載能力と不整地走破能力を活かした戦車駆逐車として、2千両を越える生産がされるケースもあります。

トラベラーでも反重力車両は民生用に多くの型が生産されて使用されることになるでしょうから、軍隊でも民生用車両を使って軍隊転用しているケースが数多く存在する事になるでしょう。

特に物資兵員輸送や補給や兵站や整備などでこれらの輸送機器が数多く使用されることになるでしょう。
つまり、敵性星系に侵攻する艦隊であっても着上陸作戦を展開する部隊ならばこうした支援専用の車両も輸送されて多様な任務を遂行しているでしょうし、戦地で民生の車両を徴用して使用しているかも知れません。

そうした場合には整備や補給なども含めた民生用工業製品としての車両という側面を軍隊がどう柔軟に解決しているのかが重要な課題になることでしょう。


4-2.四輪駆動車

装輪式で最も一般的になるのは4輪ですが、この全てを駆動する型が四輪駆動車です。
詳しい構造は割愛しますが、高い耐久性と悪路における優れた走行性能で軍用車両として広く運用されて行きます。
その代表例は米軍が使用したジープです。

大戦中のアメリカ欧州派遣軍総司令官だったアイゼンハワーは
第二次世界大戦を勝利に導いた兵器として4つの兵器を挙げていますが、その1つがジープです。

その生産数は大戦中だけでも64万台です。
小型偵察車としての米軍からの要求仕様は、
「四輪駆動、3人乗り、660ポンド(≒300kg)積み、可倒式フロントガラス付、ホイールベース75インチ(191cm)で85lb?ft (115N?m)以上のエンジンで駆動」
というコンパクト車ですが他にも、
「地雷を踏んでタイヤ4本のうち2本を失った場合でも、スペアタイヤを含めた残り3本で100 km の走行が可能であること」
「車載工具ですべての修理が可能であること」という条件が含まれています。

戦後も優れた設計と名声から民生のクロスカントリーカーや小型軍用車両の代名詞として有名になり、世界各国でライセンス生産をされて多くのモデルチェンジを経て今に至ります。

軍隊では初期目的である偵察の他にも輸送任務や連絡にも使われましたが、戦闘にも参加します。
重機関銃を懸架して歩兵攻撃を実施したり、バズーカ砲で戦車に攻撃をするなどの実績もありますし、現代に於いてもM40無反動砲や各種対戦車ミサイルのプラットホームとして利用される事もあります。
こうした非装甲車両の積載量と機動力の長所を活用した延長線にあるのがテクニカルになります。
詳しくはトラックの項と同様に、後述項のテクニカルに記します。
大臣 2021/04/20(Tue) 21:14 No.1188

非装甲車両について  その2

(4)特種な形状・仕様のトラック

以下の種類があります。
ダンプ車:荷台の前の部分が持ち上がり、土や砂利などを簡単にすべり降ろせるようになるトラック
     軍隊でも工兵部隊で運用するケースがあります。
タンクローリー:石油などの液体を運ぶトラック
     積載物の重心移動を考慮した楕円形のタンクを搭載
     軍隊でも燃料輸送などで運用します。
液糖タンクローリー:液糖を運ぶトラック
     ステンレスタンクを搭載し、衛生管理も必要になります。
バルク車:小麦粉や肥料、砂糖などの粉粒体を運ぶトラック
水素運搬車:水素を液化圧縮して運搬するトラック
ミキサー車:生コンクリートを運ぶトラック
     荷台タンクを回転させて生コンクリートを固まらない構造を有します。
塵芥車:ゴミ収拾車、後部荷台で圧力をかけて潰しながら、ゴミを積んでいく構造を有します。
馬運車:馬を運ぶ専用車
     馬の乗り心地を考えて、エアサスペンション(空気バネ)や荷台にもエアコンを有します。
コンテナトラック:コンテナを荷台に積載する専用のトラックです。
散水車:道路の清掃などの目的で、道路に水をまくためのトラックです。
ダンプローダー:ショベルカーやブルドーザーなどの重機を運ぶためのトラックです。
     重機積載用の傾斜路を有します。
ウォークスルー:主に宅配便で使用するトラックです。
     運転席から荷台まで通り抜けられる構造を有します。
現金輸送車:現金を運ぶ専用トラックです。
     荷台は金庫で他にも様々な防犯機能を有します。
霊柩車:棺を運ぶ専用車両です。
     バン型、宮型、洋型、バス型など荷台形状があります。
リンボーバン:荷台の高さを調節できるバン型のトラックです。
超重量車:橋桁などの重量物を運ぶトラックです。
     低床車両、多車輪が多い形状です。

特殊仕様のトラックも軍隊では特に工兵部隊や補給輸送部隊または後方での任務で運用されます。
民生用を流用するケースも多く、改造したりして軍隊専用に製造する場合もあります。

特に広い荷台を使って重火器などを積載させて搭乗歩兵が操作した型のトラックをガントラックといい、簡単な防弾板で装甲化する場合もあります。
詳しくは後述項のテクニカルに記します。

(5)トレーラ
荷台が大きいトレーラは単体のトラックでは運べない大きな荷物や、
よりたくさんの荷物を一度に運ぶことのできる車両です。

一般的には全体でトレーラと呼ばれていますが、正確には、後ろの荷物を積む部分をトレーラ(被牽引車)と呼称し、また、トレーラを引っ張る車のことをトラクタ(牽引車)といい、ヘッドとも呼称します。

トラクタ1台で複数のトレーラや異なる形状のトレーラとのセットが可能なため、輸送効率を高めることが可能です。

(a)セミトレーラ:もっとも一般的なトレーラー
     牽引部分と合わせた全体の長さは一般的には16.5m以下になります。
(b)フルトレーラ:より多くの荷物を積むために複数のトレーラを連結したパターンです。
(c)特種トレーラ:派生型の例として以下の通りです。
・車両運搬車(キャリアカー):自動車を運ぶトレーラ
     上下2段で複数台積載可能
・タンクトレーラ:石油などの液体を運ぶトレーラ
・バルクトレーラ:粉粒体を運ぶトレーラ
・コンテナトレーラ:コンテナを積載するトレーラ
・スタンショントレーラ:木材や鉄鋼などを運ぶためのトレーラ
     荷崩れ防止用のスタンション(支柱)を有する形状です。
・重トレーラ:トレーラの中でも通常よりかなり重い荷物を運ぶときに用いるトレーラ
     目的によって事なった仕様があります。
・構内用フルトレーラ:工場などの構内で主に用いられる専用トレーラ
・重機運搬セミトレーラ:ショベルカーやブルドーザーなどの重機を運搬する専用トレーラ
・ポールトレーラ:長尺物を運ぶトレーラ 荷物によってポールを伸縮させる事が可能です。
・荷台伸縮式トレーラ:最大積載量60トンで、荷台を3.5m伸ばすことが可能です。
     海外輸送する大型機械を港まで陸送する為に使用されます。

特に軍隊で使われるのは戦車を戦場付近に輸送する、戦車運搬車にトレーラが使用されます。
国内で高速に輸送する為には民生の公道を利用するのが最も望ましく、その為に積載して車体サイズが公道での輸送が可能な状態であることが望ましいという点はここにあります。

また砲兵部隊では重砲を移動する作業にトラクターを使用しますが、
現在では一般的な軍用トラックや改良型を使用する方式が主流です。
車両が使われる前は人力あるいは馬が使用されていました。
また大戦中などでは旧式化した戦車や装甲戦闘車両を改造流用して運用したケースもあります。
大臣 2021/04/19(Mon) 20:09 No.1187

非装甲車両について  その1

4.ソフトスキン/非装甲車両

前項までは装甲のある戦闘車両について述べましたが、本項では非装甲の車両全般を取り上げます。
もちろん戦闘車両もありますが、支援用の車両も多く取り上げます。

装甲戦闘車両と同様に駆動機構は、無限軌道による「装軌車両」と車輪による「装輪車両」、更にトラベラーの場合には「反重力車両」と「脚付き車両」が加わるのは全く変わりません。
が、ではいったい何が決定的に異なるのか、というとそれは開発手順です。

装甲車両は戦闘用あるいは支援用の全てが軍隊および準軍隊、つまり治安警察など「武装している組織」で運用される事が前提です。

ですので、その軍隊の要求に合わせて基礎設計して開発され、初期生産を経て実用化されて行きます。
そしてその結果として、軍隊もしくは準軍隊での採用となって生産体制が構築される構造の産業です。

が、非装甲の車両の殆どは基礎部分は軍隊用ではなく民生用、つまりまず最初には多くの一般市民が購入して使う事が前提で設計開発されて生産される点が決定的に違っています。

その戦闘車両と民生車両の違いは多岐に及びますが、生産総数がまず桁違いになります。
ということは初期故障なども含めた工業製品としての信頼性あるいは稼働率が非装甲車両は格段に高くなります。

更に交換部品も専用特注品は少なくなり、部品生産量も多いので入手が容易になるとか、修理維持などの管理面においても装甲車両よりも容易になるなどの違いになって表れます。

また、総じて装甲車両よりも装甲が必要ない分、軽量化も可能ですし、何よりも安価になります。
つまり、設計要求の段階で仕様を考慮する際に価格面の要素が戦闘車両よりも格段に大きくなる傾向がある、ということです。

トラベラーで反重力車両が登場してもこれらの基礎的な構造の違いはそのまま継承されますので、民生用反重力機器は不要な装甲化などは設計段階で忌避されることになるでしょう。
例外的に頑丈さを売りにした装甲度の高い製品もまた事故の際の生存性の高さを以って市場価値があると思いますので、一概には言えませんが。

それでは車種別の解説と致します。

4-1.トラック・輸送車両類

軍隊でも使われる代表的な車両として、トラックがあります。
物資の輸送にも使われますが、歩兵部隊を戦闘可能状態で輸送する場合には自動車化歩兵部隊として部隊運用されます。

トラックは以下の2種類の区分があります。

まずは積載量と仕様の違いから、
(1)小型トラック:積載量2トン以下
(2)中型トラック:積載量4トン
(3)大型トラック:積載量10トン
(4)特種な形状・仕様のトラック
(5)トレーラ
に分かれます。

(1)小型トラック、(2)中型トラック、(3)大型トラックについては、荷台部の構造で以下の分岐があります。
(a)平ボディ:荷台がフラットの汎用仕様。
       荷台は露天といい、屋根が無い形状です。
       ですので積み込んだ荷物は日に照らされたり、風に吹き飛ばされたり、雨に濡れたりします。
       その様な影響を防ぐ為、荷物の上に防水シートを被せて保護することもあります。
  荷台からはみ出すような形で、荷物を積み込むことも可能です。(もちろん目印用旗を付けるなど、法定ルールを順守する必要があります。)
       また枠を取り付けて防水布製の幌を後付けして保護することもあります。
(b)バンボディ:荷台がアルミ製箱型、荷台は風雨から保護される形状です。
        積載量は平ボディよりも減少します。
(c)ウィングボディ:荷物の積卸しを容易にする為にバンボディの両側が開く型
(d)保冷・冷凍冷蔵:外気の影響を受けにくいように、荷台に断熱加工がされているのが保冷、
       冷凍・冷蔵装置が付いて、荷台が冷凍庫や冷蔵庫になっているのが冷凍冷蔵です。
       生鮮食品を輸送するのに使用される。

またオプション装置付きには以下があります。
(ア)ユニック付き:積卸し用のクレーンが付いた型
(イ)リフト付き:後部に積卸し用パワーゲートが付いた型

軍隊では平ボディ型の幌付きで歩兵を輸送するのが一般的です。
ひょっとしたら街中を走っている軍用おっと我が国には軍隊が存在しませんので防衛用トラックを目にした方もおいでかと思いますが、
機会があれば良く見て市販トラックとの違いを見て頂ければその違いは判ると存じます。
軍隊用のトラックは特別に車体を分解できる仕様になっているなど、
車体の一部あるいは殆どが特殊仕様になっている場合も多く存在します。
大臣 2021/04/18(Sun) 21:09 No.1186

戦闘車両について  その16

3.その他の戦闘用車両
前述の車両以外にも特殊用途で運用される車両がありますので、合わせて解説致します。

3-1-(1)戦闘工兵車(CEVs = Combat Engineering Vehicles)
戦場での工兵作業に運用される車両です。
戦車や装甲車などを基礎として改造されることが多く、最初から専用に開発されることはありません。
各種の工兵作業用機材を搭載し、最前線での戦闘工兵作業に従事します。
ですので軽あるいは重装甲化されている望まれますので、基礎部分を重装甲を要するなら戦車、軽装甲で良いのなら装甲車を流用することになります。
戦闘工兵の任務は多岐に渡ります。
の主たる任務は味方陣地の野戦築城、道路や橋の建設、渡河作戦、鉄条網や地雷原などの障害物の設置、敵の構築した同様の障害物の撤去、爆薬の使用による破壊、トーチカなど堅牢地形への火炎放射機の使用や化学兵器の使用などです。
それら任務に必要な資材を戦場に供給し、搭乗している戦闘工兵部隊が運用します。

3-1-(2)軍用列車
通常の鉄道を用いて、前線に物資や兵員を輸送する列車です。
大量かつ高速に輸送できる鉄道は輸送任務に適しています。
しかし鉄道は決まった線路を走行する必要がある為に、敵からの攻撃を受けやすいので、防御する為に鉄道車両に対空砲や野砲や機関砲などを改造して搭載させたものが登場して運用されます。

3-1-(3)装甲列車
軍用列車の機関車に軽装甲を施したものが最初期の装甲列車です。
特に輸送能力の破壊を狙ったゲリラ戦術で狙われる可能性がある鉄道なので、防衛の観点から重装甲重武装化が進みます。
が、経年と共に自動車や航空の輸送能力向上に伴い、姿を消す事になります。

3-1-(4)列車砲
鉄道の大きな輸送能力を用いて運用させる自走砲の一種とも言えますが、その巨大さは経年と共に拡大します。
古くは米南北戦争で北軍が13インチ臼砲を無覆貨車に搭載して要塞攻略に投入したのが最初です。
その後、欧州特にフランスとドイツとイギリスで開発と運用が進み、フランスではM1915 370mm榴弾砲(最大射程16.4q)が実戦投入されていきます。
ドイツでは、パリ砲と呼ばれる210mm(最大射程130q)という戦略兵器が実戦投入されました。
更にドイツはグスタフとドーラの愛称で知られる世界最大の80p列車砲(最大射程48q)を投入し、1門の砲操作員1400人超、支援要員4千人という規模の部隊を要する巨人化した兵器となりました。
日本も九〇式二十四糎列車加農砲(90式24pカノン砲)(最大射程50km)が開発され、後の戦艦大和の46cm主砲(最大射程42km)を越える国内最大射程の砲でした。
恐竜的発展を遂げた列車砲は皮肉にも同じくドイツで開発実用化された弾道ミサイルにより戦略兵器の価値を奪われ、大戦後に姿を消して行くことになります。

3-1-(5)ミサイル運搬発射車両(TEL = transporter erector launcher)
幾つかの種類がありますが基本的にはミサイルシステムを独立して有する車両で、ミサイルを起立させ、発射できる機能とレーダーシステムを包括した車両です。
イラクや北朝鮮が使用しているスカッドミサイルの発射車両、日本で運用されているパトリオットなどが相当します。
近年では更に指揮所などから情報リンクで標的の情報や誘導レーダ―による情報や発射指示などを利用するシステムに進んでいます。

特に弾道弾を運用する場合、そのミサイル所在が敵から秘匿される必要があります。
航空撮影や衛星写真などからも所在が秘匿できることが望ましいので、地下発射基地で秘匿する形式があるが、この方法では輸送運用が不可能です。
その為に、戦略核攻撃による相互確証破壊戦争では全ての発射基地が同時攻撃される危険性があります。
が、こうした発射車両の運搬システムあるいは弾道ミサイル搭載潜水艦によるシステムならば容易に所在が敵から判明しないので、
核攻撃能力が敵先制攻撃では生残性が期待できるので結果として核攻撃の抑止となります。
こうした用途として戦略核ミサイルの発射車両も存在しており、その必要な仕様は核攻撃下でも運用可能という過酷なものになります。

3-1-(6)要人用装甲車
一般的なセダンなどの高級車をベースにします。特注品であり量産向けではありません。
通常求められる仕様は戦場で使われる想定はされておらず、対テロリズム用になります。
一般的な目安の仕様は以下を満足させています。
1.防弾車窓、耐弾車体、手榴弾や対人地雷程度の爆発物に対し、至近距離で爆発しても機能を損なわない耐爆車体を装備していること
2.タイヤが狙撃や爆発や障害物等でパンクしても走行可能な特殊タイヤあるいはパンクしない構造を有するタイヤを装備していること
3.燃料タンクが被弾しても引火爆発しない特殊構造の燃料タンクを装備していること
基本的には装甲にはアクティブ装甲(爆発反応装甲)などは使用されません。

この類の車両は要人の日常性としての居住性も必要です。
まず何よりも生存性能が高くテロリズムの行動に防御できる事が絶対条件です。
ですので、価格面や燃費などは度外視ですし、修理部品も特殊になります。
大臣 2021/04/17(Sat) 12:02 No.1185

戦闘車両について  その15

2-1-(2)自走対空砲・自走高射砲
自走砲の中でも、航空機やヘリコプターなど、空中目標を破壊する為に高射砲、対空機関砲、地対空ミサイルを搭載し、自力で移動可能な戦闘車輌を自走対空砲と分類されます。
基本構造としては1門以上の対空兵器と光学式照準器や電波探信儀などの照準、空中探査、射撃管制装置及びこれらを搭載する車体で構成されます。
射撃の際には停止して固定砲台として用いられる物もあれば機動しながらの射撃が可能な物など、時代や形式により様々です。
地対空ミサイルの小型化高性能化に伴い、高射砲あるいは対空機関砲と共に地対空ミサイルを併用した型が今の自走対空砲では比較的ポピュラーです。
また、照準と探査の複数の電波発信機を必要とする為、総じて高額化します。
ほとんどの自走式対空砲は非装甲または軽装甲しか施されておらず、地上部隊の戦闘車輌や対戦車兵器との直接戦闘を考慮していません。
しかし、対空機関砲、機関銃による水平射撃の威力は魅力的であり、対地目標への火力支援に投入される場合があります。
特に歩兵などの非装甲目標に対して高い効果を発揮し、市街戦など火器に大きな仰角が必要とされる戦場にも投入される場合があります。
しかし、このような運用では反撃による損耗も大きく、自走式対空砲による対地戦闘を前提としたドクトリンを持つ軍隊はあまり存在しません。
特に近代では大口径機関砲を搭載した歩兵戦闘車が、歩兵などの非装甲目標に対する攻撃に当てられることが多くなります。
このため、対地目標に高価な自走式対空砲を使用する必要性は無くなり、対地攻撃を行う必要性は突発的な自衛戦闘以外は無いと言えます。
一方で、自衛戦闘が可能という点で、ミサイルのみを装備した車両よりも、より前線に近い所に車両を配置できるというメリットも大きく、地対空ミサイルの護衛のために余計な部隊を割く必要がない点は運用上の大きな利点で、前線の地上部隊に近接対空防御能力を簡単に付与できることが 最大の特徴と言えます。

また、昨今では簡単に民需用ヘリコプターを武装化して攻撃ヘリ化することもあり、この対応策として自走対空砲は効果的です。
後述するテクニカルとして、対空機関砲を設置する型もあり、これもまた広義的には自走対空砲と分類できます。

トラベラーでは反重力車両が一般的に運用される状態になると対地攻撃と対空攻撃の両方が可能な探知および攻撃能力を必要となるでしょう。
となると後述の自走対戦車砲との区別が曖昧になってくるでしょうね。
また、トラベラーでの戦争では軌道上へ侵攻する敵戦力に対する攻撃任務も対空戦闘の範囲が拡大して、含まれるようになり、必然的に対軌道攻撃能力を有する、対軌道砲が出現する事になるでしょう。
その攻撃主兵装は中間子砲、粒子加速砲、レーザー、ミサイルなど何でも良いのですが、要するに軌道上にある敵戦力の排除を地表付近の自走式火器で直接攻撃することが求められることになるでしょう。
自走式ならばその場合にも車両単独で探知と攻撃が可能なシステムを搭載する構造になりますので、搭載兵器のエネルギー供給が不可欠です。
必然的に大型化してしまう、高額化するなど多くの課題が発生しますので、運用方法も合わせて充分な検討が必要となるでしょう。

その他にもトラベラーとしての使い方として、ミサイルや質量投射砲弾も含めて砲弾による砲撃に対して、レーザーやプラズマ砲で撃破する方法も一般的ですので、そうした専用の自走対空砲も存在することになるでしょう。
また、トラベラーでは防御兵器として、中間子スクリーン、核中和装置などが設定されていますが、これらを自走させる型も存在するでしょう。
その場合にも装置へのエネルギー供給は必要になりますので、同様に大型化高額化が課題になります。


2-1-(3)自走対戦車砲
戦車の撃破を目的として、軍用車両に対戦車兵器を搭載したものです。
類似したものに、、駆逐戦車と戦車駆逐車があります。
厳密には駆逐戦車は戦車に近く、戦車駆逐車は戦車駆逐部隊で用いられる対戦車用車両です。
自走対戦車砲の装甲は軽装甲あるいは装甲がないものもあり、狙いは戦車よりも軽量化、廉価で調達し易いことであり、敵戦車部隊に対抗する為に用意される戦車部隊とは異なった視点での対機甲戦力という意味合いが色濃い兵器と言えます。
ですので運用としては独立した対戦車部隊の場合もあれば、歩兵部隊の一部としての対戦車部隊として運用されます。
武装は対戦車砲を装備した型もありますし、対戦車ミサイルや無反動砲を装備した型もあり、
車体は既存の戦車やトラックなども含めた装甲/非装甲戦闘車両を流用して生産される場合が多いのも特徴的です。
これらの経緯から、自走対戦車砲は軽装甲であったり、開放天蓋式であったりするのです。
もし敵攻撃からの反撃を考慮する必要があるならば運用は不向きと考える軍隊もあるかと思いますが、廉価さとその結果としての数を揃えられる利点、更に既存の技術を寄せ集めての兵器としての信頼性など
数々の優れた点を考慮すると後述の非装甲車両で説明するテクニカルなども広義的に言えばこの区分に入ります。

トラベラーでも反重力車両が一般的に運用される様になると自走する対車両攻撃兵器は同じ様な反重力車両攻撃の必要性がありますので、
対地対空攻撃ができる兵装と照準しシステムが必要不可欠となるでしょう。


2-1-(4)突撃砲
歩兵支援用に生み出された自走砲、自走歩兵砲の一種です。
特にドイツ国防軍で突撃砲と呼称されており、敵陣地を直接攻撃するために強力な砲と低姿勢を兼ね備えており、対戦車任務にも大いに活躍します。
基本的には歩兵支援用の直協任務が主眼で開発された兵器ですが、対戦車戦闘向けに長砲身化されて実質的な駆逐戦車任務をこなすようになったものもあります。
駆逐戦車は前述の項の通り、歩兵支援の任務ではなく、対機甲戦闘に特化した戦車と言えますが、任務性の重複多様化によって境界は曖昧になり、機甲部隊で運用されれば駆逐戦車、それ以外の部隊で運用されれば突撃砲と考えても大きな差異はないと言えます。


2-2 自走砲の役割
自走砲は形状が車両ですが、その役割は野砲です。
つまり野砲に自走を可能にする走行機能を持たせたものが自走砲である、とも言えます。
ですので砲の種類や口径などがまず最初に必要な仕様として検討されて、砲兵部隊としての運用が決定します。
その付随した機能として不整地突破能力を重視する、装甲を持たせる、速度を重視するなどの仕様が選択されて、自走砲の要求仕様の骨子が決まるという流れになります。
大臣 2021/04/16(Fri) 23:54 No.1184

戦闘車両について  その14

2.自走砲
自走砲とはもともと牽引式で馬や人力や自動車などで移動していた野戦砲を自走可能な車体に搭載し、射撃可能な状態で機動できるものを指します。
牽引式野戦砲でも短距離短時間の自走能力を有するものもありますが、これは自走砲には含みません。

野戦で野砲を使用する場合、砲撃後、直ちに移動をして敵からの攻撃を受けないことが重要になります。
しかし、砲兵をまず先に潰してしまうことが定石化して行った結果、
偵察による砲兵位置の特定や発射方向と着弾角度などからの砲撃位置の特定、更には対砲兵レーダーの発達などにより、砲撃実施した直後に砲兵の位置が推定されて逆撃される可能性が高くなります。
更に野砲の大型化など牽引するとしても困難な程になっており、砲兵部隊を容易に移動することが難しくなりました。
そこで砲撃後に自力で走行できる自走砲が砲兵の装備に必要になったという経緯があります。

自走砲で重要な要素は幾つもあり軍隊で何を重要視するかでも変わってきますが、砲撃操作で必要になる要員数と砲撃に要する砲弾装填に自動装填装置の使用があるかどうかが重要な要素になります。
砲兵部隊は1門での使用ではなく、数門の砲での同時射撃で運用される事が殆どです。
ですので、運用し易いあるいは火力を重視した結果として運用する砲の口径が決まり、必要な砲兵要員数が決まって行きます。
つまり、大口径の砲を火力重視で運用するか、使い勝手が良い小口径砲を使うかなどに分岐して行きます。
が、大口径であれば装備重量が増加してしまい、自動装填装置を使うと更に重量が増えてしまい、容易に陣地転換が難しくなります。
ですが、自動装填装置を使わないとすれば、装填作業は人力で行なわれ、結果として砲兵要員数が増えてしまいます。
ですので、戦闘推移によって人員と装備が損耗したとしても砲兵部隊が砲撃を継続できる能力を喪失しないかという観点が重要になり、その継戦能力が保持できるかが装備の仕様に掛かっている、とも言えます。
砲の種類によって以下の種類に大別されます。


2-1-(1)自走砲 自走榴弾砲(SPH)、自走ロケット砲、自走迫撃砲、自走臼砲
比較的安全な後方から間接攻撃によって参加する前提の自走砲では、敵砲弾の直撃に耐えるのではなく、周囲へ弾着する砲爆撃から飛散する破片や爆風や、機関銃による銃弾程度に耐えられれば良いだけの比較的軽装甲になっています。
あるいは装甲を有さない型の自走砲も存在します。
つまり装甲を持たないのは前提として敵直接火力に晒されない運用をするからですね。
搭載している砲は戦車とは違い、可動範囲は限定的あるいは全く稼働する機能はなく、仰角が大きく取れ、間接射撃専門の場合もあります。
標的への直接照準が可能な仕様もありますが、基本的にあまり必要とされない機能と言えます。

現在では、単に自走砲と言えば自走榴弾砲を指し、自走カノン砲と呼称もありますが自走榴弾砲と同じものです。
過去には自走臼砲、自走対戦車砲、自走歩兵砲なども存在し、小型トラックの荷台に砲を載せただけの物から、重さ120トンを超えるカール自走臼砲まで、多種多様な物が開発されました。
この自走臼砲は、フランスのマジノ線突破を目的として独軍が開発した対要塞城塞攻撃専用の自走砲です。
威力は絶大でコンクリート2m以上を貫通できる能力でしたが有効射程距離が10km程度と砲撃距離が短く運用し難い兵器でした。

また榴弾砲と比べて小型軽量化できる迫撃砲を自走化させた自走迫撃砲も広く運用されています。
迫撃砲は歩兵の近接火力支援が主たる任務となりますので自走した重迫撃砲は強力です。
歩兵部隊の展開速度に合わせて行動できますし、対砲兵射撃を避ける陣地転換も容易にできるという利点があります。

自走砲の派生型として忘れてならないのは自走ロケット砲です。
第2次世界大戦でソビエト陸軍が運用したBM-8/BM-13 "カチューシャ" シリーズを祖にする多連装ロケット発射機として発射レールを軍用トラック荷台に据え付けた簡単な構造です。
照準もなく、1両あたり16発の無誘導ロケット弾を一斉発射するのですが、命中は期待できないので大量に同じ標的に発射して面制圧を狙った兵器です。
その低コストと高い面制圧能力で野戦での対歩兵攻撃に高い効果が評価されています。
現在では40連装の誘導式のロケット弾もあり、長射程大火力の砲撃が期待できる兵器でもあります。
トラベラーでも多連装ロケット弾発射機MRLとして登場しますが、これを自走化させたものになります。

他にもトラベラーでは質量投射砲(MD)、中間子砲、粒子加速砲、レーザー、高エネルギー砲がありますが、そのどれもが自走化した装備として登場することでしょう。
自走式対軌道砲台として、後述の自走対空砲の項でも触れる事とします。
また防御用兵器として中間子装置や核中和装置を自走化装備して高速展開できる装備もまた登場すると思われます。

運用する軍組織によって書類上の分類から自走砲は突撃砲や砲戦車などと呼ばれることもあります。
簡単に纏めれば、戦車は防御された陣地の突破を目的に開発されていますが、自走砲は単純に大砲に機動力を与えるため開発された兵器と言えます。
大臣 2021/04/15(Thu) 20:42 No.1183

戦闘車両について  その13

1-4-2-1-(6)歩兵戦闘車(IFV=Infantry Fighting Vehicle, ICV=Infantry Combat Vehicle)
車内に歩兵を乗せる事ができる装甲戦闘車両です。
前述の装甲兵員輸送車(APC)は兵員の輸送が主たる目的の車両ですが、歩兵戦闘車両はより積極的な戦闘参加をする為の車両で、より強力な火力を有しています。
また搭乗している歩兵も乗車しての戦闘ができる装備、例えば銃眼(ガンボート)等がありますが、防御能力の観点から装甲化した銃座などを有する場合もあり、装備は多様化しています。

歩兵戦闘車は以下の要素を備えています。
1.兵員輸送能力
半個から1個分隊の武装した歩兵を搭乗させることができる能力を有します。
状況に応じて歩兵が降車して近接戦闘が展開できます。

2.火力
20mm口径以上の火砲により、歩兵部隊に対して直接火力支援を実施し、敵の歩兵部隊や戦闘車両と交戦撃破する能力を有します。
さらに対戦車ミサイルや大口径機関砲や対戦車砲によって、敵の主力戦車を撃破可能な火力も有している場合もあります。
一部の車両では、乗車した歩兵が車内から小銃を射撃できるような装備をしている仕様もあります。

3.防御能力
砲弾破片や小火器を防御できる程度の装甲を有している場合が殆どです。
が、戦車と共に運用する傾向が強くなった状況下では、より強力な敵火力に対抗できる様に装甲の強化が求めらています。

4.機動力
基本的に野戦で使用される事が前提ですので、不整地での踏破能力や登坂性能や越堤能力などが必要であり、その結果として多くは装軌車両が採用されています。
また走行速度は戦車に追従できることが運用上の絶対条件となります。

歩兵戦闘車は前述の通り、大きな兵員輸送能力を有していますが、搭乗歩兵の装備も増加して、加えて大火力化装甲強化などの必要性もあり、携行弾数や携行燃料なども増加し、要求される機動力を保持できることも併せて求められるので、運用する各軍隊で、最優先される条件が異なります。
また、市街地等での整地での運用を重視して、装輪式の歩兵戦闘車もあり、装輪式戦車と組み合わせて運用している軍隊もあります。

1-4-2-2装甲戦闘車両に求められる役割
様々な種類の戦車以外の装甲戦闘車両を述べましたが、単独で運用されることは殆どなく、火力と防御力から見て戦車と共に投入されることが殆どです。
ですので、不整地および整地での機動力が合わせて運用できることが必要になります。
燃料についても携行できる燃料に限りがありますので、補給のタイミングなども戦車と合わせた補給計画ができることも重要です。
更に、燃料も部隊で使用している車両の機関がディーゼルとガソリンエンジンなどが混在してしまうと補給の負担も大きくなるので、できる限り統一されていることも望ましいのですが、要求される仕様によっては諦められる場合もあります。
装甲戦闘車両はその要求される性能によって、最優先されるべき仕様が異なっており、結果としてそれが装備価格の高騰化の要因にもなります。
また、開発する車両は必ず改造改良されることが望まれますので、その為の冗長性を考慮して開発される事が望ましく、もし改造の余地がない場合には運用として使用される戦術要求に合致できなくなり、装備調達を断念されてしまう可能性もあります。
部隊運用をする上では装備価格の低減もありますが、工業製品ですので、生産性の簡素化も重要で、複雑な装備であれば完成までの必要時間も長大になります。
これは戦場での運用上の問題として、交換部品の調達や故障した場合や整備性の問題にも直結しており、高い仕様であっても低い生産性であれば整備がし難くなり、部隊の運用効率が低下してしまう場合もあります。
そうした多種多様な数字化した仕様に表れない性能も含めて求める仕様を決定する必要があります。
大臣 2021/04/14(Wed) 18:05 No.1182

戦闘車両について  その12

1-4 戦車以外の装甲戦闘車両
戦車以外にも色々と装甲戦闘車両がありますので、それぞれの区分と種類を御紹介して行きます。

1-4-1 装甲による区分
大きく分けて軽装甲と装甲の2種類に分かれて名称に付随します。
実際は対戦車兵器に耐え得る程の重装甲もあれば、小火器や砲弾や爆発物の破片に耐える程度まで様々に分かれます。
軽装甲は小火器や飛来する破片に耐える程度、装甲になると12.7mm以上の重機関銃の直撃に耐える、という目安があったりします。
つまり採用国の考え方で基準をこの程度と勝手に決めておけば良いのです。

1-4-2 戦車以外の装甲戦闘車両の種類

1-4-2-1 装甲車Armored Car
文字通り、装甲を備えた自動車です。
軍用以外にも、警備や暴動鎮圧に使われる警察用装甲車、消防用の耐火装甲を備えた消防車、現金輸送車など、民間用や文民用の装甲車もあります。
他にも重要人物を送迎する為に高級セダン等を改造した車両もここに区分しておくとしましょう。
前述同様、装軌式と装輪式があります。

1-4-2-1-(1)装甲車 装甲兵員輸送車(APC)Armoured Personnel Carrier
後述する歩兵戦闘車(IFV, ICV)と似ていますが、目的は全く異なります。
このAPCの主目的は戦場までの歩兵を輸送することです。
もともとは後方からトラックなどの自動車で前線へ戦闘員たる歩兵を輸送していましたが、戦場が戦局の展開速度により移動しやすく、途中に不整地など自動車が立ち往生してしまう危険性が高くなります。
また同時に砲弾破片や小火器からの防御能力も求められ、軽装甲化が要求される使い方になり、今の様なAPCが必要になります。

それ以前はトラックに乗車した歩兵部隊を運用していて、これを自動車化歩兵と言いますが、通常の徒歩移動の歩兵よりも広域の行動範囲や部隊展開速度が早い利点があり、歩兵部隊と言えば自動車化歩兵が標準化されて行きます。
が、前述の様に戦局の推移が兵器の高性能化と共に高速化して行った結果、不整地突破能力が求められ、トラックの後部を装軌式にしたハーフトラックが大戦では投入され、戦場タクシーとして運用されます。
が、機動性の悪さ、特に踏破性の低さ、防御力の低さ、高いコストと整備コストの高さと稼働率の低さ、更には運転や整備に掛かる専門性など問題が山積でした。
そこで大戦後に装軌式のAPCが開発投入され、装甲兵員輸送車(ACP)で輸送される歩兵部隊を機械化歩兵と呼称します。

装甲兵員輸送車(APC)の目的は輸送であって戦闘ではないので、機関銃などが主流ですが、後年、口径20mm程度の機関砲や対戦車ミサイルなどを装備する重火力仕様も投入されますし、車内から歩兵が外部へ射撃できる銃眼を設けているものもあります。
防御能力も砲弾破片や小火器を防御できる程度の軽装甲が主流です。
最大の強みとしてはその輸送積載能力で、武装した歩兵を10名以上、多い種類だと20名以上を輸送する事ができます。
改造型として、その輸送能力を活かし、迫撃砲を積載して自走迫撃砲として運用するなど派生形も多く投入されています。

戦車の項で紹介した、装輪式戦車の投入からAPCも整地での高速発揮が求められた結果、同様な大型装輪式も投入されているが、反面、不整地での踏破性能、特に段差を越える踏破性に課題を抱えており、都市部ではない野戦での部隊展開には不向きと言えます。

トラベラーでは恐らく反重力車両としてAPCが登場する事になりますが、その運用は機械化歩兵部隊と言うよりは、ヘリボ―ンによる部隊展開と同様の運用がなされることになると思われます。
回転翼機での作戦で限定される着陸地点として確保が要求されるある程度の面積の平滑地が反重力車両ではそれほど厳格な条件にはならないというのが利点になるのではないでしょうか。

1-4-2-1-(2)偵察戦闘車(CFV Reconnaissance Combat Vehicle)・戦闘偵察車・偵察車(Reconnaissance Vehicle, Scout car)装甲偵察車、偵察装甲車、偵察警戒車(RV)
偵察を目的とした戦闘装甲車両が偵察戦闘車(CFV)です。
ですので装備も敵に発見されずに偵察する隠密偵察を主眼とした装備で武装や装甲は殆どない仕様もあれば、静粛性を重視した型もあり、様々な派生形が存在します。
また、威力偵察を重視した型もあり、これはより重火力化、装甲化されており、この型を戦闘偵察車と言います。
機動性を重視し隠密偵察のみを主眼にして自衛戦闘を除き、戦闘をしないことを前提にした型を偵察車と言います。

また同様な仕様で装甲偵察車や偵察装甲車や偵察警戒車(RV)があり、偵察戦闘車(CFV)と同じく、何を主眼にした任務装備なのかで呼称が異なりますが、その主たる目的は偵察任務であって、そこに威力偵察を含むか、隠密行動を優先するか等で装備が異なってきます。
例えば、前項で論じた装輪戦車などは、火力が高く、整地での高速発揮に優れている点から、威力偵察任務に適していて、これを転用して使っている軍隊も数多くあります。
要するに運用方法がまずあって、そこに適した仕様、これには単体の性能ばかりではなく、調達のし易さや使い易さ、整備のし易さなども含めて兵器が運用されるということになります。
ですので、単純に高性能であれば良いと言うことにはならないという点を考慮して偵察戦闘車が今後も開発されて行くことでしょう。

1-4-2-1-(3)指揮統制車
既存の装甲兵員輸送車(APC)などを改造して通信機材などを増強する型を用いる場合と、専用の車両として開発される型がありますが、連隊あるいは師団の野戦司令部機能として使用される車両です。
装軌式と装輪式があり、武装も自衛戦闘に要する程度の装備になります。

1-4-2-1-(4)NBC偵察車
核兵器(Nuclear)生物(Biological)化学(Chemical)兵器を使用した作戦で使われる専用車両です。
その汚染状況を検知・観測する機材を搭載し、高い密閉性を有し、尚且つ中性子線などの防護対策などもされている場合もあります。
また車内の空調として、NBCフィルタなど汚染地域での生存性を有し、高い機動性と機能を汚染地域でも発揮できる信頼性が必要不可欠です。
任務特性上、NBC兵器の汚染地域で最初期に投入されますので、単独で踏破して帰還できるだけの能力は必要となります。
多くの場合は装甲兵員輸送車(APC)を改造している場合も多く、外部環境のサンプリングなどを車内からの操作で実施できる装備などを改造して積載しています。

1-4-2-1-(5)その他の車両(探知専用車両)
対砲兵レーダーや対空レーダーあるいは通信中継機などを車載式にして運用する事を狙った車両です。
が、あまり一般的ではなく、現代ではどちらかと言うと特殊専用装備扱いになります。
というのは、車載型にした場合、精度や出力などに制約が発生してしまい、車載式よりも固定式あるいは半固定式の組立移動できる型で運用した方が良いという判断になるからです。
しかしトラベラーでの軍隊としてこれらを自走させて独立したシステムで運用する必要性もあると考えられます。
特にトラベラーで反重力車両が一般化した場合に、航空機の早期警戒機あるいは電子戦機に替わる任務を担当する車両が出現する事と思われます。
そうした類の任務車両が相当します。
大臣 2021/04/13(Tue) 19:45 No.1181

戦闘車両について  その11

戦車としての総括

戦車とは、究極の処、複数の要素で構成された工業製品です。

まず1つ目は、「高い火力に代表される攻撃能力」です。
これは貫通性能もあれば長射程距離もあれば命中精度もあれば射撃速度という要素のバランスで達成される性能です。
どの要素を重視するかで口径も砲弾初速も違ってきますので、そこから搭載すべき砲の仕様も変わることになります。
つまり、こうした想定をきちんとしないと砲を決めることができないということです。
更に言えば、搭載する砲弾数も重要で、大きな砲弾であれば、大きな破壊力が期待できますが、積載量が小さくなることになり、結果的に戦闘継続時間が制限されるということに直結します。
また、砲の寿命も大きな問題になります。
摩耗などの劣化をどう整備で抑えるか、寿命に至った砲の交換が容易なのか等です。
大口径あるいは長砲身であれば砲の重量容量も大きくなり、作業に必要な揚重機設備もありますので、こうした設備環境も含めた戦力維持が必要と言えます。
この搭載砲は車両の価格にも大きく反映しますので、機能面に限らず、経済性や整備性あるいは補給面での検討をして決定されるべきでしょう。

2つ目は、「敵火力から防備しえる装甲と防御能力」です。
これは敵火力からの防弾としての重装甲、あるいは避弾経始やアクティブアーマーに代表される被弾した後の処理、または被弾後のダメージコントロールなどで構成される性能です。
ですので、この防御能力については幾つか考え方が存在します。
敵の現在の攻撃手段から見て、その火力に対抗し得る最低限度の装甲などの防御能力を求める場合もありますし、将来的な敵火力を想定した重装甲化した場合には結果として車体重量が増加してしまい、速度あるいは登坂性能など次項で申し上げる機動性能を悪化させます。
更に言えば、必要な速度を一定化しないと他の戦闘車両と合わせて部隊編成した場合に、軍事的な戦術価値が低い機動性のない機甲戦力になりかねません。
つまり、部隊としてどういう運用をするのかを考慮しないと必要かつ充分な防御能力にならないということで、とにかく重装甲であれば良いという訳ではないということです。

3つ目は、「機動性能」です。
防御能力でも触れた様に、高速発揮ができることも重要ですが、駆動部の強靭さ特に不整地での走行を考慮した動力から走行装置、例えばエンジンから車輪が回転して走るまでの一連の機械的連結が信頼に足る耐久性を有しているかも考慮すべき点になります。
ですので、複雑な部品を1つ組み込むだけで故障原因になりますので、可能な限り簡素化できる仕組みすべきところです。
更に言えば、動力も可能な限り大出力であることが望ましい訳ですが、携行可能な燃料量は補給の頻度を圧迫しますので、戦闘可能時間も含めて、適切な動力を確保すべきです。
更に考慮すべきは被弾時の誘爆の可能性です。
一般的にディーゼルエンジンに比較すると、ガソリンエンジンは小型軽量化が可能です。
ガソリンエンジンに比較してのディーゼルエンジンは得られるトルクが大きく燃料容量比で言えば低燃費です。
ですので、一般車両でも、大型車両はディーゼルエンジン、小型の自家用車以下はガソリンエンジンと使い分けがされているのです。
しかしガソリンエンジンを選択して小型軽量化を狙った設計をした場合に、燃料がガソリンな為に被弾時の引火誘爆の可能性があります。

纏めると、攻撃能力、防御能力、機動性能のどれを優先させるかを考慮して設計する事になります。
その能力性能を実現させる為に重量や容量などの制約と製造コストや製造手間を加味した生産性を含めて設計されていくことになります。

それに加えて、工業製品としてのバランスが重要です。
車載砲が大きければ、積載弾数も大きくなり、反動に耐える為に車体の大きさや重量を増す必要がありますし、装甲を増せば、車体重量が激増して、機動性が大きく低下してしまいますし、機動性が必要ならばサスペッションなどの足回りやエンジンの大きさ自身も必要になります。
つまり、無制限に変更できるものではなく、こちらを優先すれば別の要素が低下するということになりますので、設計的に計算せずに思い付きで仕様変更すると思わぬ悪い結果に直結してしまう可能性が高いと言えるでしょう。
某国の国産戦車が隣の国に合わせて大口径車載砲に変更してしまった為に、横に向けて射撃すると反動で横転してしまう、なんてことになりましたが、それでも設計変更は効かずに採用されて量産される手前という状況ですが、使う側の軍隊は使い方が限定してしまうので、これも欠陥品と言えるでしょう。

設計を決める際に加えて考慮すべきなのは工業製品としての試作品の考え方です。
通常は初期生産型に最低限の能力を付与し、その後の改良ができる様に冗長性を含めておくのが一般的です。
というのは必ず初期故障が発生しますので、そうした技術的課題を幾つも解決して行ってやっと実用化になる訳ですので、この方法が一般的になるのです。
そうしないと、不測の改造が必要になった場合、冗長性がないばかりに欠陥品になってしまいますので。
また、その改造の過程でより良い性能が獲得できるというのは戦闘車両に限らず、自動車や飛行機などでも多く見られるものですので、
冗長性の確保は絶対必要と言えます。
別の方法としては性能盛り沢山の採算度外視な高仕様の最高級な試作品をまず作って、必要な性能だけを残して量産化するという方法もあります。
が、技術的な問題でも先鋭先端技術の問題なのか、それとも一般的な初期故障なのかを試運用しつつ判別するのがとても困難あるいは不可能になる欠点がありますので、こうした方法は工業製品の開発運用にはあまり一般的には使われません。
が、この方法ならば後からの改良を考慮していますので、実運用開始後の仕様変更がやり易い場合もあります。
要するに改良のリスクをどこに持たせるのか、技術的な問題解決はどうすべきかが考慮されてようやく設計した製品が実用化になって行く、ということです。
ですので、単純に1つのアイデアがある、実用化した、という流れではないのだということですね。

またトラベラーで登場する反重力車両については、戦闘車両としての運用を考えると従来の装軌車両、装輪車両と同様な面も存在しますが、異なる一面もまた存在します。
前述の通り、反重力戦闘車両は戦場においては高度のある行動はできず、地形追従飛行をすることが前提になります。
となると、運用方法が戦車あるいは戦闘車両と同じく搭載兵器で直接敵戦力を攻撃することであるならば、想定される敵戦力を撃破できる火力を有し、敵攻撃を防御できる防御能力を有していることが前提で、機動性能は劣っていても構わないなど、地上走行をする車両と同様な仕様を優先する設計となります。
が、反重力戦闘車両の別の一面として、現在は航空機がその位置にあるような制空格闘能力あるいは対地攻撃能力を優先させるという設計もまた存在するでしょう。
つまり、戦闘機や対地攻撃機あるいは攻撃ヘリに近しい性格の戦闘車両の登場です。
となると、高高度での高速発揮できる速度を優先させるとか高火力長射程の搭載兵器を優先させるということになって、その結果、防御能力は劣っていても止むなしという判断になる、という設計になるかと思われます。
要するに反重力戦闘車両もまた、攻撃能力、防御能力、機動性能のどれを優先させるかを考慮してどういう運用をするのか、ということを想定した設計が必要になるでしょう。
大臣 2021/04/11(Sun) 22:56 No.1180

戦闘車両について  その10

次は戦車の運用や戦術についてを申し上げたく存じます。

戦車の戦術
時代によって戦車の運用は様変わりします。
ですので、どの方法が最も優れているということではなく、その時代に適合した戦術運用がされている、ということが前提です。
が、それでは味気ないので、それぞれの時代の代表的な戦車戦術を見て行くとしましょう。

塹壕突破
戦車の当初の運用は第1次世界大戦の塹壕戦での突破をすることが当初の任務です。
ですので、塹壕からの機関銃弾を防ぐだけの装甲が要求されますし、塹壕を突破できる登坂能力も要求されることになります。
大戦後のいわゆる戦間期では、歩兵の支援としての戦車、という考え方で、つまりは騎兵の延長たる騎兵戦車と言う思想です。
細かくはフランス式の考え方とイギリス式の思考とに分岐し、それが戦車の開発史にも影響して数々の戦車が開発されて行きます。
がいずれも技術上の問題たる機械としての信頼性の低さが影響して、大量運用が継続した作戦行動に用いられない状況になります。


機械化部隊
イギリスのリデル=ハートとフラー大佐に触発されたイギリス陸軍省は実験的な機械化部隊が創設され、演習の結果実用性が認められることになります。
こうした軍事研究が列強国の間で盛んに研究され、1920年代にはドイツを除く欧州各国、アメリカそれに日本が機甲戦の研究と戦車開発に注力して行きます。
そうした国際情勢の中で発生したのが1939年のノモンハン事件です。日露国境で発生した軍事衝突ですが、事件と言うよりもはや限定紛争で、両軍6万を超える戦力に加え、本格的に戦車を投入した戦闘です。
火炎放射機や対戦車地雷も使用され、日本軍92両、ロシア軍438両という戦車をはじめ、火砲や航空機や装甲車を投入しての4か月にも渡る交戦で、結果はロシア側の勝利に終わります。
この戦闘では両軍ともに次戦争の戦訓が多く含まれているのですが、その活用が充分にはされず、続く第2次世界大戦へと突入して行きます。


ドクトリン
こうした状況で列強各国が分岐して行き、戦術思想としてのドクトリンの違いになって現れます。

英国とフランスは共に、快速軽装甲戦車と重装甲重火力の低速戦車の2種類を運用しますが、それは歩兵が中心の戦術で、戦車はあくまでも歩兵の支援兵器です。
北アフリカ戦線で機甲戦をドイツ軍相手に対等に展開できたのは終戦近い数年間だけと言えます。

ソ連赤軍ではより独創的で、膨大な歩兵部隊による正面戦線と後方からの大量の砲兵支援、そこに加えて重装甲と火力を有する戦車が正面戦線を支え、快速性の高い機動性重視の戦車で打撃力を持って攻撃する思想です。
更に開戦後はソ連はドイツ軍の電撃戦を高く評価し、戦車軍の創立に至ります。
結果として機甲部隊が集中投入され、戦術的に奇襲効果を重視した作戦立案をして、対ドイツでの戦争に臨むことになります。

ドイツ軍はグデーリアンの思想を基に機甲化された諸兵科連合部隊と機甲部隊による機動性の高い戦術機動をもって、電撃戦を展開できる能力を構成します。
重要なのは、その背後には急降下爆撃機と制空権を握る為の戦闘機などからなる戦術空軍を合わせて運用する立体戦術です。
つまり戦争のデザインとして単体としての戦車で運用するのではなく、複合的な兵器群として運用することが前提で、
それぞれの長所を活用した戦術を展開する思想です。

アメリカは第1次大戦時点で戦車軍を設立し、機甲戦力の整備を実施していますが、フランス軍を模倣した戦術体系でした。
が、続く第2次大戦開始でのドイツの対仏戦、対ポーランド戦での電撃戦術に影響され、戦術構想を再考することになり、諸兵科連合、対機甲戦闘に対応できる戦力の整備が小規模ながら着手します。
結果的にはドイツの機甲戦力相手に数で押し切る物量で対抗する方法であり、つまりは相手が1発撃つ場面に10発撃ち込むことがアメリカ陸軍の基本となります。

日本はこれら英仏独ソ米の列強国での機甲戦力整備と動向を早期に掴んではいましたし、何よりもノモンハン事件での戦訓もあり、機甲戦力整備の必要性を認識してはいました。
が、資源の乏しい故にともかく数を揃える事を重視し、結果として軽量化した機甲戦力を整備することを選択します。
こうした戦力が歩兵直協で日中戦争での対中国側部隊に投入され、
列強相手、特に対ソ戦を想定した場合には、砲兵の後方からの砲撃で可能な限り戦力を斬減し、続く奇襲攻撃で撃滅することと想定していました。
もちろん、その後の1945年のソビエト対日参戦での満州国侵攻で関東軍が想定した通りに対応した戦術展開できることはありませんでした。

戦力構想としては各国の事情もあり、整備される戦力に以上の如く違いが出てきます。
当然その運用についても様々で、独立した機甲戦力として投入する軍隊もあれば、歩兵中心で直協作戦を展開する軍隊もあります。
ここでは独立した機甲戦力を運用する1例として紹介して見ましょう。
代表的なドイツ軍の機甲戦術、パンツァーカイルという戦術運動です。
まず戦闘に重戦車などの重装甲車両を配置し、そこを頂点として両翼に傘型になる様に戦車を配置します。
この三角形を崩さず部隊を機動させて、敵戦力を蹂躙するのがこの戦術運動の狙いです。
戦術運動の特徴として、先頭の重装甲車両に迎撃側の砲火が集中しやすくなり、結果として他の車両への被害が軽微になることがあり、この槍状の隊形を以って敵戦力を擂り潰す事が可能です。
但しパンツァーカイルは広大な戦場での運用が必須であり、主にドイツ東部戦線で運用されますが、対するソビエト軍でも模倣され効果を発揮する皮肉な状況になりました。
あくまでもパンツァーカイルは運用の一例で、戦場と敵味方戦力に見合う適した運用方法が望ましいとなります。

大戦後は、戦車を取り巻く状況も変化し、主力戦車構想からあらゆる局面、特に野戦だけではなく、都市部での戦闘も必要になりますが、
対戦車ヘリや強力な対地攻撃機の登場、歩兵の携行対戦車兵器の進歩があり、一時的には戦車不要論が展開されることにもなります。
しかし、高度なC4Iシステムなどの情報連結機能を持って、機甲戦力の戦場での機動性能と突破能力は今もなお優勢ではあり、
決して単独では使用される戦力ではなく、歩兵や砲兵や航空戦力などの相互支援と整備補給などの支援があって、初めて達成できる任務であることを運用する場合には忘れてはなりません。

ここで強調して置きたいのは、全ての兵器群についても同様に言える事ですが、1種類の兵器では汎用性がどんなに高くても戦争に代表される武力解決には対応でき得ない、ということです。
敵戦力を掃滅することだけで言えば極端な話、核兵器だけで事足りますが、それでは敵領域の占領はできませんし、戦略としての選択肢の幅が狭くなってしまいます。
そこで、各種の状況に応じた兵器が必要になり、人類文明社会であるが以上、人間が占領支配するという状況から見て歩兵が必要になるのは明らかです。
ですので、戦車をはじめとする戦闘車両もまたそうした戦争の必要性に従って開発され運用される兵器群の1つであり、優秀な戦車だけがあれば陸軍が万能である、ということではないということです。
そうした兵器体系を考慮して、どの部分を補う必要があるのか、どの部分を強化すべきなのかを予算と敵戦力とを勘案して兵器開発がされて行くことになるでしょう。
大臣 2021/04/11(Sun) 22:53 No.1179

戦闘車両について  その9

1-3 主力戦車(MBT)
第二次大戦を経て、戦車は求められるあらゆる任務をこなせるように走攻守をバランス良く備えた設計が求められます。
そこで登場したのが主力戦車(main battle tank、略称:MBT)です。
つまり多岐に渡る任務を少ない車種で汎用化して運用できる柔軟性を設計思想で持たせたことが背景にあり、その戦術思想と工業技術の発展が実現を可能にさせます。
戦車を開発するには膨大な開発経費、その充分な数量の配備には更に多くの資源と費用が必要になります。
それを効率化しないと競争相手国に勝てない、ということがこうした統合化の直接的な原因の1つでもあります。
加えて、戦車の多種に分岐した結果としての陳腐化あるいは無効化が進行した結果とも言えます。
例えば、重火力な重戦車では戦場での高速発揮を要求される場面での運用は難しく、軽戦車では敵の高火力に無力になる場合では、戦線を維持する事も難しいと言う場合があります。
簡単に言えば、数を揃えて、一定の高火力で、充分な装甲で、要求に応じることができる機動性を有する戦車であれば、戦力の確保と維持が容易になる、という発想です。
結果として、要求される仕様や装備の統合化が進み、事実上としての標準化に近い様相に至ります。

そこで区分されるのが世代として区分される主力戦車です。

まず、第1世代MBTは、90mm砲(西側)、100mm砲(東側)を搭載し、丸型の鋳造砲塔を有する構造です。
基本的には第二次世界大戦時の戦車の後継発展型がほとんどで、ライフル砲は主流です。
ジャイロ式砲身安定装置により走行中射撃で命中弾を得ることも可能なことが特徴です。
代表される戦車は、英国のセンチェリオン、アメリカのM48パットン、ソ連のT-55、日本の61式などです。

第2世代MBTは、西側では105mmライフル砲、東側では115mm滑腔砲を搭載し、より避弾経始に優れた亀甲型形状の鋳造砲塔を有する構造です。
アクティブ投光器による暗視装置を持ち、夜戦能力を付け加えられたことが特徴です。
戦車部隊と機械化歩兵部隊がともに行動する戦術がより重視されて行きますが、歩兵の携行対戦車ミサイルの高性能化から戦車不要論が唱えられるほど防御性能が追いつかなくなった時期でもあります。
代表される戦車は、英国のチーフテン、ドイツのレオパルド1、アメリカのM60パットン、ソ連のT-62、T-64、スウェーデンのStrv.103などです。

第2.5世代MBTに分類されるのは、120mm級の火砲を搭載し、当時まだ珍しかった複合装甲を採用し、軽量化した結果、機動性が確保でき、装甲、機動性、火力のバランスが高いソ連の新型戦車T-72の実用化と配備に影響され、開発された戦車群です。
代表される戦車はもちろん、ソ連のT-72、日本の74式戦車、中国の96式戦車、韓国のK1戦車、ドイツのレオパルト1A1、そしてイスラエルのメルカバでしょう。
イスラエル初の国産戦車メルガバは中東戦争でシリア軍のT-72と交戦し高い戦闘能力と生存性で一躍有名になった戦車です。
加えて、イスラエル国内で生産できる部品で構成されているなど、生産および整備体制も含めて考慮されている戦車でもあり、戦車開発を考える上で参考になる戦車です。

続く第3世代MBTは、120mm滑腔砲を装備し、複合装甲の本格導入で平面的な型が多いのが傾向です。
パッシブ型、つまり受動型暗視装置を持つのも特徴です。
東側は対戦車ミサイルも発射可能な125mm砲を搭載し、防御面では複合装甲と爆発反応装甲を併用するという違いがあります。
アメリカのM1 エイブラムスを代表格として、英国のチャレンジャー1、ドイツのレオパルト2、ソ連のT-80、日本の90式戦車、中国の98式戦車、イタリアのC-1アリエテなどがあります。
特にソ連のT-80戦車は1991年8月のクーデターが印象的で、モスクワ中心部の放送局がT-80を有する陸軍の反クーデター部隊に制圧された際の光景を今も報道映像として見ることができます。
これはつまり、クーデター派には主軸になる陸軍部隊の殆どが与しなかったことを意味しており、クーデター派が失敗したことをこのT-80のモスクワ市内を警備する姿から読み取ることができるのです。
その後のソ連共産党の解体と続く連邦解体がこのクーデターから発生していることを考えると、歴史の重要な1コマをT-80は刻み付けたと言って良いのではないでしょうか。

第3.5世代MTBは第3世代のアップグレード版とも言える仕様です。
冷戦終結に伴う軍事的緊張の緩和、続く軍事費削減の影響で、全面戦争の発生水位は下がって、戦争の様相が変化した結果でもあります。
ですので、モジュール装甲の導入、トップアタック機能がある対戦車ミサイルなど上方からの攻撃への対応、搭載砲の長砲身化等による威力の向上、何よりも特筆すべきは情報システムの搭載たるC4I化が図られている点です。
アメリカのM1A2エイブラムス、英国のチャレンジャー2、ドイツのレオパルト2A5、ウクライナのT-84、ロシアのT-90AM、中国の99式戦車などが第3世代からの改修開発型です。
他にも予算との戦いの中、新規設計で第3.5世代に至った戦車も多く、フランスのルクレール、イスラエルのメルカバMk.4、日本の10式戦車、韓国のK2戦車、ロシアのT-14などが相当します。
多くは従来型の改装が巧くできなかったり、戦車技術の維持を考慮したり、様々な理由がありますが、現在の実戦配備での最高峰の戦車はこの第3.5世代MBTです。

続く第4世代MBTは模索中ではありますが、既に装備重量60トンを超える戦車は運用面での制限も大きく、限界値とも言われており、
サイズ拡大での性能向上ではなく、情報データリンクでの集団戦闘能力の向上が必須です。
更に自動化やセンサー類の高精度化など、戦闘能力の向上が見込まれています。
武装としては、ラインメタル社などは搭載用140mmライフル砲の開発を進めていますが、発射時の反動から車体重量は70トンを超えてしまう為に、反動低減の技術開発中です。
更に液体炸薬、トラベラーで御馴染の磁気によるリニアガンあるいは電磁投射砲が研究されており、次世代戦車では搭載される日が来ることでしょう。
また装甲としても電磁装甲が研究されており、対戦車ミサイルはもちろん、高速運動エネルギーによる各種砲弾に対抗することが期待されております。
つまり、今もなお、戦車の開発は進んでおり、依然として陸上戦闘の主軸を担う1つと言えるでしょう。
大臣 2021/04/10(Sat) 22:21 No.1178

戦闘車両について  その8

1-2 戦車に付随する車両
1-2-(1)指揮戦車
後述する戦術でも述べますが、戦車を大量にかつ有機的に戦術行動をさせる電撃戦を第2次世界大戦でドイツ軍は運用実施し、緒戦での大きな戦果を挙げて行きます。
ですので作戦遂行段階では部隊間の連携が必要不可欠です。
その為に高性能通信機を搭載しなくてはならないことになります。
更に初期のドイツ戦車の車体は小型で、車載型通信機は大型ですので、わざわざ武装を降ろして通信機を装備した「非武装」の指揮専用戦車が改造生産されます。
これはドイツ軍では戦車が大型化することで非武装型は解消されていきますが、V号戦車まで非武装型のダミー砲塔を乗せた指揮戦車が生産されます。
それ以降は武装してはいても携行弾数を減らしたりする現場の涙ぐましいまでの努力で前線が支えられることには変わりありません。

1-2-(2)偵察戦車
後年になって、偵察戦闘車(Reconnaissance Combat Vehicle, RCV)に替わる型の戦車です。
その軍隊の性格にも拠りますが、戦車を改造して使用する方式と専門の車種を開発する方式に分岐しますが、その根底には違う思想があります。
威力偵察を主任務とした重武装のもの、こちらは後年では戦闘偵察車となりますし、隠密偵察を主任務とした軽武装のものは偵察車となります。
戦闘偵察車は重武装で高速発揮が望まれるので、大口径砲を持つ装輪式戦車の形式が近年では多く、偵察車は装甲車が多く使われ、武装は歩兵に対し自衛できる程度の火力となります。
その前身の偵察戦車はというと、戦車の装甲を変更して生産した偵察用高速戦車があります。
つまりは駆動系などの基礎設計部分だけを生かしてそれ以外を全て作りなおした様な構造ですが、そうしないと快速性能が得られなかったから、です。
工業的に小型で大馬力のエンジンが生産できる過程で、戦車である必要性が薄くなって分岐した車種とも言えます。


1-2-(3)架橋戦車
主に工兵が使用する車種ですが、現在でも多くの軍隊が保有している車両です。
戦車の車体部分に展開できる橋梁構造を積載して河川を通行できる様にする目的の車両で、耐荷重は主力戦車が通行できることです。
橋梁構造は幾つか種類があり、その採用理由は様々で、使い勝手、価格、整備し易さ、構造の容易さなど、どれを重視するかで異なります。
展開速度は現在では5分から10分弱程度で、大型化する戦車の要求仕様に見合った見直しがなされます。
またトラベラーで反重力化車両之配備が進んだとしても、歩兵が存在して渡河作戦が必要になると考えると必要性は激減しますが、
この類の架橋装備は全廃されないのではないかと思われます。

1-2-(4)回収戦車「装甲回収車(ARV:Armoured Recovery Vehicle)」「戦車回収車(TRV:Tank Recovery Vehicle)」
戦場で故障した戦車の回収を目的として、戦車用シャーシを利用して改修製造された車輌です。
ARVあるいはTRVと呼ぶことがあり、それぞれの軍隊での通称ですが、役割には変わりません。
機械の構造として故障してしまうと、重量などの制限から他の車両あるいは装軌車両と言えども牽引して安全な支配地域に移送することが困難です。
そこで、現地の工夫として別の戦車で牽引して回収することが最初期の戦車で既に実施されていました。

実際に戦場で敵戦車が戦闘の結果として故障して放棄されたものを鹵獲して使うということは珍しくありません。
工業規格さえ合っていれば部品の多くは流用できますし、複数両の鹵獲ができれば、故障個所以外をいわゆる共食い整備して使える車両にできます。
余談になりますが、銃火器も同じです。
鹵獲できれば、自軍の弾薬を消費することなく、敵の鹵獲品で戦闘ができますし、撃破した敵部隊から弾薬や交換部品が入手できれば補給も楽ですし、なにより発砲時に敵の銃火器を使っていれば、敵から見た場合、自軍の発砲と誤認する可能性が高いということも大きな利点でしょう。
ですので、鹵獲されても使えない様に銃身や引き金を物理的に壊してしまうというのが一般的です。
弾薬も使えない様にするか、あるいは元々の規格自体を異なるもので製造する事もあります。
例えばロシア軍の使う迫撃砲は82mmですが、これは81mm迫撃砲弾を使う事ができますが、相手から見ては鹵獲した82mm迫撃砲弾は使えない訳です。
この様にそれぞれの軍隊では鹵獲された場合も考慮した運用をしたり、鹵獲されて敵に利用されないような工夫をしたりします。
兵器としてはなるべく故障しないことが最も望ましいのですが、工業製品であるが故に故障発生は必ず発生します。
では次に鹵獲されない様にどうするか、という導き出した解の1つが専用の回収車両である、ということです。

砲塔を損傷した戦車を改造して、牽引機や楊重用のジャッキを増設した現地急造の型が有効であると知った第二次大戦でのドイツ国防軍は各種の回収車両を開発生産しています。
近年は戦車に合わせた戦車回収車を合わせて開発することが多く、装備に合致した回収手順で、部隊としての戦闘力の維持をどう考えているのかが把握できます。
つまり、機甲戦力とは装備された戦車の回収と整備と維持管理も含めて戦力維持を想定して初めて機能するものであって、その戦場での回収と言う難しい部分を担うのがこの車両の特徴です。
ですので、トラベラーで戦車の機能が多岐に渡って反重力戦車が出現しても、恐らくは戦車回収車の発展型な専用車両が必ず存在していることでしょう。
また、戦車回収車は退役後にも民間に払い下げられて重量物牽引車や装軌式クレーン車として使われるケースも多くあります。
公式設定の多くにも「戦車回収車」が記述されておりますので、その必要性は複数のデザイナーにも認識されている、のでしょう。

1-2-(5)地雷処理戦車
埋設されている地雷を処理する為の装備を既存の戦車に改造して取り付けられる型がこの種類に分類されます。
地雷は対戦車用と対人用があり、密度や範囲が地雷設置によって異なります。
地雷の目的は相手部隊の侵攻速度の低下、つまり遅滞です。
ですが、特に対人地雷は戦車に対しては非力であることから、対人地雷原に戦車を突っ込ませて起爆させて処理してしまえば、地雷原の内、車両の通過した範囲は比較的安全となり、歩兵部隊を突破させることが可能になります。
ですので、前面に鋤、ローラー、ハンマー、鎖付きの回転機構を取り付け、地雷を掘り起こす、押し潰す、叩き潰す、長い鎖で打ち据えるなどといった地雷処理用器具付きの専用の戦車が投入されることで解決を狙うのです。
つまりは敵の地雷設置に対しての対抗策をどう考えるかで、地雷処理戦車がその1つの回答と言えます。
大臣 2021/04/10(Sat) 10:17 No.1177

戦闘車両について  その7

1-1-(9) 対空戦車
対空機関銃または対空機関砲あるいは対空砲を戦車用車台に搭載した対空兵器の装甲車輌です。
戦車の車体を利用した機動性により、前線の戦車部隊に追随し、前線部隊を航空機などの脅威から防御することを目的としている車両です。

一般に対空戦車が必要とされる状態とは航空優勢を失った、戦局が不利な状態であり、その場合には航空機や戦車、そして安価で数をそろえやすい通常の対空兵器の生産配備が優先されます。
逆に対空戦車を量産できるほどの余力が生じている状態とは、つまり戦局が有利で航空優勢を得ている状態で、わざわざ対空戦車を量産する必要がない状態です。
どちらにしても、対空戦車の量産配備は後回しで、十分な数の対空戦車が前線に準備できない、ということになります。
また、空対地ミサイルが開発され、長射程化すると、対空戦車の直接射撃圏外から攻撃を受けることになり、対抗する為には小型長射程の対空ミサイルがあれば対空戦車は無用である、という意見も根強くあります。
安価な軽車両に対空ミサイルを装備したものが増加するのはこの為でもあります。
が、重要なのは電子戦などの対ミサイル攪乱技術の発達で、敵が有効なECMを実施した場合に、無力化される恐れがあります。
更に対空ミサイルは接近しすぎた標的には攻撃ができません。
ですが、対空戦車の直接対空射撃であれば、電子攪乱を受けることなく近接位置で対空射撃が実施でき、状況によっては地上目標すら攻撃できる利便性があります。
そしてこの特徴こそが現代のように長射程地対空ミサイルが実用化されている今日であっても尚、対空戦車あるいは対空車両が開発生産されている理由でもあります。
例えば、略称を「87AW」、広報向け愛称を「スカイシューター」、非公式の愛称では「ガンタンク」、公式名称、87式自走高射機関砲は、エリコンKD 35mm機関砲2門を装備した車両で3名で操作します。
1門で1,000発/分の発射速度ですので、2千発/分=秒間33発という弾幕になります。
もちろん短射程ですので離れた場所からの攻撃には対抗できません、が、近距離になったら今度は長射程ミサイルが使えないのです。
つまりは単機での運用を想定するのではなく、部隊運用としてベストミックスすることが兵器運用では重要であると認識頂ければ、使い手のある装備品と言えるでしょう。

1-1-(10) 火炎放射戦車
火炎放射戦車は、砲塔や車体前面などに設置された噴射口から加圧した油を噴射し着火することによって、火炎を放射する戦車です。
火炎放射器を主武装とした戦闘車両で、主に陣地攻撃、森や建物・塹壕に潜む敵兵のあぶり出しなどに使用されます。
最初に火炎放射戦車を使用したのは、1936年のエチオピアにおけるイタリア軍といわれ、L3軽戦車にトレーラー式の油槽を装備したものでした。
組織的に火炎放射戦車を運用し始めたのは第二次世界大戦中のドイツ国防軍・ソ連赤軍です。
携行式の火炎放射器と比較し、車載式ですので当然ながら燃料搭載量が多いことが利点です。
別に油輸送専用のトレーラーを牽引させる方式と、戦車内に油槽を持たせる方式に二分できますが、この油槽自体が危険物ですので、戦車内部槽の方が安全な構造と言えます。
第二次大戦以降は、もともと射程が短かった携行式火炎放射器が射程面で凌駕していくこと、更に火炎放射戦車の方が歩兵携行の対戦車兵器が長足の進歩を遂げてしまい、射程外から反撃されるようになった為に徐々に廃れて生産されなくなります。

ここまでが主力戦車が登場するまでの戦車の区分となります。
次回は戦車としてではありますが、機甲戦に欠かせない役割を果たす車両を御紹介して参りましょう。
大臣 2021/04/09(Fri) 19:48 No.1176

戦闘車両について  その6

1-1-(5) 多砲塔戦車

両大戦間の戦車を初めとする開発競争期までに開発配備された、1両に複数の砲塔を有する戦車です。
戦車のコンセプトは塹壕突破を主目的で、その為に死角がない一種の移動トーチカで、歩兵の肉薄攻撃を火力で阻止するというものです。
更に付け加えるのであれば、後年に常識化する戦車の集団運用ではなく、単独での運用を前提にしていることも重要です。
が、御存じの様に戦車は集団運用されることになり、つまりは設計コンセプトに対し運用が変化してしまった例となります。
多砲塔戦車は更に、開発経緯から幾つもの欠点を生じさせて、開発されなくなる兵器となります。
その最大たるは、複数の砲塔を有する故に大型化と重量増によって得られる火力よりも機動力の低下してしまい、機動戦に対応出来ない仕様になってしまいます。
機動性を重量軽減で補う仕様を選択した場合、全体的に装甲が薄くなり、結果として生存性が低下します。
また構造上、複数の砲塔を持つため、車体規模に比して小型の主砲しか装備できず、火力、特に貫通力の無い車載砲となり、更には操作人員の増加により、戦車内の戦闘時の混乱が発生しやすいこと、また構造の複雑化ゆえに整備性の低下、高価格となり、兵器としての生産効率が著しく見合わないことになります。
決定的な事は、続く第2次世界大戦では前大戦の様な塹壕戦は殆ど発生せず、多砲塔戦車の設計コンセプトに見合わない戦闘へと変化して、必要性が喪失したことなどが判明していきます。
結果として、戦車開発国は殆どが多砲塔戦車の開発を中断して、廃れていくことになります。
これらのことから戦車に必要な要素は一体何かが教訓として得られることになりますので、その辺りは総括として後述致しましょう。


1-1-(6) 騎兵戦車
第2次大戦での仏軍で運用された戦車の区分です。
通常の戦車は歩兵が運用していますが、この騎兵戦車はつまりは兵科としての騎兵が運用する戦車です。
代表格はソミュア S35です。
単独の仕様としては中戦車に相当します。
その運用としては偵察と迫撃で、独軍の電撃戦で仏軍が充分な戦果を挙げることなく敗北してしまいます。
その後の役割は戦車の進化と装甲車両の発達で失われてしまい、騎兵戦車という区分自体は消滅します。

1-1-(7) 巡航戦車
第2次大戦での英軍で運用された戦車の区分です。
英国は歩兵戦車とこの巡航戦車の2種類として戦車開発をして第2次大戦に突入して行きますが、この巡航戦車の設計コンセプトは速度、つまり機動性です。
その為に同時期の歩兵戦車に比べて軽量で装甲の薄い構造ですが、高速度が発揮でき、その機動性を生かした突破や迫撃を主とした使い方になります。
代表格はMk.VI クルセーダーとか、Mk.VIII クロムウェルでしょうか。
同じコンセプトの戦車はほぼ同時期にソ連でも量産され、こちらはBT戦車として快速戦車と言われますが、これも巡航戦車と言って良いでしょう。
大戦後もこの系譜は受け継がれ、主力戦車に合流を果たした今でも英国開発の戦車は必ず巡航戦車(クルーザータンク)のCを頭文字にした命名になっています。

1-1-(7) 歩兵戦車
第2次大戦での英軍で運用された戦車の区分です。
歩兵の随伴支援用に考えられた点が前述の巡航戦車と異なる設計コンセプトです。
その主たる狙いは装甲重視ですが、他にも塹壕戦を想定して、歩兵と共に行動できる不正地走破能力、特に登坂力、超堤能力、超壕能力を有していることです。
結果として、低速でも良いとされる仕様で、加えて英国の植民地への輸送を考慮したコンパクト化も仕様要求されることになり、重量と容積の軽量化を余儀なくされます。
ですので火力は他の戦車に比べて貧弱である為に、対戦車砲と直協することを前提にした部隊運用を想定していました。
が、現実的には北アフリカ戦線で見られる様に、部隊運用上での直協は困難で、苦戦を強いられる結果に至ることになります。
代表例は当時の首相の名を冠するチャーチル Mk.IV歩兵戦車でしょうね。
その後、機動力の低い歩兵戦車と防御力の低い巡航戦車の時代は終わり、火力と機動性を両立させる主力戦車の開発へと時代は変化して行きます。
ですが、英国の主力戦車の特徴としても、今もなお、歩兵戦車の傾向として、機動力より防御力と生存性を重視することが継続している、と見る専門家もいます。

1-1-(8) 駆逐戦車または戦車駆逐車
WW2中に敵戦車の撃破を目的とした車両です。
類似の存在に突撃砲、砲戦車、対戦車自走砲、などがありますが、
特に機甲部隊が運用する対戦車車両の場合に、駆逐戦車という区分が使用されます。
車体は多くの場合、戦車からの改造流用であり、戦車から砲塔を撤去し、代わりに固定式戦闘室に変更されます。
無砲塔構造は砲塔内容量、旋廻リング荷重制限などを受けないので、流用元の戦車に比べて、大型、大口径、長砲身で威力の高い砲が搭載可能となります。
反面、射線を変える為に車体を旋回させねばならず、状況に即応した行動をとることが難しくなり、駆逐戦車は攻勢戦闘よりも、あらかじめ射界を計算した陣地防御や、待ち伏せ戦闘に適しています。
通常、駆逐戦車の備砲は、高初速で装甲貫徹力の高い対戦車砲あるいは高射砲である事が多く、専用の開発積載砲ではなく、流用品であることが多いのも特徴です。
つまりは、必要に迫られて生産する形式の戦闘車両であって、特に固定式戦闘室に対戦車砲を装備した重装甲の対戦車自走砲を駆逐戦車と称する場合が一般的です。
また、通常の対戦車自走砲との違いは、対戦車自走砲は「開放天蓋式の戦闘室で軽装甲」であり、前面盾などきわめて限定的な防御力しか持ちません。
対して駆逐戦車は重装甲を施され、敵戦車の砲撃にも対抗可能な防御力を有している違いがあります。
同様に、砲兵科に突撃砲と呼ばれる車両がありますが、これは歩兵に対する火力支援を本来の任務とした車両でした。
が、対戦車威力を強化した長砲身砲が搭載されるようになり、駆逐戦車との違いは曖昧になります。
強いて言えば、野戦砲の照準器と同じ仕様であった突撃砲と戦車と同じ移動目標に対して使用する照準器を装備していた駆逐戦車という違いはありますが。
独軍では特に駆逐戦車を集中運用する戦車猟兵科、対戦車砲部隊、戦車駆逐部隊などを編成し、運用されることになります。
対する米軍では、専門の独立部隊として戦車駆逐大隊として運用され、予備位置から前線の敵機甲部隊出現の報で急行する性格上、機動性を優先する傾向があります。

大戦後には対戦車ミサイルが実用化され、軽車両での運用が可能になり、対機甲戦闘が主力戦車の役割になったことで駆逐戦車は役割を変質させ、自走砲や対戦車ミサイル搭載車両に変化して今日に至ります。
大臣 2021/04/08(Thu) 23:48 No.1175

戦闘車両について  その5

1-1-(3) 中戦車
軽戦車と重戦車の中間に位置する級の戦車です。
主に対戦車戦闘を含む機動戦に用いられますが、時期や所属国家で全く仕様は異なってしまいます。
戦車はエンジン技術の発達、装甲材質の強度向上と軽量化技術の発達で、中戦車並みの機動力と重戦車並みの攻撃力、防御力を併せ持つ事が可能となり、主力戦車(MBT)として、かつての中・重戦車を統合する存在として汎用化されて、中戦車という区分は事実上消滅していきます。
暫定的に、後期の中戦車を後述する主力戦車の第1世代と呼称する場合もあります。
その後の戦車については主力戦車の項に譲ると致しましょう。

1-1-(4)-1 重戦車
機甲戦力同士の交戦が頻発し、戦車開発国は敵の戦車よりもより重装甲で敵の砲撃から生存できる戦車、敵の戦車装甲に対して貫通できる高火力を有する戦車を有する必要性に迫られます。
重装甲化を満足するならば、それを動かす大きな駆動機構、高火力を満足するならば大型砲を設置して反動を抑えることができるだけの車体重量が必要になります。
で、結果としてより大きな車体を有し強力なエンジンを有する戦車が登場します。
これが重戦車です。
が仕様としての基準がある訳ではなく、同時期の自軍戦車の中で相対的に重量の大きい戦車を言います。
第2次大戦中は、火力と装甲の強化という一種のシーソーゲームに至り、加速度的に大型化重量化の一途を辿ります。
開戦直後には50トン程度でも重戦車と言えますが、大戦末期での重戦車は独軍ティーガーIIの様に70トンに迫ります。
結果的に言えば、中戦車よりも機動性の悪い、あるいは速度の遅い、更に整備のし難いゆえに戦力としての維持管理が困難な兵器と言う側面が常に付き纏います。
が反面、重装甲による生存性の高さ、高火力による打撃力の高さは魅力です。
要するにバランスとしてその軍隊がどう判断するのかで大きく評価が分かれる戦車と言えるでしょう。


1-1-(4)-2 超重戦車
大戦中に重戦車の試作開発に明け暮れる開発各国の中で、異常な程に大型化に至った戦車を通称として言うのが超重戦車です。
が、この区分を使っている国はそう多くはありませんし、大抵の場合、重戦車として運用されますので、区分すること自体に大きな意味はありません。
ここでは車体重量80トン超、つまり標準的な中戦車の2倍以上程度を目安にしてみましょう。
開発経緯は重戦車から引き続き、より重装甲、より高火力を目指した設計思想です。
もちろん自重が増す分、より大型のエンジンが必要になり、結果的には更に愚鈍で速度の遅い戦車ということにもなりますが。
試作ですが実用に至った例として、独軍のマウスが有名です。
車体重量188トン、55口径128mm戦車砲を有する6人乗りの戦車は2両が生産され、うち1両はロシアのクビンカ戦車博物館で今も目にすることができます。
構想としてですが、中にはシャルンホルスト級戦艦の54.5口径28.3cm主砲を転用して1000トン級戦車にする構想もあった程で、一種に奇想天外兵器群とも言えます。
大臣 2021/04/07(Wed) 19:23 No.1174

戦闘車両について  その4

1-1-(1)-1 軽戦車
後述する豆戦車と並んでまず安価であることが両戦間期の軍縮ムードの中で重用され、植民地警備用にも多用されます。
その理由は安価さもありますが、生産性の高さ、つまり数を揃えることが早くできることにあります。
特に戦間期のドイツでは戦車開発が抑制される中、戦車開発能力を身に付ける学習用や、運用技術を磨く訓練用として生産されます。
これが1号戦車、2号戦車です。
装備兵装は1号戦車は7.92mm高射機関銃という装備ですので後年の戦車とは違うイメージになります。
これらの軽戦車がスペイン内戦で実戦投入され、運用の慣熟化の後にポーランド侵攻作戦を初めとする電撃戦での主役を務めます。
電撃戦の指揮をしたグデーリアンもこれらの訓練用戦車で大戦に突入するとは考えていなかったと述懐しています。
第二次大戦で戦車が飛躍的な進化を遂げると、火力が低く装甲も脆弱な軽戦車は次第に活動の場を狭めていきます。
が、大戦中の開発でも中戦車並みの重装備な軽戦車も出現し、空挺任務に限定される空挺戦車という軽戦車も派生して根強い必要性があります。
ですがやはり能力面での不足は埋めることができず、新型の主力戦車や発達する歩兵の対装甲用携行火器に対する生存性の低さ、特に装甲の脆弱性が大きく影響し、尚且つ火力面での不足から歩兵との支援作戦にも向かない状態になります。
結果として、軽戦車は退役もしくは偵察など補助的な任務に専念することに至ります。
2000年代での軍隊としては、軽戦車は一部の国では、主力戦車より低生産費用で、装輪装甲車より悪路での運用性が良いなどの理由により運用が続いている状況があります。


軽戦車の派生型として
1-1-(1)-2 空挺戦車
空挺戦車は、輸送機に搭載可能な軽量の戦車を言います。
戦場で落下傘による空中投下もしくはグライダーなどで強行着陸により輸送されますので、衝撃によるトラブルがない様に足回りを重点的に設計される構造です。
降下直後の空挺部隊に火力と機甲戦力を与えることが目的です。
戦車とは呼ばれるが、空中投下もしくは強行着陸により輸送される装甲戦闘車両全般のことを指す場合もあります。
空挺作戦では投入される部隊は基本的に言えば軽歩兵でしかなく、重火器や装甲車両を有していないので、その能力に機甲戦力を付与できることは大きな意味があります。
が、作戦の性格上、敵の後方に投げ出されるので、もし車両が故障した場合には修理も不可能となり、放棄せざる得ません。
しかも空挺作戦では投下完了後に交戦せずに数割が戦闘不能状態に陥ることも珍しくないのが一般的で、そこに故障し易い車両を降下させること自体が難しい技術と言えます。
2000年代での軍隊としては、大規模な空挺作戦自体が低いので専門の空挺戦車の必要性は自然と低いと言えます。
が、戦車自体には「輸送機による空輸が容易であること」という輸送の容易さが求められており、つまりは要求性能が変化したということになるでしょう。

トラベラーでは敵性惑星表面への強襲上陸=空挺降下作戦として使われる専用の空挺戦車はカプセル降下兵に随伴する形式として運用させる場合もあるでしょう。
それには輸送艦艇や小艇を使って地表に奇襲上陸させる形式もあるでしょうし、軌道上から反重力戦闘車両ならば自力で降下する方法もあるでしょう。
艦艇や小艇を使う場合にはその装甲によって敵攻撃から保護されて着上陸できる利点がありますし、単独自力の降下ならば逆に自軍艦艇の損害を気にしないで必要な戦場に戦力を注ぎ込める利点があります。
つまり、どう判断するかだけの違いであって、どれが正解という運用ではない、ということです。
また、空挺戦車は小型軽量化が望ましいのは輸送する航空機の制約がある為ですが、トラベラーで艦船を使って恒星間航行することを考えると必ずしも必要な条件ではなく、戦場での生残性たる攻撃力と防御力を優先させた贅沢仕様でもまた正解という軍隊があり得ると思います。

1-1-(1)-3 水陸両用戦車
陸上のみならず、河川などの障害物を浮航あるいは潜水渡渉することのできる戦車を言います。
水域の移動方式により潜水戦車、あるいは浮航戦車とも呼ばれる場合もあります。
後年の戦車はある程度の深さであっても渡河能力が必須になりますが、その前身とも言える存在の戦車です。
水陸両用戦車は大きく分類すると、船のように水上に浮かぶ浮航方式と、水底を走行する潜水渡渉方式に分けることができます。

浮航方式とは、車体に浮力材を装着できる構造にして、軽重量車体で構成されているので、船の様に水上を航行できる構造の戦車です。
推進力は陸上走行用の履帯を動かして水をかく方式、もちろん履帯構造も水掻きが容易な形状になっている場合と、車体後部に別構造として専用スクリューを装備する方式の二つが一般的です。
他にも起動輪に水掻きを装備した外輪船方式がありますが一般的とは言い難い方法です。
実際に開発された例の多くは、構造の結果として、軽装甲軽火力ゆえに軽戦車以下の戦闘力となってしまい、浮航方式は後年として姿を消していきます。

潜水渡渉方式はシュノーケルを用いて、水底を走行可能とする方式です。
浮航方式に比較して、重量の制限は緩いので、必要な装甲と火力を有することが容易ですが、水圧に耐えて完全な水密性を保つ必要や、複雑なシュノーケル機構を設ける必要があります。
また、水底地形によっては水中で行動不能となる危険もありますが、渡河能力は戦場での運用では有しておきたい構造です。
2000年代の戦車の殆どはシュノーケルを追加装備すれば、水深3-5m程度を潜水渡河する能力が一般的です。
つまりはこの潜水渡渉方式が一般化した為に全ての戦車が水陸両用戦車である、とも言えます。

1-1-(2) 豆戦車
軽戦車よりさらに小型軽量軽装備な戦車で、タンケッテ(Tankette)や豆タンクと呼称される場合もあります。
一般的には重量3トン程度を平均として、6トン未満を指し、それ以上は軽戦車に区分されることになります。
その多くは、2名ないし1名で運用される戦車で、多くは砲塔を持たず、機関銃を1-2挺程度の軽武装です。
装甲も薄く、口径7.62〜7.92mmの小銃弾をかろうじて防げる程度の厚さ(数mm〜十数mm)です。
そのため口径7.62〜20mmの徹甲弾や対戦車ライフルや機関銃砲による敵の攻撃により、容易に貫通・撃破される危険性があります。
実態は移動機関銃トーチカという仕様で、基本的に、対人・対機関銃砲陣地・対非装甲(ソフトスキン)車輌用の戦車です。
軽戦車よりも更に低価格で高生産性の戦車ですので、十分な軍備を持つだけの予算のない国家が、より後進国相手の戦争用に生産した経緯があります。
また、植民地の治安維持用に、積極的に導入し、配備されていきました。
他の戦車と比較して、製造が容易であったため、戦車の国産化・独自開発を目指す国家にとっては、戦車の製造・開発技術の習得の手始めとして、うってつけです。
開発着手はこうした豆戦車の開発から開始する、というのが一般的です。
というのは、車体重量が軽量なので低出力エンジンであっても駆動が可能で、高速走行で燃費が良いので、戦車のエンジン開発としての技術ハードルが低いからです。
特に道路や橋梁、鉄道、港湾あるいは船舶用デリック・クレーンなどのインフラストラクチャーが整っていない地域では、移動輸送が容易な、小型軽量軽便な車輌が使い勝手が良い側面も多くの運用利点があります。

能力的には、対機甲戦闘能力のない相手には効果が高く、特に治安維持としてで言えば暴徒相手ですので充分な能力が期待できます。
が、相手軍隊が対機甲能力あるいは重装備の機甲部隊であれば生存性が低く、火力や装甲が不足となります。
直接戦闘以外では、偵察や連絡任務、火砲や物資用カーゴトレーラーの牽引にも使われる場合もあり、装甲車や牽引車両として生産される場合も多くあります。
豆戦車の直系子孫とも言える車両は2000年代でも幾つも存在しており、英国FV101 スコーピオン偵察戦闘車、ドイツのヴィーゼル空挺戦闘車などがあります。
軽便さを生かして空挺部隊や偵察部隊で補助的に使われており、つまりは早期展開や国外派遣、歩兵直協といった限定的な任務を担っている戦闘車両です。

恐らくはトラベラーでも主力戦車とは別にこうした任務向けの専用戦闘車両が数多く開発生産されていることでしょう。
一般的なキャンペーンなどで民間人として目にする戦闘車両の多くはこうした任務に就いている場合が多いでしょう。
大臣 2021/04/06(Tue) 20:10 No.1173

戦闘車両について  その3

で、次は車種別の解説と致します。

1.A.F.V. / 装甲戦闘車両
1-1 戦車
高い機動性と不整地走破能力を有し、重装甲をもって敵火力を防ぎ、高い火力で制圧しつつ、戦線を突破することを目的とする装甲戦闘車両です。
一般には、以下の条件を満足することが現在の戦車に要求されます。
1.駆動は、走行装置が無限軌道であること(重装甲を可能にするため)
2.防御能力は、戦線を突破できるだけの防御力を持つこと。
 あらゆる方向からの小銃弾に耐え、正面は対戦車兵器に耐え得る装甲を有すること。
3.攻撃能力は、敵戦車をはじめとする装甲戦闘車両を待ち伏せでなく積極的に攻撃撃破し得ること。
4.武装については、全周旋回可能かつ全面を装甲化した砲塔を有すること。
5.有する固有武装をもって、想定し得る敵陸上部隊と直接的持続的な戦闘を継続して行えること。

戦車の歴史は第一次世界大戦での塹壕突破の為の兵器から出発します。
つまり最初期は歩兵支援兵器としての盾の役割ですが、1916年のソンムの戦いで49両が用意された英軍MK-1戦車は僅か5両が実戦参加でき、
他は稼働できなかったなどの結果でデビューしました。
が、対応した独軍の衝撃は大きく、対抗して1917年1月に試作機を完成させ10月から部隊配備、翌1918年にはA7Vを実戦投入します。

世界初の戦車戦は1918年4月24日午前、フランス北部のアミアン近郊、ヴィレル・ブルトンヌ付近で交戦、機銃しか持たない英国戦車に対し57 mm砲を有するA7Vは有利でした。
1917年11月カンブレーの戦いは、英軍戦車378輌を集中運用して歩兵と直協させた諸兵科連合作戦の端緒と評されます。
英国の作戦は後方からの重砲撃で戦線正面を均し、有刺鉄線などの独軍の構築した阻止設備を戦車で排除しつつ突破、その後方から歩兵を投入するというものでした。
対する独軍は野戦砲の有効な配置と使用で機能的に戦闘を展開し、1部隊が40両以上の英戦車を行動不能にさせる戦果を挙げました。
後にこの戦いを研究者の幾人もがドクトリンの変換点として評していますが、つまりは戦車を初めとする各種兵器による攻撃の戦術と対応する防御を知らしめたと言って良いのではないかと存じます。

第一次大戦が終結し、戦車の運用方法が各国で研究されていきます。
その過程で武装、重量、装甲厚や機動性などの違いによる多種多様な形態の戦車が作られ、MK-1の直系たる歩兵の突撃を支援する歩兵戦車、多用途目的の中戦車、重武装かつ重装甲な重戦車、機動性重視の軽戦車や巡航戦車、空挺作戦に使用できる空挺戦車、水陸両用戦車といった多数の種類が登場します。
この戦間期では各国は試行錯誤を繰り返し、多砲塔戦車や大型化あるいは小型化などが試作されます。

続く第二次世界大戦、特に欧州での大陸の戦いでは戦車の集中運用たる機甲師団の投入と電撃戦(ブリッツクリーク)
つまり敵の撃破ではなく機動による攪乱に力点を置いた縦深突撃により敵戦力の対応する前に後背と側面を抑えて、機動力を持って包囲してしまう戦術です。
この機動性を戦車を主軸とした機甲師団で実施した独軍は戦車を陸上戦闘の主役たり得る、と証明しました。
これを受けて大戦最中には世界各国、特に自動車工業を有する重工業国の殆どが戦車の開発と改良と戦車への対抗手段たる対戦車兵器開発と運用、それに加えて陸軍の改変を推進することに注力します。

それでは第2次大戦中の各国が開発して行った経緯を大雑把ではありますが流れを見ていくと致しましょう。
とその前に。
戦車とは、駆動部を持つ車体とその上部にある砲塔で構成されます。
この全周旋回砲塔は良好な視界と共に1つの砲で360度の射界を持っており、その戦闘能力を発揮できる構造で、現在もその姿は大きく変わっていません。
登場時は一体型で、エンジン部の廃熱と騒音は搭乗員の居住性を悪化していましたが、それを初めて分岐して完成したのはフランスのルノーFT-17です。
これは軽戦車の分類になりますので、まずは軽戦車から参りましょう。
前提として各項目の区分は比較としての問題で、絶対値としての大きさや仕様が存在している訳ではない、と言う事です。
ですので、その軍隊でその戦車はそういう区分がされているというだけの事です。

次からはもっと細かい区分を見ていくことに致しましょう。
大臣 2021/04/05(Mon) 20:14 No.1172

戦闘車両について  その2

反重力車両の特徴

馴染みある冒険の友としての反重力の装甲戦闘車両としてはやはりGキャリアーでしょうか。
高度をとって飛行すると敵射撃の良い標的になってしまいますので、戦闘時には地形追従飛行を強要されることになるでしょう。
例えば規模7級(地球クラス)の惑星ならば、高度100mを飛行する場合、半径38.7km離れた距離から発見あるいは攻撃されてしまいますが、地形追従飛行で高度5mならば半径8.5kmの距離まで接近しないと発見、攻撃ができません。
ですので反重力車両は航空電子装備に最高地表速度を支配されることになります。
この戦闘時というのは、戦場ではない、いわゆる後方の自軍が敵から確実に攻撃を受けない地域を除く「全ての場所と時間」です。
ですので、敵と遭遇する可能性のある競合地域はもちろん、敵が侵攻する恐れのある自軍勢力範囲も全て含まれます。
つまり敵と遭遇する可能性が極僅かでもある場合には殆どの場合、地形追従飛行を選択する事になるでしょう。

当然ながら前提として、敵戦力が空中目標としての反重力車両への攻撃能力を有することも必要ですが、必ずしも絶対条件ではありません。
というのは遭遇戦に於いては敵戦力の能力などが判明していない場合も多いので危険度を判断する際に、敵が攻撃能力を有することを前提した作戦立案にもなりますので、その場合もまた地形追従飛行をすることになる、ということです。

こうした行動制約はありますが反面として、後方の確保地域での機動においては高速を独力で発揮できるので迅速な目標地域到達が可能です。
尚且つ戦場においても路面状態に影響されない特性があります。
つまり戦力を再配置して必要な戦場に差し向ける場合には他の駆動構造の車両よりも高速での対応が可能になる利点があります。

車体底部に配置されるだろう反重力推進機は装甲化が難しいと思われますので、対車両地雷を含む攻撃に脆弱で、損傷の程度によっては容易に飛行能力を喪失して擱座してしまう可能性もあります。
また、装甲化した場合の重量増加によって反重力推進力が膨大な必要量になったりして設計上の負担になる場合もあります。
ですので、反重力車両用の対車両地雷は地形追従飛行をしている反重力車両を狙って跳躍する攻撃となり、その破壊する狙いは反重力推進機となります。

更に特徴的な使い方として、密閉している車両ならば他の駆動機構でも使える戦術ですが、反重力車両なら特に使えるものとして、海底とか湖底とか河底で行動できる車両あるいは反重力車両は水面下で伏兵をすることも可能です。
反重力車両はこの様に空中、地表付近、水面下での立体的な作戦展開が可能となり、他の駆動機構とは異なり制約が少ない車両ですので運用する場合には自由度が高いと言えます。


歩行型車両の特徴

有名処はスターウォーズの全地形対応装甲トランスポート(All Terrain Armored Transport)ではないでしょうか。
AT-ATという略称でも知られたクワット・ドライブ・ヤード社製の4脚式戦闘用ウォーカーだそうです。
あるいはアニメ「太陽の牙ダグラム」に登場するアビテートF44A クラブガンナーもこの範疇でしょうね。
つまりは戦車を多脚構造にして歩行させる方式です。
恐らくは2脚から4脚以上の多脚化されることになるでしょう。
相互に脚を踏み出して歩行する形状になりますので、6脚以上なら1脚が破損しても行動に支障がないでしょうけど、4脚あるいは2脚ではその内の1脚が機能不全になれば通常の歩行はできない状態になります。
兵器としての構造としては、歩兵に対して全高があるので高度が稼げるので常に上からの攻撃が可能で、地形の起伏に対応し易いのかも知れません。
ですが、同時に構造として脚部が脆弱で、いずれの作品でも脚部の倒壊から破壊に至った描写があります。
また機動性能も高速発揮をする場合に搭乗員が上下に激しい振動を受けるので操作性が相当に難しく、最悪、乗り物酔いに至る可能性もあります。
が、それらの弱点も克服する方法がないという訳ではありません。
脚部が被弾に脆弱ならば必要な被服装甲してしまえば良いのです。もちろんそこに重量は嵩みますが。
搭乗の振動があるならば搭乗座席を充分にサスペッションやエアダンパなどで対衝撃構造にしてしまえば良いのです。
もちろん構造が複雑になり重量も経費も嵩みますが。
つまり、何を利点として捉えて弱点をどう解決するのか設計本来の考え方で対応が可能です。
大臣 2021/04/04(Sun) 11:42 No.1171

戦闘車両について  その1

以前のことではありますが、思い返して過去ログを見た処、No.981(2019/10/23)にzaza領主閣下に「戦闘車両についてをまとめる」と御約束しておりました。
やっと宿題をまとめ終わりましたので、投稿させて頂きます。

戦闘用艦艇と補助艦艇を色々と解説致しましたが、こちらは海軍の考え方を解説してみました。
で、掲示板でも何回か議論のあった戦闘車両についても纏めが必要なのではないかと常々思っておりましたので、試みに記述して見ました。

まず、前提としての一般的な区分について。

車両として武装している戦闘車両(コンバットビーグル CV、ファイティングビーグル FV)と言います。
特に装甲がある車両を「装甲戦闘車両」(アーマードファイティングビーグル AFV)と呼称します。
これにはジープやトラックなどに武装した所謂、「無装甲車輌」は含みません。
装甲の程度は戦車砲や対戦車ミサイルを防ぐ程の「重装甲」を施すケースと小銃弾程度を防ぐ「軽装甲」とに区分します。
また、駆動機構によっても区分され、無限軌道による「装軌車両」と車輪による「装輪車両」に分かれます。
トラベラーの場合にはこれに「反重力車両」と「脚付き車両」が加わることになるでしょう。

装軌車両の特徴

まずは「装軌車両」と「装輪車両」の駆動機構の違いとしての特徴についてです。
「装軌車両」は不整地、つまり市街地等を除く屋外での戦場の殆どが該当しますが、で重量車体を走行するのに適しています。
が、構造上、駆動部分の軽微な故障でもすぐに走行不能に陥ります。
また重量がある故、構造の複雑さから、修理も難しく人手も必要になります。
この整備修理のし易さは戦場での運用では重要で、軽微な故障であっても修理できない為に車両を放棄せざる得ないなんてことに直結します。
また、放棄した車両を敵軍が鹵獲して自軍戦力として運用するということもありますので、放棄する場合には爆破などをする必要がありますが、
戦場の移動が激しい場合や爆破が充分にできない場合などもあります。
ですので、整備修理が少人数でなるべく簡単にできるという要素は兵器単体の性能と同様に重要なのです。

車体重量が軽ければ、障害物乗り越えや地形走破性が発揮できない場合もありますので、ある程度の車体重量が必要でもあります。
履帯は鋼鉄製とゴム製の他に、鋼鉄製にゴムパッドを装着させる型もあります。
ゴム製あるいはゴムパッド装備だと舗装路面走行時に路面を損傷させることが少なくなりますが、
ぬかるみのある傾斜地では滑ってしまう場合もあります。
反面、ゴム製ならば重量が軽く、損傷の際の交換作業が鋼鉄製よりも容易という利点があります。
総じて「装輪車両」よりも不整地走破能力に優れており、
特に多少の幅のある壕も越える「越壕能力」、段や堤を超える「越堤能力」を有しています。
履帯は接地している地面と大きな摩擦を生むのである程度の急斜面を踏破する「登坂能力」にも優れています。
また浅く川底状態の良い河川ならば多少の泥濘でも独力で渡渉が可能でもあります。
つまり不整地の色々な場面で「装輪車両よりも走破性能が高い」と言えます。
この不整地というのは整備された平滑地以外の全てを指しますが、他にも砲爆撃孔や塹壕なども含みます。
オフロードを走行すると判ると思いますが、この様な不整地の走行には越濠能力、越堤能力、登坂能力、
更に浅瀬あるいは渡河する能力なども必要になりますので、その能力をどれだけ有するかが車両の走行性能と言えます。

「装軌車両」は戦闘では構造的に転輪部などが弱点になり、敵攻撃で走行不能に陥る場合もあります。
火力による損傷だけではなく、丸太などの異物を駆動部に差し込まれるだけで擱座してしまうこともあります。
構造上の複雑さから故障し易いので戦場までの輸送は自力走行や空輸は向いておらず、多くの場合、専用の輸送車両(トランスポーター)が用いられます。
そしてトランスポーターは運用し易さから殆どの場合、装輪車両です。


装輪車両の特徴

「装輪車両」はゴムタイヤ等を装備した型ですが、装軌車両との大きな違いはまず整地、コンクリートやアスファルト道路などで高速で長時間走行できることが第一です。
これは戦場に至るまでを自力で道路を通って迅速に機動できる能力を有していることを示しています。
ですが、路面以外の走行となると、軟弱地盤や段差や溝や堤などに制約される場合も多く、戦場の全てで自由な戦闘行動が取れない場合もあります。
また、接地圧の影響から、車体重量は装軌車両よりも軽くなります。
つまり装備重量も装甲も同程度の車体ならば装軌車両よりも軽くなります。
ですので、接地圧を稼ぐ為に多装輪、例えば6輪とか8輪になったりしますが、その分構造が複雑化して脆弱になったりします。
また軽量さの結果として空輸などの輸送に適していたり、購入単価が装軌車両よりも安価になると言うことにもなります。

ここまでのまとめとして。
【装甲の違い】
重装甲:戦車砲、対戦車ミサイルを防ぐ
軽装甲:小銃弾を防ぐ


【駆動の違い】
装軌車両:無限軌道装備
装輪車両:タイヤ装備
反重力車両:反重力推進
歩行型車両:機械脚歩行、多脚歩行

となります。
ついでながら次回ではトラベラーで出てくるであろう反重力と歩行型の2種類の駆動についても一緒に議論してしまいましょう。
大臣 2021/04/03(Sat) 10:51 No.1170

コンクリと鉄筋と私たち

zaza領主閣下

横合いからで申し訳ございませんが。
コンクリートについて。
>(1:2:4がわかりませんが)
とありますが、これはセメントと砂と砂利の比率です。
例えば通常のコンクリートであれば、 1:3:6(セメント:砂:砂利)ですが、
強度を上げたい場合には1:2:4に変更したりします。
つまり同じ容積であればコンクリの量が増えるので高額になる、と言えば判り易いかと存じます。
この比率から必要な容積を元に密度計算してそれぞれの必要重量を算出してコンクリをこねて下さい。
おっと、水加減も重要で、セメントに対して約6割から7割弱くらいが目安です。
多すぎても少な過ぎでも強度が出ませんのでその辺は湿度やその施工場所での経験値が必要ですけど。

表中のコンクリートだけな場合と鉄筋コンクリの場合だと倍の強度があると仮定しているのでしょうね。

その鉄筋も色々とあります。
使われる鉄筋の呼び径、つまり直径ですがφ10から3ミリ刻みでφ51までがJIS規格にあります。
例えば一般的ならば主筋φ13を鉄筋工が1段で組んで構成されるのをきっと戸建住宅の基礎部分などでやっているのを見たことがあるのではないかと思います。
まあ一般建築だとそんな感じのサイズですが、これがより大きなビルとかプラントとかの大型構造物だとスケールが段違いに大きくなります。
中に入っている鉄筋もまずφ38くらいが主流になって、それが3段筋とか4段とかになり、それが壁のこっちとあっちの両方になる感じです。
ですので、もし注文住宅を頼む場合、建築屋さんに「そこの鉄筋は19の2段?かぶりは幾つ?」とか何気なく聞くとたぶん相当ビビると思いますよ。
(鉄筋φ19mmを2段で組み、その上のスラブ厚さは何mmなのか、を尋ねていることになります。)

御覧になっている資料がどの程度の鉄筋なのかは不明ですが、一般建築向けであれば、あまり太くはないのではないかなあと思います。
大臣 2021/03/23(Tue) 17:53 No.1168

軍事がが生活の中にあったのだなあ

6階建ての話は山中様からお聞きしましたが、その時、そのあと検索してみると、
軍事関係の掲示板でも同じ発言をされている方、
あと、兵器の関係のようつべの動画でも、同じことを言っていましたので。
その元資料はわかりませんが。


Mk83爆弾の投下ですが、計算している人がいて、それの空気抵抗の数値を拝借し、高度計算サイト(間違った式が載っていることも多いですが)で、
時速800qで水平飛行し、2000mの高度から真下に爆弾を投下した場合、
秒速115mくらいになります(計算が合っているとして)
約3MJ

FFSでは、旧式砲の計算を見るに、爆弾も同様の扱いにしてもよさそうなので、MJからの貫通力は110oくらい。
この前、じゃこぶさんの式で計算してみると(FFSはあくまでJからのみで、口径が違って速度が違う場合、じゃこぶの式と乖離が出る場合がある)、
かなり違った場合があったので、じゃこぶさんでも計算してみる。
こちらは77oくらい。
(あくまでゲーム内でのWW2の75o砲より若干強力くらいのエネルギー)

鉄筋コンクリートの1pあたりの装甲度は0.4となっているので、それを適用してみると、どちらも鉄筋コンクリートの床1枚くらいしか貫通できないことに(FFSでは54p、じゃこぶの方にも同じように当てはめると38p)。
おかしいので、違った計算をしてみようと思ったのですが。

鉄筋コンクリートに使われる鋼材は、標準的な装甲と思われる材料と比べると、引張強度が2/3程度と思われ。
ただし、板のようになっていないので、計算できず。

兵器生活さんをみると50s爆弾は、コンクリートの床3枚、同じく100s爆弾は5枚、250s爆弾は8枚貫通しています。
これは特に爆弾に対して強化していない例だと思われるのですが。

土木学会の古いPDFを探すと、結構この類の文章が出てきています。

昭和11年10月23日 土木学会講演
土木建築物に對する投下爆弾の威力に就いて
陸軍工兵中佐 鎌田 氏

パロディ(バ?)大尉の公式

X=cKA

式中 X:侵徹の深さ(m)、K:被侵徹物の抗力係数
   
    c:弾道係数=P/1000α^2  (但し、P:弾量(s)、α:爆弾中径(m)) 直径と読むんですね('_')

    A:爆弾の命中時の於ける著速の函敷(初速の公式?)=log[1+0.5*(v/100)^2] (数式なので1行にするためこの表示に)
       但し v:著速(m/sec)

cの値は、500s仮定爆弾に対しては、3.12で、200s仮定爆弾に対しては2.22であります。
又Aの値は500s仮定爆弾に対しては、0.548で、200s仮定爆弾に対しては、0.528であります。

Kは最も重要なファクターであつて、各国共に種々の実験値を有します。之が決定は計算上最も注意を要すべきところでありますが、
実験の困難なるために共の真値を掴む事は至難であります。
往来の実験値を考慮(←多分)して次の如くKの値を仮定することにします。


軟普通土          10
硬植物土及砂利交り中硬粘土 6
砂又は砂利交り硬粘土    4
岩盤(堅硬なる土壌)     2.5
岩石            0.4
1:2:4 コンクリート  0.5
1:2:4 鉄筋コンクリート 0.25
(1:2:4がわかりませんが)


それで実験結果から、200s破甲弾を逆算でXを求めておられるのですが、コンクリートの抗力係数が0.4となって、0.5とは合わなかったようです。
(途中まで書いていたんですが、長くなって、さらにお話が続くので)

第二十三巻 第一号 昭和12年1月発行 (1937年)の中の一部のようで、
よければ見てみてください
zaza 2021/03/22(Mon) 11:23 No.1167

便宜上かな

MTの日本語ルールブックを探したのですが、セットでの出品が多くダブり覚悟で落札してたので、同じ本ばかり出てきて。
肝心の見たいものをどこにしまったか。

すぐ見れるのが英語版しかないのですけれど、

Range Bands:
For convenience, space combat divides distance into a series of special ranges.
レンジバンド。
スペースコンバットでは、便宜上、距離を一連の特別な範囲に分けています。

と出ています。

思うに、1ヘックス2.5万キロを正確に当てはめてしまうと、特に自由貿易船などの小型船は、加速力もないし、
戦闘が、ずっと2〜20ヘックスの間で行われ、武器もセンサーも行為に変化がなくなってしまうからじゃないでしょうか。
次のレンジだと21〜200ヘックスになるのかな?!

ただ、GDWのこのタイプのゲームに多いですが、地図上に惑星描かれていたり、惑星マーカーがあるような場合も考えられますので、
そうなると、距離は正確に表した方がいいと思える状況もあります。
宇宙船の速度と、1ターンの長さから考えると、やはり2.5万キロあたりが妥当なところで。

そういったようなことから、1ヘックスは2.5万キロだけれど・・・、のようなことになったんではないかと。
zaza 2021/03/21(Sun) 11:46 No.1166

先に

Chen Yuanの破壊に必要な数、武器リストの見るところが間違っていて、全然違います。
あとHarpoon3とCommand At Seaとは、クリティカルの発生が違う所やHarpoon3に無い命中部位(水上艦は違いがない可能性もありますが、弾薬庫と燃料の箇所とかがある)があるようで、
Command at Seaのその部分がわからないものの、貫通しないとクリティカルが発生しないようで、正しい武器の数値だとクリティカル自体がh発生しないように思えます。
となると砲弾のダメージがコツコツ入るしかなく、各種砲弾と各種距離のダメージの平均(四捨五入なのか切り捨てなのか指示がないのですが、今回は小数点を使って計算しました)、
そうなると、74発必要ですね
zaza 2021/03/21(Sun) 10:33 No.1165

航空爆弾の建物破壊能力

zaza 様

 No.1161へのレスです。

>数値は忘れたのですけれど、ここでみた何s(500s?)の爆弾は、6階建てのビルを破壊するというのがずっと気になっていて。

 こういうネタを提供したのは恐らく、私だと思われます。

 書き込んだ過去ログは見つかりませんが、
 高度2,000mから投下した爆弾は、200m/sec、8,000mから投下した爆弾は400m/secを得るので(空気抵抗は無視)、
 それに500kgを掛けた運動エネルギーが、建物の天井(あるいは床)を突き破って、地面の高さまで辿り着くのでありましょう。
 500kgの航空爆弾なので、36cm砲弾をイメージすれば良いのかな。
 貫通力の計算は未検証。

 そして、500kg爆弾が建物の基礎にめり込んで爆発。
 基礎が壊れれば、6階建ての建物は自重を支えきれなくて、内側から倒壊していくのではないでしょうか。
 建物6階の壁と天井と床の全てを破壊する、のではなくて、建物1階部分の壁や柱をごっそりと削るため、自重で倒壊するという解釈なのでは?

 私も元ネタ資料を探しているのですが、未だ見つかりません。
山中 2021/03/21(Sun) 06:45 No.1164

MT版の1へクス(スクエア)の距離

zaza 様

 No.1162へのレスです。

>第27回ピケット2の惑星防衛のためのピケット網で、

>>以前、宇宙戦闘ルールの距離を誤解して、1ヘクス=2万5千kmと計算していた時期もありました。

>この記述ですが、自分も25000qと思っていたのですが、ルールブックも1square 25000kmとなっているし。
>エラッタもv2.21しか持っていませんが、訂正は入っていないように思うのですが。

 この部分、2008年頃の過去ログ、23番(2008/8/21)に書いてありますが(読めるかな?)、

 距離1ヘクスは隣接距離(50km以内)、
 距離2ヘクスは近距離(50〜5万km)、
 距離3〜10ヘクスは遠距離(5万〜50万km)、
 距離11ヘクス以上(50万km以上)、

 という距離表からの計算です。

 距離2ヘクスが5万kmならば「1ヘクス=2万5千km」と考えた方が無難なのですけれど。
 距離3ヘクス以上の探知を考える際には、距離10ヘクス=50万kmより「1ヘクス=5万km」と考えた方が分かり易いので、
 探知機やピケットの考察で私は「1ヘクス=5万km」を採用しました。

 ルールブックに「1square 25000km」と書かれていたかどうかは覚えていませんが、「GDWなので誤植だろう」と考えた可能性が大です。
山中 2021/03/21(Sun) 06:43 No.1163

質問なのですが

探知と固定を探して最強兵器決定戦を見に行ったのですが(まだ未発見)
第27回ピケット2の惑星防衛のためのピケット網で、


 以前、宇宙戦闘ルールの距離を誤解して、1ヘクス=2万5千kmと計算していた時期もありました。

この記述ですが、自分も25000qと思っていたのですが、ルールブックも1square 25000kmとなっているし。エラッタもv2.21しか持っていませんが、訂正は入っていないように思うのですが。

書き直しされているぐらいだから、勘違いとも思えないし。
どうなんでしょう
zaza 2021/03/20(Sat) 18:13 No.1162

もうちょっとましな??計算。

土木学会論文のRC覆土式火薬庫の論文とコンクリート工学の耐爆耐衝撃性の論文に出ている実験結果を使ってやってみます。

RC火薬庫の実験は、厚さ3cmの36Nのコンクリートに、13Φの鉄筋を使った、縦・横36cm、高さ60pの中で、火薬を爆発させたもの。
耐爆衝撃の方は、厚さ10pで、最大41N(実験のため静的強度をばらけさせていたようです。どんなふうに割れるかなので、結果が大まかです。鉄筋が折れるかなど)で、D10、6Φ、13Φの鉄筋(1回の実験で複数できるよう使う個所によって使う鉄筋を変えているようです)を使った、
内径60p・高さ1mの円筒形のコンクリート。

結果的に密閉空間になっているので、現実での使用より威力が上がってしまっているのではないかという心配があるのですが、
多分、安全のために、そういう風に実験をしないといけなくなっているのではという気がします。

厚さ3cmの方は、TNT火薬30gで、ボルトで固定したコンクリートが割れて外れて破壊される(10gでも外れはしないがコンクリートは割れてしまう)。
厚さ10pの方は、TNT火薬910gで、中の鉄筋が切断されて、コンクリートもボロボロになる(400gではコンクリートはボロボロだが、中の鉄筋は切れていない)。
(3cmの方は、コンクリート板を合わせる形ですが、10pの方は型枠で一体で成形されているので、耐える形でボロボロになったのでしょう。)

前回の玄武岩のマンションで想定したと同じだけの材料の容積と同じになるだけの量になった時、その実験で使われた火薬の量を元に計算を出してみます。

3cmの方は、同じ材料の量になる数は、実験の箱6905.658個分で、火薬の総合計量は207.170sになります。TNT比1.33倍の火薬とすると、155.767s。
10pの方は、同じ材料の量になる数は、実験の円筒628.409個分で、火薬の総合計量は571.852s。TNT比1.33倍の火薬の場合、429.964sになります。

ただしこれは同じ材料の量になる体積なので、玄武岩のモデルのマンションより、それぞれ体積が小さくなっています。
3cmの方は。8333個で同じ体積、10pの方は1074個で同じ体積です。
これは、爆発からの距離が伸びてコンクリートに作用していると考えるのがいいと思ったので、それを計算してみました。

同じ材料量の体積に比べて、同じ体積になる大きさの比は、3cmの方は1.207倍、10pの方は1.710倍。
距離を出すのだから、これらを1/3乗して、3cmの方は、1.065倍、10pの方は1.196倍。
同じ効果を発揮するためには、距離の比に対して、火薬の量が3乗倍になるので、・・・、あれ?結局、比を3乗すれば、体積の比の数値になるので、体積に合わせた火薬の量になりますね。
ということは、間に他の物体があるとか関係なしに(マンションでいえば仕切りや梁や床)、体積だけに関係するということなんでしょうか。
それだったら、前回、空間装甲のようなことを考えなくてよかったことになりますが。

まあでも、結局計算している形は、同じ材料の量で、実験と同じような1枚の壁の、より大きな物体という事になると思うので、
やはり空間装甲のような効果は出ると思います。

ただ、防爆の論文を見ていると、爆風に耐えられるだけでなく、爆発によってできた破片に対しても耐えられるかという事も考えられているようですので、
まあビルなんかが爆発した場合、出来た破片が、それぞれの壁やや構造体を弱らせていくと思うので、それは空間の効果の方が大きいような気がしますが、
この程度の計算ではお互いの効果が相殺されるとして無視してもいいのかもしれません。

数値を出し忘れていましたが、
3cmの方は、TNT火薬の1.33倍の場合、最終的に187.970s、10pの方は、TNT火薬比1.33倍の場合、735.045s。
随分と差があります。型枠で作ったものと、ボルトで固定の差が出たのかもしれませんが、そもそも爆風の威力がかなり違う可能性があるので、計算してみます。

自衛隊の実験結果による爆風の簡易式(コンクリート工学の方の論文に、この実験結果による爆風の簡易式、その比較のため、JAXAと自衛隊の実験による爆風の簡易式が載っていましたが、
ここでも述べられていますが、測定方法と、なにより測定器具の精度によって結果がかなり変わってくるようです。
自衛隊の式を採用したのは、数字を代入した時、自衛隊の簡易式が一番爆風圧が大きかったからです。)

Ps=1042.2×Z^(-1.62) ,Ps=kPa ,Z=m/g^(1/3) ,m=距離m, g=火薬量s(TNT換算)

3cmの箱、10cmの円筒、どちらも三辺への距離が違うので、平均を距離として採用すると、
3cmの方は、コンクリート壁まで、803 kPa、10pの方は 1959 kPa

土木学会の論文に載っていた表、爆風圧が構造物に及ぼす被害状況によると、
980 kPaが、重木造および煉瓦建物崩壊、
1960 kPaが、コンクリート構造建物の損傷甚大
4900 kPaが、鉄筋コンクリート構造建物の崩壊
となっていました。
4900kPaを達成するには、玄武岩のビルでいうと(壁までの距離を平均して)、TNT火薬で7850s必要という事になってしまいます。
流石に大きすぎるしおかしいと思うのですが。

まあ二つのコンクリート厚での爆風圧は倍以上違うという事で。
見た感じは、3cmの方が破壊されているという感じなんですけどね。
(10pの方は、膨れて壊れながらも、なんとか爆発を抑え込んだ感じのような外見)
ひとつはボルトで止めている、また鉄筋の入れ方とか、コンクリート自体の厚みも影響しているのかもしれません。

数値は忘れたのですけれど、ここでみた何s(500s?)の爆弾は、6階建てのビルを破壊するというのがずっと気になっていて。
単に火薬の爆発力では、wikiなどの必要な爆風圧を見ると無理で。
色々な数値を見るたびに計算していたのですが、どれも無理そうに見え。
まあ、ビルの破壊というのがどの程度の壊れ方を指しているのかがわかりませんが。

ただ、500s爆弾(だったと思う)が、強化してないものだったら、ビルの天井や各階の床を突き抜けて、地面の位置までいってしまうらしいので、
当然そこで爆発すれば、ビルは形は残ったとしても機能はなくなってしまわれると思われるので、
そういうものを合わせて、6階建てのビルを破壊できるなのかもしれません。
zaza 2021/03/20(Sat) 12:01 No.1161

玄武岩のマンションを破壊するための爆弾の大きさ(でたらめ計算)

お遊びと考えてください

高さ18m、縦横6mの6階建てマンションで、材質は玄武岩でできているとします。
構造材を含んで、縦横高さが3mごとに区切られていると考え、外壁と床と天井は30pの厚みで、それ以外の区切りは10pの厚みとします。
その場合、内部容積は、縦・横が6-0.3-0.1-0.3の5.3m、高さが、18−(0.3*7)の15.9mで、446.631[m^3]になると思うのですが、
構造材の玄武岩の体積は、201.369[m^3]
これを一塊と考え、これを粉砕することができれば、この材料を同容積使ったビルも破壊できると仮定する(根拠のないインチキですが)。
一応、1m単位の岩片に砕くとする。
空間装甲と同じような効果があると仮定し、1.25倍「固い」と考え、入力エネルギーの平方根に反比例するので、エネルギーは1.5625倍必要(ほんとうにいいのかな?)と仮定する。

1m単位で粉砕する場合、2.1J/cm^3のエネルギーが必要らしいです。
材料の体積から、422.8749MJ必要となります。
これを1.5625倍で660.7420313MJ。
爆弾の火薬の70%のエネルギーが有効になると仮定し、943.917188MJ。
火薬はTNT火薬の1.33倍の威力があるとし、166.625s

爆弾の重量と火薬の重量の比率は、爆弾が大きくなるにつれ上がっていくようですが、40パーセントとして計算することにします。424.063s、ポンド表示で935ポンド。

たまたま岩片に粉砕するために必要なエネルギーを見つけたので
(探していたのは、ようつべで柳〇理〇雄さんの爆風の大きさからエネルギーの計算をする動画で、おかしな数値が出ていたので。
ただ、アニメの動画内の表現からの推察で、あくまで描写からの推察であり、あきらかに破壊したものから考えると、もう一個の式を適用した方がいいと思われ、こちらも現実と比較していい値が出るかどうかはわからない物の、
わざと動画として面白くなるように少なくなる方の式を採用していると思われ)。

鉄筋コンクリートを破壊するための力は、出ていることは出ているんですが、単位が違うのでJに直せなかったので、数値が出ている中で一番破壊するのが難しい玄武岩で計算しました。
まあその計算方法も根拠がないものではあるんですが。
なんとかJに直せそうなものもあったんですが、Jに直せものは、単純にコンクリートのみと、鉄筋別々に計算されているようで、
建築学的には?!鉄筋コンクリートの場合、鉄筋のみの数値を基準にして計算するみたいで、ミックスの数字は、なかったです。
まあ鉄筋を曲げない限り、破壊はできないし、鉄筋が曲がるとしたら、すでにコンクリートはボロボロでしょうから、平均値的なものは考える必要がないのかもしれません。

1[m^3]のコンクリートの破壊するために必要なエネルギーは、8.37×10^5 Jとの数値も見つけたんですが、
あまりコンクリートだけの塊とかも見かけないし、鉄筋コンクリートのような気がするのですが、はっきり言えませんし。
また破壊するというのが、粉々にするのか、真っ二つにするのか(2つに割れるより、数個にはなりそうな気がしますが)、
どのような状態かわかりませんし。
ただ、どれくらい細かく砕けるかわからないものの、数個に割れると考えた場合、計算すると、ありふれた岩を粉砕するのに必要なくらいのJになっていますね
zaza 2021/03/18(Thu) 19:35 No.1160

やっと一応計算できた

Chen Yuanを12.7p砲のHEと徹甲弾、各距離レンジのすべての平均の威力で攻撃したとして、
どれくらいで沈むかやってみましたが、
火災と浸水のダメージコントロールの計算(悪化する場合もあるようでで)が複雑になってExcelで簡単な表では出せないのですが、
19発〜22発くらいで沈むんじゃないかなあという感じになりました。
無力化だともっと低いです。

Harpoon3英語版とCommand at Sea 3クイックスタートルールとの合わせ技で(どちらもかけている部分がある。砲撃戦になるから、CASの方が細かいみたいです)、
ルール解釈も、いま2自信がないですが。

数百発は無理でも、数十発はいくやん、とてもうまい感じのクリティカルの発生だなあと思っていたら、
砲弾と船体の残り耐久力の比の、損害比がとても小さくても、切り捨てではなくサイコロが振れるのがわかって(0〜0.1の項目もあった。0.1未満は切り捨てと思っていた)、一気に必要な弾数が減ってしまいました。
zaza 2021/03/18(Thu) 12:04 No.1159

前回ちゃんと調べればよかったです

ホワイトアウトは、視程の距離といううより、
一番簡単に、多少の間違いを含むことも恐れずにわかりやすさを優先すると、
一面真っ白で距離感がつかめない現象のことのようです。

それが吹雪のよって(吹雪の場合は発生の要因が違い乱反射の要素が大きいようですが)おこることもある。

だから定義的には必ずしも視程が0とかほとんどないという事ではないようです。
ただより重大な問題になっていることがおおいので、吹雪時のホワイトアウトをより取り上げたり、
そういう状態の時のことをホワイトアウトと言って論じたりしていることも多いようです(この場合は、吹雪の時の視程がないホワイトアウトとのことを言っている)。

ですので、ホワイトアウト=視程が0やほぼ見えないというわけではないみたいです。

木ッと調べれば時間がかかるだろうと思って、その時は見ませんでした。
申し訳ありませんでした。
結果的に、すぐにわかることだったので

もうその時の気象条件に含まれていたり、取り上げるか取り上げないか微妙(修正の数が増えるし、複雑になる可能性があるから)問題ですが、
ホワイトアウト発生時は、それ単独で修正値を加える形もあるのかもしれません
zaza 2021/03/14(Sun) 09:16 No.1158

勘違いか誤記の可能性が高いと思います

この無料のPDFのルール変更の流れの解説を見ると、2006年時点でHapoonでの船の耐久値を変更することは可能ではあったが、
直前に発売されたサプリメントなどとの関係で混乱が起こると予想され見送った。
第二次大戦のCommand At Seaでは第4版までに変更されており、すでにこの計算式の耐久値が採用されている。
Harpoonはここからこのルールに変更しますという感じ。

一応掲示板に載せたのは、Harpoonの計算式、修正値で、Command At Seaでは、ほぼすべて一緒だと思うのですが、国の修正値は違っているかもしれません。
Harpoon用のPDFですが、おまけでCASの船の耐久値も載せてくれた(持っているのが第2版、第3版の人もいるかもしれないし)のでしょう。

船の数値のリストを見ていくと、Command At Seaで取り扱う時代の船で、国による修正値がついているのはほぼ皆無です。
清国の2つの会社での製造のものが国による修正がついています。
ドイツ製1件と英国製の1件が理由はわかりませんが(同じ造船所の他のものにはついていない。当然誤記の可能性があります)。
フランスの修正がついている船1件は、調べても見つかりませんでしたので、どこ産かわかりませんでした。

捕獲艦だから、中国製と勘違いした可能性はあります。
ロシアの捕獲艦で国の修正がついているのは中国製で間違いじゃないと思います
zaza 2021/03/14(Sun) 08:55 No.1157

ホワイトアウトを「激しい吹雪」へ訂正

zaza 様

 No.1154へのレスです。

 「ホワイトアウト」という言葉を使ったことが間違いだったようです。
 すみません。

 No.1148の投稿で、
>ホワイトアウトで20m先の自動車を見つけることと、通常の状態で400m先の自動車を見つけることは、どちらが大変でしょうか?
 と書き込んでしまいましたが、20m先の自動車を見つけることが出来るほど「周囲が見える」のであれば、ホワイトアウトと呼んではいけなかったのですね。

 吹雪が、距離レンジ3の増加、と定義されているようですけれど、
 距離レンジが4つ増える吹雪も有り得ると言いたくて、

>20mの距離にいる敵を見つけられるかどうかなら、400m先に敵がいるかどうかで判定

 という視程のサンプルを提示したつもりだったのですが、実際の体験者から
「ホワイト状態になると、隣に人がいても誰だかも判らない、方向感覚を簡単に喪失する」
 という注意を頂き、使う言葉が不適切だったと気付きました。

 ホワイトアウトという言葉が暴走しているようですので、No.1148へ書き込んだホワイトアウトは、
 激しい吹雪(距離レンジ4の増加)と訂正させて下さい。
山中 2021/03/14(Sun) 07:11 No.1156

廃艦所要弾数と製造国修正の誤解

zaza 様

 No.1153へのレスです。

>廃艦所要弾数を元に計算したのは自分で、それが一部の砲でしか機能せず、うまくいかなかった。
>別にHarpoonのデザイナーが廃艦許容弾数を参考にしたり基準にされているわけではないです。

 ああ、そうでしたね。すみません。
 勘違いしていました。



>special modは1895年以前に起工の−25%と、国による修正(ドイツは出てなかったですけれど)の−10%のTotal mod −35%という意味だと思います。

 なるほど、確かにそのようですね。
 1895年が日清戦争と一致していたので、早合点していたようです。
 この戦訓を元に軍艦の設計が変更された(改良された)ので、修正値が−25%から−15%に変わった、という想定かな。
 次の1925年は何が理由だろうか?

 国による修正は、製造国では無くて、運用国という解釈なのでは?
 清国(1993年以前に稼働している中国軍艦)と考えれば納得できないこともない、と思いつきました。
 このデータでは「日本軍艦(元清国海軍)」扱いされているので、それも不自然ですが。
 ひょっとしたらデザイナーは「鎮遠が中国で建造された」と誤解していて(ドイツ建造を知らなくて)、−10%の修正値を加えたのかも知れません。
山中 2021/03/14(Sun) 07:09 No.1155

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